148 / 418
第10章 いつのまにか疑われた様ですよ⁈
144話 監視者
しおりを挟む
アルローズ領の首都スウィフトン。ピロウズ辺境伯が築いた巨大都市は、レニナオ王都に引けを取らない領土と人口を持つ。その人口の三分の1が軍隊というのも、国境最前線ならではである。
「フフフ、此度の土産品は如何ですかな?」
「うむ、実に見事な絵画だ。描かれている夕陽に引き込まれる様だな。毎度の事ながら礼を言うぞ、リトゥル」
ピロウズ辺境伯の客間に、武器商人であるレギン=リトゥルと領主のべウラ=ピロウズが和かに話している。
辺境伯はピロウズ家独特の赤髪で、齢70近い年齢にも関わらず、纏う威厳と風格は国軍の将軍ですらも一目を置いている。
そんな彼と親しげに話せる者は数少なく、大量の武器売買を幾度となく繰り返してきたレギンはその1人というわけだ。
「その絵画は、デピッケルで今話題になっている新人の画家でしてな。私も彼の作品を一眼見てファンになったんです。その【デピッケルの黄昏】ならば、辺境伯にも気に入って頂けると思っておりました」
「うむ、これは寝室に飾るとしよう」
彼がそう言うと、直ぐに執事達が絵画を回収に現れて持ち運んで行く。
「さて、それでは本題の商談へと入らせてもらっても?」
「そう急くな。新型魔導砲門もつい先月に入れたばかりだろうが。現時点での軍備は整っている。それとも、他に備えて置くものがあると言うのか?」
「備えあれば憂いなしと申しますからね。まぁ、今回は予備の御注文が無いかを伺っただけでございます」
「…在庫を確認して、後で報告しよう」
「ありがとうございます!」
と、そこで客間の扉がノックされる。
「辺境伯様、フリッツ様ご到着でございます」
どうやら、マクレーンを任されている三男のフリッツ=ピロウズが訪れたらしい。
「おお、親子の会話の邪魔をする訳にはいきませんな。私はこれで失礼致しましょう」
「うむ、今度は良い酒でもてなそう」
レギンは軽く会釈をして客間を退室した。彼と入れ替わる様にして、父親同様の赤髪の男が入って来た。
彼はピロウズ家の末っ子でマクレーンの街長を務めるフリッツ=ピロウズだ。
「フリッツ、お呼びに預かり只今参りました」
彼とは父親と息子の関係であっても、立場を変える事はしない。
「ああ。御苦労だったな。それで、お前を呼んだ理由の見当はついてるか?」
その低音の声に、フリッツの肩がビクンと跳ね上がる。父親が機嫌が悪い時は決まって声が低くなるのだ。
「噂…でございますでしょうか?」
緊張で、思わずおかしな口調になってしまう。先程から腕や膝も笑いっぱなしだ。
「ああ、巷でよく耳にするあの噂だ」
全てを見透かした様な鋭い眼差しに、フリッツは耐え切れず下を向く。
「う、噂は偽りでございますっ‼︎」
噂というのは、フリッツがマクレーンあの街にエルフ匿っているというもので、スウィフトン中に突如として広まった噂である。
「根も葉も無いという事だな?」
「はい!」
「しかし、火のないところに煙は立たぬと言うからな」
震える息子の肩を掴み、視線を強制的に合わせる。
「よもや、私を出し抜く為の算段ではあるまいな?」
「め、滅相もございません!現に、マクレーンにそのエルフの姿はございませんよ⁉︎」
一度捕まえたエルフを、実は逃げられたなどとは、口が裂けても言えない。しかも、街の内外を調べるも、未だその姿を発見できていないのだ。それならば、いっその事エルフなど捕獲してもいませんと通す方がマシだとフリッツは考えた。
「ふん、ともすれば噂の出所を疑うべきか?」
明らかに様子がおかしな息子の言葉を、あくまでも信じるならばではあるが、何者かが流言飛語を用いて、撹乱したこの領土へ攻め入るつもりなのかもしれない。
それならば、この地では有り得ない事では無い。此処は、他国がレニナオ王国に侵略する為の玄関なのだから。
「う、噂の出所が分かっているのですか?」
大罪教団の者達が噂を広めた事は、既に調べがついてるのだが、世界各地に信者を持つフレイア大罪教団は、どの国にも属さない存在なのだ。だから、教団が嘘を広めるとは思わない。
