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第8章104話 危険な据え膳

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 野営地の簡易シャワーに皆んなが入った後、最後にアラヤが入ると、外で何やら言い合いが聞こえる。

「ちょっと、今日は私とクララの日でしょう?貴女達は馬車で大人しく寝てるべきだわ」

 内容から察するに、夫婦の営みの番で揉めているようだ。
 嫁が4人に増えた事で、公平を期す為に日による当番制が決まっていた。
 月神日はアヤコとサナエ、火神日はカオリとクララ、水神日はアヤコとカオリ、というように日による組み合わせが変わるローテーションが組まれ、日曜日に当たる天神日は休みと決まっていた。
 決まりは守られていて、今日はカオリとクララの筈なんだけど…

「それはマイホームでの話です。このような馬車の旅では、部屋が分かれていないので寝れませんよ。私達に悶々としても耐えろというのですか?」

「だって、それじゃあアラヤとの甘い時間が減るじゃない」

「馬車での移動期間の夜だけです。街や村に着いたら戻しますから、野営時の夜は全員でのお相手という事でお願いします」

「ブフッ⁉︎」

 アラヤは思わず吹き出していた。いくら即席巨大かまくらで敵からの襲撃が無いといえ、いろんな意味でそれはあまりに危険ではないだろうか?
 アラヤは恐る恐るシャワー室から出て着替える。既に話し声は聞こえない。しかし、魔導感知で出口を包囲されていることが分かる。

「アラヤ君、聞いていたのでしょう?出て来てください」

「はい…」

 アラヤが観念して出てくると、4人は寝間着姿でアラヤを取り囲む。湯上がりのほのかに残る湿っぽさが、4人の色っぽさを引き立てている。

「アラヤ君、これは強制ではありません。気が乗らない場合は、当然断って構いません」

 いや、この状況でそれは無理じゃないかな?既に胸の感触が背中や腕に押し付けられているのだから。多過ぎる据え膳食わぬは何の恥になるの…?

「断わる…訳無いでしょ…?」

「そうでしょうとも。これだけ魅力的な嫁達を泣かせる様な男は、チョンパしなきゃいけないわよね?」

 ちょっとだけ脅し入ってませんか?
 今夜は、体力・精神力共にかなりハードな戦いになる。しかし、これはこれで男冥利に尽きると言うもの。絶倫の技能スキルを手に入れたおかげで、以前みたいに途中で力尽きて寝落ちする様な事もなくなった。
 彼女達がこうも積極的なのは、この世界に娯楽が少な過ぎるせいだと、アラヤは考えている。落ち着いて趣味や楽しみを見つける事が出来たなら、この様な酒池肉林に溺れる事も減るだろうと。


 アラヤは、亜空間収納から特大キングサイズのマットを取り出す。決して、こんな時用に用意しておいた物じゃないよ?

「せめてキスを最初にする権利は、私とクララにあるわよね?」

 カオリとクララに、アラヤは無抵抗のままマットに押し倒された。今更恥ずかしがって抵抗しても、無意味だという事は理解している。
 カオリの濃厚なキスと、クララの舌を使った乳首責めを始まりのゴングに、後の2人も当然の如く参戦する。
 ムクムクと起床する息子を、サナエが保護粘膜をローション代わりにして掴んでスライドさせ、アヤコも保護粘膜を纏った手で袋を刺激する。
 これをアラヤが1人で耐えるだけなら、快楽の拷問だろう。
 色欲魔王であるカオリは、勝手に快楽落ちしてしまうから良いとして、他の3人には感覚共有を掛けて快楽を対等にしてあげよう。

「んんっ、いきなりそこは刺激強いからっ⁉︎」

 アラヤもただ耐えるだけで終わるわけは無く、自由が効く両手で、彼女達の秘部を愛無して回る。
 カオリは堪らずキスを止めると、今度はクチュと濡れた音をさせる秘部をアラヤの顔に近づけた。どうやらコチラにキスをして欲しいらしい。
 今にも垂れそうな愛蜜を舌先で掬い取ると、蜜の味を覚えた熊の様に更なる蜜を求めて、舌で膣弁を押し除けて奥へと先を滑らせて行く。
 舌先で掻き出す様に激しく責め立てると、彼女はビクビクっと体を痙攣させた。

「にいやっ、ああああぁぁっーーーっ‼︎」

 本日、最初の絶頂を迎えたカオリは、力が抜けたらしく前のめりに倒れる。支えが無くなった下半身が、そのままアラヤの顔を押し付けて息ができないともがく。
 すると、気を利かせたクララが彼女の下半身を退かしてくれた。

「ご主人様、私にも…お願いできますか?」

 彼女は、たわわに実った巨峰をアラヤの目前へと近づけてきた。

「もちろんだよ」

 パフっと谷間に顔を埋めたアラヤは、その弾力と柔らかさを堪能する。
 充分に楽しんだら、要望通りに舌先による愛撫に取り掛かった。

 4人分の快楽を共有している為に、普段よりも早く全員の高揚感が高まる。少々の快楽には満足出来ない体になりつつあったが、共有する人数が増えただけで、快楽の体感量は想像を超えた。

「もう、良いよね…」

 アラヤの息子を丁寧に舐めていた2人が、スッと自身の尻をアラヤへと突き出して哀願する。

「「お願い…」」

 アラヤはクララを離して体を起こすと、息子に保護粘膜を纏わせて彼女達の膣内に交互に出し挿れする。
 上ではクララと濃厚なキスをしながら、下では巧みな指技と早いピストンで2人の膣内を掻き回す。

「ああっ、凄っ!んんっ、良いよぉっ!」

 最早、何度も絶頂を迎えたか分からない程に、ビクンビクンと体を痙攣させる彼女達。
 アラヤの果てた白濁液も、彼女達の体にマーキングの様に粘着してより一層のエロを演出している。

「私も皆んなと共有したいっ!」

 直ぐに絶頂に達してしまう程の快感を皆んなにもあげたいと、カオリがコピーした感覚共有を使用してしまった。

「ーーーっ⁉︎」

 突如、5人を襲う膨大な快感に、自我が飛びかける。女性陣はよだれを垂らしても気に留めず、口は口で塞ぎ舌を絡め合う。全員が空いた手を誰かの愛撫に使い、無我夢中に快楽を貪りだす。
 アラヤも、近くにある穴という穴に欲望を突き挿れて掻き乱す。

 5人の夫婦で初めての乱交は、意識が飛んでも続けられて目を覚まし、また乱れるを繰り返すカオスと化したのだった。

「はぁ…今回はまた長かったな…」

 アラヤはゆっくりと上半身を起こす。周りには嫁達が、意識を失ったように熟睡している。カオリに至っては仮死状態デスタイムのようだ。
 途中から記憶が欠落している。こんな事は今までには無かった。原因は、途中でカオリと感覚共有してしまった事にある。
 彼女の色欲魔王としての極上の快楽は、性的な行為で得られる。つまりは、アラヤの捕食で得られる快楽と同等の快楽を、皆んなが共有してしまったのだ。しかも、共有により効果は何倍にも跳ね上がる。
 常人ならば、先端に触れただけで達してしまうだろう。
 もはや理性は壊れて、皆んなは意識を失ったのだ。
 唯一、精神耐性を持つアラヤだけが、いち早く立ち直れたのだ。

「カオリさんとだけは、感覚共有は危険だと分かってたのに、まさか彼女自体がコピーした感覚共有を使うとは考えて無かった。次からは絶対に禁止だな」

 アラヤは、彼女達の体を綺麗にしてから馬車の寝床に寝かせた。
 はぁ、今日はなんか疲れだけが残ったなぁ。アラヤはそのまま寝込んでしまうのだった。
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