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【外伝】13歳の狼獣人族シマジは聖騎士の従者になりたい!
旅立ち
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俺はシマジ。
ヤマゲータ地方のヒガネの里で農民してる。
歳は13歳。
お父さんもお母さんも農民。
お米や小麦、パンレン(梨のような果物)、
野菜なども作ってる。
ヤマゲータ地方は亜人の国シッポリの
一地方。
農作物が豊富に出来る、
土壌と水質が良くて温暖な気候で住みやすい。
でも、ここは悲しい歴史があるんだ。
昔は、トッポイ国って言ったんだけど、
魔王軍に滅ぼされたんだ。
老若男女みんな殺された。
魔王スマター。
そいつがトッポイ国の
首都エギョマを壊滅させた張本人。
実は、元々我が家系はエギョマの将軍の家系だった。
うちの家系は、亜人ではなく獣人で、狼族なんだ。
獣人は亜人よりも体力も高いし、野生味も上がる。
そして獣人は戦闘になると獣化出来るタイプがいる。
我が種族もそうで、
普段は人と変わらない身なりなんだけど、
何かある時は獣化して、その本領を発揮するんだ。
本来人里離れて暮らしていることが多いんだけど、
時の国王にうちの祖父が目をかけて貰ってからは
代々将軍として国の安寧と警備に務めていた。
そんな時だよ、あの夜襲。
魔王軍が攻めてきたんだよ。
宣戦布告も無しにね。
頑強に戦ったけど奮闘虚しく
3日で首都は壊滅。
祖父は戦死。残された小さかった父さんは
ヤマゲータ地方の奥のヒガネの里まで
野に下り農夫として移り住んだんだ。
でも、このまま農作物作って終わり?
俺は農夫なんかで終わらない!
絶対また将軍家を再興する!
そう思ってシッポリ国の首都シケコムへ
士官しようとしたけど父さんに反対された。
お前を巻き込みたくないとか、
まだ早すぎるとか、
そんな言い訳聞きたくないよ!
そんな中、隣国で聖騎士が召喚されたと聞いた。
そうだ。聖騎士様の従者となりたい。
そして魔王スマターに挑むんだ。
この世界マーラでは、
15歳で成人なんだけど俺はもう子供じゃない。
だから、お父さんとお母さんに
しっかりと自分の意見を話すことにした。
聖騎士様への従者として旅に出たいと。
「シマジ。お前は何を言っているか、
分かってるのか。」
「そうよ、シマジ。お母さんは反対よ。」
父さんと母さんは矢張り反対してきた。
でも俺の意志は固い。
何としてでも、旅に出たい!
「父さん俺は本気なんだ!」
ドカッ!!
……っ!!
初めて父さんに殴られた。
正直、ショックだった。
強いけど温厚な父さん。
殴られたので痛かったけど、
これも予想通り。
「父さんは悔しくないのかよ。
このまま農夫で終わっていいのかよ!
俺は嫌だ。一度この世に生まれたからには
自分のやりたいように生きたいように生きる!
それで死んでも本望だ。
だから行かせてくれ!いや、俺は行くよ。」
父さんは下を向いていた。
でも、思うところもあったろう。
でも、最後はこう言ってくれた。
「分かった。シマジ。
お前はもう大人だ。
ならお前の意志を父さんは尊重する。
だから、行って来い。
そしていつでも帰ってこい。
ここはお前の家だから。」
シマジは泣いた。
小さい頃から愛情込めて育ててくれた
親への感謝と我儘を聞いてくれたこと、
今までの思い出が色々頭に思い浮かべながら、
それは涙に変わる。
ありがとう、
ありがとうございます。
必死にお小遣いで貯めたショートソードと、
皮の鎧をベッドに置いた。
明日には出発しよう。
長居しちゃうと気持ちが鈍るから。
ヤマゲータ地方のヒガネの里で農民してる。
歳は13歳。
お父さんもお母さんも農民。
お米や小麦、パンレン(梨のような果物)、
野菜なども作ってる。
ヤマゲータ地方は亜人の国シッポリの
一地方。
農作物が豊富に出来る、
土壌と水質が良くて温暖な気候で住みやすい。
でも、ここは悲しい歴史があるんだ。
昔は、トッポイ国って言ったんだけど、
魔王軍に滅ぼされたんだ。
老若男女みんな殺された。
魔王スマター。
そいつがトッポイ国の
首都エギョマを壊滅させた張本人。
実は、元々我が家系はエギョマの将軍の家系だった。
うちの家系は、亜人ではなく獣人で、狼族なんだ。
獣人は亜人よりも体力も高いし、野生味も上がる。
そして獣人は戦闘になると獣化出来るタイプがいる。
我が種族もそうで、
普段は人と変わらない身なりなんだけど、
何かある時は獣化して、その本領を発揮するんだ。
本来人里離れて暮らしていることが多いんだけど、
時の国王にうちの祖父が目をかけて貰ってからは
代々将軍として国の安寧と警備に務めていた。
そんな時だよ、あの夜襲。
魔王軍が攻めてきたんだよ。
宣戦布告も無しにね。
頑強に戦ったけど奮闘虚しく
3日で首都は壊滅。
祖父は戦死。残された小さかった父さんは
ヤマゲータ地方の奥のヒガネの里まで
野に下り農夫として移り住んだんだ。
でも、このまま農作物作って終わり?
俺は農夫なんかで終わらない!
絶対また将軍家を再興する!
そう思ってシッポリ国の首都シケコムへ
士官しようとしたけど父さんに反対された。
お前を巻き込みたくないとか、
まだ早すぎるとか、
そんな言い訳聞きたくないよ!
そんな中、隣国で聖騎士が召喚されたと聞いた。
そうだ。聖騎士様の従者となりたい。
そして魔王スマターに挑むんだ。
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15歳で成人なんだけど俺はもう子供じゃない。
だから、お父さんとお母さんに
しっかりと自分の意見を話すことにした。
聖騎士様への従者として旅に出たいと。
「シマジ。お前は何を言っているか、
分かってるのか。」
「そうよ、シマジ。お母さんは反対よ。」
父さんと母さんは矢張り反対してきた。
でも俺の意志は固い。
何としてでも、旅に出たい!
「父さん俺は本気なんだ!」
ドカッ!!
……っ!!
初めて父さんに殴られた。
正直、ショックだった。
強いけど温厚な父さん。
殴られたので痛かったけど、
これも予想通り。
「父さんは悔しくないのかよ。
このまま農夫で終わっていいのかよ!
俺は嫌だ。一度この世に生まれたからには
自分のやりたいように生きたいように生きる!
それで死んでも本望だ。
だから行かせてくれ!いや、俺は行くよ。」
父さんは下を向いていた。
でも、思うところもあったろう。
でも、最後はこう言ってくれた。
「分かった。シマジ。
お前はもう大人だ。
ならお前の意志を父さんは尊重する。
だから、行って来い。
そしていつでも帰ってこい。
ここはお前の家だから。」
シマジは泣いた。
小さい頃から愛情込めて育ててくれた
親への感謝と我儘を聞いてくれたこと、
今までの思い出が色々頭に思い浮かべながら、
それは涙に変わる。
ありがとう、
ありがとうございます。
必死にお小遣いで貯めたショートソードと、
皮の鎧をベッドに置いた。
明日には出発しよう。
長居しちゃうと気持ちが鈍るから。
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