「いち早く噂を収拾する為に、私の方からも捜索隊を出そうか?」
「ええっ⁉︎宜しいのですか⁉︎」
この馬鹿は…。我が息子なのに、こうも出来が悪いとはガッカリする。
フリッツの顔を殴り付け、彼は床に突っ伏した。
「この者を牢へ!少し頭を冷やさせる!」
フリッツがエルフの捜索隊を出している事も、当然調べがついていたのだ。
「だとすれば、我が領内にエルフが潜んでいるという事か。面白い!エルフ狩りと興じようではないか!」
一向に攻めて来ない隣国の監視にも飽きていた。少しくらい遊ぶ事も偶には良いだろう。べウラは捜索隊の編成に取り掛かるのだった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「やぁ、ようやく追い付いたね?」
ガーベルク領内の街エニシダ。この街に先行して訪れていたアラヤ達の下に、流言工作を行なっていたハウン達が合流した。
「大変、お待たせしました。アラヤ様達に教わった馬車の移動方法で、大分早くは着いたのですが、離れてから8日ともなると見限られるかもしれないとヒヤヒヤしました」
後半、半分冗談を入れてくるハウンに、アラヤは慣れてきてくれてるなと嬉しく思った。
「君達はこの街に来た事は?」
「いえ、ありません。しかし、街の地図は記憶しております」
オードリーが任せてくださいと胸を張る。ひょっとして、国内にある全ての街の地図を把握しているのだろうか?今度聞いてみる事にしよう。
「俺達は今から繁華街に向かう予定だったんだけど、それなら大罪教団への案内は必要無いね?」
オードリーのしまった!という顔と、それを責める様なハウン達の視線が飛んでいる。
「ぜ、是非、お願いします」
「うん、良いよ。と言っても、大勢過ぎて並んで一緒に歩く訳にはいかないから、少し後をついて来れば良い」
「「「ありがとうございます」」」
結果として、他の通行人の邪魔にならない様に10mほど離れて歩く事にした。それでも彼等は喜んで付いてくる。
『俺達はこの先にある製作所に向かう。教団への報告が終わったら来ると良い』
『分かりました!』
案内が終わったアラヤ達は、そのまま繁華街の先にある製作所へと向かう。
一方のハウン達は大罪教団へと入った。
「えっ⁉︎」
ハウン達は教団のロビーで、驚きの人物と遭遇する。
「ベルフェル司教⁉︎どうやって此処に⁉︎」
インガス領の街オモカツタに居る筈の彼が、何故かかなり離れたこの街に居た。
「フフフ、アラヤ殿達とだいぶ気が合うようになったみたいで何よりだ。私がどうやって来たかだって?それはこの本だよ」
ベルフェル司教の手には、白い皮表紙の分厚い本が握られている。それは俗に魔導書と呼ばれる本だった。
「お前達は、この本等を彼等に渡して欲しい。この本は、彼等に必ず役に立つだろうから」
「分かりました。お預かりします」
ハウン達が本等を受け取ると、ベルフェル司教は上機嫌で奥へと去って行った。
アラヤ達は、繁華街の通りを買い食いをしながら奥へと進む。目的地の製作所は、機械油が臭う為、街中からは少し離れた場所に建っていた。
「今日も何処からか視線を感じるなぁ」
人混みを通る時に限り、ここ数日の間アラヤ達は監視されていた。
魔力制御を使用して周りからは大した者達には見えない筈なのだが。
人が少なくて中距離や遠方からの視線ならば反応できるのだが、人混みだと相手を特定できない。
「ここでも従獣で通す気ね?」
人混みからアラヤ達を、特にクララを監視していたのはサマンサだった。彼女が、いかにしてクララに近付こうとしているかを、アラヤ達は全く気付いていなかった。
「フフフ、此度の土産品は如何ですかな?」
「うむ、実に見事な絵画だ。描かれている夕陽に引き込まれる様だな。毎度の事ながら礼を言うぞ、リトゥル」
ピロウズ辺境伯の客間に、武器商人であるレギン=リトゥルと領主のべウラ=ピロウズが和かに話している。
辺境伯はピロウズ家独特の赤髪で、齢70近い年齢にも関わらず、纏う威厳と風格は国軍の将軍ですらも一目を置いている。
そんな彼と親しげに話せる者は数少なく、大量の武器売買を幾度となく繰り返してきたレギンはその1人というわけだ。
