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4章 鍛冶屋とパーティー
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しおりを挟む・・・すると、外から聞こえていた声が徐々に大きくなり・・・。
玄関の窓から覗く人影も次第に大きくなっていき・・・。ガチャッ・・・!
冒険者「すいませぇん・・・、ここに加治屋って人がいると聞いて来たんだけど・・・?」
その声の主は何の躊躇も無く、店の扉を勢いよく開き、ぶしつけに質問して来た。
加治屋「あぁ・・・確かに、ここは鍛冶屋だが?それがどうした?」
冒険家「・・・あっいや、そう言うこと言ってんじゃないんだよ!
ここは加治屋って名前の人が経営してる鍛冶屋って聞いてきたんだけど?」
加治屋「名前を付けたのは俺だが・・・、我ながらややこしいな・・・。」
冒険家「・・・って言うか、加治屋ってあんただろ?何とぼけてんだよ?」
加治屋「・・・断る。」
加治屋は即座にその冒険家に断りを入れた、要件を何も聞かずに。
冒険家「いや、まだ何も言ってないだろ!?何だよ断るって!?」
加治屋「何を言おうとしているのか大体察したからだよ。どうせ・・・、パーティーの勧誘だろ?」
冒険家「おいおいおいおい・・・あんたエスパーか?何でわかったんだよ!?」
加治屋「今日みたいな依頼人が来ない日、その時に来る奴と言ったら、
大体飯屋とお前みたいな冒険家って相場が決まってんだよ。
って言うか何で俺の所にこんなのが来るんだよ・・・?」
冒険家「いや・・・何でって・・・、俺もその飯屋から聞いてきたんだけど?」
加治屋「・・・・・・・・・。なるほど・・・予想はしてたがやはりあいつか・・・。そうか・・・。」
この原因を作った男に加治屋は、心穏やか且つ静かに仕返しを誓った・・・。
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