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2章 飯屋と鍛冶屋
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しおりを挟む徳井「まぁ、とにかくだ・・・直してくれ!」
そして徳井は有無を言わずに加治屋に再び修理を頼んでいた。
加治屋「いやお前、簡単に言ってくれるなよ。こっちだって色々と仕事があるんだ。
お前にばかり構っていられないんだよ!暇じゃない!」
徳井「何だ?お前の所も忙しかったのか?てっきり暇なのかと思ってたよ。」
加治屋「あぁ・・・おかげさまでな。町じゃ受け付けてくれない鍛冶屋がいるらしくてな、
金になる武器や包丁ばかり選んでるって噂だ。そこの店主、随分と足元を見てるらしいぞ?」
徳井「あぁ・・・、確かにあったなぁ。馬鹿に値段が高い所が。まぁそもそも行く気は無かったが。」
加治屋「それで、そこで請け負って貰えなかった物がこっちに回って来てるんだよ。
まぁ、こっちはそのお陰で多少は稼げているんだけど。」
徳井「で、この包丁・・・どれ位かかりそうだ?明日か・・・明後日か?」
そう言われて加治屋は初めて、徳井が持って来ていた包丁の包みを取り、中身の包丁の状態を確かめながら・・・。
加治屋「この状態だと・・・いや、大体・・・3日後だな。早くてもそれくらいだ。」
加治屋はカウンターに置いてあるスケジュール表に目を通しながら、呟くように言った。
徳井「3日後か、・・・しょうがない。ここで売ってる包丁を1本買うか!背に腹は代えられん!」
加治屋「へい・・・、まいどありぃ・・・。何にいたしやしょう・・・。」
加治屋はどこか悪い笑みをして徳井に問いかけていた。
徳井「おい・・・、お前最初から買わせるつもりだったな・・・?」
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