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case2 山の熊さん 前編
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しおりを挟む女将「・・・これ位しかお話出来ませんが、お役に立ちましたでしょうか?」
鹿神「・・・えぇ十分です!これで行方不明の真相が、何か掴めそうです!」
女将「そ・・・そうですか?それなら良かったんですが・・・。」
鹿神「それじゃあ早速、その山に行ってきます!行くよ竹田君!」
竹田「は・・・はい!」
2人は旅館の出入り口に向かって歩き出した。
女将「気を付けて下さいね。あの山には熊がいると噂が・・・。」
鹿神「大丈夫ですよ!そんな時の為の・・・竹田君ですから!」
竹田「はっ・・・え?今・・・何って言いました!?まさか俺を囮にするつもりじゃ!?」
鹿神「・・・遭わなきゃ良いんだよ。さぁ行こう!」
鹿神は竹田の腕を掴み、無理矢理外へと連れ出した。
竹田「ちょ・・・ま・・・てぇ・・・!」
そしてその竹田の叫びは村中に響き渡った。
・・・・・・・・・・・・・・・
竹田「冗談じゃないですよ!人喰い熊なんて俺達の出る幕じゃないでしょ!?」
鹿神「安心しなよ竹田君。今回の犯人は熊なんかじゃないから。」
竹田「・・・熊じゃない?じゃあ一体何なんですか?」
鹿神「それを確かめる為に山に入るんだよ!まぁ女将さんから聞いた話で大体見当がついたけどね。」
2人はとぐろ山の入り口まで来ていた。
竹田「これは・・・どうなってんだ?」
その山は女将が言っていた通り、蛇がとぐろを巻いている様な形で、
他の山とは全く違う形状に竹田の目には映っていた。
鹿神「ここはどうやら、回りながら上がらなければ頂上には行けないみたいだね?」
竹田「でも頂上には御神木しかないんじゃ?」
鹿神「まぁ良いじゃないの!これも仕事だよ。」
竹田「ところで鹿神さん。今日は何を持ってきたんですか?」
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