「その絵画は、デピッケルで今話題になっている新人の画家でしてな。私も彼の作品を一眼見てファンになったんです。その【デピッケルの黄昏】ならば、辺境伯にも気に入って頂けると思っておりました」
「うむ、これは寝室に飾るとしよう」
彼がそう言うと、直ぐに執事達が絵画を回収に現れて持ち運んで行く。
「さて、それでは本題の商談へと入らせてもらっても?」
「そう急くな。新型魔導砲門もつい先月に入れたばかりだろうが。現時点での軍備は整っている。それとも、他に備えて置くものがあると言うのか?」
「備えあれば憂いなしと申しますからね。まぁ、今回は予備の御注文が無いかを伺っただけでございます」
「…在庫を確認して、後で報告しよう」
「ありがとうございます!」
と、そこで客間の扉がノックされる。
「辺境伯様、フリッツ様ご到着でございます」
どうやら、マクレーンを任されている三男のフリッツ=ピロウズが訪れたらしい。
「おお、親子の会話の邪魔をする訳にはいきませんな。私はこれで失礼致しましょう」
「うむ、今度は良い酒でもてなそう」
レギンは軽く会釈をして客間を退室した。彼と入れ替わる様にして、父親同様の赤髪の男が入って来た。
彼はピロウズ家の末っ子でマクレーンの街長を務めるフリッツ=ピロウズだ。
「フリッツ、お呼びに預かり只今参りました」
彼とは父親と息子の関係であっても、立場を変える事はしない。
「ああ。御苦労だったな。それで、お前を呼んだ理由の見当はついてるか?」
その低音の声に、フリッツの肩がビクンと跳ね上がる。父親が機嫌が悪い時は決まって声が低くなるのだ。
「噂…でございますでしょうか?」
緊張で、思わずおかしな口調になってしまう。先程から腕や膝も笑いっぱなしだ。
「ああ、巷でよく耳にするあの噂だ」
全てを見透かした様な鋭い眼差しに、フリッツは耐え切れず下を向く。
「う、噂は偽りでございますっ‼︎」
噂というのは、フリッツがマクレーンあの街にエルフ匿っているというもので、スウィフトン中に突如として広まった噂である。
「根も葉も無いという事だな?」
「はい!」
「しかし、火のないところに煙は立たぬと言うからな」
震える息子の肩を掴み、視線を強制的に合わせる。
「よもや、私を出し抜く為の算段ではあるまいな?」
「め、滅相もございません!現に、マクレーンにそのエルフの姿はございませんよ⁉︎」
一度捕まえたエルフを、実は逃げられたなどとは、口が裂けても言えない。しかも、街の内外を調べるも、未だその姿を発見できていないのだ。それならば、いっその事エルフなど捕獲してもいませんと通す方がマシだとフリッツは考えた。
「ふん、ともすれば噂の出所を疑うべきか?」
明らかに様子がおかしな息子の言葉を、あくまでも信じるならばではあるが、何者かが流言飛語を用いて、撹乱したこの領土へ攻め入るつもりなのかもしれない。
それならば、この地では有り得ない事では無い。此処は、他国がレニナオ王国に侵略する為の玄関なのだから。
「う、噂の出所が分かっているのですか?」
大罪教団の者達が噂を広めた事は、既に調べがついてるのだが、世界各地に信者を持つフレイア大罪教団は、どの国にも属さない存在なのだ。だから、教団が嘘を広めるとは思わない。
「いち早く噂を収拾する為に、私の方からも捜索隊を出そうか?」
「ええっ⁉︎宜しいのですか⁉︎」
この馬鹿は…。我が息子なのに、こうも出来が悪いとはガッカリする。
フリッツの顔を殴り付け、彼は床に突っ伏した。
「この者を牢へ!少し頭を冷やさせる!」
フリッツがエルフの捜索隊を出している事も、当然調べがついていたのだ。
「だとすれば、我が領内にエルフが潜んでいるという事か。面白い!エルフ狩りと興じようではないか!」
一向に攻めて来ない隣国の監視にも飽きていた。少しくらい遊ぶ事も偶には良いだろう。べウラは捜索隊の編成に取り掛かるのだった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「やぁ、ようやく追い付いたね?」
ガーベルク領内の街エニシダ。この街に先行して訪れていたアラヤ達の下に、流言工作を行なっていたハウン達が合流した。
「大変、お待たせしました。アラヤ様達に教わった馬車の移動方法で、大分早くは着いたのですが、離れてから8日ともなると見限られるかもしれないとヒヤヒヤしました」
後半、半分冗談を入れてくるハウンに、アラヤは慣れてきてくれてるなと嬉しく思った。
「君達はこの街に来た事は?」
「いえ、ありません。しかし、街の地図は記憶しております」
オードリーが任せてくださいと胸を張る。ひょっとして、国内にある全ての街の地図を把握しているのだろうか?今度聞いてみる事にしよう。
「俺達は今から繁華街に向かう予定だったんだけど、それなら大罪教団への案内は必要無いね?」
オードリーのしまった!という顔と、それを責める様なハウン達の視線が飛んでいる。
「ぜ、是非、お願いします」
「うん、良いよ。と言っても、大勢過ぎて並んで一緒に歩く訳にはいかないから、少し後をついて来れば良い」
「「「ありがとうございます」」」
結果として、他の通行人の邪魔にならない様に10mほど離れて歩く事にした。それでも彼等は喜んで付いてくる。
『俺達はこの先にある製作所に向かう。教団への報告が終わったら来ると良い』
『分かりました!』
案内が終わったアラヤ達は、そのまま繁華街の先にある製作所へと向かう。
一方のハウン達は大罪教団へと入った。
「えっ⁉︎」
ハウン達は教団のロビーで、驚きの人物と遭遇する。
「ベルフェル司教⁉︎どうやって此処に⁉︎」
インガス領の街オモカツタに居る筈の彼が、何故かかなり離れたこの街に居た。
「フフフ、アラヤ殿達とだいぶ気が合うようになったみたいで何よりだ。私がどうやって来たかだって?それはこの本だよ」
ベルフェル司教の手には、白い皮表紙の分厚い本が握られている。それは俗に魔導書と呼ばれる本だった。
「お前達は、この本等を彼等に渡して欲しい。この本は、彼等に必ず役に立つだろうから」
「分かりました。お預かりします」
ハウン達が本等を受け取ると、ベルフェル司教は上機嫌で奥へと去って行った。
アラヤ達は、繁華街の通りを買い食いをしながら奥へと進む。目的地の製作所は、機械油が臭う為、街中からは少し離れた場所に建っていた。
「今日も何処からか視線を感じるなぁ」
人混みを通る時に限り、ここ数日の間アラヤ達は監視されていた。
魔力制御を使用して周りからは大した者達には見えない筈なのだが。
人が少なくて中距離や遠方からの視線ならば反応できるのだが、人混みだと相手を特定できない。
「ここでも従獣で通す気ね?」
人混みからアラヤ達を、特にクララを監視していたのはサマンサだった。彼女が、いかにしてクララに近付こうとしているかを、アラヤ達は全く気付いていなかった。
0
お気に入りに追加
2,709
あなたにおすすめの小説
ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり
柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日――
東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。
中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。
彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。
無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。
政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。
「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」
ただ、一人を除いて――
これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、
たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる