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2章 飯屋と鍛冶屋

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ここは異世界の中でも序盤の町、別名・・・始まりの町。


そして、その町から少し外へ出た場所に『加治屋の鍛冶屋』、そんな洒落た様な店がある。


ここには毎日、冒険者や賞金稼ぎ、戦闘を生業とした者達が多く利用しに来る。


その主な内容は、刃こぼれや破損した武器などの修復、武具等の販売で生計を立てている。

そして、たまに鉱石を持ち込んで、新しい装備の開発を依頼される事もある。

ただ、鍛冶屋の仕事はそれだけではない。そして今日も噂をすれば・・・そんな奴がやって来る・・・。


???「おぉい!やってるか?まぁ・・・やってなくても入るけどなぁ!!」


突然店の中へ、意気揚々と1人の男性がドカドカと入って来ていた。


加治屋「・・・あのなぁ・・・、盛大に店の扉開けといて聞くことじゃないだろ・・・徳井?」


加治屋に徳井と呼ばれていた男性は、その問いを軽く受け流し、加治屋がいるカウンターまで、

ズカズカと近付き。


徳井「いやいやぁ・・・すまんな!いきなりで悪いんだがこいつを研いでくれ!」


徳井はそう言うなり、カウンターへ布に巻かれた包丁を置いた。それを見た加治屋は怪訝そうな表情で。


加治屋「・・・またかよ?今度は何だ?折れたのか?それとも客が来なくて錆びついたか?」


徳井「いや違ぇよ!刃こぼれしたんだよ!これじゃあ切れ味が悪くてしょうがねぇ。それに味にも影響しちまう!」


加治屋「へぇ・・・、お前の所そんなに繁盛してんのか?俺行った事無いからわからねぇんだけど。」


徳井「そんなの当たり前だろ?始まりの町で俺の飯屋に来ないと冒険は始まらねぇ!

言わば俺が冒険家の運命を握っていても過言ではない!!」


加治屋「いや・・・、意味がわからん。」

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