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第16章 昨日の敵は今日の友とはならないよ⁉︎
228話 不可侵領域
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東区の北区境付近。
ギルドマスターのトーマスと、弦月の牙のパーティーは馬頭の悪魔を追い詰めていた。
「何故か、急に力が弱くなってないか?」
明らかに馬頭の勢いは落ちていて、攻撃は躱しやすく受け止める事も可能なぐらいだ。
それは、少なからずトーマスの攻撃が効いている影響もある。トーマスが使用する武器、黒顎に斬られた切り口からは、魔素と出血が止まらない。並の自己再生では追いつかない様だ。
「弱っているなら、今のうちに叩こう!」
パーティーの連携で馬頭の動きを封じつつ、トーマスの斬撃で荒削りした後、フロウの上級魔法でトドメをさした。
「やったな、アルバス!初のS級魔物討伐達成だぜ?」
「ああ、俺も見届けたからな。全てが解決した際には、晴れてS級冒険者の認定してやらんでもない」
「聞いたかよ、リーダー!俺達、S級なれるかもってよ⁉︎」
「でもなぁ、ギルマスやアラヤ君、サナエさんの踊り効果あっての結果だからなぁ」
浮かれるトーヤと対照的に、アルバスは納得していない様だ。
「まぁ、慢心するのは良くないがな…って、お前達、奥方の踊りを見たのか⁉︎」
「ええ。悪魔も見惚れる舞いでしたよ?」
「くっ…!俺は見逃してばかりだな!」
この後、トーマスの憂さ晴らしで東区の悪魔の残党狩りにアルバス達は付き合わされる事となった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「クリスっ‼︎」
純潔の勇者フローラ=ミュゲットは、目前で繰り広げられている攻防に、目が追いつかないでいた。
3人の竜人の素早い連携攻撃を、人外とも呼べる反射速度で躱す勤勉の勇者クリスチャート=高須=スタディ。
思った以上の俊敏さに、フローラが自分の剣撃に巻き込まれると判断したクリスチャートは、早々にフローラの張った領域から出なければならなかった。
フローラの特殊技能【不可侵領域】は、彼女が望まない事象を領域には侵入させないという技能。
一見、無敵とも思えるチート技能だが、条件が3つある。
1つ、拒む事象と同等の事を自身は領域内では行えない。
2つ、拒む事象内容を変更する場合、一度解除しなければならない(10秒のインターバルが発生する)。
3つ、拒む事象内容は、最大3つまでとする(熟練度が上がっても領域範囲が増加するのみ)。
そして、今の彼女が拒む事象内容は、物理攻撃、物理魔法、精神攻撃魔法である。
つまり、領域内で攻撃しない相手なら侵入は容易にできるのだ。これは、不審者を事象内容に入れれば防ぐ事は可能だ。
クリスチャートは、その変更時間を稼ぐ目的もあって、竜人の注意を自身に集めたのだ。
(こいつ!もの凄い反射神経だ。おそらく身体強化がかなり高いな)
アラヤは、手数で反撃の手は出させないものの、躱され続ける事に苛立ちが増して来ていた。
アヤコの所在を聞き出すまで、殺す気までは無いものの、手足の一本くらいは落としてやろうとまで考えていた。
「細氷!」
「‼︎⁉︎」
術の発動と同時に危険を察知したクリスチャートは、瞬時にフローラの領域内に戻る。
領域手前で、魔法に微かに触れた彼の銀の籠手が、氷と共に砕け落ちた。
「見た事の無い魔法ね。おそらく合成魔法よ」
「む、厄介だな。愛用の銀の鎧が一瞬で駄目になるとは…。生身で受けたらひとたまりもないな」
そうは言っても、彼女の不可侵領域には魔法と物理攻撃が全く効かない。
アラヤは、勇者2人を動けない状態にできただけで、このままでは倒す事はできない。
アラヤゴーレム1型は、魔法を使える仕様では無い。故に、ゴーレムに任せてその場から離れる事はできないのだ。
「ご主人様!」
魔法を途切れる事無く連発していると、そこへアラヤの後を追っていたクララが駆け付けた。
(このタイミングで新手⁉︎シルバーファングの従獣ね。ますます動き辛いわ)
「クララ、アスモデウスは?」
「カオリ様が、トドメを。その後、戻られました」
「そっか。急に抜けて悪かったね」
「いえ、こちら程の、問題は無かったかと」
クララも勇者達を睨み、ジリジリと背後に回り込む。
「…何やら、元凶の悪魔を退治したらしい事を言ってるな?」
「ねぇ、もう事情を説明した方が良くない?」
「ハハハ、まだいくらも試していないではないか?」
フローラは、ため息を吐く。この男は、自分の限界を試さずにはいられない性分で、古竜の際も、かなりの痛手を負ってもまだまだとしつこかった。治す私の身にもなってほしいものだ。
「…ハァ。分かったわ、強化するから、くれぐれもやり過ぎないでね?」
フローラは、クリスチャートにマイディガード(耐久力・精神力・俊敏の一定時間増加)で強化する。
「おぅ!」
崩壊の嵐が渦巻く領域外に、クリスチャートは何の躊躇いも無く飛び出した。
「フンッ‼︎」
砂氷で皮膚が削られながらも、一瞬見えた人影に大剣を振る。
アラヤゴーレムの1体が肩から両断され、中のゴーレムが露わになった。
「木偶⁉︎あの動きで⁉︎」
フローラが驚いているが、それはアラヤ達も同じだ。並大抵の攻撃は効かない竜鱗脱皮のゴーレム1型が、容易く斬られたのだから。
「流石は勇者だな…」
分別の勇者も同様に凄かったし、謎の用心棒からモザンピアの地下通路で食らった一撃は、竜鱗の盾に切れ目を入れた。
魔王が、技能を奪う特殊技能が多い気がする点、勇者側は攻撃と防御に特化した特殊技能が多いみたいな気がする。
『クララ、コイツの攻撃に防御は意味を為さない!避けながら魔法で追い詰めるぞ』
『分かりました』
誘爆性付与したアースクラウド(鉱石化)を槍状に出し、攻撃と進路妨害しながら、勇者が斬り払うタイミングでフレイムで爆破する。
かなりのダメージがある筈なのに、勇者の表情は活き活きとしてくる。
危ないタイプの奴だ。戦いを完全に楽しんでいるな。
「‼︎」
クリスチャートがアラヤに集中している間に、クララがフローラの不可侵領域外をアースクラウド(鉱石化・魔力粘糸)で覆い始める。領域ごと閉じこめる考えだ。
「従獣が魔法を使えるなんて、聞いた事無いわ!」
錫杖を豪快に振るい、アースクラウドを元から消してしまう。彼女を中心に領域が展開されている為、彼女が動ける以上、魔法段階で消されてしまうのだ。
「ダークブラインド」
クララが距離を取ろうと放った闇の煙幕が、領域にそのまま侵入した。
『妨害魔法は効果有ります!』
拒む事象に当てはまらないものに気付かれたフローラは、即座に高出力のライトを放ち、クララを目眩しさせる。
その間に建物内に逃げ込み、不可侵領域を一度解除する。
拒む事象内容を、精神攻撃魔法から妨害魔法へと切り替える為だ。
(インターバル、早く終わって!)
目が眩んでいても、シルバーファングは迷わず向かって来る。おそらく気配感知持ちで、隠れても無理だと分かった。
部屋奥へと逃げるフローラは、扉を開けたと同時に不可侵領域を再始動した。
だがそこで、持っていた錫杖が床へと倒れる。
「な…に…が…?」
部屋の中には、配下の鍛治師と運び屋が居て、1人の女性の舞に魅了されている。精神攻撃魔法(技能)の拒絶事象を解除したばかりのフローラも、意識は魅了されて思考がまとまらない。
「流石、サナエちゃんの舞いですね。上手く行きましたよ?」
魅了されたフローラの背後から、アヤコとハウンが現れる。
少し前にサナエ達に解放されていたアヤコは、純潔の勇者の弱点を遠くから観察していたのだ。
「どうしたの?アラヤに早く無事を伝えるべきじゃない?」
魔力粘糸で鉱石化した手錠を3人の手足に取り付けた。しかし、アヤコは直ぐに出て行かなかった。
この機会に、勤勉の勇者の力量を知りたいのだ。
だが、そんな思惑を知る由もないアラヤは、怒りに任せてとうとううつけを呼び出してしまうのだった。
ギルドマスターのトーマスと、弦月の牙のパーティーは馬頭の悪魔を追い詰めていた。
「何故か、急に力が弱くなってないか?」
明らかに馬頭の勢いは落ちていて、攻撃は躱しやすく受け止める事も可能なぐらいだ。
それは、少なからずトーマスの攻撃が効いている影響もある。トーマスが使用する武器、黒顎に斬られた切り口からは、魔素と出血が止まらない。並の自己再生では追いつかない様だ。
「弱っているなら、今のうちに叩こう!」
パーティーの連携で馬頭の動きを封じつつ、トーマスの斬撃で荒削りした後、フロウの上級魔法でトドメをさした。
「やったな、アルバス!初のS級魔物討伐達成だぜ?」
「ああ、俺も見届けたからな。全てが解決した際には、晴れてS級冒険者の認定してやらんでもない」
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「でもなぁ、ギルマスやアラヤ君、サナエさんの踊り効果あっての結果だからなぁ」
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「まぁ、慢心するのは良くないがな…って、お前達、奥方の踊りを見たのか⁉︎」
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◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「クリスっ‼︎」
純潔の勇者フローラ=ミュゲットは、目前で繰り広げられている攻防に、目が追いつかないでいた。
3人の竜人の素早い連携攻撃を、人外とも呼べる反射速度で躱す勤勉の勇者クリスチャート=高須=スタディ。
思った以上の俊敏さに、フローラが自分の剣撃に巻き込まれると判断したクリスチャートは、早々にフローラの張った領域から出なければならなかった。
フローラの特殊技能【不可侵領域】は、彼女が望まない事象を領域には侵入させないという技能。
一見、無敵とも思えるチート技能だが、条件が3つある。
1つ、拒む事象と同等の事を自身は領域内では行えない。
2つ、拒む事象内容を変更する場合、一度解除しなければならない(10秒のインターバルが発生する)。
3つ、拒む事象内容は、最大3つまでとする(熟練度が上がっても領域範囲が増加するのみ)。
そして、今の彼女が拒む事象内容は、物理攻撃、物理魔法、精神攻撃魔法である。
つまり、領域内で攻撃しない相手なら侵入は容易にできるのだ。これは、不審者を事象内容に入れれば防ぐ事は可能だ。
クリスチャートは、その変更時間を稼ぐ目的もあって、竜人の注意を自身に集めたのだ。
(こいつ!もの凄い反射神経だ。おそらく身体強化がかなり高いな)
アラヤは、手数で反撃の手は出させないものの、躱され続ける事に苛立ちが増して来ていた。
アヤコの所在を聞き出すまで、殺す気までは無いものの、手足の一本くらいは落としてやろうとまで考えていた。
「細氷!」
「‼︎⁉︎」
術の発動と同時に危険を察知したクリスチャートは、瞬時にフローラの領域内に戻る。
領域手前で、魔法に微かに触れた彼の銀の籠手が、氷と共に砕け落ちた。
「見た事の無い魔法ね。おそらく合成魔法よ」
「む、厄介だな。愛用の銀の鎧が一瞬で駄目になるとは…。生身で受けたらひとたまりもないな」
そうは言っても、彼女の不可侵領域には魔法と物理攻撃が全く効かない。
アラヤは、勇者2人を動けない状態にできただけで、このままでは倒す事はできない。
アラヤゴーレム1型は、魔法を使える仕様では無い。故に、ゴーレムに任せてその場から離れる事はできないのだ。
「ご主人様!」
魔法を途切れる事無く連発していると、そこへアラヤの後を追っていたクララが駆け付けた。
(このタイミングで新手⁉︎シルバーファングの従獣ね。ますます動き辛いわ)
「クララ、アスモデウスは?」
「カオリ様が、トドメを。その後、戻られました」
「そっか。急に抜けて悪かったね」
「いえ、こちら程の、問題は無かったかと」
クララも勇者達を睨み、ジリジリと背後に回り込む。
「…何やら、元凶の悪魔を退治したらしい事を言ってるな?」
「ねぇ、もう事情を説明した方が良くない?」
「ハハハ、まだいくらも試していないではないか?」
フローラは、ため息を吐く。この男は、自分の限界を試さずにはいられない性分で、古竜の際も、かなりの痛手を負ってもまだまだとしつこかった。治す私の身にもなってほしいものだ。
「…ハァ。分かったわ、強化するから、くれぐれもやり過ぎないでね?」
フローラは、クリスチャートにマイディガード(耐久力・精神力・俊敏の一定時間増加)で強化する。
「おぅ!」
崩壊の嵐が渦巻く領域外に、クリスチャートは何の躊躇いも無く飛び出した。
「フンッ‼︎」
砂氷で皮膚が削られながらも、一瞬見えた人影に大剣を振る。
アラヤゴーレムの1体が肩から両断され、中のゴーレムが露わになった。
「木偶⁉︎あの動きで⁉︎」
フローラが驚いているが、それはアラヤ達も同じだ。並大抵の攻撃は効かない竜鱗脱皮のゴーレム1型が、容易く斬られたのだから。
「流石は勇者だな…」
分別の勇者も同様に凄かったし、謎の用心棒からモザンピアの地下通路で食らった一撃は、竜鱗の盾に切れ目を入れた。
魔王が、技能を奪う特殊技能が多い気がする点、勇者側は攻撃と防御に特化した特殊技能が多いみたいな気がする。
『クララ、コイツの攻撃に防御は意味を為さない!避けながら魔法で追い詰めるぞ』
『分かりました』
誘爆性付与したアースクラウド(鉱石化)を槍状に出し、攻撃と進路妨害しながら、勇者が斬り払うタイミングでフレイムで爆破する。
かなりのダメージがある筈なのに、勇者の表情は活き活きとしてくる。
危ないタイプの奴だ。戦いを完全に楽しんでいるな。
「‼︎」
クリスチャートがアラヤに集中している間に、クララがフローラの不可侵領域外をアースクラウド(鉱石化・魔力粘糸)で覆い始める。領域ごと閉じこめる考えだ。
「従獣が魔法を使えるなんて、聞いた事無いわ!」
錫杖を豪快に振るい、アースクラウドを元から消してしまう。彼女を中心に領域が展開されている為、彼女が動ける以上、魔法段階で消されてしまうのだ。
「ダークブラインド」
クララが距離を取ろうと放った闇の煙幕が、領域にそのまま侵入した。
『妨害魔法は効果有ります!』
拒む事象に当てはまらないものに気付かれたフローラは、即座に高出力のライトを放ち、クララを目眩しさせる。
その間に建物内に逃げ込み、不可侵領域を一度解除する。
拒む事象内容を、精神攻撃魔法から妨害魔法へと切り替える為だ。
(インターバル、早く終わって!)
目が眩んでいても、シルバーファングは迷わず向かって来る。おそらく気配感知持ちで、隠れても無理だと分かった。
部屋奥へと逃げるフローラは、扉を開けたと同時に不可侵領域を再始動した。
だがそこで、持っていた錫杖が床へと倒れる。
「な…に…が…?」
部屋の中には、配下の鍛治師と運び屋が居て、1人の女性の舞に魅了されている。精神攻撃魔法(技能)の拒絶事象を解除したばかりのフローラも、意識は魅了されて思考がまとまらない。
「流石、サナエちゃんの舞いですね。上手く行きましたよ?」
魅了されたフローラの背後から、アヤコとハウンが現れる。
少し前にサナエ達に解放されていたアヤコは、純潔の勇者の弱点を遠くから観察していたのだ。
「どうしたの?アラヤに早く無事を伝えるべきじゃない?」
魔力粘糸で鉱石化した手錠を3人の手足に取り付けた。しかし、アヤコは直ぐに出て行かなかった。
この機会に、勤勉の勇者の力量を知りたいのだ。
だが、そんな思惑を知る由もないアラヤは、怒りに任せてとうとううつけを呼び出してしまうのだった。
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