かご喰らいの龍

刀根光太郎

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第七章 醜いお姫様

第10話 姫様の奉仕 ※性描写有

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 ティナは自分のした事を思い返す。他人を使って復讐をする。いけない事だとは分かっている。だが、それを止める気が起こらない。

「私は……この醜い姿だけでなく、心まで醜い化け物になってしまったのですね……」

「しかし、悲しむ事はありません。我々はそれを超えるの化け物を何度も見て来ました」

 ルーベンの口調が丁寧になっていた。彼はそれを肯定しながらも、優しく包みこむ。

「……」

「それに比べて、貴方は可愛い怪物だ……愛おしいほどに……」

「……」

 するとルーベンがティナをベッドに案内する。

「い、今からですか?」
「前払いですよ」


 ティナが返事をしようとした時、隣の部屋から聞こえて来た。

「あぁん! エドガー! もっと激しくしてぇ!」

「凄い! 凄いよ! チェルシー! 君は今までの誰よりも最高の女だッ」

「……」

 大きな喘ぎ声を聞いたルーベンが言う。

「まだ、ティナを見つけてないのにお盛んな事だ」

「ぷふっ……それは貴方もではないですか」

 そこで初めて彼女が一瞬だけ笑った。そして、瞳の光を陰らせて彼女は呟く。

「愛など……初めから存在しなかったのですね……この世界には……」

 彼女は悲しい表情でそう呟く。彼にはそれが許せなかった。

「ふぅ~。隣の雑音が邪魔ですね」

「防音の魔具を持ってますよ?」

「これだけ騒がしければ、それが無くてもこちらの声は届かないでしょう」

「? このままですか?」

 彼は防音をしたくない様子だった。その代わりに提案する。

「いいえ、気分を変えましょう。さあ、楽しい事を考えましょう」

「それは難しいです。今の私にはとても……」

 ルーベンが空間を掴み、剣を引きづり出した。しかし、彼女にそれは分からない。透明な何かが、薄っすらと怪しく輝いていた。

「……き、綺麗……です……」

 ティナはそれから目を離せなくなった。

「それにお名前はあるのですか?」

「『朧月おぼろづき』……」

「おぼろ……づき……素敵なお名前です」

「月はお好きですか?」

「はい……とても……」
「それは良かった……」

 ルーベンが剣を横にした。柄には右手を、剣先には左手を。下から支える様に手を置いた。

 そして、左右の手で、剣を挟むように持ち替えた。そのまま手を合わせる形にゆっくりと持って行く。剣が短くなって消えていく。手をパチンと合わせると、ティナは衝撃を受けた。

