139 / 418
第10章 いつのまにか疑われた様ですよ⁈
135話 信憑性
しおりを挟む
「はぁ⁈バカ姉の知り合い?だから何だ!亜人の疑いがあるなら、さっさと捕獲して解体すりゃー良いんだよ!」
報告に戻った無能な部下達に、街長であるフリッツ=ピロウズはワイングラスを床に投げつけてる。
「はっ!…しかしながら、その従獣を従える者達は、我々を遥かに上回る実力を持つ様でして…」
「別に、やり方はいろいろあるだろう⁉︎俺は今それどころじゃ無いんだよ!」
イライラしながら、机の前を左右に行ったり来たりを繰り返す上司を尻目に、サマンサは部屋から退出した。
「さてと…。フリッツ様は別件で忙しいご様子。彼等の相手は我々でせねばならなくなった」
サマンサは仲間達の前で、はぁ~っと長い溜め息を吐く。そもそも亜人の調査など、他領の来客との火種になる事は明白なのに、領主は密偵の疑いが僅かにもある可能性がある限り止めないと豪語している。
おかげで領地への来訪者は減る一方。中小商会も撤退し始める等、この領地の活気は下がり続けている。
それもこれも、帝国や連邦国の動きが活性化した情報がある為に、緊張状態が続いているからだが。
「さて、戦闘になれば十中八九、我々に勝ち目が無いわけだが、何か良い案は無いかな?」
「サマンサ主任、元々の情報源が正しいかどうかを確かめてみては?虚偽の情報だった場合もありますから」
「そうだな。疑い有れば全て調査という以前に、今回は情報の信憑性を確かめて無いからね」
「それも、彼等が来た当初から魔力の高さで監視対象だったので、危険視されて当然の行動でもありますが」
「とにかく、情報源の冒険者達を探すとしよう」
サマンサ達が屋敷から出て行く様を、カーテンの隙間から確認したフリッツは、フゥと椅子に深々と座る。
「…それで?行き先の検討はついてるのか?」
「はい…。地下水路を利用して街中に向かったようです」
独り言のように呟くフリッツに、どこからとも無く小声の返答が聴こえてくる。
フリッツは街の地図を取り出し、水路の出口となる場所を確認する。
「出入り口は全て見張れ。手足の拘束は解けて無いのなら、遠くには逃げられ無い。追い込んで確実に捕らえるのだ」
「はっ!」
小声の主は去り、再び部屋は静寂に包まれる。フリッツは、親指の爪をガリッと噛み、上手く事が運ばない苛立ちを何とか抑えようとしていた。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
冒険者ギルド前。
「あ、アラヤ君、やはり居ましたよ」
「主任、あの者達です」
「「「あ?」」」
ギルド前に屯する冒険者達の前に、サマンサ率いる調査隊とアラヤ達が詰め寄る。その場に居た全員の視線が、冒険者達を見た後で交差する。
「え?え?どういう事?」
冒険者達は、大勢が目の前に突如現れた事に理解が追いつかない。アラヤとサマンサに至っては、非常に気まずい状況である。
「え~っと、サマンサさん?その、フリッツ様は何と?」
「あ、ああ、フリッツ様はまだ忙しくてね。まだ時間が取れないみたいだよ。私達は、フリッツ様の面会の前に、ちょっと確認すべき事が出てきてね」
再び視線が冒険者に向けられる。その眼光はとても冷ややかで鋭い。
サマンサは、たじろぐ冒険者達に歩み寄る。アラヤ達は、この冒険者達が流した情報と踏んで、証言を取り下げる様にしようと来たのだが、今はサマンサ達の様子を見る事にした。
「貴方達が、彼が連れている従獣を亜人だと証言したらしいね?」
「お、おう…」
サマンサ達の背後に立つアラヤ達、そこには当然クララも居る。威嚇で喉を鳴らし、今にも喉元を食いつかれそうだ。冒険者達の1番後ろに居た格闘家の顔がみるみる蒼白になってくる。
「それは、亜人である所を目撃したという事かな?」
「そ、そうだよ!なぁ、皆んな⁉︎」
「お、おう、はっきりと見たぜ!」
「ああ、見た見た!」
「それは何処で、どの様な?」
「えっと~…何処だっけ?」
仲間に助けを求めるが、見てもいないのに答えを出せるわけがない。格闘家に至っては、目立たない様に気配を消そうとしている。剣士が冷や汗を流しながら苦し紛れに出した答えは、
「そ、そこのバルグ商会から出て来た時に、狼人の男だったぜ?」
である。これにはアラヤ達だけでなく、サマンサ達も呆れてしまった。
「一応、痕跡視認で確かめるが、その必要も無さそうだな」
亜人が捕まるこの街で、公衆の面前で狼人で現れるなんてバカな事を、クララがしたと言うんですね?ああ、それと、クララは雌だから。彼等はいったい、何を見たんですかね?
