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学園入学

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『絡め手も良いがロロの場合、力で押し切った方が良い』

(『分かった!!』)

『……後、これは訓練って事を忘れるなよ』

(『……も、もちろん!!』)

 今度は大きな炎の槍を一本だけ作り出した。

「ちょ、それはー……」

 それを放つとロロは炎の球をぶつけた。さらに風の壁を張る。魔力を込めて攻撃に備える。そして、魔法が接触した。

「うぐぐ!!」

 しばらくそれを防いでいたが、ついに風の壁が消滅する。飛び散った火の粉が僅かにロロに触れた。それは直ぐにシュっと消え、ほのかに暖かかった。

「ぐぬぬ」

「えへへ」


 その時、遠くで大声が聞こえる。巨大な岩が飛んでいた。

「しまッ。避けろローファ!!」

 叫んだのは地の魔法を飛ばした本人だ。攻防が白熱し、魔力を込め過ぎた。

(『フー!!』)

『いや、問題ない』

 マグナ先生が杖を振ると、地面から空へと激しい水が吹きあがる。岩は遠くへ、ドシンと音を立てて落ちた。

「気を付けろよー」

「は、はい! すみません!」


 赤クラスと黒クラスの生徒もかなり離れた場所で、何かしらの授業を受けていた。クラスによって授業内容は違うようだ。

 軽く見ていると、近くの誰かが言った。

「おい見ろよ。黒クラスのやつが決闘するみたいだ」



 男子と女子が向かい合っていた。

「あまり目立ちたくないんだけどなぁ。でもそこまで言うなら君の得意な決着をつけよう」

「言っておくけど私、同世代の子に負けたことないから」

「楽しみだな。あ、そうだ。勝ったほうの言うことを何でも聞くってのは?」

「はっ、望ところよ! 二度と逆らえなくしてあげる!」

 二人は戦い始めた。女子は氷の魔法の使い手で、手数で男子を攻めている。男子はそれを余裕で避けていた。

 すると女子は苛立ちを覚えたのか、魔力を込めた魔法を放つ。男子はそれを防ぐと、炎の魔法を放つ。女子は吹き飛ばされ、地面に転がった。血だらけになった彼女に慌てて駆け寄る。

「ま、まさか。最小の魔法すら防げない何て……自信満々だったから防げるものだと……」

 そう言って女子を魔法治癒をした後に、頭を撫でていた。



(『凄い魔力だね』)

『気が付いたか。赤クラスのあいつ。良い魔導師になる』

(『決闘してた方だよ。確か試験の時の』)

『へ? ……ああ、やつか。単純な魔力は生徒では一番だ。だが、リルなら問題なく対処できる。それよりもノラだな』

(『……勝てるかな?』)

『今は確かにきついが……可能性はある』

(『っし! 私もっと頑張る!!』)


「それじゃあ、今日はこのまま解散だ。明日はもっときつくなる。しっかりと休めよー」


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