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Epilogue.私の新しいお仕事
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目覚めたのは朝だった。
窓から見える景色はいつも私が起きる時に見るものよりやや明るく、なんとなく昼前なんだろうなと思った。髪の毛が一部短くなっている。ひょっとしたらあの炎で焦げたのかもしれない。そう思うほどには、寝起きの私は僅かに焦げ臭かった。
昨日を思い出すと同時に私の中に閉じ込ていた恐怖がじわじわと溢れかえってくる。けれども同時にあの時のわけのわからない高揚が思い浮かび、恐怖をサラサラと押し流していく。
あの時に私に訪れた不可思議な感情は、一体何なんだろう。使徒の言っていた魔女様の加護というものが訪れたのか、それとも何かがプッツンした、例えば火事場の馬鹿力とかそういう現象だろうか。
そう思っているとトントンとドアがノックされた。
「メイ、起きてるか?」
「父さん。もう大丈夫。おはよう」
「その、使徒様がいらしている。どうしても二人で話がしたいのだ、そうだ」
使徒様が? 何故。
……昨日の爆発のことかな。魔法が使えない私がどうやって炎を作ったのか。しかも詠唱もせず。
あれは粉塵爆発だ。粉屋で可能な限り麦を細かく砕いてもらい、それを袋に詰めていた。その口を開いて拡散させ、火をつけることによって爆発したように炎が燃え広がる。
原理的に言えば、空気中の粉塵粒子に熱エネルギーが加えられ、表面温度が上昇し発火することによって、連鎖的に他の粉塵粒子に熱が伝播して燃え広がり、最終的に爆発に至る。そして燃え上がった微細な麦は、フラムビーの微細な体毛に燃え移り、死に至らしめたのだろう。
これも前世の所長に教えてもらった謎知識だ。まさか実際に使うとは思わなかったけれど。
でもなんて説明したらいいのかな、もう占いで押し切ってもいいのかな。そんな無茶な。
「お入りください」
そう告げると、真剣な面持ちの使徒が部屋に入ってきた。一人で来ていることが気になる。ひょっとしたらディードに何かあったのかも。ディードは前衛で、ずっと一人で剣を振るっていた。ひょっとしてプラムビーに刺された!?
「メイさん、ご無事で何よりです」
「使徒様もご無事で。その、ディードはどうなりましたか?」
「ディードは今、出禁です。気絶したあなたを運んできましたからご両親と揉めました。後ほど私がいいように説明しておきます。それより昨日のことでお約束頂きたいことがあります」
いいように、という言葉が妙に気にはなったけれど、その今までにない真剣な表情に居住まいを正す。あの爆発をいつでも起こせるのなら、確かに脅威だ。私は非常用にアレを用意はしたけれど、街中で使うつもりはない。
「昨夜の爆発については……」
「ああ、あれは凄かったですね。今朝行って来ましたが中々の数のフラムビーが死んでいました。燃えながら木に戻った個体がいたらしく、木ごと全焼したようです」
その言葉に別の可能性が思い浮かんで青くなる。フラムビーの蜜は当然ながらフラムビーが作る。採取の際の一定量はしかたがなくても、大量に殺してしまえば来年以降の収穫量に支障が出るのでは。
「ああ。その件も気にされなくて結構です。あの木はフラムの木と呼ばれ、危険すぎて誰も近づかなかった木だそうで、かえって感謝されています」
ホッとした。でも困惑は深まる。
「そ、そうですが。では何を」
「その、私のお約束頂きたいことというのはですね」
その言葉と同時に、使徒は流れるように私の前で土下座した。
「は? あの」
「どうか私の祈りの言葉を公言しないで頂きたい」
「えと、祈りの?」
「咄嗟のことで、ついいつもの言葉が出てしまいました」
私を守らなければ後悔しますよ!
