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幽霊の種 呪術師円城環(全5+1話)
3.4つ目の異界
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そうしてその夜。
環と研司は百夜神社の下にいた。
夜まで待ったのは、なるべく時刻を合わせた方が良いと判断したからだ。
研司と虹彦が待ち合わせたのと同じ時間帯だが、その参道は僅かに星あかりが照らすだけで既に真っ暗だった。夜の神社など肝試し以外で立ち入ったりはしないだろう。
「面倒な」
「そう言うなよ」
「面倒といったのはお前が考えている内容じゃない」
研司の発言は付き合わせたことに対するものだろうが、環にとっての『面倒』はここに立ち入ること自体にある。
百夜神社は神津のなかでもヤバい部類のところではないが、それでもここは特異な場所にある。そもそもここは明治時代の神仏分離によって別れたが、隣りにある百夜寺と一体となって鬼封じに建てられた神社だ。この場所では現し世と隠り世の境目が曖昧なのだ。この百夜山から鳥船連山、そして高天山脈から籠屋山に至る山峰の一帯はそんな場所が多い。
そうして神社にはよくあることだが、わかりやすく結界が張られていた。
環は柏手をうち、足元に石を置いてその石段に足を踏み入れる。
「ここも封印するの?」
「神社なんて封印できるものじゃないんだよ。今のは立ち入るという挨拶と、帰ってくるための目印だ。世界の分かれ目に一つずつ置いておく。どのくらい遠くにいるかって問題。いったいどこにいるんだろうねぇ」
研二はキョトンと環を眺めた。
「あの被り物の男?」
「恐らくね。その被り物の男がいた位相まで入らないといけないからな」
「位相?」
「そう。時刻を合わせたお陰か位相はなんとか繋がってる。お前、見えてる? この先で虹彦とお前の魂が繋がってるの」
「魂? わかんない」
環は研司に一応簡単に説明することにした。
世界というものは多くの世界が並行し、時には重なって存在する。そしてその重なりは時折揺れ動く。そのため同じ世界に渡るためには同じような重なりを可能な限り再現した方が成功率が上がる。だから時刻も合わせたのだ、と。
可能であれば祭りという状況も合わせたかったが、時間など容易には巻き戻せない以上、仕方がない。この魂の状況では、来年の夏祭りまで虹彦が保つとはとても思えない。
環はどうせ研司には理解はできないと考えてはいるが、一応はそのリスクを説明することが肝要だと考えている。
神社に入る時点で、そこは神社という1つの異界の内だ。そして大きな赤い鳥居を見上げ、ここもまた大きな境界だ、と呟いてまた石を置く。
そうして鳥居の奥の石畳を進む先は真っ暗な闇に満ちていた。祭りは終わって照明はなにもなく、ただ昏い森が広がり、どこかからホゥホゥと鳥の声が聞こえる。
「ここくらいまでなら大して位相が変わらないから問題ないんだ。問題はここからだ」
「夜の神社はなんだか怖いな」
「お前がヨーヨー釣ったのってここだよな」
「多分そうだとは思うけど、よくわかるね」
「ここに異界に繋がる先がある」
「ここに?」
「ああ。でもあと2つか。2つ位相を超えないといけない。お前の話した通りなら、ここから一度、世界は切り取られた。耳鳴りがして誰もいなくなって被り物の男が現れたんだろ」
「そう、だけど」
研司の話では。面を被って暗がりを見た時、それから水面から顔を上げた時に耳鳴りがしたそうだ。環は研司がそこで位相を渡り、重複する異界に移動したのだとあたりをつけた。
けれども現在と祭りの時の状況はだいぶん異なる。2つ先の位相が祭りの状態を継続しているのであれば、今いる位相とはズレが大きくなる。
「多分そこに落ち込んでいる」
「落ち込む?」
環は男の意図を考えた。何故研司に『幽霊の種』を渡したのか。研司は男にどう見えていたのか。あやかしか、人か。
この神社近辺が嫌なのは、世界の重なりが多重すぎるからだ。
