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第16章 昨日の敵は今日の友とはならないよ⁉︎
225話 アスモデウス攻略戦
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王都の北区は濃い霧が立ち込めている。
毒の影響は肌がチクチクする程度で済んでいるが、視界の悪さがなんとも言えない。
アヤコが高所から望遠眼で見ても、おそらく何も分からないだろう。
銀狼姿のクララの背に乗るアラヤとカオリは、闇雲に走らずにゆっくりと移動していた。
「ご主人様、いっその事吸い上げる?」
「いや、悪目立ちするから止めておこう。魔導感知と熱感知を頼りに、アスモデウスに近付くまではこのまま行く」
魔導感知には、辺りに潜む毒耐性持ちの魔物が映っている。主な魔物はイービルマンバ(毒蛇)やポイズンフロッグ(毒大カエル)で、熱感知を持つ為にアラヤ達の場所はバレてしまう。
『2人共、保護粘膜を冷却して身に纏うんだ』
これは、3人に体温調節の技能があるからこそのやり方だ。熱感知の対策が取れたところで、再び移動を開始する。途中、アラヤ達に気付いていない魔物の討伐・捕食は忘れない。
「アスモデウスは、北区中央広場の大きな魔力反応で間違いない?」
「ええ。他に魔力量の大きな反応は無いから、アスモデウスを復活させた犯人は、近くには居ないみたいね」
アラヤ達の予想では、最初はブナイア司教が怪しいと踏んでいたわけだが、ハジェットの証言だとそれも違う可能性がある。
ここ等で、明確な正体を知っておきたかったのだけどね。
「魔導反転には対象の視認が絶対条件。なるべくアスモデウスの近くまで近付いたら、霧を晴らして一気に叩くしかないわ」
「出来れば背後に回りたいね。王都から逃げられても厄介だし。因みに、厄災の悪魔って今迄はどう倒されてるの?」
「記述だと、勇者に討たれたか、大罪教団に封印されたとなっているわ。そもそも、上級悪魔は完全に死滅するわけでは無さそうよ?討たれた悪魔も、200年後には復活したとあるから、本体は悪魔界にあって、媒体を利用して姿を保っているというのが、魔導書から得た私の見解よ。教団も、それが分かっているから封印を推奨しているんだと思う」
「封印を?」
「悪魔は、一度媒体にしたものが壊れない限り、もしくは新たな媒体を得ない限り、この世界から帰る事は無い。だから、媒体自体を封印してしまえば、悪魔界に帰る事も、別の媒体で呼ばれる心配も無いのよ」
「でも、俺は封印の仕方を知らないよ?」
「厄災の悪魔召喚には、幾つかの条件があるの。1つ目が、今期の魔王の媒体が必要だという事。2つ目が、悪魔と同一属性の祭壇と禁書と呼ばれる魔導書が必要だという事。3つ目が、専用の魔法陣を描き、呼び出す術者は魔王の血を持つ者に限る事。いずれかが違えば、召喚された悪魔の制御は効かずに、その媒体が崩壊する迄の間、辺りに厄災を撒いて消える」
カオリは、自分の失敗がこれだと分かっている。禁書は見たが手元に無く、供物も魔王ではなくありふれた食材だった。
「つまり、封印方法を知らなくても、祭壇破壊をすれば、後は討伐するだけで良いって事よ。まぁ、今回は討伐した後で国王様に祭壇を破壊してもらえば良いわ」
確かに、祭壇は王国の所有物であるから勝手には破壊できないか。しかし、大罪教団が口出ししてきそうでもあるなぁ。
「だけど、先ずはアスモデウスに集中しないとね?気を緩めるのは禁物だよ」
「ええ。分かっているわ」
アラヤ達は、その巨大な魔力の反応を感知し、ゆっくりと北区入り口側へと回る。そして建物の屋根に登ると、アラヤはクララから降りて息を整える。
厄災級とやるからには全力だ。全身を竜鱗防御してバルクアップ、マイディガード、ヘイストとバフを掛ける。
『クララは、カオリさんと気配を消しつつ、サポートを頼む』
『了解です』
アラヤは亜空間収納に入れていたありったけのサクションの魔鉱石を、巨大な魔力反応の辺り一面にばら撒いた。
