妹のために愛の無い結婚をすることになりました

幕間５：アレンとルーク

「・・・アレンさま、何があったか聞かせてもらってもいいですかね？」

主人に１日遅れて戻ったルークを出迎えたのは頬に赤い手形をつけたアレンだった。

事情を知らないルークが無の表情でアレンに問いかけた。

「えーと、話せば長くなるんだけど・・・」

やや照れたような顔でアレンは帰宅してからのエミリーとのやりとりを話した。


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「ハッハッハッ！ ビンタされてしまいましたか！」

事情を聞き終わったルークは腹を抱えて笑った。

「主人に対して随分な笑いようだね、ルーク」

「いや、これは笑うしかないでしょう！・・・それにしてもエミリーさまとの関係は改善できてみたいですね。なによりです。本当に心配してたんですから」

軽い笑いから一転して真剣な表情になったルークが嘆息する。

「そうだね、品評会に同行してもらうお願いもできたし、期せずして浮気の疑惑も解消できた」

「キスマークはエミリーさまに見られないように言ったんですけどねえ・・・何はともあれ後は次の品評会に向けた宝飾品を造るだけですね」

「ああ、ようやく本業に集中できる。ルーク、帰ってきて早々悪いけど働いてもらうよ」

「はーい」

２人は机の上で頭を突き合わせると品評会にむけた作戦会議を始めるのであった。