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第一章

第0話 プロローグ

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「あっ」

マグナス王国の王都にあるスチュアート公爵家の屋敷の窓から雲一つ無い青い空を眺めていたこの国には珍しい銀髪と紫色の瞳を持つ美少女が空を飛ぶ紫色の竜を見つけて声をあげる。

「カッコイイ!!」

少女は絵本でしか見たことのない、この国にはいるはずのない竜が空を自由に旋回しながら飛ぶのを見つけ、瞬きをするのも忘れて見入っていた。

「私も空を飛んでどこかに行ってみたいなぁ」

そして、寂しそうな顔でつぶやく少女。

「お母様……」

竜を見ながら、少女は何故か母を思い出し、そっと涙を流し始めるのだった。
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