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4.街に入る前に人助けをするらしい

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街が近づいてきたから、バイクをインベントリになおして︵収納する︶街道っぽいところを歩く事にした。

この世界にバイクなんか無いやろうし、変に目立っても嫌やしな
健康にええし!

しんどいけど………

「明日、絶対筋肉痛や」
社会人の運動不足問題

「丈夫な身体にしてもらったはずやけど、筋肉痛は別かなぁ?
そこまで、都合良くはしてくれへんやろなぁ
金の時の事もあるし……」

森を出て少しすると馬車が見えた
道の真ん中で止まってる?
ん?なんか襲われてる?

盗賊ってやつか?

え?アホなんか?
まだ、遠い言うても街に近いんやろ?
異世界ってそういうもんか?

はっ!これは!テンプレっちゅーやつか??
これで助けたらお金くれる的な?

いや、でもさすがに対人は怖いなぁ
俺の武器殺傷能力100%やろ
どないしょう︵どうしよう︶

なんかないか?
殺傷力無いやつとか…
んーとりあえずハンドガンかぁ?
自衛もいるしな!

と、悠長なことをやってる間に、襲われてる方が劣勢になってきていた。
「アカンアカン!この際、正当防衛やと思うとこ」

木の陰に隠れながら近づき、馬車の扉に手を掛けようとしている盗賊らしき男目がけて発砲。

見事、男の足に命中し崩れ落ちる。
他の盗賊たちにも狙いを定め、素早く発砲。

こっちに向かって来たヤツもいたが、遠距離武器にはかなわない。
みな、近づく前に倒れていた。

減った弾は、自動装填されていた。
ちょ~便利!!

10人近くいた盗賊達は、全員痛みで立てなくなっているところを、襲われてた側の動ける人たちが捕縛していってた。

運良く死人は出なかった。

よかったぁ~

The騎士!みたいな厳つい口髭のおっちゃんが、やや警戒しながら近づいてきた。

言葉通じるんかヒヤヒヤしてる。

「助けてくれて、ありがとう。
私は、この地を治めているクーパー公爵家の騎士団で副団長をしているオリバー・ウッズだ。」
と、手を差し出してきたので、そのまま無意識に握手する。

「我が主の宝を守ってくれた恩人に礼をしたいのだが、えっと、名前を聞いても良いか?」

おいぃーーー!
やべぇぞ
言葉は通じたが、貴族かよ!
俺は、社畜のド庶民やぞ!
無理ーー!
むーーーりーーー!

粗相とかしたら罪なったりするんか?不敬罪ってやつ?
最悪、死刑とか?
イヤヤァーーー

「おい?聞いてるか?大丈夫か?」
オリバーさんが心配そうに見ている。

「だ、大丈夫です。
えっと……俺、いや、私は瀬兎といいます。
よろしくお願いします……」

「セト殿か!改めて、本当にありがとう!
言葉遣いも気にせず、普段通りで大丈夫だ!
褒美の方は、我が主に報告してからになるから、お付き合い願えると有り難い。」

これって拒否権無いのでは?
でも、お金欲しいし………

てか、礼金貰えるか?
爵位の階級とかって詳しく無いが、貴族ってみんな偉そうなやつやないんか?
苦しゅうない!良うやった!
って、マジで礼だけで終わらんか?

行くだけ損って可能性も無きにしもあらず……

まぁ、でも、お金貰える可能性は0では無い…か?
このおっちゃんええ人そうやし、
行くだけ行くか!
怖いけど!
何か理不尽言われたら逃げたらええやろし、
異世界の社会勉強や!
アカンかったらしゃあないで、大人しくクマ売るか………

「分かりました。行きます。」
「有り難い!公爵家の方々には、私の独断では合わせられないが、しっかり褒美は貰えるように伝えるから」
ニカッと人の良さそうな笑顔でバシバシと肩を叩いてくる。
………痛い。

「アザス……」

こうして、俺は公爵家の一行と共に街に向かう事になった。

他の騎士の方とも、軽く挨拶をして愛想を振り撒き︵振り撒けたかどうかは別︶つつ、俺は悪いやつじゃ無いですよ~?アピールをする。

普通に怪しいやつやけど、友好的なやつはいいヤツ!って言う、体育会系理論を適応させる!

コレで大丈夫!な、はず!

馬車も問題なく動くようで、すぐに街へ行くようや。

いよいよ、異世界初の街へ潜入や!
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