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第一章 異世界マーラへようこそ

第1話 異世界マーラ

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『マーラ』
この世界?星?はそう呼ばれているらしい。

地球と何ら変わらない風景。
長閑な牧歌的雰囲気の草原。

アルプスを思い起こさせるような大いなる山々。
その草原には、蝶々も飛んでいる。
日本にもいた蝶である。

最初は、この世界は地球のどこか、
いや死んだと思っていたので、
きっと天国なんだと思っていた。

ところが私を呼び起こした女性は、
衝撃的な事実を突きつけた。

『私を召喚した』と言いのけたのだ。

年の瀬は25~30だろうか。
長身で豊満な肉体。黒髪でショートカット。
つぶらで大きな二重の瞳。

傍から聞いてたら、
とても美人だと思えるだろう。

だが違和感があった。そして、
その違和感は直ぐに払拭された。
彼女の鼻は顎まで伸びていた。

て、天狗!!

私は天狗に何かされると思い、
全速力で逃げようとした。
しかし、その行いは実行に至らなかった。

彼女は何やら呪文を唱えていた。
私は立つどころか、喋ることも、
瞬きさえもすることを禁じられた。

これが魔法、呪術、妖術の類なんだと悟った。

私は思うことにした。
思いで彼女に意志を伝えようとしたのだ。

貴女は天狗様ですか?
それとも神様?

彼女は天狗の存在を知らなかった。

彼女はこう言った。

「よくこの魔法を返したね。
驚いたわ。天狗?何だ、それ?
とんでもねぇよ、アタイは神様だよ」。

天狗の神様?

まあ神道では分け御霊とも言うし、
我々日本人には
八百万の神々の思想があるから、
神様なのかなーと漠然と、
その爆弾発言も何となく
受け止めていたところ、彼女はこう言った。

「アタイはよ、実はあんたを
アッチから呼んだのよ。」

彼女は神様だが、種族はハナナガ神。

そして彼女の名前はセシアなんだと、
初めて名乗った。

そして彼女の種族はモレなく鼻が長くて、
そして鼻が長ければ、
長いほど美人とされるとのことだった。

彼女は私のことをこう呼んだ。

『聖戦士ハサン殿』と。

聖戦士?聞いたことある?
ヴァン・ダインとかいう
ロボットアニメの設定で、
異世界の奴じゃなかったっけ?

一世代上の人達が、好きだった奴だ。

作品はリアルタイムで見てたときは、
小学1年だったから難しすぎて
理解できなかったのと、
八戸に住んでたので
アンテナの調子が悪かったのか、
全然画質が悪くて敬遠してた奴!

でも中1でゲームブックを
やったことがあるから
(※昔にあった本のゲーム) 
ストーリーは知ってた。

そこで瞬時に理解した。

あ、私は召喚されたんだなー
って。

次回へ続く
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