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第18章 離れ離れが寂しいのは当然ですよ⁉︎
256話 自警団
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ゴーモラ王国王城の王の間、オルトロスの報告を受けたコウサカが、サナエ達を集めていた。
「ど、どう思う、土田さん。やっぱり来たみたいなんだけど…」
「どうって、来る事自体は想定内でしょう?問題は、敵が諦めてくれるかって事だけど、それはないでしょうね」
「ええっ、怖いんだけど…。倉戸を呼び戻した方が良くない?」
「昨日、出発したばかりじゃない。それに、敵も直ぐに攻めて来る事はないわよ」
サナエ、オードリー、アフティの3人を残して、アラヤ達が乗った浮遊邸は、昨日の午後に亜人の国パガヤに向けてゴーモラ王国を出発している。
「レヴィアタンを攻略するか、多方面からの上陸を狙うか、何にせよ、時間は掛かると思うわ」
「はぁ…。上陸を諦めるって選択肢は無いわけ?」
「可能性は低いでしょうね」
わがままを言ったところで、ヌル虚無教団の目的は変わらないだろう。
「相手の出方を待つよりも、今は来る事に備えるべきじゃない?」
「備えるって何を?」
「…」
(コウサカさんって、何も考えていないのかしら?一応、この国の女王なのよね?)
「宰相さん、この国に軍隊ってどれくらいなんですか?」
「軍隊ですか?残念ながら、ゴーモラにはそのようなものはありません。我が国では、基本自由に暮らしており、種族内の組織はあっても、女王の命令が無い限り集まる事はありません」
「軍隊が無い⁉︎そんなことで、どうやって国を守るの⁉︎」
「それは…守る必要がないというか…」
「あっ、そうか…」
国土は広くても、年中陽が差さない事で作物は育たず、住むのは悪霊や魔物ばかり。この島に新たな領土拡大の魅力は少なく、外敵は全てレヴィアタンが排除していたし、危険を冒してまで上陸しようという相手がいなかったのだ。
「まぁ、異種族間のイザコザはありますので、どの部族もそれなりに勢力はありますが、基本的に国内での戦争はここ千年程起きてませんね」
これはダメだ。いわゆる平和ボケというやつかもしれない。
「ちょっと土田さん?無視しないでよ~」
話に置いてけぼりになったコウサカが、2人の間に割って入る。
「コウサカさん、この国には今まで外敵がいなかったから、軍隊は必要無かったみたいだけど、今は必要な時期だと思うの」
「それって自衛隊的なもの?」
「ええ、そうよ。他国侵略ではなく、ゴーモラ王国を自衛する軍隊」
「なるほどね~。良いんじゃない?ジョスイ、全種族から選りすぐりの兵を募集しちゃって?」
「へ、陛下、それは難しいです。一時的な徴兵なら女王の命令には従うでしょうが、軍隊となれば王国に常駐する必要があります。現在、王城には我々死霊族が常駐しています。我々は他種族に合わせることができますが、魔物は本来弱肉強食。強い者以外には協力すらしないと思われます。長期の常駐は不向きかと」
「ええ~っ、じゃあどうするのよ?」
「…デーヴォン列島の島数は幾つ?」
「群島を除けば、大島が5つです」
「それなら、王城に集めるよりも、各島の各種族に緊急時のみの自警団を作る方が簡単かもしれない」
「ん~と、つまり?」
「…。口で説明するより、一緒に行きましょうか」