 周りの景色が360度、幻想的なモノに変わったのだ。地平線に空と海が交じり合う。そこにぼんやりと青く輝く美しい月が空と海を照らしていた。

 ベッドだけがある不自然さが逆に幻想的な光景に拍車をかける。ここは、存在しない未知の世界。

 彼女は一瞬にしてそれに魅入る。感嘆の声しか出なかった。それを表現できる言葉を知らなかった。

「これは……?」
「これは幻想。私が創りました」

 ルーベンがベッドで風景を堪能していたティナにゆっくりと近づく。彼は月を見る事は無い。

「私にはもったいない世界ですね」

「いいえ、私がその気になれば、ベッドを意識から消す事も出来る」

「……?」

「そう……今この瞬間だけは、お姫様をあたかも人族の様に見せる事も可能なのです」

「な、んで……?」
「必要ないからです」

 そう言って彼はティナにキスをした。

「ん……ぁ……」

 彼女は驚いて腕を外側に開いた。抱き着こうとも思ったが、無意識にそれを拒んだ。腕がだらりと垂れ下がった。彼はそれを見て、移動しながら蜘蛛の部分を触り始めた。

「そこは……っ。人肌の部分がありますから……そちらはおやめ下さい……」

 ティナはまたしても驚いた。ルーベンが意地悪な表情を浮かべていたのだ。そこに嫌悪感がまるで無かったからだ。彼は蜘蛛ボディーをひたすら堪能する。

「ぅぅ……ん……だめっ……です……くすぐったい……」

 彼がお尻を触ろうとするのを感じて、彼女は向きを変える。彼の行動を阻止しようと、腕全部で持ち上げながら抱きしめる。

「だ、だめです~!」

 すると彼も抱きしめ返して来た。彼女はハッとして、頬を赤く染めて微笑んだ。彼はさらに強く抱きしめる。

「あ……」

 そして、彼女は気が付いた。彼の男性器が下腹部を突っついていた。

「こ、こんなに……違います……」

「誰と?」
「っ……い、言わせないでくださぃ」

「貴方の中にこれを」

「い、良いのですか? こんな姿の……」

「これを見て拒んでいるとお思いで?」
「お、おっきですね……すごく」

 彼女はそれに驚く。ゴクリと唾を飲み込んだ。そこから決心を固めると、多数の腕を器用に使って位置をずらしていく。そして、お互いのモノが重なり合うと、彼女は喘えぐ。

「んんぁっ……ぁん……奥までっ」

 しかし、彼女はそこで残念な表情をした。体に何の変化も無かったからだ。

「だめ……でした……」

「まあ、気を落とさずに、朝まで貴方を離しません」

「はぃ……私も離しません……」

 彼は優しく服を脱がした。その後、再び開始する。途中まで彼女が動かしていたが、時間が経つに連れて、動かせなくなった。気持ち良くなったからだ。慣れていないのだろう。力が抜けて、自然に身を低くした彼女に、彼が被さり激しく動いた。

