47歳のおじさんが異世界に召喚されたら不動明王に化身して感謝力で無双しまくっちゃう件!

のんたろう

文字の大きさ
上 下
81 / 119
第十章 幻夢

第67話 妖刀ニヒル

しおりを挟む
ドワーフの里。
鍛冶屋を志す者や、冒険者なら誰もが知る腕利きの鍛冶屋が、立ち並ぶドワーフの隠れ里である。

ドワーフのミツヤにジンタンの剣を頼んでいたのだ。

道歩くドワーフ親子に尋ねる。

「すいませんねー。ご主人。
ここいらに、ミツヤっていないですかね?」

快くドワーフ親子は教えてくれる。

あ、幾つかあるドワーフの工房やお店の数件目にミツヤの工房があった。

「ミツヤ!聖騎士が尋ねて参った!」
わざとドアを多少乱暴にバンッと開ける。

「ハ、ハサンか?!
おー!良く来たな!」

ミツヤは丁度剣を打ち終えたとこだった。

「お前らが来ると思ってな、
予めあの後から剣を叩いていたのよ」
得意そうにミツヤは、今打ち終わったばかりの細身の長剣をジンタンに渡す。

一様に「おぉ~っ!」と声が上がる。

魔鉱石で作った日本刀のような長剣。

鋼が光って見え、その光の中にジンタンの顔が映り込んだ。

「この刀は恐ろしく切れますね。
名刀です。しかし、私の気が逸れると持っていかれますね。」

ジンタンはミツヤを鋭い眼光で見つめる。

「そう。これは妖刀ニヒル。
オマエの気が迷いに転じた時に、
この妖刀は、オマエを乗っ取る」

魔鉱石とは、アヤカシを倒した際に出る魔石を炉で溶かして再度冷やして加工した鉱石を指す。

よって練りに練られたアヤカシの念が宿り凝縮されるのだ。

その魔鉱石をから錬成した魔刀は
「妖刀」と呼ばれ禁断の秘術とされていた。

しかし、ミツヤは悟った。
魔を制する者こそ真の勝利者であると。

敢えてジンタンの素質にミツヤは賭けたのである。

妖刀はジンタンの心になびくかの如く再度キラリと光った。

ジンタンは妖刀ニヒルを手にする。

思わず俺の方が「ゴクッ」て
唾奇つばきを飲み込んでしまった。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

早速ジンタンは試し切りをするみたいだ。

付近にアヤカシの気配を探してみるが、どうもいないみたい。

こんな時に限っていないみたいだね。

メリーが指差す。
あっちの方向に強いアヤカシの反応があります。

……ピリッッッ

確かに物凄い圧を感じる。
行ってみるか?

暫く進むとそこに現れたのはオークの巣。

チミャーッッッ!
グゥアァァァ!

オークとは、浅黒い肌、血走った眼、下顎から牙がはみ出ている武骨で醜悪なアヤカシだ。

太い棍棒を振り回しながら、オークは向かってくる。

ジンタンは静一眼に妖刀ニヒルを構える。

横一線!

「あ!いった!」
思わず叫ぶ。タンレン流剣殺法『流』が
オークの体に触れる。

オークは『あれ?』って顔をしている。

その瞬間に、真っ二つにオークの胴体を二分したのである。

す、すげー!

あっという間にオークを切り捨てる。

トホカミエミタメ
トホカミエミタメ

倶利伽羅剣で、オーク達の冥福を、祈る。

オークから見たら我々は侵略者かもしれないな。

倶利伽羅剣により浄化した魂は金色にキラキラ光りながら天に登っていった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

魔石と神器の物語 ~アイテムショップの美人姉妹は、史上最強の助っ人です!~

エール
ファンタジー
 古代遺跡群攻略都市「イフカ」を訪れた新進気鋭の若き冒険者(ハンター)、ライナス。  彼が立ち寄った「魔法堂 白銀の翼」は、一風変わったアイテムを扱う魔道具専門店だった。  経営者は若い美人姉妹。  妹は自ら作成したアイテムを冒険の実践にて試用する、才能溢れる魔道具製作者。  そして姉の正体は、特定冒険者と契約を交わし、召喚獣として戦う闇の狂戦士だった。  最高純度の「超魔石」と「充魔石」を体内に埋め込まれた不死属性の彼女は、呪われし武具を纏い、補充用の魔石を求めて戦場に向かう。いつの日か、「人間」に戻ることを夢見て――。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

強制フラグは、いりません! ~今いる世界が、誰かの二次小説の中だなんて思うかよ! JKと禁断の恋愛するなら、自力でやらせてもらうからっ!~

ハル*
ファンタジー
高校教師の俺。 いつもと同じように過ごしていたはずなのに、ある日を境にちょっとずつ何かが変わっていく。 テスト準備期間のある放課後。行き慣れた部室に向かった俺の目の前に、ぐっすり眠っているマネージャーのあの娘。 そのシチュエーションの最中、頭ん中で変な音と共に、俺の日常を変えていく声が聞こえた。 『強制フラグを、立てますか?』 その言葉自体を知らないわけじゃない。 だがしかし、そのフラグって、何に対してなんだ? 聞いたことがない声。聞こえてくる場所も、ハッキリしない。 混乱する俺に、さっきの声が繰り返された。 しかも、ちょっとだけ違うセリフで。 『強制フラグを立てますよ? いいですね?』 その変化は、目の前の彼女の名前を呼んだ瞬間に訪れた。 「今日って、そんなに疲れるようなことあったか?」 今まで感じたことがない違和感に、さっさと目の前のことを終わらせようとした俺。 結論づけた瞬間、俺の体が勝手に動いた。 『強制フラグを立てました』 その声と、ほぼ同時に。 高校教師の俺が、自分の気持ちに反する行動を勝手に決めつけられながら、 女子高生と禁断の恋愛? しかも、勝手に決めつけているのが、どこぞの誰かが書いている某アプリの二次小説の作者って……。 いやいや。俺、そんなセリフ言わないし! 甘い言葉だなんて、吐いたことないのに、勝手に言わせないでくれって! 俺のイメージが崩れる一方なんだけど! ……でも、この娘、いい子なんだよな。 っていうか、この娘を嫌うようなやつなんて、いるのか? 「ごめんなさい。……センセイは、先生なのに。好きに…なっちゃ、だめなのに」 このセリフは、彼女の本心か? それともこれも俺と彼女の恋愛フラグが立たせられているせい? 誰かの二次小説の中で振り回される高校教師と女子高生の恋愛物語が、今、はじまる。

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。  主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。 その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。  そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。 主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。  ハーレム要素はしばらくありません。

幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜

霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……? 生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。 これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。 (小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)

処理中です...