サナエ達は飛竜に乗り、コウサカとジョスイと共に隣の島へと向かうことになった。
『この島は、墓島と呼ばれていて、主に屍族と無形族の種族が多く生活しております』
屍族は、ゾンビやスケルトン等のアンデッドの種族だ。どうやら、他の島での死者や遺骨はこの島に土葬、もしくは漂流するらしい。
アンデッド故に、知能は低いので集落を作るといった団体行動はできない。
羊飼いのように、指示や命令をする指揮者がいないと、本能の捕食行動や徘徊だけを行う存在だ。
一方の無形族とは、スライムのようなゼリー状の魔物が主らしい。
アラヤの捕食技能を上げるには、適した島だったかもしれない。
「じゃあコウサカさん、とりあえずこの島にいる各族長を集合させて?」
「分かったわ、任せて」
コウサカは唇の前に指で輪を作ると、魔力を込めて声を出す。
『嫉妬魔王の名を持って命ずる。墓島に棲む各族長よ、島の中央に居る我が下に集まれ』
あのやり方は、どうやら念話の拡声器みたいな効果があるようだ。
暫くして、ゾロゾロと魔物達が集まってくる。
気が付けば、辺り一面に魔物で一杯になった。
スライムだけで、何種類の族長がいるんだ?赤、青、白、緑、黒…形状まで違うものの数を入れたら、軽く30を超えている。
ゾンビの方も、人形、亜人型、動物型、魔物型と、各種族の数だけ居るようだ。もはや数えるのが面倒になる。
「集まったみたいよ。これからどうするの?」
「えっと、この中で人間と戦った事がある族長はいますか?」
サナエが魔物の言葉を話す事に驚きつつも、各族長は答えていく。
『人間?腐ッタヤツシカ溶カシタ事ハナイナ。味見サセテクレルノカ?』
『居たら、食う。女王と共に、海を渡った者、帰らない』
『我ガ同胞ニ、無事戻ッタ者ガ居ル』
ドラゴンゾンビや、翼を持つ鳥系のゾンビに外界に出て戻った者達がいるようだ。
「でも、やっぱり少ないわね。宰相さんところの経験者はどれくらい居るのかしら?」
「レイスならば外界で霊化した者も多いので、それなりに居ますが…」
「じゃあ、各族長に1人ずつ指揮者として配属させてください」
低能な者達が多いこの種族達には、纏めて指示できる役割が必要だ。最低限、同士討ちとかはやらない程度であってほしい。
「ですが、城の守りが手薄になるのでは?」
「敵の目的は王城では無いから、守りは重視しなくて良いと思います。相手の目的は、第一にレヴィアタンの遺跡(禁呪魔導書、祭壇)、次に嫉妬魔王たるコウサカさん。教団側にも被害が多い国取りは埒外です」
「えっ、私は女王だからじゃなくて、嫉妬魔王だから狙われてるの?」
「言いましたよね?厄災の悪霊召喚には、今期の魔王の体を供物にする必要があるって。郷田も、殺されて利用されたのよ?」
「私の体目当て⁉︎」
コウサカはブルッと身を震わせる。既に死んでいる自分は対象外だと、勝手に思い込んでいたのだ。
「貴方達にお願いしたい事は2つだけよ」
ジョスイが魔物召喚で呼んだレイス達を各族長と組ませると、サナエは説明を始めた。
「先ず、海岸や上空からの外界からの侵入者を発見した際には、1にレイスに報告、2に排除よ」
「やけにシンプルだけど、捕縛して捕虜とかにはしなくていいの?」
「その必要は無いかも。此処に来る人間はかなり強いし、そんな余裕は無いと思うわ」
サナエの発言に、ゾンビ勢でもまだ脳が生きている魔術士ゾンビが怒りの声を上げる。
『人間如き、我々が負ける、など、ありえん!』
でもまぁ、強者と遭遇した事の無い方々に言われてもね?