「はぁ…。彼等の従獣は銀狼のままだったよ。つまり、君達が言う証言は虚偽だったという事だな」
「うっ、す、すみませんでした!坊主が羨ましくてつい、困らせ様と思ったんだ」
冒険者達は直ぐ様、その場で土下座をする。何事だ?と、冒険者ギルドからも見物人が出て来た。
「アラヤ殿、今回の件は彼等が発端の様だ。彼等の処遇をどうするかね?」
「そうですね。彼等には無償クエストに出てもらいましょうか。内容はオモカツタの街の復興の手伝いを1カ月間」
「い、1カ月⁉︎」
ギルドの外で屯しているくらいだから暇してるだろうと思って決めました。まぁ、それくらいはしてもらわないとね。ギルドの同僚達からも笑われて、罰的には十分だろう。冒険者達はサマンサさんの部下に連れられて、ギルド内へと入って行った。
アラヤは、サマンサにも言っておかなくてはと向き直る。
「それと、サマンサさん達にも、職務とは言えクララに一言謝罪してほしいですね」
「うん、それもそうだね。証言を鵜呑みにし過ぎた我々の落ち度で、従獣の彼女に不快な思いをさせた。申し訳なかった」
サマンサ達が揃って頭を下げると、ガウッとクララは吠え、許すという態度を見せる。
クララが許すなら、アラヤとしてはこれ以上責任を追求する気は無い。
「あ、じゃあ、フリッツ様との面会は…?」
「直談判する内容が他にもあるなら、もう一度掛け合うが、必要かな?」
「いえ、クララを従獣と認めてくれたなら、私達は直談判する必要は無いです」
これ以上は、もう関わらないに越した事は無い。
「そうか。ならば、嫌な思い出を払拭する為にも、後はゆっくりと温泉でも楽しんでくれ」
「温泉が出る場所があるのですか?」
「うん。西に見えるコアノフ山の中腹に、天然の温泉があって、そこの源泉を街外れの浴場まで引っ張っているんだよ」
「その浴場を詳しく教えて下さい!」
温泉と聞いて、大人しくしていた女性陣が前に出てくる。まぁ、気持ちは分からなくも無い。最近はシャワーが多くて、そろそろゆっくりと湯船に浸かりたい気分だもんね。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
ハァハァハァ…。
暗闇の中を1人、地下水路の横を並走する通路を、足を引き摺るようにして進む影が見える。
手首にはジャラジャラと手錠が音を立てている。足首にも鎖があるが千切れており、足首からはポタポタと出血が見える。
「……」
背後から、自分を追う者達の気配が近付いて来るのを感じる。ここで再び捕まる訳にはいかない。
今は手首と足首に付けられた錠のせいで、魔力が吸われて魔法が使えない代わりに、敵からの感知をされずに済んでいる状態だ。
今のうちに身を隠せる場所を見つけないといけない。
進みながら辺りを見回すと、一般家庭用の汲み上げポンプの管が、チラホラと見え始めて来た。どうやら居住区の下まで来たらしい。
「くっ…!」
出血している血を先の方まで飛ばした後、服を噛みちぎり足首に巻き付けて止血する。
登りやすそうな管を掴み、上へ向かいよじ登りだした。
下を通る追跡者達に気付かれ無いように、息を潜めて離れるのを待つ。それを繰り返しながら、上へ上へと向かい、とうとう地上への扉を見つけた。
軋む扉をゆっくりと開けると、隙間から刺す明かりにその顔が照らし出される。
擦り傷があるものの、色白で整った顔立ちに長く尖った耳。その容姿は中性的で、どちらの性別かは初見では分からないだろう。
それもそのはずで、彼はこの国では見かけない人種、エルフだった。
「ようやく外か…」
彼が出た場所は薄暗く、酒の香りがする事から、酒の貯蔵庫だと推測される。
彼は酒樽の隙間に体を入れて身を隠すと、ようやく体を休めて眠りに落ちるのだった。
報告に戻った無能な部下達に、街長であるフリッツ=ピロウズはワイングラスを床に投げつけてる。
「はっ!…しかしながら、その従獣を従える者達は、我々を遥かに上回る実力を持つ様でして…」
「別に、やり方はいろいろあるだろう⁉︎俺は今それどころじゃ無いんだよ!」
