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第三十話
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こうして、リリア改めリリー達はその日の夕方、領都リーランドに到着し、メインストリートにある公爵家が準備した赤い屋根の可愛いパン屋の建物に荷物を運び込んだ。
キースは荷物を運び終わり、困ったことがないか、リリア改めリリーに確認する。リリーは材料の仕入れをどうしたらいいか確認する。キースは商人に明日にでも来てもらうよう声をかけることを伝えるのだった。
「キース様、いろいろ取り計らっていただいてありがとうございました」
そう言って、改めてリリーは礼をキースに告げるのだった。
「気にするな。お前の焼きたてのパンがまた食べれるのを楽しみにしてるから、開店の日が決まったら知らせてくれ。後、ニールと結婚する時は立ち会うから、早めに連絡を頼む」
「はい、!!ありがとうございます!!」
出会いのきっかけは兎も角、いろいろと気を回してくれるキースにリリーは心からお礼を述べた。
こうして、リリア改めリリー、ニール、マリー、マイケルはこの日から四人一緒に領都のパン屋にて暮らすことになった。
とは言え、パン屋の開店準備に忙しい四人であった。
リリーが領都に来た次の日、リリーとニールは買い物に二人で出かけていたのだった。急な引っ越しで何もかも揃っていないからだ。インテリアやキッチン用品、パンを焼く道具などいろいろ買い、配達を頼む。
二人であれやこれや言いながら買い物をするのは楽しかったが、歩き疲れてきたと言う事で、カフェでお茶を飲むことにした。
領都でも一番というカフェにニールに連れてきてもらったリリーはピンクのファンシーな可愛い内装に目が離せない。二人は店員に案内されて、丸いテーブルに隣同士になる様に腰かけたのだった。座ってもリリーはついつい内装に目が行ってしまう。すぐ横に座っているニールがリリーにメニューを見せながら優しく話しかける。
「リリー、お店のインテリアが気になるのはわかりますが、一先ず、ケーキとお茶を選びませんか?」
「ごめんなさい。可愛いからうちの店の参考にできないかなぁって思って……」
「では、注文したものが来るのを待っている間、ゆっくり見ましょう」
「はい、ありがとう」
お礼を言ったリリーがニールを見るといつもと違い近い距離にいるニールに恥ずかしくなり照れて顔を赤く染めてしまうのだった。
二人はメニューを見て、食べたいものを注文したのだった。
リリーはミルクティーにイチゴのショートケーキ、ニールはコーヒーとスフレチーズケーキを頼む。
注文したものが来るのを待っている間、リリーは相変わらず店のインテリアをきょろきょろ見ている。すると、そっと、ニールがリリーの手を握りしめてきた。ビックリしたリリーはニールの方を見るのだった。
「こうするの初めてですね。」
リリーに優しく微笑むニール。リリーは嬉しいような恥ずかしいような気持ちになるのだった。
目が合ったリリーにニールはそっとささやく。
「キース様があれこれ先走ってしまって、一緒に住むことになってしまって言えてなかったのですが……」
改まってニールが手を握りしめたまま、姿勢を正し、リリーの目を見つめる。
「リリー、大好きです。一生大切にします。結婚して僕と家族になってください」
キースがあれこれ気をもんで、二人は結婚することになっているが、ニールがきちんとプロポーズをしてくれたことがリリーにとってすごくうれしい事だった。
「はい!!ニール、私を家族にしてください。私もニールのことが……す、好きです!!」
キースは荷物を運び終わり、困ったことがないか、リリア改めリリーに確認する。リリーは材料の仕入れをどうしたらいいか確認する。キースは商人に明日にでも来てもらうよう声をかけることを伝えるのだった。
「キース様、いろいろ取り計らっていただいてありがとうございました」
そう言って、改めてリリーは礼をキースに告げるのだった。
「気にするな。お前の焼きたてのパンがまた食べれるのを楽しみにしてるから、開店の日が決まったら知らせてくれ。後、ニールと結婚する時は立ち会うから、早めに連絡を頼む」
「はい、!!ありがとうございます!!」
出会いのきっかけは兎も角、いろいろと気を回してくれるキースにリリーは心からお礼を述べた。
こうして、リリア改めリリー、ニール、マリー、マイケルはこの日から四人一緒に領都のパン屋にて暮らすことになった。
とは言え、パン屋の開店準備に忙しい四人であった。
リリーが領都に来た次の日、リリーとニールは買い物に二人で出かけていたのだった。急な引っ越しで何もかも揃っていないからだ。インテリアやキッチン用品、パンを焼く道具などいろいろ買い、配達を頼む。
二人であれやこれや言いながら買い物をするのは楽しかったが、歩き疲れてきたと言う事で、カフェでお茶を飲むことにした。
領都でも一番というカフェにニールに連れてきてもらったリリーはピンクのファンシーな可愛い内装に目が離せない。二人は店員に案内されて、丸いテーブルに隣同士になる様に腰かけたのだった。座ってもリリーはついつい内装に目が行ってしまう。すぐ横に座っているニールがリリーにメニューを見せながら優しく話しかける。
「リリー、お店のインテリアが気になるのはわかりますが、一先ず、ケーキとお茶を選びませんか?」
「ごめんなさい。可愛いからうちの店の参考にできないかなぁって思って……」
「では、注文したものが来るのを待っている間、ゆっくり見ましょう」
「はい、ありがとう」
お礼を言ったリリーがニールを見るといつもと違い近い距離にいるニールに恥ずかしくなり照れて顔を赤く染めてしまうのだった。
二人はメニューを見て、食べたいものを注文したのだった。
リリーはミルクティーにイチゴのショートケーキ、ニールはコーヒーとスフレチーズケーキを頼む。
注文したものが来るのを待っている間、リリーは相変わらず店のインテリアをきょろきょろ見ている。すると、そっと、ニールがリリーの手を握りしめてきた。ビックリしたリリーはニールの方を見るのだった。
「こうするの初めてですね。」
リリーに優しく微笑むニール。リリーは嬉しいような恥ずかしいような気持ちになるのだった。
目が合ったリリーにニールはそっとささやく。
「キース様があれこれ先走ってしまって、一緒に住むことになってしまって言えてなかったのですが……」
改まってニールが手を握りしめたまま、姿勢を正し、リリーの目を見つめる。
「リリー、大好きです。一生大切にします。結婚して僕と家族になってください」
キースがあれこれ気をもんで、二人は結婚することになっているが、ニールがきちんとプロポーズをしてくれたことがリリーにとってすごくうれしい事だった。
「はい!!ニール、私を家族にしてください。私もニールのことが……す、好きです!!」
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