「私は浄化技能持ちなんだけど、もちろん、攻めて来るような敵にも当然居る筈。そもそも、ゴーモラにアンデッドが多い事は相手は理解してます。逆に、貴方達は戦える人間を知らな過ぎます」
『…んだとっ⁉︎』
「サナエ様、お下がり下さい」
オードリーがサナエの前に出て、近付くゾンビ達を牽制する。
「お前達も、土田さんもやめなさい」
コウサカの一声で、ゾンビ達が鎮まりかえる。オードリーも警戒を解き、サナエの背後に下がる。
「コウサカさん、ここは一つ人間と戦う上での協力の必要性を理解させましょうよ?」
「それって、どうする気?」
「私達3人と戦ってみれば分かりますよ。あ、もちろん、浄化と致命傷は無しで」
「本気で言ってるの?」
「ええ。ただし、初めは1種族から始めましょうか。次から協力する種族を増やす意向で」
『我々ヲ舐メテイルナ!』
「分かったわ、始めてちょうだい」
こうして、3人プラス従魔対、多種族の模擬戦が始まった。
ヘイスト、マイティーガードを掛けた上に、サナエの戦士達の鼓舞で強化された2人+1匹は、圧倒的な強さで族長達を行動不能にしていく。
『連携して攻撃するのだ!違う!全員で行くな!』
ジョスイの指示にも熱がこもるが、連携慣れしていない魔物達は隙だらけで、3対62族長までは対応できた。それ以上は流石に捌ききらない。
「そこまでよ!」
コウサカの一声で、再び魔物達は動きを止めた。流石に息を切らす3人は、結構いけたなぁと満足している。
(全く…浄化無しでこの強さって、部下もそれなりに強いじゃないのよ。ますます敵にしたくないわね)
「貴方達、分かったでしょう?生者の住めないこの島に攻めて来るような物好きは、この3人のような人間達よ!一つの種族だけで戦うなどものともしない!普段は相入れない魔物でも、こういった事態には協力せねば勝てないと分かっただろう⁉︎」
『『『ハッ‼︎』』』
「レイス達の指導の下、緊急時の情報・連携を学んでおくように!お前達の努力を期待している!」
コウサカの演説に皆が頷き、墓島の各種族達の自警団は上手く纏まりそうだ。
「この調子で、他の島も頑張りましょう」
「土田さん…戦っている間、活き活きしていたわね?」
「まぁね。体を動かしている方が、私には合ってるからね?コウサカさんも、ダンス覚えてみる?」
「ん~、遠慮するわ(あの魅力のダンスとか、どう足掻いても勝てる気がしないし)」
こうして彼女達は、数日に渡りゴーモラ自警団を島々に根付かせていくのだった。
「ど、どう思う、土田さん。やっぱり来たみたいなんだけど…」
「どうって、来る事自体は想定内でしょう?問題は、敵が諦めてくれるかって事だけど、それはないでしょうね」
「ええっ、怖いんだけど…。倉戸を呼び戻した方が良くない?」
「昨日、出発したばかりじゃない。それに、敵も直ぐに攻めて来る事はないわよ」
サナエ、オードリー、アフティの3人を残して、アラヤ達が乗った浮遊邸は、昨日の午後に亜人の国パガヤに向けてゴーモラ王国を出発している。
「レヴィアタンを攻略するか、多方面からの上陸を狙うか、何にせよ、時間は掛かると思うわ」
「はぁ…。上陸を諦めるって選択肢は無いわけ?」
「可能性は低いでしょうね」
わがままを言ったところで、ヌル虚無教団の目的は変わらないだろう。
「相手の出方を待つよりも、今は来る事に備えるべきじゃない?」
「備えるって何を?」
「…」
(コウサカさんって、何も考えていないのかしら?一応、この国の女王なのよね?)