イライラしながら、机の前を左右に行ったり来たりを繰り返す上司を尻目に、サマンサは部屋から退出した。
「さてと…。フリッツ様は別件で忙しいご様子。彼等の相手は我々でせねばならなくなった」
サマンサは仲間達の前で、はぁ~っと長い溜め息を吐く。そもそも亜人の調査など、他領の来客との火種になる事は明白なのに、領主は密偵の疑いが僅かにもある可能性がある限り止めないと豪語している。
おかげで領地への来訪者は減る一方。中小商会も撤退し始める等、この領地の活気は下がり続けている。
それもこれも、帝国や連邦国の動きが活性化した情報がある為に、緊張状態が続いているからだが。
「さて、戦闘になれば十中八九、我々に勝ち目が無いわけだが、何か良い案は無いかな?」
「サマンサ主任、元々の情報源が正しいかどうかを確かめてみては?虚偽の情報だった場合もありますから」
「そうだな。疑い有れば全て調査という以前に、今回は情報の信憑性を確かめて無いからね」
「それも、彼等が来た当初から魔力の高さで監視対象だったので、危険視されて当然の行動でもありますが」
「とにかく、情報源の冒険者達を探すとしよう」
サマンサ達が屋敷から出て行く様を、カーテンの隙間から確認したフリッツは、フゥと椅子に深々と座る。
「…それで?行き先の検討はついてるのか?」
「はい…。地下水路を利用して街中に向かったようです」
独り言のように呟くフリッツに、どこからとも無く小声の返答が聴こえてくる。
フリッツは街の地図を取り出し、水路の出口となる場所を確認する。
「出入り口は全て見張れ。手足の拘束は解けて無いのなら、遠くには逃げられ無い。追い込んで確実に捕らえるのだ」
「はっ!」
小声の主は去り、再び部屋は静寂に包まれる。フリッツは、親指の爪をガリッと噛み、上手く事が運ばない苛立ちを何とか抑えようとしていた。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
冒険者ギルド前。
「あ、アラヤ君、やはり居ましたよ」
「主任、あの者達です」
「「「あ?」」」
ギルド前に屯する冒険者達の前に、サマンサ率いる調査隊とアラヤ達が詰め寄る。その場に居た全員の視線が、冒険者達を見た後で交差する。
「え?え?どういう事?」
冒険者達は、大勢が目の前に突如現れた事に理解が追いつかない。アラヤとサマンサに至っては、非常に気まずい状況である。
「え~っと、サマンサさん?その、フリッツ様は何と?」
「あ、ああ、フリッツ様はまだ忙しくてね。まだ時間が取れないみたいだよ。私達は、フリッツ様の面会の前に、ちょっと確認すべき事が出てきてね」
再び視線が冒険者に向けられる。その眼光はとても冷ややかで鋭い。
サマンサは、たじろぐ冒険者達に歩み寄る。アラヤ達は、この冒険者達が流した情報と踏んで、証言を取り下げる様にしようと来たのだが、今はサマンサ達の様子を見る事にした。
「貴方達が、彼が連れている従獣を亜人だと証言したらしいね?」
「お、おう…」
サマンサ達の背後に立つアラヤ達、そこには当然クララも居る。威嚇で喉を鳴らし、今にも喉元を食いつかれそうだ。冒険者達の1番後ろに居た格闘家の顔がみるみる蒼白になってくる。
「それは、亜人である所を目撃したという事かな?」
「そ、そうだよ!なぁ、皆んな⁉︎」
「お、おう、はっきりと見たぜ!」
「ああ、見た見た!」
「それは何処で、どの様な?」
「えっと~…何処だっけ?」
仲間に助けを求めるが、見てもいないのに答えを出せるわけがない。格闘家に至っては、目立たない様に気配を消そうとしている。剣士が冷や汗を流しながら苦し紛れに出した答えは、
「そ、そこのバルグ商会から出て来た時に、狼人の男だったぜ?」
である。これにはアラヤ達だけでなく、サマンサ達も呆れてしまった。
「一応、痕跡視認で確かめるが、その必要も無さそうだな」
亜人が捕まるこの街で、公衆の面前で狼人で現れるなんてバカな事を、クララがしたと言うんですね?ああ、それと、クララは雌だから。彼等はいったい、何を見たんですかね?