そうして環はうっすらと思い出していた。確かに小5くらいの時に、この研司に『何かあったのか』と尋ねたことを。確かに幽霊の種と思しき何かが紐づいていたことを。
慎重に触れた異界の先に怪異の気配はない。少なくとも、人の魂をとって食おうとするような者のいる物騒な気配はなかった。
そのことに環は胸を撫で下ろす。
「男の勘違いか」
「勘違い?」
「罠ではなさそうだ」
環が触れた感覚では、男がなんらかの罠を仕掛けた気配はない。それであれば単純に2つ先の位相への接続可能性の問題だ。環にはそこは少し、遠すぎるように思われた。被り物の男のいた位相は既に動き、こことは離れているように感じた。
「既に祭りは終わってる。だから最後の位相は超えられないかもしれない」
「えっと、そうするとどうなるの?」
「助けられないかも」
「ちょ、ちょっと、それは困る。せっかくここまで来たのに」
「じゃあ、少し荒療治が必要だ。いいか」
「荒療治?」
「そう、少し痛い。虹彦とお前の魂は幽霊の種で繋がっているんだ。そこを無理やり切り離す」
「切り離す?」
「そう、カッコ物理ってやつ」
「……嫌だけど仕方がない」
研司は一瞬悩むような風情を見せ、了承した。想像が及んでいないのだろうが、環にとっては後のクレームを防ぐために、了解を得ること自体が大切だ。
「言質は取ったぞ」
環自身はその位相を越えられないとしても、すでに超えたものを呼び寄せることはできるかもしれないと考えた。これがいわゆる召喚というものの原理だ。
そう思いつつ、環は懐から取り出したペンで中空に文字を書付け、そして銀色に光る短剣を取り出した。
そして同じくブリーフケースから取り出したA4用紙に、先ほどのペンでサラサラと魔法陣のようなものを器用に描いていく。その線は迷いがなく、定規やコンパスもないのに美しい直線や曲線、円が描かれる。
「それ何?」
「見たまんまの魔法陣だよ。言ってなかったが俺の本業はライターじゃなくて魔法使いだ」
「魔法……使い?」
「概念的な話だ」
環は2セット出来上がった一分の違いもない魔法陣の1つを短剣で切り裂く。
すると確かに、紙を切り裂く音以外にもバリとなにかが割れるような音が大きく響き渡った。研司の耳は水が入ったようにぼんやりと音がぼやけはじめた。
「ちょ、ちょっと何これ。耳が気持ち悪い」
「位相を1つ、無理やり超えた。祭りの夜にお前が陥った世界だ。ここだな」
「ここ?」
「ああ。虹彦のいる位相もここだ。ここは俺たちの知る現し世の百夜神社じゃない。空を見てみろ」
空を見ると少し遠く、東の神津湾上空から西の籠屋山にかけて大量の星が流れているのが見えた。それは酷くゆっくりで、空に多くの白い線を書き付けたようにみえる。
その光景がこの世のものではない類のものであることは、環の隣で驚きの声を上げる研司の様子からも明らかだった。
「凄い。ここ、異世界?」
「異世界といえば異世界だな。祭りの日に空を見上げていれば、おそらく同じ光景が見えていたはずだ」
「へぇ。あれ? でもさっきあと2つって言ってなかった?」
「ああ。けれども俺はその最後の1つは越えられないんだよ。だからお前が越えてこい。痛くても苦情は受け付けないからな」
「え?」
研司は突然腹部に衝撃を感じ、その後世界が静寂で満ち、まるで波紋を描くように全てのものがダブって見えた。
そして鈍い痛みとどろりとした熱に驚いて目を腹に落とすと、まず環の右腕が見え、それより手前の研司の腹に環の持つ短剣が刺さっているのが見えた。そうしてようやく腹が燃えるように熱くなり、吐き気が研司を襲う。
「何、で……」
その瞬間、再び、バリバリと雷が鳴り響くような音が響く。研司の主観では、世界がちりぢりに割れていく。環の短剣はさらにずぶりと研司の腹にめり込み、けれどもその背に突き抜けたりはしなかった。
研司は混乱しながらも膝の力が抜けてその場にゆっくりと倒れ込み、環はその腹を容赦なく切り裂いてさらに奥底に腕を差し入れる。
