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第十一章 六道輪廻編
第84話 真成田剣の力!②
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ハサンは不動明王へと化身し、
倶利伽羅剣を『真成田剣』へと変える。
成田剣を天に翳すと天が割れ、
暗雲の隙間から光が射す。
その様を見ながら、
邪神ヘドラーは苦笑し、
ヤレヤレだぜというジェスチャーをする。
「バカか。剣を変えただけで勝てるなら……」
シュパッッ!!
ボトッ……。
「え?!」
「何?!」
「は?」
二人の戦いを見ていた全ての人が
目を疑った。
邪神ハドラーが、何かセリフを口に出した瞬間に
首と胴が離れた
血飛沫を滝のように上げて、
ハドラーの体は倒れ込む。
転がった首は、アワアワと何かを喋っていたかのように見えたが白目と泡と血を吐いてやがて金色の粒子となり天に召されていく。
「ハサンの奴。邪神をあっさり倒しのけた……なんて奴だ」
ハデルは思わずため息を付いた。
☆★☆★☆★☆★☆★★☆
ハデルや、セシアらが
皆寄ってくる。
「ハサン!なんだよアレは!すげーじゃねーか!
いつの間に!」
「ハサン様。私でさえ見えませんでしたよ!」
「ハサン!すっごーい!カッコいい!」
シマジとジンタンは、
崩れた壁からヨロヨロしながらも無事みたいだ。
本当に何でだろう。
出来る気がしたし、
難無く倒せる気もした。
敵の動きもハッキリ見えた。
いや、敵とさえ思わなかったよ。
皆、この世界の俺なんだよな。
トホカミエミタメ
トホカミエミタメ
俺は祈る。
皆も、特に犠牲になったお婆さんの弔いを込めて祈る。
暗雲はすっかり消えて、
晴れ間が差し込んできた。
まさか、たまたま寄った
コロッセオの武闘場で邪神が向こうから出向いてくるとは。
女盗賊フィットは目をキラキラさせながら、「着いていっていいですか!ハサン様!」と擦り寄ってくる。
現金な奴だ。
「いいだろう、フィット。
でも条件がある。
俺達から盗むなよな。」
「当たり前よ!私はリスペクトしてる人からは盗まないよ!」
え?ジンタンはリスペクトしてなかったのかよ(笑)
あ、そうだ。フィットに聞いてみよう。
「俺達はサシマ国に行きたいんだ。何か知ってないか?渡る方法を。」
フィットに聞いたところで無駄だろうと思いながらも聞いてみる。
何かしら手がかりを知ってたらと、
ついでに聞いただけだったが、
思いがけない返答が返ってきた。
「お父さんに頼んであげるよ」
ジンタンが、フラフラしながら聞いてくる。
「お前のお父さんって?」
「あー。この街の領主ビクトリーだよ。」
おー!事態はトントン拍子に進んでいく。
☆★☆★☆★☆★☆★★☆
領主ビクトリーは、あっさりと船の手配を快諾してくれた。
「我が街の治安を守っていただき誠にありがとうございました!
娘も無事に守っていただいて何とお礼を申し上げたら。まさか、この平和な街に邪神が現れるとは……。」
「ビクトリー殿。フィットが私達に同行したいと言っているのだが……」
そんな危ないことはさせません!
当然反対です!
と言うものとばかり思ってたら、
「おー!ハサン様に同行出来るとは!
我がビクトリオン家の家名は後世まで語り継がれるでしょう~!」
と手放しで喜んでる。
それにしても、この人
ビクトリオン・ビクトリーって言うんだー
と一人ほくそ笑むハサンだった。
倶利伽羅剣を『真成田剣』へと変える。
成田剣を天に翳すと天が割れ、
暗雲の隙間から光が射す。
その様を見ながら、
邪神ヘドラーは苦笑し、
ヤレヤレだぜというジェスチャーをする。
「バカか。剣を変えただけで勝てるなら……」
シュパッッ!!
ボトッ……。
「え?!」
「何?!」
「は?」
二人の戦いを見ていた全ての人が
目を疑った。
邪神ハドラーが、何かセリフを口に出した瞬間に
首と胴が離れた
血飛沫を滝のように上げて、
ハドラーの体は倒れ込む。
転がった首は、アワアワと何かを喋っていたかのように見えたが白目と泡と血を吐いてやがて金色の粒子となり天に召されていく。
「ハサンの奴。邪神をあっさり倒しのけた……なんて奴だ」
ハデルは思わずため息を付いた。
☆★☆★☆★☆★☆★★☆
ハデルや、セシアらが
皆寄ってくる。
「ハサン!なんだよアレは!すげーじゃねーか!
いつの間に!」
「ハサン様。私でさえ見えませんでしたよ!」
「ハサン!すっごーい!カッコいい!」
シマジとジンタンは、
崩れた壁からヨロヨロしながらも無事みたいだ。
本当に何でだろう。
出来る気がしたし、
難無く倒せる気もした。
敵の動きもハッキリ見えた。
いや、敵とさえ思わなかったよ。
皆、この世界の俺なんだよな。
トホカミエミタメ
トホカミエミタメ
俺は祈る。
皆も、特に犠牲になったお婆さんの弔いを込めて祈る。
暗雲はすっかり消えて、
晴れ間が差し込んできた。
まさか、たまたま寄った
コロッセオの武闘場で邪神が向こうから出向いてくるとは。
女盗賊フィットは目をキラキラさせながら、「着いていっていいですか!ハサン様!」と擦り寄ってくる。
現金な奴だ。
「いいだろう、フィット。
でも条件がある。
俺達から盗むなよな。」
「当たり前よ!私はリスペクトしてる人からは盗まないよ!」
え?ジンタンはリスペクトしてなかったのかよ(笑)
あ、そうだ。フィットに聞いてみよう。
「俺達はサシマ国に行きたいんだ。何か知ってないか?渡る方法を。」
フィットに聞いたところで無駄だろうと思いながらも聞いてみる。
何かしら手がかりを知ってたらと、
ついでに聞いただけだったが、
思いがけない返答が返ってきた。
「お父さんに頼んであげるよ」
ジンタンが、フラフラしながら聞いてくる。
「お前のお父さんって?」
「あー。この街の領主ビクトリーだよ。」
おー!事態はトントン拍子に進んでいく。
☆★☆★☆★☆★☆★★☆
領主ビクトリーは、あっさりと船の手配を快諾してくれた。
「我が街の治安を守っていただき誠にありがとうございました!
娘も無事に守っていただいて何とお礼を申し上げたら。まさか、この平和な街に邪神が現れるとは……。」
「ビクトリー殿。フィットが私達に同行したいと言っているのだが……」
そんな危ないことはさせません!
当然反対です!
と言うものとばかり思ってたら、
「おー!ハサン様に同行出来るとは!
我がビクトリオン家の家名は後世まで語り継がれるでしょう~!」
と手放しで喜んでる。
それにしても、この人
ビクトリオン・ビクトリーって言うんだー
と一人ほくそ笑むハサンだった。
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