「宰相さん、この国に軍隊ってどれくらいなんですか?」
「軍隊ですか?残念ながら、ゴーモラにはそのようなものはありません。我が国では、基本自由に暮らしており、種族内の組織はあっても、女王の命令が無い限り集まる事はありません」
「軍隊が無い⁉︎そんなことで、どうやって国を守るの⁉︎」
「それは…守る必要がないというか…」
「あっ、そうか…」
国土は広くても、年中陽が差さない事で作物は育たず、住むのは悪霊や魔物ばかり。この島に新たな領土拡大の魅力は少なく、外敵は全てレヴィアタンが排除していたし、危険を冒してまで上陸しようという相手がいなかったのだ。
「まぁ、異種族間のイザコザはありますので、どの部族もそれなりに勢力はありますが、基本的に国内での戦争はここ千年程起きてませんね」
これはダメだ。いわゆる平和ボケというやつかもしれない。
「ちょっと土田さん?無視しないでよ~」
話に置いてけぼりになったコウサカが、2人の間に割って入る。
「コウサカさん、この国には今まで外敵がいなかったから、軍隊は必要無かったみたいだけど、今は必要な時期だと思うの」
「それって自衛隊的なもの?」
「ええ、そうよ。他国侵略ではなく、ゴーモラ王国を自衛する軍隊」
「なるほどね~。良いんじゃない?ジョスイ、全種族から選りすぐりの兵を募集しちゃって?」
「へ、陛下、それは難しいです。一時的な徴兵なら女王の命令には従うでしょうが、軍隊となれば王国に常駐する必要があります。現在、王城には我々死霊族が常駐しています。我々は他種族に合わせることができますが、魔物は本来弱肉強食。強い者以外には協力すらしないと思われます。長期の常駐は不向きかと」
「ええ~っ、じゃあどうするのよ?」
「…デーヴォン列島の島数は幾つ?」
「群島を除けば、大島が5つです」
「それなら、王城に集めるよりも、各島の各種族に緊急時のみの自警団を作る方が簡単かもしれない」
「ん~と、つまり?」
「…。口で説明するより、一緒に行きましょうか」
サナエ達は飛竜に乗り、コウサカとジョスイと共に隣の島へと向かうことになった。
『この島は、墓島と呼ばれていて、主に屍族と無形族の種族が多く生活しております』
屍族は、ゾンビやスケルトン等のアンデッドの種族だ。どうやら、他の島での死者や遺骨はこの島に土葬、もしくは漂流するらしい。
アンデッド故に、知能は低いので集落を作るといった団体行動はできない。
羊飼いのように、指示や命令をする指揮者がいないと、本能の捕食行動や徘徊だけを行う存在だ。
一方の無形族とは、スライムのようなゼリー状の魔物が主らしい。
アラヤの捕食技能を上げるには、適した島だったかもしれない。
「じゃあコウサカさん、とりあえずこの島にいる各族長を集合させて?」
「分かったわ、任せて」
コウサカは唇の前に指で輪を作ると、魔力を込めて声を出す。
『嫉妬魔王の名を持って命ずる。墓島に棲む各族長よ、島の中央に居る我が下に集まれ』
あのやり方は、どうやら念話の拡声器みたいな効果があるようだ。
暫くして、ゾロゾロと魔物達が集まってくる。
気が付けば、辺り一面に魔物で一杯になった。
スライムだけで、何種類の族長がいるんだ?赤、青、白、緑、黒…形状まで違うものの数を入れたら、軽く30を超えている。
ゾンビの方も、人形、亜人型、動物型、魔物型と、各種族の数だけ居るようだ。もはや数えるのが面倒になる。
「集まったみたいよ。これからどうするの?」
「えっと、この中で人間と戦った事がある族長はいますか?」
サナエが魔物の言葉を話す事に驚きつつも、各族長は答えていく。
『人間?腐ッタヤツシカ溶カシタ事ハナイナ。味見サセテクレルノカ?』
『居たら、食う。女王と共に、海を渡った者、帰らない』
『我ガ同胞ニ、無事戻ッタ者ガ居ル』
ドラゴンゾンビや、翼を持つ鳥系のゾンビに外界に出て戻った者達がいるようだ。
「でも、やっぱり少ないわね。宰相さんところの経験者はどれくらい居るのかしら?」
「レイスならば外界で霊化した者も多いので、それなりに居ますが…」
「じゃあ、各族長に1人ずつ指揮者として配属させてください」
低能な者達が多いこの種族達には、纏めて指示できる役割が必要だ。最低限、同士討ちとかはやらない程度であってほしい。
「ですが、城の守りが手薄になるのでは?」
「敵の目的は王城では無いから、守りは重視しなくて良いと思います。相手の目的は、第一にレヴィアタンの遺跡(禁呪魔導書、祭壇)、次に嫉妬魔王たるコウサカさん。教団側にも被害が多い国取りは埒外です」
「えっ、私は女王だからじゃなくて、嫉妬魔王だから狙われてるの?」
「言いましたよね?厄災の悪霊召喚には、今期の魔王の体を供物にする必要があるって。郷田も、殺されて利用されたのよ?」
「私の体目当て⁉︎」
コウサカはブルッと身を震わせる。既に死んでいる自分は対象外だと、勝手に思い込んでいたのだ。
「貴方達にお願いしたい事は2つだけよ」
ジョスイが魔物召喚で呼んだレイス達を各族長と組ませると、サナエは説明を始めた。
「先ず、海岸や上空からの外界からの侵入者を発見した際には、1にレイスに報告、2に排除よ」
「やけにシンプルだけど、捕縛して捕虜とかにはしなくていいの?」
「その必要は無いかも。此処に来る人間はかなり強いし、そんな余裕は無いと思うわ」
サナエの発言に、ゾンビ勢でもまだ脳が生きている魔術士ゾンビが怒りの声を上げる。
『人間如き、我々が負ける、など、ありえん!』
でもまぁ、強者と遭遇した事の無い方々に言われてもね?
「私は浄化技能持ちなんだけど、もちろん、攻めて来るような敵にも当然居る筈。そもそも、ゴーモラにアンデッドが多い事は相手は理解してます。逆に、貴方達は戦える人間を知らな過ぎます」
『…んだとっ⁉︎』
「サナエ様、お下がり下さい」
オードリーがサナエの前に出て、近付くゾンビ達を牽制する。
「お前達も、土田さんもやめなさい」
コウサカの一声で、ゾンビ達が鎮まりかえる。オードリーも警戒を解き、サナエの背後に下がる。
「コウサカさん、ここは一つ人間と戦う上での協力の必要性を理解させましょうよ?」
「それって、どうする気?」
「私達3人と戦ってみれば分かりますよ。あ、もちろん、浄化と致命傷は無しで」
「本気で言ってるの?」
「ええ。ただし、初めは1種族から始めましょうか。次から協力する種族を増やす意向で」
『我々ヲ舐メテイルナ!』
「分かったわ、始めてちょうだい」
こうして、3人プラス従魔対、多種族の模擬戦が始まった。
ヘイスト、マイティーガードを掛けた上に、サナエの戦士達の鼓舞で強化された2人+1匹は、圧倒的な強さで族長達を行動不能にしていく。
『連携して攻撃するのだ!違う!全員で行くな!』
ジョスイの指示にも熱がこもるが、連携慣れしていない魔物達は隙だらけで、3対62族長までは対応できた。それ以上は流石に捌ききらない。
「そこまでよ!」
コウサカの一声で、再び魔物達は動きを止めた。流石に息を切らす3人は、結構いけたなぁと満足している。
(全く…浄化無しでこの強さって、部下もそれなりに強いじゃないのよ。ますます敵にしたくないわね)
「貴方達、分かったでしょう?生者の住めないこの島に攻めて来るような物好きは、この3人のような人間達よ!一つの種族だけで戦うなどものともしない!普段は相入れない魔物でも、こういった事態には協力せねば勝てないと分かっただろう⁉︎」
『『『ハッ‼︎』』』
「レイス達の指導の下、緊急時の情報・連携を学んでおくように!お前達の努力を期待している!」
コウサカの演説に皆が頷き、墓島の各種族達の自警団は上手く纏まりそうだ。
「この調子で、他の島も頑張りましょう」
「土田さん…戦っている間、活き活きしていたわね?」
「まぁね。体を動かしている方が、私には合ってるからね?コウサカさんも、ダンス覚えてみる?」
「ん~、遠慮するわ(あの魅力のダンスとか、どう足掻いても勝てる気がしないし)」
こうして彼女達は、数日に渡りゴーモラ自警団を島々に根付かせていくのだった。
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