国王陛下は婚約破棄された令嬢に愛をささやく

ヒンメル

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番外編

後日談:結婚式のその後で★

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 結婚パレードが終わり、結婚の祝宴が終わって夜が更ける。オフィーリアとメルヴィンはそれぞれ湯浴みをし、夜着に着替えて二人の寝室に入ってきた。早々に侍女たちを下がらせる。

 オフィーリアはメルヴィンの普段のきちんとした服装とは違う、初めて見る胸元の開いた妖艶な色気の溢れる夜着姿に胸がドキドキして止まらない。

 先にソファに座るメルヴィンに続いて、オフィーリアが横に座ろうとするとメルヴィンに手を引かれ、オフィーリアは気付くとメルヴィンの膝の上に座らされていた。
 ビックリするオフィーリアが横にずれようとするが、腰をメルヴィンの腕に固定されていて動けない。じわじわオフィーリアの顔が赤く染まる。そして、赤く染まった顔をメルヴィンに向けた。

「メルヴィン様、お疲れでしょう。私、一人で座れます」
「フィー、やっと二人っきりになれたんだ。フィーを補充させてくれ」

 そう言うとメルヴィンは膝の上のオフィーリアをぎゅっと抱き締める。

「メルヴィン様、」
「フィー、二人の時はメルと読んでほしいと言ったはずだが……」
「愛称で呼ぶなんて恐れ多すぎて……」
「呼んでくれないか、愛しい人」
「……」
「フィー、頼む」
「……メル様」
「様はいらない。メルと」
「……メル?」

 納得行く呼び方だったのか、優しく微笑むメルヴィン。普段人前では見せない優しい目でオフィーリアを見つめる。

「今更なんだが、フィー、愛してる。結婚してくれて感謝してる」
「私の方こそ、ありがとうございます。メルさ……メルと結婚できて嬉しいです」

 メルヴィンの膝の上で抱き締められたままのオフィーリアはメルヴィンを見下ろしながら、真っ赤な顔で微笑み返す。オフィーリアのいつもの人前で感情を出さないクールな表情とは違う愛らしい表情に思わずメルヴィンはオフィーリアの可愛い唇に口づけた。オフィーリアは後頭部に回されたメルヴィンの手によって、顔を反らすことができない。
 オフィーリアはメルヴィンからのキスを受け止めるだけで、精一杯。少し開いた唇の隙間から、メルヴィンの舌が入ってきて、オフィーリアの口内を味わう。

 近すぎるメルヴィンから出る妖艶な色気に当てられ、息継ぎの仕方もわからずに頭が真っ白になってしまったオフィーリアはメルヴィンの腕の中でそのまま意識を飛ばしてしまったのだった。

そしてそのまま、朝を迎えた。




※※※※※※※※※※※※※※※※※

※書いた時はR15かと思っていたのですが、読み返すとR15って言う程でもないような気もしますねm(_ _)m
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