「見つけたぞ、研司」
その声が響いた時、すでに研司の意識は酷い気持ちの悪さに途切れる寸前だった。
環と研司は百夜神社の下にいた。
夜まで待ったのは、なるべく時刻を合わせた方が良いと判断したからだ。
研司と虹彦が待ち合わせたのと同じ時間帯だが、その参道は僅かに星あかりが照らすだけで既に真っ暗だった。夜の神社など肝試し以外で立ち入ったりはしないだろう。
「面倒な」
「そう言うなよ」
「面倒といったのはお前が考えている内容じゃない」
研司の発言は付き合わせたことに対するものだろうが、環にとっての『面倒』はここに立ち入ること自体にある。
百夜神社は神津のなかでもヤバい部類のところではないが、それでもここは特異な場所にある。そもそもここは明治時代の神仏分離によって別れたが、隣りにある百夜寺と一体となって鬼封じに建てられた神社だ。この場所では現し世と隠り世の境目が曖昧なのだ。この百夜山から鳥船連山、そして高天山脈から籠屋山に至る山峰の一帯はそんな場所が多い。
そうして神社にはよくあることだが、わかりやすく結界が張られていた。
環は柏手をうち、足元に石を置いてその石段に足を踏み入れる。
「ここも封印するの?」
「神社なんて封印できるものじゃないんだよ。今のは立ち入るという挨拶と、帰ってくるための目印だ。世界の分かれ目に一つずつ置いておく。どのくらい遠くにいるかって問題。いったいどこにいるんだろうねぇ」
研二はキョトンと環を眺めた。
「あの被り物の男?」
「恐らくね。その被り物の男がいた位相まで入らないといけないからな」
「位相?」
「そう。時刻を合わせたお陰か位相はなんとか繋がってる。お前、見えてる? この先で虹彦とお前の魂が繋がってるの」
「魂? わかんない」
環は研司に一応簡単に説明することにした。
世界というものは多くの世界が並行し、時には重なって存在する。そしてその重なりは時折揺れ動く。そのため同じ世界に渡るためには同じような重なりを可能な限り再現した方が成功率が上がる。だから時刻も合わせたのだ、と。
可能であれば祭りという状況も合わせたかったが、時間など容易には巻き戻せない以上、仕方がない。この魂の状況では、来年の夏祭りまで虹彦が保つとはとても思えない。
環はどうせ研司には理解はできないと考えてはいるが、一応はそのリスクを説明することが肝要だと考えている。
神社に入る時点で、そこは神社という1つの異界の内だ。そして大きな赤い鳥居を見上げ、ここもまた大きな境界だ、と呟いてまた石を置く。
そうして鳥居の奥の石畳を進む先は真っ暗な闇に満ちていた。祭りは終わって照明はなにもなく、ただ昏い森が広がり、どこかからホゥホゥと鳥の声が聞こえる。
「ここくらいまでなら大して位相が変わらないから問題ないんだ。問題はここからだ」
「夜の神社はなんだか怖いな」
「お前がヨーヨー釣ったのってここだよな」
「多分そうだとは思うけど、よくわかるね」
「ここに異界に繋がる先がある」
「ここに?」
「ああ。でもあと2つか。2つ位相を超えないといけない。お前の話した通りなら、ここから一度、世界は切り取られた。耳鳴りがして誰もいなくなって被り物の男が現れたんだろ」
「そう、だけど」
研司の話では。面を被って暗がりを見た時、それから水面から顔を上げた時に耳鳴りがしたそうだ。環は研司がそこで位相を渡り、重複する異界に移動したのだとあたりをつけた。
けれども現在と祭りの時の状況はだいぶん異なる。2つ先の位相が祭りの状態を継続しているのであれば、今いる位相とはズレが大きくなる。
「多分そこに落ち込んでいる」
「落ち込む?」
環は男の意図を考えた。何故研司に『幽霊の種』を渡したのか。研司は男にどう見えていたのか。あやかしか、人か。
この神社近辺が嫌なのは、世界の重なりが多重すぎるからだ。
そうして環はうっすらと思い出していた。確かに小5くらいの時に、この研司に『何かあったのか』と尋ねたことを。確かに幽霊の種と思しき何かが紐づいていたことを。