あれか。あれは確かに私でもどうかと思った。使徒というのは魔女と交信し、その極めて重要な言葉を人々に伝える者だ。え、あれが素なの? 魔女のご指示があって使徒になっているといえ、流石にあの祈りが広まれば色々と沽券に関わりそうだ。
「えと、別に構いませんが」
「それはよかった。ありがとうございます。それでは失礼します」
「ちょ、ちょっと待ってください」
「何か?」
実にすっきりとした顔で立ち去ろうとする使徒を慌てて止めた。要件というのは本当にそれだけだったのか。
「あの、昨日の炎のことですが」
「ああ。あれは占いによって何らかの方法で成したのでしょう?」
「占いによって?」
「魔法が使えないのですから他に繕いようがないでしょう。以前もお話し致しましたが、その『辻占い』の内容はあなたが決めればいいし、理屈にならないことは『秘儀』とでも言っておけばよいのです。私もそうしています」
この使徒は一体裏で何をしているのだろう……。そうは思えど、呆然としていると普通に部屋の外に出て行ってしまった。本当にそれだけだったのかと窓から見下ろすと、立ち去る使徒に手を降るディードの姿が見えた。本当に出禁なのか。
着替えて階下に下り、両親に大丈夫と伝えて外に出て公園に向かう。この間と違って空はすっかり晴れ渡り、海鳥が飛ぶ影が地面に模様を作っている。
「メイ、助かった。君がいなければどうなっていたか」
「いえ、でも結局あの木は燃えてしまったんでしょう? 頑張ったのにクエストは失敗しちゃったね」
「うん? 何を言ってる。あの巣は切り離していたから延焼を免れている。メイのおかげで採取できたよ」
そう呟いて、ディードはニコリと微笑んだ。
おかげで。
そして言葉と共に再び手が握られてた。その眩しい笑顔に目が離せずに、なんだか体温が上がっていく気がする
「新しい直感が降りて来たんだ。メイ、どうか僕と一緒に冒険の旅に出てくれないか。君となら魔王だって倒せる気がする」
冒険の旅。ずっと昔からの憧れ。昨日からの体験は、これまで感じたことのない恐怖と同時に、これまでにない、私自身が生きているという実感と喜びをもたらした。
冒険。確かに憧れだ。けれども私は辻占いをしないといけなくて、それに実家も継がないと。
悩んでいると、背後から声がした。
「迷うなら行けばいいんですよ」
「使徒様、つけてたんですか!?」
「はいそうですかで人を信用できる人生は歩んでませんから。それにあなたがこの街を出るなら広まる心配もなく、私も安心です」
「いや、でも私は辻占いをしないといけないし、実家を継がないと」
使徒は、ふぅ、と白々しいため息をついてか私を見下ろした。なんかムカつく。
「あなたもよくよく頭が固いですね。先ほども言ったではありませんか。『辻占い』の内容はあなたが決めれば良いと。老婆心ながら助言をさせていただきますが、辻なんですからどこの辻でやってもいいんですよ」
「でも実家が」
「それだってあなたのご両親はまだ三十代でしょう? あなたが20年ばかり冒険をした後に店を継いでも何も問題はないでしょうに」
「でも私は両親と一緒に」
使徒は、はぁ、と今度はわざとらしくため息をついて青い海を眺めた。
「家族に貢献する方法なんていくらでもあります。旅先で新しい料理を習って新メニューを考案したり、お店の評判を広めたりとかね。だいたいあなたもう16でしょう? どれだけファザコンなんですか。あなたがいなくても店はやっていけるし、あなたが各地で評判を広めながら20年後にでも戻ってくればそれで十分でしょう?」
「使徒様……」
「それに私も各地の薬草の種を送って頂けると喜びます」
その言葉はなんだか捻くれているような気がしたけれど、私を後押ししてくれているように感じた。
「私がこの街に置き去りにされたのは10の時です。あなたも苦しめばいい」
……それが本心か。感謝を撤回すべきか悩む。