「ん…………ん…………ん……」

 声が徐々に艶やかさを増す。彼女の呼吸が早くなる。

「ん……んっ……ん……ん」

 ティナは喘ぎ声を必死に我慢していた。照れながらも今度は目の前の彼に訊いた。

「……幸福とは、何でしょうか?」

「美味しいクッキーを食べること、ですよ」

 彼女はその予想外の答えと、迷いの無い即答に驚いた。その言葉を聞いて、初めて彼と会った時の事を思い出した。そして、うるんだ瞳を輝かせ、可愛らしい笑顔になった。

「はい♪」

 彼女は手を広げて、彼を求める。

「ルーベンさん。今だけはどうか、私を愛してください……私の事を気持ちよくしてください……」

 彼は微笑んで返した。すると彼女は彼を受け入れた。


「ぁあああああ!! そこっ! そこがいいんですっ! もっとください!」

 姫様の声の微妙な変化から、彼女の弱い所を見つけて、積極的に攻める。そこには先ほどの我慢は無く、声を出して快楽を求めてた。

「ぐりぐりっ、イィッ! 気持ちっイィ!」

 彼女は悲しみを忘れようと、必死でよがる。

「良いっ。気持ちいぃです! こんなのっ……おかしくなっちゃいますぅぅうう!」

 そこで彼がスパートをかける。二人に快楽が最高峰に達する。お姫様は叫びながら絶頂した。

「んぁぁぁああああ! イクッ。イクッ。イクッ。イっクぅぅぅぅうううう!」

 同時に精子を中に注ぎ込む。そこで、この空間。幻想の世界にヒビが入り、少しずつ消えていく。彼女は力無く倒れたまま、余韻を感じながらも、それを寂しそうに見送る。


「ぁぁ……月が……消えて……」


「……もう……魔法は必要ありませんね」

「ぇ……?」

 ルーベンがお姫様の足を持ってまんぐり返しにした。ひっくり返された事にも驚いたが、さらに人の足が見えた。

「これは……私の足? も、戻って……るの? ですか?」

「ええ、戻りましたね。これで最終手段は使わなくて良かった」

 急に恥ずかしくなったのか、股を閉じて起き上がる。ペタン座りをして、照れくさそうに微笑んで彼を見つめた。

「つまり……その……あの……そういう事ですよね……私たち……」

 その時、ルーベンが後ろに倒れた。

「ルーベンさん!」
「魔素を少し使いすぎた」

「あ……その力は……」

 正確には魔素はまだまだ残っている。しかし、一気に短時間で放出したせいで疲れてしまった。感覚としては腕立て伏せを続けて200回くらいした後に近いのかもしれない。

「私のために……嬉しいです……」

 彼女は幸せな表情で彼を見つめていた。


 その時、隣から悍ましい男の叫び声が聞こえた。

「うわぁぁぁああああ!!」

「今のは……エドガー……?」
「行ってみますか?」

「だ、大丈夫なのです?」
「疲れていてもあの程度の男には負けません」

 彼女が立ち上がってドアに手をかけようとするが、ルーベンが止めた。

「その恰好で行くつもりですか?」
「あっ……は、早く言ってくださいぃー」

 すっ裸の彼女はクローゼットに入っていた服を適当に取って着る。短いスカートと少し小さい女性物のシャツだ。ボタンを急いで留める。


【呪いの代償】

 隣の部屋に行くと、エドガーがベッドの上にいた。腰を抜かしているようだった。ルーベンたちに気が付いて兎に角、必死で助けを求めた。

「た、助けてくれ! 化け物が! 化け物がぁぁあああ! 離せ! 離せぇぇえ!」

「ぅが……うう、うー……うご……ぅぅううぅ……うううー……」

「それはチェルシーだ。エドガー王子殿下」
「へ? チェ、チェル? シー?」

 簡単に言うとチェルシーが溶けていた。しかし、まだ生きている。スライムというのだろうか? 皮膚が爛れている。半分液状になりかけたナニカがうめき声をあげていた。

「呪術は少ない対価で凄まじい力を得られる……が。それは安全って訳じゃない。だからほとんどの人はそれに手を出さない」

「……な、何の事だ」

「失敗。または解呪……そうなると術者に、それが何倍にもなって返って来る。そこまでの姿になるとは……恐ろしい怨念だ。それはもう人に戻る術は無いんじゃないか……」

「そ、そんな……馬鹿な……」

 そこで彼はある事に気が付いた。

「テ、ティナ……なのか?」

「チェルシーから何を聞かされていたかは知らんが、呪いの対象は彼女だ」

「そ、そうだったのか! 僕が不甲斐ないばかりに辛い思いをさせたね……ティナ、愛してるよ! やはり僕には君しかいない!」

 そう言うとエドガーはチェルシーを蹴りながら言う。

「離せ化け物がッ! 死ね! 死ねぇぇ!! よくも僕のティナを汚したな! よくも酷い事をしたな!」

 その時、怒りの表情でティナが近づくと思いっきりビンタをした。ルーベンはその表情を初めて見た。

「貴方は最低です!」

「ティ……ナ……何を……僕は君を想ってっ」

 そこでルーベンの方を睨みつけて彼は言った。

「君はその男に騙されているんだ……ッ。さあ、そんなパッとしない男なんかと離れて僕の所へ……」

「ふざけないでください!」

 チェルシーが必死にくっつこうとするが、エドガーから少しずれて倒れた。そこでエドガーの股間付近でボトっと音がなった。彼が下半身を確認してみると、思わず叫んだ。

「ぼ、僕のッ! 僕の王子おうじがぁぁぁあああ! そんなぁぁぅわぁぁぁああああ!」

 ルーベンですらその悲劇に悲しい表情で目を反らした。

「……悔しいが、この状況で凄いセンスだ」

 根元から落ちたそれに発狂しながらも、ティナの方を見ていた。

「ティナぁぁ! 助けて! ティナぁぁ! 今まで僕が悪かった! 愛してるんだ! 君を!」

「……」

 それでも食い下がって来る男に言葉が出ずに佇んでいると、ティナの太ももにトロリとした液体が垂れて来た。

「ゃん♡」

「ティナ。続きをしようか」

 ルーベンを見ていると怒りが薄れて来た。ティナも彼が欲しくなった。

「はぃ♡ あーん。垂れてきちゃいましたね……もったいないです」

 それを見てこぼれない様に、膣とお尻に力を入れながら嬉しそうに言う。その状況で察したのかエドガーがうろたえる。

「ま、まさか……う、裏切ったのか! 嘘だ! 僕の事を愛してると!」

 ルーベンがティナに肩を寄せて、体中を触る。

「悪いな殿下……お姫様はもらったわ……可愛らしい声でおねだりして来ていいぞ~。恋人のチェルシー嬢によろしくなー」

「そんな言い方っ……あぁん♡ やっ♡ だめですっ……急にお尻揉まないでぇ……」

「き、貴様! 王女殿下に何をしたか分かってるのか!」

「はっはっはっはっは!」

 ルーベンは悪びれる事無く、わざと憎たらしい表情で王子を見ていた。生まれて初めて女を寝取られた彼は、全ての血管が千切れんばかりに怒っていた。

「ッ……死罪だ! 必ず処刑してやるぅぅうう!」

 彼はそれを無視して、いちゃつきながら彼女をエスコートする。

「さあ、戻って、続きをしましょう」

「もう……エッチぃ……」

「嫌かい?」

「好き♡ 貴方になら何をされても良いです♡」

 彼等はそう言って部屋の外へと出て行った。最後にルーベンは王子の顔をちらりと見て嘲笑った。

「き、き、き、き、貴様ぁぁあああ! 待てっ! 戻ってこいぃぃぃいい! 待てぇぇええ!!」


 エドガーが発狂していると、そこで部屋の温度が急激に下がった。

「……なんだ……この冷気……」

 窓が勝手に開く。そこから男がスゥっと入って来た。

「な、何者だ! おい! 侵入者だ! 侵入者だぞ! 誰かいないか!」

「この状況でもあいつなら普通にやっているだろう……依頼中だぞ。信じられるか?」

 ルーベンは今回、ルディに甘えた。後処理を全て任せたのだ。しかしそれはお互い様。彼は毒づきながらもそれをこなす。

「な、仲間! 奴の仲間だな! 貴様の同じ目に合わせてやるぅぅう! 残らず極刑だぁぁああ!」

 ルディはとりあえずチェルシーを凍らせた。

「もう少し生きていてもらわないと困るからな」

「た、助けたつもりか! そんな事をしてもお前の罪は消えないぞ!」

 すると徐々に足から凍っている事に気が付いた。

「馬鹿! お、おい! やめっ、やめろ! 僕は王子だぞ! こんなことをしてスリロス王国が黙っていると思うなよ!」

「オノール王国を知っているか?」

「オノールだと? ここから北の大国だ。だが、そんなのは今は関係ない!」

「そこが、スリロスに圧力をかけた……今回のリベムール国王暗殺の件は、エドガー王子の陰謀いんぼうと言う事になってる。その関係者。王子とチェルシー嬢を引き渡せ、と」 

「え……は……へ……な、何を言っているんだ……それになんでオノールが僕を!?」

「オノールとリベムールは同盟を結ぶ事になった。この国には価値がある。当たり前だろう? それと、スリロスはお前を見限ったようだ」

「は、はぁ……な……ぁ……うそ、だ……嘘だぁぁ!」

 ルディは何も答えない。彼は怯えた表情で、静かに、ゆっくりとそれを受け入れる。

「……マ、マ、マハトがある! マハトもそれなりの大国だ! メレディス様が黙って無い! スリロスとマハトが組めばオノールといえど!」

「そうだな……この国はこんな状況。流石にオノールだけでは厳しい、かもな……」

 大国オノールが本気を出せば普通に凌げるだろう。しかし、余力は残っているに越した事はない。

「ふはははは! 分かっているのなら早くこれを解け! 僕に逆らうとどうなるかっ」

「だが、マハトはスリロスとこの国から手を切った……そちらは俺達が丁寧にお願いした。幸い、マハトは理解してくれたようだ……正確には他にも介入させたが、それはお前に語っても仕方がない」

 果たして、立場の強い者が不利益をこうむるだけの丁寧なお願いを、訊く事があるのだろうか?

「? ……はぁ…………ふざけて……いるのか?」

「信じなくても問題はない。それでも世界は動き続ける……」

 ルディは感情を覗かせない、乾いた瞳で淡々と言う。エドガーは気合を入れなければ言葉を出せぬほど怯えていた。

「は……ぁ……く……くそ! 何が目的なんだッ……この国が欲しいのか!?」

「興味はない……だが、お前が王になる事は無い。チェルシーは、まあ……良いだろう。概ね達成された」

 チェルシーは適当な呪術研究機関に預ける。そこで、なるべく丁重に扱わせ、生き地獄を味わわせるつもりだろう。ルーベンもそうだが、ルディもまた恐ろしく残忍になれる。

「ふざけるな! ふざけるな! ふざけるなぁぁああああ!」

 凍りを砕こうと抵抗するがどうにもならない。

「出せ! ここから出せ! 僕が死んでもいいのか! 引き渡すんだろっ!」

「並みの魔導師では壊死させてしまうだろう。だが、俺にはそれが無い。だから、お前は死ぬことはない……簡単には、な」

 ただし、彼から落ちたモノは凍結させてなかった。 

「ひっ、ひぃぃぃ! な、なんなんだよぉ! お前達は何なんだぁぁああ!!」

 ルディはそれに答える事は無い。顔に凍結が迫る恐怖の表情を、感情が揺れる事の無い瞳で見届ける。悲痛の声は届かず、彼も凍結した。

 そして、用事が済んだので、ドアの方に向かっていく。

 ルディはこれを引き取る者が来るまで暇になった。暇つぶしを考えた時、ふとテーブルに酒が置いてあるのが見えた。

 しかし、彼はそれを飲まない。王宮に保管している酒にも手を付けない。お酒は報酬でもらうと決めているのであった。


【お姫様とイチャイチャ】

 二つ隣の部屋。そのベッドにティナと入る。彼女は正座を少し崩し、お尻をベッドに付けた状態で、左右に足をずらして八の字に出して可愛らしく座って居た。

「何故部屋を一つ開けたんですか?」

「隣の部屋は寒くなる。ティナのお腹が冷えたら大変だ」

「よく分かりませんが、私を気遣ってくれたのですね」

 彼女は彼の顔を下から覗き込んで来た。

「ルーベンさん」
「ん?」

「疲れてますよね。私が気持ち良くしてあげます……」
「うれしいね」

 彼を仰向けに倒すと、服の上から胸に手を優しく這わせる。首筋を舐めたかと思えば耳をはむっ、と甘噛みする。そのまま耳元で囁いた。

「あっ、今。ピクってしましたよぉ?」

 彼が動こうとするとそれを止める。

「動いちゃあ、だめですよ……」

 彼女は彼の体を遠慮なくまさぐる。すると、彼の股間が徐々に膨れ上がった。

「あー! そこに何を隠しているんですかぁ?」

 下半身の膨らみに気が付いたようで、彼女はズボンとパンツを脱がした。

「わ、私の中にこれが……すごい……♡」

 彼女は先に上の服も脱がした後に、それを握って動かす。

「どうですか?」

「暖かくて気持ちいい」

「良かったです……」

 彼女はしごきながらも彼の幸せそうな顔を見ていた。そして、一旦それを止めると、両手で顔を持って唇を付けた。何度も離しては口づけを繰り返した。

「ごめんなさい。もう我慢出来ないので入れますねっ」

「俺もだ」

「♡♡」

 彼女は一旦立ち上がると、彼の股間付近に移動した。性器を手で持つと、それを上手く自分の女性器へと持って行く。そして、しっかりと足で踏ん張って、ゆっくりと腰を下ろしていく。膣と棒が触れると、彼女は喘ぎ声を出す。

「んん♡ ぅぅん……ぅぅ……」

 さらにゆっくりと腰をしたへとろす。そこで彼は手と体を使って少し動く。すると姫様がバランスを崩した。そのせいで全体重をかけて、一気に挿入する事となる。

「んぁぁぁあああああああ! 奥にぃぃぃいい!」

 彼女は両手を彼のお腹に当てたまま少し前かがみになってペタンと座っていた。ビクビクと腰を小刻みに動かして、激しい呼吸と共に何かに耐えていた。

「ぁぁ……ぁ♡ ぅん……んんっ……」

「入れただけでイったのか?」

「はぃ♡ イってしまいました……ぁっ♡ また中で大きくぅ……♡」

「ティナの中、暖かい……」

「気持ち良いですか? 私のなか♡」

「ギュウギュウって、締め付けて来て気持ちぃ」

「はい♡ もっと締めちゃいます♡ 貴方のをもらえて、嬉しいからですよ♡」

「ぅぅっ……頼む……動いてほしい」

「はい♪ ただ今ぁ」

 姫様はペタンと座り、手を彼のお腹に付けたまま、腰をゆっくりと前後に、ゆさゆさと動かす。自身の快楽は後回しで、必死で踏ん張って彼を気持ちよくさせようとする感じだった。

 なので彼の顔を見る余裕は無い。動きは小さく刺激は少ないが、ぎこちなくて可愛らしい。

「気持ち……っぅ……良い……っぅ……ですか……ッ」

ひめマンコ気持ちいいよ」

「うふふ、本当にお姫様がお好きなんですね♡」

 そこで彼女が、腕に体重をかける。腰を浮かしたり下ろしたりして上下に運動し始めた。刺激が強くなる。

「そうですよぉ~♡ ルーベンさんの大好きな姫マンコで気持ち良くなって下さいねっ」

 興奮が高まるティナ。そして、物足りなくなった様だ。ペタンと座って居る状態を止めて、足裏をベッドに付けると、膝を立ててエム字に開脚になり、そのまま動きだす。

「姫のエッチな腰振り。見ててくださいっ♡」

 男性器をしっかりと膣で締め付けたまま、彼女は腰をくねくねと動かし、グリグリと回したり、前後に振り、みだらに踊り出した。最後に上下運動で精液を絞り出そうと動き出した。

「姫様……イキそう……外に出させてください」

「だーめ♡ だめですよぉ。絶対に離しませんっ♡」

 姫様の腰振りがさらに速くなった。息遣いが荒くなる。二人は自然と手と手をを絡めた。

「いっぃ……ですよ。その、ままっ。出してください! 貴方専用の姫マンコにドビュドビュっって♡」

 そして、そのまま膣の中へと精子を注ぎ込んだ。

「ぁぁあああああ! 私もイクっちゃいますぅぅぅううう!」

 ティナはそのまま彼の胸に倒れ込む。恰好は姫様とは思えない程、はしたなく股を開いていた。しばらく彼の胸元で呼吸を整える。余韻が終わると、彼女はキスをした。

 そこからまた元気を取り戻し、男性器を掴むと再び挿入する。そして。同じく騎乗位になった。今度は挿入したまま体をねじっている様だ。

「よいしょ。よいしょ……」

「何してるんだ?」

「ルーベンさん。お好きですよね? こっち♡」

 姫様は彼にお尻を向ける逆騎乗位をした。前に倒れ込んでお尻を見せつける。挿入部分とお尻の穴が丸見えになっている。そのまま腰を巧みに動かす事でお尻も嫌らしく動いていた。

「うん、好き」

「あんっ♡ 中で硬くなりましたね。素直で良い子ですっ。今夜は寝かしませんよ♡」

 二人はこの後、再び激しく動きだす。さらに正常位やバックでの性交をして、日の出まで盛り上がった。


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