スナップ～レンズ越しの世界～

1章 写ろうとする者

3

ユーヤ「それってさ、ビデオカメラはどうなんだよ？」


コーヘイ「ビデオカメラは確かに写真より点数は上がるから、簡単だと思われがちだが・・・。


話によると調子にのって何回も映りまくった挙げ句、

そいつ除霊されたんだってよ、除霊されたら何の意味もなくなる。」


ユーヤ「消される・・・って事か。」


コーヘイ「だから俺達の様な新入りは、少なくても確実に点数を稼がないといけない。」


ユーヤ「・・・て言うかさ・・・。」


コーヘイ「何だよ？」


ユーヤ「俺達って・・・、どうやって死んだんだ？」


コーヘイ「・・・知るかよ・・・。だから俺は自由になりたいんだ。」


ユーヤ「でもさ・・・、俺達って気付いたら一緒だったじゃないか？

それって俺達も知り合いだったんじゃ・・・。」


コーヘイ「・・・だろうな。」


コーヘイのその一言の後、暫くの沈黙が流れ。


コーヘイ「ほら！また観光客が写真撮影しに来たぞ！今度はちゃんと写れよ？」


ユーヤ「わかってるよ・・・。」