慎重に触れた異界の先に怪異の気配はない。少なくとも、人の魂をとって食おうとするような者のいる物騒な気配はなかった。
そのことに環は胸を撫で下ろす。
「男の勘違いか」
「勘違い?」
「罠ではなさそうだ」
環が触れた感覚では、男がなんらかの罠を仕掛けた気配はない。それであれば単純に2つ先の位相への接続可能性の問題だ。環にはそこは少し、遠すぎるように思われた。被り物の男のいた位相は既に動き、こことは離れているように感じた。
「既に祭りは終わってる。だから最後の位相は超えられないかもしれない」
「えっと、そうするとどうなるの?」
「助けられないかも」
「ちょ、ちょっと、それは困る。せっかくここまで来たのに」
「じゃあ、少し荒療治が必要だ。いいか」
「荒療治?」
「そう、少し痛い。虹彦とお前の魂は幽霊の種で繋がっているんだ。そこを無理やり切り離す」
「切り離す?」
「そう、カッコ物理ってやつ」
「……嫌だけど仕方がない」
研司は一瞬悩むような風情を見せ、了承した。想像が及んでいないのだろうが、環にとっては後のクレームを防ぐために、了解を得ること自体が大切だ。
「言質は取ったぞ」
環自身はその位相を越えられないとしても、すでに超えたものを呼び寄せることはできるかもしれないと考えた。これがいわゆる召喚というものの原理だ。
そう思いつつ、環は懐から取り出したペンで中空に文字を書付け、そして銀色に光る短剣を取り出した。
そして同じくブリーフケースから取り出したA4用紙に、先ほどのペンでサラサラと魔法陣のようなものを器用に描いていく。その線は迷いがなく、定規やコンパスもないのに美しい直線や曲線、円が描かれる。
「それ何?」
「見たまんまの魔法陣だよ。言ってなかったが俺の本業はライターじゃなくて魔法使いだ」
「魔法……使い?」
「概念的な話だ」
環は2セット出来上がった一分の違いもない魔法陣の1つを短剣で切り裂く。
すると確かに、紙を切り裂く音以外にもバリとなにかが割れるような音が大きく響き渡った。研司の耳は水が入ったようにぼんやりと音がぼやけはじめた。
「ちょ、ちょっと何これ。耳が気持ち悪い」
「位相を1つ、無理やり超えた。祭りの夜にお前が陥った世界だ。ここだな」
「ここ?」
「ああ。虹彦のいる位相もここだ。ここは俺たちの知る現し世の百夜神社じゃない。空を見てみろ」
空を見ると少し遠く、東の神津湾上空から西の籠屋山にかけて大量の星が流れているのが見えた。それは酷くゆっくりで、空に多くの白い線を書き付けたようにみえる。
その光景がこの世のものではない類のものであることは、環の隣で驚きの声を上げる研司の様子からも明らかだった。
「凄い。ここ、異世界?」
「異世界といえば異世界だな。祭りの日に空を見上げていれば、おそらく同じ光景が見えていたはずだ」
「へぇ。あれ? でもさっきあと2つって言ってなかった?」
「ああ。けれども俺はその最後の1つは越えられないんだよ。だからお前が越えてこい。痛くても苦情は受け付けないからな」
「え?」
研司は突然腹部に衝撃を感じ、その後世界が静寂で満ち、まるで波紋を描くように全てのものがダブって見えた。
そして鈍い痛みとどろりとした熱に驚いて目を腹に落とすと、まず環の右腕が見え、それより手前の研司の腹に環の持つ短剣が刺さっているのが見えた。そうしてようやく腹が燃えるように熱くなり、吐き気が研司を襲う。
「何、で……」
その瞬間、再び、バリバリと雷が鳴り響くような音が響く。研司の主観では、世界がちりぢりに割れていく。環の短剣はさらにずぶりと研司の腹にめり込み、けれどもその背に突き抜けたりはしなかった。
研司は混乱しながらも膝の力が抜けてその場にゆっくりと倒れ込み、環はその腹を容赦なく切り裂いてさらに奥底に腕を差し入れる。
「見つけたぞ、研司」
その声が響いた時、すでに研司の意識は酷い気持ちの悪さに途切れる寸前だった。
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