【R18】スキ美味⁉︎ 〜美味しくいただきました〜

テルボン

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第26章383話 覚醒

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 アラヤ達が冥界の国ゴーモラから去った後、婿入りして一人残る事となったネガトは、多くの魔物の雌から言い寄られていた。

「ネガト様、ソルテ様が次においで下さるのはいつですか⁉︎」

「わ、我々が移住する方法も可能でしょうか⁉︎」

 彼女達は、ソルテと遊んだ雌達だ。夢魔族を介した感覚共有の快楽を知ってしまった彼女達は、中毒とも呼べる程に押し寄せて来たのだ。

「ネガト様が、ソルテ様の代わりになっていただいても…」

 そう言いかけたアラクネの雌は、ネガトの背後に仁王立ちした人物を見て恐怖でガタガタと震え出した。

「面白そうな話をしているわね?」

 ネガトに寄っていた雌達は直ぐに離れて平伏した。
 ゴーモラ王国を統べる嫉妬魔王、コウサカが腕を組み歩み寄る。

「じ、女王陛下…」

 恐怖で頭を上げる事ができない雌達を、彼女は軽く鼻で笑うと、大人しくしていたネガトを睨みつける。

「な・ん・で、ただ黙っているの?自己責任だろって、突っぱねてもいいんじゃない?」

 おでこを指で突かれながら、ネチネチと説教をされる。

「ご、ごめんよ。だって身内がやらかした事だから…」

「だからって、代わりはあり得ないでしょ!貴方は私の夫になったのよ?」

「う、うん」

 ネガトは卑屈的な考え方ばかりするので、何かとコウサカに注意されていた。

「貴女達、帰る前に聞いたソルテの話だと、まだ処女らしいじゃない。だったら、強制的に結婚相手を見つけて散らせるわよ?」

 ここゴーモラでは、種族関係無しに女王の命令は絶対だ。

「貴女達が体験した快楽だけど、実際の体験とは確かに違うかもしれない。だけどね、ソルテの話を聞く限り、愛のある快楽と比べたら刺激と満足度が足りないらしいわよ?」

「「「えっ?」」」

 事実、快楽は共有する人数が多い程に増すのは確かだ。
 だがソルテからすれば、の相手から感じる快楽は嫁達のソレとは比べるまでもなく物足りなく感じた。
 お互いが相手を愛しているというスパイスが無ければ、ただの生殖的快楽でしか無いと分かったのだ。
 何より、ただ楽しんだという事後の虚無感は半端ない。

「貴女達が、お互いに愛する相手と交われば、満足感が最高で、体験した快楽なんて大した事無いらしいわよ?」

「愛する相手との満足感…」

「あ、あの、それなら陛下は、最高の満足感を体験したのですね?」

「も、も、もちろんよ!と、当然でしょう?ねぇ、ネガト?」

「う、うん、そうだね」

 二人して顔を赤くする姿は、見ていた雌達も恥ずかしくなった。

「と、とにかく、貴女達には近々身を固めてもらうわよ?」

「「「は、はい」」」

 渋々と従う意思を見せた彼女達は、ネガトに頭を下げて帰って行った。

「ま、まったく、ソルテも余計な事をしてくれたものね!」

「ごめんね」

 代わりに謝ると、彼女はツインテールをペシペシと当ててくる。
 こういう時は、僕にも積極性を出しなさいよという彼女のアピールだ。
 だが、ソルテの様に後のことを考えずに楽しむなんて、僕にはハードルが高い。

「か、帰ろっか?」

「…私は良いけど、ネガトは闇の大精霊プルートー様に呼ばれてたんじゃないの?」

「…プルートー様とはもう話したよ」

「……。何を?」

「……」

 ネガトは話そうとせずに顔を背ける。その態度にカチンときたコウサカは、彼の背中に飛び乗り後ろから彼の頬を引っ張った。

「言いなさいよぉ~!」

「わ、わ、分っらよぉ」

 両頬を摩りながら、言いづらそうにネガトは答える。

「…あ、アカネは、子供を産める体だから、…は、早く赤ちゃんを作りなさいって」

「は、えっ⁉︎」

 コウサカはまたもや耳まで赤くなる。アンデッドで肌色が青い彼女が、血色が影響して赤くなる自体、血液が機能しているという証拠かもしれない。

 彼女は、その後は妙に黙って部屋に篭ってしまった。
 ネガトが夕食を食べ終えた頃、彼女はようやく寝室から顔を覗かした。

「き、今日はもう、ね、寝るんでしょう?」

 アンデッドは睡眠が必要無いけど、彼女は疲れはあるらしく、睡眠は取っている。
 普段、彼女は寝る際には髪を解いているのだが、今日はまだツインテールのままだった。

「…うん、そうだね」

 歯磨きを終えたネガトが寝室に入ると、ピンク色のキャンドルライトが部屋には飾られていて、薄暗い寝室に大人のムードが漂っている。
 キングベッドのカーテン越しに、彼女が待っているのが見える。

「……」

 ネガトは、カーテンを潜りコウサカの隣に座った。
 彼女はいつの間に準備したのか、ネグリジェを着ていて薄っすらと裸体が見えてしまう。

「さ、流石に、あんだけ大見栄を切ったのに、実はまだ、ほ、本番はしてないなんて、は、恥ずかしいじゃない?べ、別にあの娘達が羨ましいとかそんなんじゃないんだけど…」

 何も言っていないのに、あたふたと早口で喋り出す彼女の耳は、既に真っ赤に染まっている。

「僕なんかでごめんね」

 彼女の手に自分の手を重ねて、頑張って頬にキスをする。
 結婚はしたものの、2人は本番を終えていなかった。
 理由は、自分に自信がないネガトと、彼女が肌を見せることを躊躇ったからだ。

 チュッと軽いキスを頬に受けたコウサカは、恥ずかしい気持ちが一気に和らいだ。

「言ったでしょ?ネガトだから良いって」

 お互いに唇を見つめ、吸い込まれる様に重ねると、今までの躊躇いや不安が一気に崩れて消えた。

「んっ、ハァ…」

 舌を絡めるキスは唾液すらも美味しい感じてしまう。
 ネガトはさりげなく感覚共有を使い、彼女の体の性感帯を触診し始める。

「んハァ…、あ、うんっ…」

 彼女は脇腹が弱いらしく、こそばゆさの中に快感も感じている。
 もしかして、Mの気質もあるのかな。

「待って…?」

 ゆっくりとネグリジェを脱がそうとすると、彼女はその手を止めた。

「…私の肌、…気持ち悪くない…?」

 どうやら、アンデッドになった事で、生前の艶のある肌色を失った事が、彼女にはコンプレックスの様だ。

「そんなの、君より低い僕の身長に比べたら気にならない」

「はぁ?身長なんて気にする必要無いでしょ⁉︎貴方は小さいから良いのよ!私より高くなったらダメよ⁉︎」

「君だって、その肌色を悪く思うのは間違ってるよ。ライラックの様な綺麗な薄紫で、こんなにもきめ細かい肌に手入れされているのに」

「ちょっ、えっ⁉︎あっ、」

 一気にネグリジェを脱がされてしまい、コウサカは慌てて胸を隠す。

「それじゃあ、見えないよ?」

「な、何よ、急に強気になっちゃって…んぐっ⁉︎」

 再びキスをして、羞恥心をほぐすことにした。
 今の彼女を見ていると、何故だか普段の自分には無い、いたずらな感情が湧き上がってくる。
 キスから首筋を舐めて、脇へと攻めていくと、彼女は身を捩らせて悶える。

「ば、バカァ…、あんっ、後で許さないんだからぁ…」

「後で良いんだ?」

 顔を真っ赤に染めるも、彼女はされるがままになっている。
 やっぱり、Mなのか。そうと分かれば、僕のいたずら心にも拍車が掛かるよ。

「んっ…あっ、ハァ、ハァ…あんっ…」

 性感帯の愛無をしながら、小ぶりな乳房に舌を這わせてじわりじわりと先端を目指す。
 ビクンと震えて耐えている彼女を見ながら、先端をカリッと歯で刺激した。

「ああんっ⁉︎あっ、んんっ⁉︎」

 ネガト自身にもその刺激と快楽が来て、彼女が確かに喜んでると確信した。
 そこからは局部にも手を伸ばし、慣れた愛無で刺激を高めては、絶頂の寸前で止めるを繰り返す。

「お、お願いぃ、もうやめてよぉ」

 彼女は涙目になりながら、ネガトの下半身の膨らんだ場所を摩る。

「じゃあ、分かるよね?」

 ネガトがベッドから立つと、彼女は直ぐに彼のズボンを下ろしてソレを握り口付けをした。
 その後の彼女の巧みな握り加減のスライドとバキュームは、経験上のものかと要らぬ嫉妬がネガトの脳裏によぎる。

「んんっ⁉︎」

 ツインテールを軽く引っ張り、夢中で咥える彼女を離すと、そのままベッドに押し倒した。
 自分のいきり立つモノを濡れた秘部へと押し当てると、彼女が真っ直ぐな目でこっちを見ていた。

「ね、ねぇ、…私のこと、好き?」

「…もちろん、大好きだよ」

 それは本心だ。自分に自信がない僕だけど、彼女と暮らし、彼女の性格を理解した今ならハッキリと言える。

「僕は、アカネを愛しているよ」

「ーーーっ‼︎」

 一気に侵入させると、その刺激だけで彼女は絶頂を迎えてしまった。
 ちょっと、焦らせ過ぎたかもしれない。
 だが、絶倫と経験豊富な分身体であるネガトがそれで終わる訳もなく、彼女は意識を失うまで幾度と絶頂を迎えるのだった。

「…明日、かなり怒られるかも…」

 後からになって、ネガトは再び自信がなくなってきた。
 だが一方で、次は尻叩きや手錠を用意しようかなと、新たな一面が覚醒しようとしているのだった。
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