『ん⁉︎』
毒の霧が勢い良く吸われ、視界が鮮明になっていく。裸の遺体で作り上げられた椅子に座るアスモデウスの姿を見るや、アラヤは竜爪剣の一点突貫で開戦の初撃とした。
『クハハハ‼︎面白い!その気配、貴様、魔王だな?』
アラヤの渾身の突きは、アスモデウスの掌を突き刺していた。正確には、頭を狙った突きを止められていた。
『フム、それは興味深いな』
『これは願ってもない。新たな媒体の予備が現れるとはな』
左右の頭達も不敵な笑みを浮かべ、アラヤを舐め回す様に凝視する。
アラヤは、アスモデウスの掌を蹴り剣を抜くと、超聴覚の技能をOFFにして魔力粘糸の耳栓をする。悪魔が得意とするのは言語による精神支配だ。相手の話を聞く必要は最初から無い。
『丁度、退屈してい…』
アスモデウスに話す機会を与えない様に、間髪入れずにフレイムフォールを放つ。
無詠唱の魔法に少し驚きつつも、アスモデウスは口から火を吹きこれを相殺した。
『小癪!』
直後に斬りつけた攻撃は浅く、ガチョウの脚を軽く斬り込んだ途端に、尻尾の毒蛇がアラヤに絡み付く。
だがその直後に、先に投げていたボイスボムの魔鉱石が破裂音を上げた。
『グァッ‼︎⁉︎』
3つも頭がある為、耳も当然6つある。つんざく破裂音に目が眩むアスモデウスは、暴れてアラヤを突き飛ばした。
「まだまだっ!」
アラヤは休まず、今度はアッシドミストを放った。
酸の霧にアスモデウスは皮膚を爛れさせつつも、椅子代わりにしていた遺体を握り潰してばら撒いた。
『たかだか1人で何ができる!』
3つの頭が同時に、異なる魔法の詠唱を始める。実質的な合成魔法を放つつもりらしい。
『漆黒の闇に沈め‼︎底無しの渦潮‼︎』
『その影は贄となりお前を喰らう!影の寄生虫‼︎』
『五感の全てを封じてやろう!生からの解放‼︎』
おそらくは、闇属性魔法の上級魔法だろうが、その全ては不発に終わり、尚且つ逆流を起こした。
『『『グワァァァッ‼︎⁉︎』』』
アスモデウスからは見えない地点から、カオリが魔導反転を使用したらしい。流石はカオリだ。あらかじめ感覚共有をしていたらしく、タイミングはバッチリだ。
『な⁉︎貴様、まさか魔導反転を使えるのか⁉︎しかも3つ同時に返しただと⁉︎あり得ん‼︎』
「誰が1人って言った?」
アラヤの直ぐ背後から2人のアラヤが現れて、アスモデウスは目を丸くする。
ここでわざわざカオリ達がいる事をバラす訳ないでしょう?
そこで用意したのが、アラヤゴーレム1型である。
その姿は、今のアラヤ同様の竜人のバルクアップ姿。戦力特化型のゴーレムだ。
「このまま、完勝させてもらうとしよう!」
『舐めるなぁ‼︎』
魔法を封じられたも同然のアスモデウスは、怒りを露わにしてアラヤ達に襲い掛かった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「ん?あの羊頭は何処に行った?」
西区の街道を一定の陣形で進む勤勉の勇者一行は、先程まで意識支配した兵士達を送り込んで来た羊頭の悪魔が見えなくなっている事に気付いた。
「クリス、おそらくあの悪魔も、我々に精神攻撃も人質も効果無いと分かり、怖くなって逃げ出したのでしょう」
純潔の勇者フローラ=ミュゲットは、勤勉の勇者が峰打ちと称する攻撃に倒れた兵士や都民達を治療していた。
フローラが広げる光の円には、不浄なる存在は何一つ入る事ができなかった。
これは、彼女がもつ特殊技能【不可侵領域】で、彼女が認めないものは、例え魔法や病原菌、光や音であろうとも、侵入を許さない。
「うん?どうも、北区の方が騒がしい気がするが?」
ガトリルやガグリードを雑魚の様に切り捨てるクリスチャートは、北区の一部が霧が晴れている事に気付いた。
「クリス、皆んな戦っているのです。私達は、先ずは逃げた羊頭を討つべきだと思いますよ?」
「…ああ、分かっているさ」
精神支配するあの悪魔は、他者にとってはかなりの驚異となる。周りに被害が出る前に、自分達が討つ事がベストだろう。
クリスチャートは、北区に興味が出たものの、コツコツと確実がモットーの彼は、羊頭が向かった先、王城へと追跡を開始するのだった。
毒の影響は肌がチクチクする程度で済んでいるが、視界の悪さがなんとも言えない。
アヤコが高所から望遠眼で見ても、おそらく何も分からないだろう。
銀狼姿のクララの背に乗るアラヤとカオリは、闇雲に走らずにゆっくりと移動していた。
「ご主人様、いっその事吸い上げる?」
「いや、悪目立ちするから止めておこう。魔導感知と熱感知を頼りに、アスモデウスに近付くまではこのまま行く」
魔導感知には、辺りに潜む毒耐性持ちの魔物が映っている。主な魔物はイービルマンバ(毒蛇)やポイズンフロッグ(毒大カエル)で、熱感知を持つ為にアラヤ達の場所はバレてしまう。
『2人共、保護粘膜を冷却して身に纏うんだ』
これは、3人に体温調節の技能があるからこそのやり方だ。熱感知の対策が取れたところで、再び移動を開始する。途中、アラヤ達に気付いていない魔物の討伐・捕食は忘れない。
「アスモデウスは、北区中央広場の大きな魔力反応で間違いない?」
「ええ。他に魔力量の大きな反応は無いから、アスモデウスを復活させた犯人は、近くには居ないみたいね」
アラヤ達の予想では、最初はブナイア司教が怪しいと踏んでいたわけだが、ハジェットの証言だとそれも違う可能性がある。
ここ等で、明確な正体を知っておきたかったのだけどね。
「魔導反転には対象の視認が絶対条件。なるべくアスモデウスの近くまで近付いたら、霧を晴らして一気に叩くしかないわ」
「出来れば背後に回りたいね。王都から逃げられても厄介だし。因みに、厄災の悪魔って今迄はどう倒されてるの?」
「記述だと、勇者に討たれたか、大罪教団に封印されたとなっているわ。そもそも、上級悪魔は完全に死滅するわけでは無さそうよ?討たれた悪魔も、200年後には復活したとあるから、本体は悪魔界にあって、媒体を利用して姿を保っているというのが、魔導書から得た私の見解よ。教団も、それが分かっているから封印を推奨しているんだと思う」
「封印を?」
「悪魔は、一度媒体にしたものが壊れない限り、もしくは新たな媒体を得ない限り、この世界から帰る事は無い。だから、媒体自体を封印してしまえば、悪魔界に帰る事も、別の媒体で呼ばれる心配も無いのよ」
「でも、俺は封印の仕方を知らないよ?」
「厄災の悪魔召喚には、幾つかの条件があるの。1つ目が、今期の魔王の媒体が必要だという事。2つ目が、悪魔と同一属性の祭壇と禁書と呼ばれる魔導書が必要だという事。3つ目が、専用の魔法陣を描き、呼び出す術者は魔王の血を持つ者に限る事。いずれかが違えば、召喚された悪魔の制御は効かずに、その媒体が崩壊する迄の間、辺りに厄災を撒いて消える」
カオリは、自分の失敗がこれだと分かっている。禁書は見たが手元に無く、供物も魔王ではなくありふれた食材だった。
「つまり、封印方法を知らなくても、祭壇破壊をすれば、後は討伐するだけで良いって事よ。まぁ、今回は討伐した後で国王様に祭壇を破壊してもらえば良いわ」
確かに、祭壇は王国の所有物であるから勝手には破壊できないか。しかし、大罪教団が口出ししてきそうでもあるなぁ。
「だけど、先ずはアスモデウスに集中しないとね?気を緩めるのは禁物だよ」
「ええ。分かっているわ」
アラヤ達は、その巨大な魔力の反応を感知し、ゆっくりと北区入り口側へと回る。そして建物の屋根に登ると、アラヤはクララから降りて息を整える。
厄災級とやるからには全力だ。全身を竜鱗防御してバルクアップ、マイディガード、ヘイストとバフを掛ける。
『クララは、カオリさんと気配を消しつつ、サポートを頼む』
『了解です』
アラヤは亜空間収納に入れていたありったけのサクションの魔鉱石を、巨大な魔力反応の辺り一面にばら撒いた。
『ん⁉︎』
毒の霧が勢い良く吸われ、視界が鮮明になっていく。裸の遺体で作り上げられた椅子に座るアスモデウスの姿を見るや、アラヤは竜爪剣の一点突貫で開戦の初撃とした。
『クハハハ‼︎面白い!その気配、貴様、魔王だな?』
アラヤの渾身の突きは、アスモデウスの掌を突き刺していた。正確には、頭を狙った突きを止められていた。
『フム、それは興味深いな』
『これは願ってもない。新たな媒体の予備が現れるとはな』
左右の頭達も不敵な笑みを浮かべ、アラヤを舐め回す様に凝視する。
アラヤは、アスモデウスの掌を蹴り剣を抜くと、超聴覚の技能をOFFにして魔力粘糸の耳栓をする。悪魔が得意とするのは言語による精神支配だ。相手の話を聞く必要は最初から無い。
『丁度、退屈してい…』
アスモデウスに話す機会を与えない様に、間髪入れずにフレイムフォールを放つ。
無詠唱の魔法に少し驚きつつも、アスモデウスは口から火を吹きこれを相殺した。
『小癪!』
直後に斬りつけた攻撃は浅く、ガチョウの脚を軽く斬り込んだ途端に、尻尾の毒蛇がアラヤに絡み付く。
だがその直後に、先に投げていたボイスボムの魔鉱石が破裂音を上げた。
『グァッ‼︎⁉︎』
3つも頭がある為、耳も当然6つある。つんざく破裂音に目が眩むアスモデウスは、暴れてアラヤを突き飛ばした。
「まだまだっ!」
アラヤは休まず、今度はアッシドミストを放った。
酸の霧にアスモデウスは皮膚を爛れさせつつも、椅子代わりにしていた遺体を握り潰してばら撒いた。
『たかだか1人で何ができる!』
3つの頭が同時に、異なる魔法の詠唱を始める。実質的な合成魔法を放つつもりらしい。
『漆黒の闇に沈め‼︎底無しの渦潮‼︎』
『その影は贄となりお前を喰らう!影の寄生虫‼︎』
『五感の全てを封じてやろう!生からの解放‼︎』
おそらくは、闇属性魔法の上級魔法だろうが、その全ては不発に終わり、尚且つ逆流を起こした。
『『『グワァァァッ‼︎⁉︎』』』
アスモデウスからは見えない地点から、カオリが魔導反転を使用したらしい。流石はカオリだ。あらかじめ感覚共有をしていたらしく、タイミングはバッチリだ。
『な⁉︎貴様、まさか魔導反転を使えるのか⁉︎しかも3つ同時に返しただと⁉︎あり得ん‼︎』
「誰が1人って言った?」
アラヤの直ぐ背後から2人のアラヤが現れて、アスモデウスは目を丸くする。
ここでわざわざカオリ達がいる事をバラす訳ないでしょう?
そこで用意したのが、アラヤゴーレム1型である。
その姿は、今のアラヤ同様の竜人のバルクアップ姿。戦力特化型のゴーレムだ。
「このまま、完勝させてもらうとしよう!」
『舐めるなぁ‼︎』
魔法を封じられたも同然のアスモデウスは、怒りを露わにしてアラヤ達に襲い掛かった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「ん?あの羊頭は何処に行った?」
西区の街道を一定の陣形で進む勤勉の勇者一行は、先程まで意識支配した兵士達を送り込んで来た羊頭の悪魔が見えなくなっている事に気付いた。
「クリス、おそらくあの悪魔も、我々に精神攻撃も人質も効果無いと分かり、怖くなって逃げ出したのでしょう」
純潔の勇者フローラ=ミュゲットは、勤勉の勇者が峰打ちと称する攻撃に倒れた兵士や都民達を治療していた。
フローラが広げる光の円には、不浄なる存在は何一つ入る事ができなかった。
これは、彼女がもつ特殊技能【不可侵領域】で、彼女が認めないものは、例え魔法や病原菌、光や音であろうとも、侵入を許さない。
「うん?どうも、北区の方が騒がしい気がするが?」
ガトリルやガグリードを雑魚の様に切り捨てるクリスチャートは、北区の一部が霧が晴れている事に気付いた。
「クリス、皆んな戦っているのです。私達は、先ずは逃げた羊頭を討つべきだと思いますよ?」
「…ああ、分かっているさ」
精神支配するあの悪魔は、他者にとってはかなりの驚異となる。周りに被害が出る前に、自分達が討つ事がベストだろう。
クリスチャートは、北区に興味が出たものの、コツコツと確実がモットーの彼は、羊頭が向かった先、王城へと追跡を開始するのだった。
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