「はぁ…。彼等の従獣は銀狼のままだったよ。つまり、君達が言う証言は虚偽だったという事だな」
「うっ、す、すみませんでした!坊主が羨ましくてつい、困らせ様と思ったんだ」
冒険者達は直ぐ様、その場で土下座をする。何事だ?と、冒険者ギルドからも見物人が出て来た。
「アラヤ殿、今回の件は彼等が発端の様だ。彼等の処遇をどうするかね?」
「そうですね。彼等には無償クエストに出てもらいましょうか。内容はオモカツタの街の復興の手伝いを1カ月間」
「い、1カ月⁉︎」
ギルドの外で屯しているくらいだから暇してるだろうと思って決めました。まぁ、それくらいはしてもらわないとね。ギルドの同僚達からも笑われて、罰的には十分だろう。冒険者達はサマンサさんの部下に連れられて、ギルド内へと入って行った。
アラヤは、サマンサにも言っておかなくてはと向き直る。
「それと、サマンサさん達にも、職務とは言えクララに一言謝罪してほしいですね」
「うん、それもそうだね。証言を鵜呑みにし過ぎた我々の落ち度で、従獣の彼女に不快な思いをさせた。申し訳なかった」
サマンサ達が揃って頭を下げると、ガウッとクララは吠え、許すという態度を見せる。
クララが許すなら、アラヤとしてはこれ以上責任を追求する気は無い。
「あ、じゃあ、フリッツ様との面会は…?」
「直談判する内容が他にもあるなら、もう一度掛け合うが、必要かな?」
「いえ、クララを従獣と認めてくれたなら、私達は直談判する必要は無いです」
これ以上は、もう関わらないに越した事は無い。
「そうか。ならば、嫌な思い出を払拭する為にも、後はゆっくりと温泉でも楽しんでくれ」
「温泉が出る場所があるのですか?」
「うん。西に見えるコアノフ山の中腹に、天然の温泉があって、そこの源泉を街外れの浴場まで引っ張っているんだよ」
「その浴場を詳しく教えて下さい!」
温泉と聞いて、大人しくしていた女性陣が前に出てくる。まぁ、気持ちは分からなくも無い。最近はシャワーが多くて、そろそろゆっくりと湯船に浸かりたい気分だもんね。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
ハァハァハァ…。
暗闇の中を1人、地下水路の横を並走する通路を、足を引き摺るようにして進む影が見える。
手首にはジャラジャラと手錠が音を立てている。足首にも鎖があるが千切れており、足首からはポタポタと出血が見える。
「……」
背後から、自分を追う者達の気配が近付いて来るのを感じる。ここで再び捕まる訳にはいかない。
今は手首と足首に付けられた錠のせいで、魔力が吸われて魔法が使えない代わりに、敵からの感知をされずに済んでいる状態だ。
今のうちに身を隠せる場所を見つけないといけない。
進みながら辺りを見回すと、一般家庭用の汲み上げポンプの管が、チラホラと見え始めて来た。どうやら居住区の下まで来たらしい。
「くっ…!」
出血している血を先の方まで飛ばした後、服を噛みちぎり足首に巻き付けて止血する。
登りやすそうな管を掴み、上へ向かいよじ登りだした。
下を通る追跡者達に気付かれ無いように、息を潜めて離れるのを待つ。それを繰り返しながら、上へ上へと向かい、とうとう地上への扉を見つけた。
軋む扉をゆっくりと開けると、隙間から刺す明かりにその顔が照らし出される。
擦り傷があるものの、色白で整った顔立ちに長く尖った耳。その容姿は中性的で、どちらの性別かは初見では分からないだろう。
それもそのはずで、彼はこの国では見かけない人種、エルフだった。
「ようやく外か…」
彼が出た場所は薄暗く、酒の香りがする事から、酒の貯蔵庫だと推測される。
彼は酒樽の隙間に体を入れて身を隠すと、ようやく体を休めて眠りに落ちるのだった。
0
お気に入りに追加
2,709
あなたにおすすめの小説
ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり
柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日――
東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。
中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。
彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。
無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。
政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。
「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」
ただ、一人を除いて――
これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、
たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる