47歳のおじさんが異世界に召喚されたら不動明王に化身して感謝力で無双しまくっちゃう件!

のんたろう

文字の大きさ
上 下
108 / 119
第十二章 大波乱サシマ国

第94話 暗躍

しおりを挟む
魔王スマターの居城
スマター城で、魔将軍が全員集められる。

「第三のカブラギが転移された。」
スマター様より、声がかかる。

「スマター様!今回の召喚者は?!第三の聖騎士と言う事ですか?」
魔将軍アスタロット様が問う。

「いや、召喚者はいない。
聖騎士でもない。其奴はアヤカシ化した。オークキングのブブキと名乗っている」

ええ?聖騎士じゃない?
どうやってマーラに召喚されたのか。

一人考え込んでいると、 
スマター様は私に命じられた。

「魔将軍パサージュよ。
そなたに討伐を命じる!」

「は!聖騎士をですね。
直ちに準備にかかります!」
ヤレヤレだ。聖騎士討伐の任か、
と出立の準備に取り掛かろうとした時、

魔王は驚くべき事を告げる。

「聖騎士ではない。【オークキング】だ」

魔王スマターは、聖騎士ではなくアヤカシを討てと言われる。

その真意は?
矢張りカブラギに関係するのか?

「アヤカシを、同族を討てというのですか?!」
即座に真意を確認しようとする。

「そうだ。オークキングのブブキを始末せよ。恐らく我の最大の障害となる」

オ、オークキング如きが?
最大の障害?

確かに強いが魔王ならどうという事でも無い。
いや私でも倒せるだろう。

何故スマター様は?

「パサージュ。返事はどうした?
魔王スマター様が命じてるのですのよ」

「ワハハ。まさか自信が無いのか?
では我が代わりに兵を出すか?」

……くっ。
このアンポンタンめが。

「御意」
俺は魔王へ命令を受諾し、魔王城を転移の術で出る。

取り急ぎダークエルフの兵を出して
ブブキ村を強襲する!

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

暗闇の中から現れたのは、
巨大なグリフィン!

「ぐおっ!」

倶利伽羅剣を構える俺、
杖を構えて詠唱姿勢を見せるメイ。

召喚術の詠唱姿勢を構えるセシア。
そしてジンタンが剣の鞘に手をかける。

「ハサン様であるか!
我が名はブブキ。オークキングのブブキです。」

よく見ると、グリフィンには人影が見える。

オークキングのブブキと、
二人の人間、そして幽鬼だ。

「あなたに、会ってみたかった。」
ブブキは俺に話しかけてくる。

本当に信用たる人物なのか?
しかし共の兵長とお婆さんは間違いなく人。

人間と共存するアヤカシとは。
それにお婆さんはどう考えても非戦闘員。

敵意は無さそうだ。

俺は仲間に攻撃するなと目配せする。

「ほっ」と一息、皆杖や剣を収める。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
ブブキの話はこうだった。

アヤカシの村=ブブキ村として
治外法権としてサシマ国内外で自治権を認めて欲しい、それを聖騎士ハサン経由で国王に嘆願して欲しいというものだった。

「虫が良すぎないですか?
そんな義理は、流石に我々も無いですよ」
ジンタンは咄嗟に返す。

そうだな。その通り!
いつもながらジンタンには感心する。

「実は夜襲のように、こんな時間に失礼ではあると承知でお願いしている。
それに敵は人間だけでは無いのです。」

ブブキは話を続ける。
どうやら、魔王軍もブブキ村に狙いを定めているらしいと。

斥候のバーチや、バットンが
尽く消されている。

「我が村にも子供達が沢山います。
魔王軍が参戦してくれば、子供達にも犠牲は出るでしょう。
私は民の血を流したくない!」

涙ながらに訴えるブブキ。

あれ?こいつ。日本人だ。
転移者だ。

何故か分かった。
どうして?聖騎士でもない。
召喚者もいない。

「ブブキさ、ところで『ドラゴンクエステトラ』知ってる?ファミコンのゲーム。」

俺はカマをかける。
日本人なら誰もが知ってるロールプレイングゲームの名作。

「ん?ドラゴンクエステトラ?
生憎、存じませぬが」

気のせいなのか?
いや、こいつは何か通じる。
ハデルにも感じた何かが……。

「分かった。ブブキ殿。
力になろう。」

「我々は先に転移の術で戻ります。
皆様はグリフィンで我が村に。
宿も用意致します。
今宵はゆっくり宿でお休み下さい。
温泉もありますよ」

やった~!!温泉!

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

女神様の使い、5歳からやってます

めのめむし
ファンタジー
小桜美羽は5歳の幼女。辛い境遇の中でも、最愛の母親と妹と共に明るく生きていたが、ある日母を事故で失い、父親に放置されてしまう。絶望の淵で餓死寸前だった美羽は、異世界の女神レスフィーナに救われる。 「あなたには私の世界で生きる力を身につけやすくするから、それを使って楽しく生きなさい。それで……私のお友達になってちょうだい」 女神から神気の力を授かった美羽は、女神と同じ色の桜色の髪と瞳を手に入れ、魔法生物のきんちゃんと共に新たな世界での冒険に旅立つ。しかし、転移先で男性が襲われているのを目の当たりにし、街がゴブリンの集団に襲われていることに気づく。「大人の男……怖い」と呟きながらも、ゴブリンと戦うか、逃げるか——。いきなり厳しい世界に送られた美羽の運命はいかに? 優しさと試練が待ち受ける、幼い少女の異世界ファンタジー、開幕! 基本、ほのぼの系ですので進行は遅いですが、着実に進んでいきます。 戦闘描写ばかり望む方はご注意ください。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

転移したら女神さまと暮らすことになった件

月城 夕実
ファンタジー
僕は立河颯太15歳だ。学校の帰り道、突然異世界召喚される。女神に心配されしばらく一緒に暮らすことになった。冒険者ギルドで少女と知り合い、一緒のパーティを組むことになる。彼女は鑑定スキル持ちで僕が異世界転移者だとバレてしまって・・・。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。  主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。 その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。  そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。 主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。  ハーレム要素はしばらくありません。

幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜

霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……? 生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。 これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。 (小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)

処理中です...