ともあれ、そんな経緯で私はディードと新しい旅にでることにした。
それから随分先の話だけれど、『辻占い』という聞き慣れない職業のメンバーのいる勇者パーティが遠くの地で魔王を倒し、そしてまたしばらく先にある港町の極上のリストランテが代替わりしたという話が、ある使徒のノートに書き留められた。
Fin
窓から見える景色はいつも私が起きる時に見るものよりやや明るく、なんとなく昼前なんだろうなと思った。髪の毛が一部短くなっている。ひょっとしたらあの炎で焦げたのかもしれない。そう思うほどには、寝起きの私は僅かに焦げ臭かった。
昨日を思い出すと同時に私の中に閉じ込ていた恐怖がじわじわと溢れかえってくる。けれども同時にあの時のわけのわからない高揚が思い浮かび、恐怖をサラサラと押し流していく。
あの時に私に訪れた不可思議な感情は、一体何なんだろう。使徒の言っていた魔女様の加護というものが訪れたのか、それとも何かがプッツンした、例えば火事場の馬鹿力とかそういう現象だろうか。
そう思っているとトントンとドアがノックされた。
「メイ、起きてるか?」
「父さん。もう大丈夫。おはよう」
「その、使徒様がいらしている。どうしても二人で話がしたいのだ、そうだ」
使徒様が? 何故。
……昨日の爆発のことかな。魔法が使えない私がどうやって炎を作ったのか。しかも詠唱もせず。
あれは粉塵爆発だ。粉屋で可能な限り麦を細かく砕いてもらい、それを袋に詰めていた。その口を開いて拡散させ、火をつけることによって爆発したように炎が燃え広がる。
原理的に言えば、空気中の粉塵粒子に熱エネルギーが加えられ、表面温度が上昇し発火することによって、連鎖的に他の粉塵粒子に熱が伝播して燃え広がり、最終的に爆発に至る。そして燃え上がった微細な麦は、フラムビーの微細な体毛に燃え移り、死に至らしめたのだろう。
これも前世の所長に教えてもらった謎知識だ。まさか実際に使うとは思わなかったけれど。
でもなんて説明したらいいのかな、もう占いで押し切ってもいいのかな。そんな無茶な。
「お入りください」
そう告げると、真剣な面持ちの使徒が部屋に入ってきた。一人で来ていることが気になる。ひょっとしたらディードに何かあったのかも。ディードは前衛で、ずっと一人で剣を振るっていた。ひょっとしてプラムビーに刺された!?
「メイさん、ご無事で何よりです」
「使徒様もご無事で。その、ディードはどうなりましたか?」
「ディードは今、出禁です。気絶したあなたを運んできましたからご両親と揉めました。後ほど私がいいように説明しておきます。それより昨日のことでお約束頂きたいことがあります」
いいように、という言葉が妙に気にはなったけれど、その今までにない真剣な表情に居住まいを正す。あの爆発をいつでも起こせるのなら、確かに脅威だ。私は非常用にアレを用意はしたけれど、街中で使うつもりはない。
「昨夜の爆発については……」
「ああ、あれは凄かったですね。今朝行って来ましたが中々の数のフラムビーが死んでいました。燃えながら木に戻った個体がいたらしく、木ごと全焼したようです」
その言葉に別の可能性が思い浮かんで青くなる。フラムビーの蜜は当然ながらフラムビーが作る。採取の際の一定量はしかたがなくても、大量に殺してしまえば来年以降の収穫量に支障が出るのでは。
「ああ。その件も気にされなくて結構です。あの木はフラムの木と呼ばれ、危険すぎて誰も近づかなかった木だそうで、かえって感謝されています」
ホッとした。でも困惑は深まる。
「そ、そうですが。では何を」
「その、私のお約束頂きたいことというのはですね」
その言葉と同時に、使徒は流れるように私の前で土下座した。
「は? あの」
「どうか私の祈りの言葉を公言しないで頂きたい」
「えと、祈りの?」
「咄嗟のことで、ついいつもの言葉が出てしまいました」
私を守らなければ後悔しますよ!
あれか。あれは確かに私でもどうかと思った。使徒というのは魔女と交信し、その極めて重要な言葉を人々に伝える者だ。え、あれが素なの? 魔女のご指示があって使徒になっているといえ、流石にあの祈りが広まれば色々と沽券に関わりそうだ。
「えと、別に構いませんが」
「それはよかった。ありがとうございます。それでは失礼します」
「ちょ、ちょっと待ってください」
「何か?」
実にすっきりとした顔で立ち去ろうとする使徒を慌てて止めた。要件というのは本当にそれだけだったのか。
「あの、昨日の炎のことですが」
「ああ。あれは占いによって何らかの方法で成したのでしょう?」
「占いによって?」
「魔法が使えないのですから他に繕いようがないでしょう。以前もお話し致しましたが、その『辻占い』の内容はあなたが決めればいいし、理屈にならないことは『秘儀』とでも言っておけばよいのです。私もそうしています」
この使徒は一体裏で何をしているのだろう……。そうは思えど、呆然としていると普通に部屋の外に出て行ってしまった。本当にそれだけだったのかと窓から見下ろすと、立ち去る使徒に手を降るディードの姿が見えた。本当に出禁なのか。
着替えて階下に下り、両親に大丈夫と伝えて外に出て公園に向かう。この間と違って空はすっかり晴れ渡り、海鳥が飛ぶ影が地面に模様を作っている。
「メイ、助かった。君がいなければどうなっていたか」
「いえ、でも結局あの木は燃えてしまったんでしょう? 頑張ったのにクエストは失敗しちゃったね」
「うん? 何を言ってる。あの巣は切り離していたから延焼を免れている。メイのおかげで採取できたよ」
そう呟いて、ディードはニコリと微笑んだ。
おかげで。
そして言葉と共に再び手が握られてた。その眩しい笑顔に目が離せずに、なんだか体温が上がっていく気がする
「新しい直感が降りて来たんだ。メイ、どうか僕と一緒に冒険の旅に出てくれないか。君となら魔王だって倒せる気がする」
冒険の旅。ずっと昔からの憧れ。昨日からの体験は、これまで感じたことのない恐怖と同時に、これまでにない、私自身が生きているという実感と喜びをもたらした。
冒険。確かに憧れだ。けれども私は辻占いをしないといけなくて、それに実家も継がないと。
悩んでいると、背後から声がした。
「迷うなら行けばいいんですよ」
「使徒様、つけてたんですか!?」
「はいそうですかで人を信用できる人生は歩んでませんから。それにあなたがこの街を出るなら広まる心配もなく、私も安心です」
「いや、でも私は辻占いをしないといけないし、実家を継がないと」
使徒は、ふぅ、と白々しいため息をついてか私を見下ろした。なんかムカつく。
「あなたもよくよく頭が固いですね。先ほども言ったではありませんか。『辻占い』の内容はあなたが決めれば良いと。老婆心ながら助言をさせていただきますが、辻なんですからどこの辻でやってもいいんですよ」
「でも実家が」
「それだってあなたのご両親はまだ三十代でしょう? あなたが20年ばかり冒険をした後に店を継いでも何も問題はないでしょうに」
「でも私は両親と一緒に」
使徒は、はぁ、と今度はわざとらしくため息をついて青い海を眺めた。
「家族に貢献する方法なんていくらでもあります。旅先で新しい料理を習って新メニューを考案したり、お店の評判を広めたりとかね。だいたいあなたもう16でしょう? どれだけファザコンなんですか。あなたがいなくても店はやっていけるし、あなたが各地で評判を広めながら20年後にでも戻ってくればそれで十分でしょう?」
「使徒様……」
「それに私も各地の薬草の種を送って頂けると喜びます」
その言葉はなんだか捻くれているような気がしたけれど、私を後押ししてくれているように感じた。
「私がこの街に置き去りにされたのは10の時です。あなたも苦しめばいい」
……それが本心か。感謝を撤回すべきか悩む。
ともあれ、そんな経緯で私はディードと新しい旅にでることにした。
それから随分先の話だけれど、『辻占い』という聞き慣れない職業のメンバーのいる勇者パーティが遠くの地で魔王を倒し、そしてまたしばらく先にある港町の極上のリストランテが代替わりしたという話が、ある使徒のノートに書き留められた。
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