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6章 鍛冶屋の日常

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食事を終えた2人は店内のカウンターに戻り会計を済ませようとしていた。


徳井「まぁ、さっきので半額になったのは儲けだな?」


加治屋「やっぱり、こう言った値段の交渉は難しいな。人によって感じかたが違うからな。」


徳井「お前結構そう言うの苦手そうだもんな?」


加治屋「値段を設定したところで客が買ってくれる訳じゃない。客側もどうにかして安く買おうとする。
俺の側も売れ残るのはあまりいい気はしないし、物としても役に立たせたい。」


徳井「落とし処が大事なんだがなぁ・・・。

俺の場合は値段交渉はしねぇがな?」


加治屋「そりゃあ払えねぇなら食うなって言えるからな。」


徳井「そう言うことだ。まぁ、有名にでもなればある程度高くても買ってくれる奴が現れるかもよ?」


加治屋「アラブの石油王でも来ねぇかな?」


徳井「望むレベルが飛び抜けてんぞ?」


ある程度会話を終えた徳井は、明日の仕込みの準備をする為に、飯屋がある町へと帰っていった。


加治屋「・・・たまには良いかもな。誰かと食事をするのも。」


加治屋もまた、最後の客が帰ったと同時に閉店の準備を始めた。

まぁ、ただ入り口扉にかけている看板をひっくり返すだけなのだが・・・。


加治屋「さぁて、だいぶ寝ちまったからなぁ。まだ寝れそうに無いかもな。」


そう言いながら加治屋は店の中へと戻っていった。

その後、何かやろうかと思いつつ布団のなかに入って考えていた加治屋だったが、いつの間にかそのまま再び夢の中へと戻っていった。


加治屋・・・彼にとっての幸せは、この様な何気ない日常にあるのかもしれない。

何事もない、それはそれで幸せな事なのかも・・・。


6章  鍛冶屋の日常  終

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