異世界の鍛治屋さん～お店の裏は裏ダンジョン！？～

９章 鍛冶屋とバグ(チート)

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騎士団長「・・・・・・・・・。」


騎士団長は心なしか焦っていた。


騎士団長「あの国王・・・、片っ端から魔物を配下に置きやがって・・・。」


動きを注視しながら数日、人民に危害が及ぶのなら介入をと考えていたのだが・・・。

己の力を試したくてしょうがないのか襲い掛かって来た魔物をその場で洗脳し次々と配下に置いていた。


騎士団長「まるで一つの部隊ではないか・・・。」


そしてその様子を監視されていると知りながら国王は悠々と歩いていた。


国王「部下を作るのがここまで簡単とはな・・・、ゲームでもこんな事は出来なかった。」


？？？「それこそ我が力の片鱗。この世界の者からすればチートとも呼ばれるか。

もっと我を受け入れれば更なる力を授ける事も可能だ・・・。」


国王「・・・今は止めておこう。それはそれで楽しみが減ってしまうかもしれんのでな。

まだまだ魔王城までは遠い。じっくりゆっくり行こうではないか。

それにあちらも目を離してくれそうしないしな・・・？」


？？？「・・・そうだな。それまでゆっくりお供を増やしつつな・・・。」


そんな時・・・。


国王「・・・ん？」


既に一個隊を率いていた国王の前に何者かが茂みの中から現れ立ちふさがった。


盗賊「・・・お・・・お前・・・その身なり、どこぞの王族か？」


国王「・・・だったら？」


盗賊「い・・・命が惜しくば身ぐるみ全て置いて行け！そうすれば命だけは見逃してやる！」


国王に向けられた敵意に背後にいたゴーレムの一人が。


ゴーレム「国王。如何しましょうか？」


国王「止めておけ。身なりは盗賊のそれだが人間。私に人殺しを命じさせるな。」


ゴーレム「・・・失礼しました。」


騎士団長「・・・あのゴーレム喋れたのか？・・・っと言うよりあの男どこにいたんだ！？

全員避難させたはずだろ？！」


国王「・・・あなた、何故盗賊などに？」


国王は盗賊に向って思った事を投げかけていた。


盗賊「俺の前世は盗人同然だった。だからここの世界でもやる事は変わりはねぇ・・・。

この辺りで大規模な避難勧告があったがそれは俺にとって好都合だ。

だから、まず手始めにあんたに目を付けたってわけだ。」


国王「・・・そうか、それはお目が高い・・・。そしてその避難勧告とやら・・・。

それは私に対しての者だと推測出来る。」


盗賊「・・・何を言っている・・・？」


国王「いい機会だ・・・。今のこの私の力・・・あなたにどこまで幸福に出来るか試して上げましょう・・・。」