49 / 81
第4章 芸術家変死事件
オレンジ色の部屋 毒性
しおりを挟む
公理さんは部屋、いやあの家の階段から上の壁には絵が書かれていると言っていた。喜友名晋司は画家だから、ありえなくもない、のかな。部屋中がオレンジ色に塗られているんだろうか。本当にわからない。
そして今、俺も絵を見ていた。
公理さんが見たという絵の姿とはだいぶ違うものだ。定規で引かれたような黒い四角。それが部屋の中心にぽかりと浮かんでいた。長四角。120センチ×80センチ程の大きさだろうか。それが部屋の中央にドンと浮いている。
つまり闇の塊のような真っ黒な、キャンパス。僅かに傾斜がある。ここから見えるのは多分裏側だ。
触れてみたが、凹凸もなくすり抜けた。ただの平面だ。厚みもない。3次元に浮かぶ2次元。だが俺が見ることができるということは、これは呪いの一部だろうか。橋屋家の2階から零れ落ち、越谷泰斗に住んでいたもの。けれどもその2つとも異なり動きはない。未だ活性化していない、のだろうか。越谷泰斗が帰宅しなければあの呪いは活性化しなかった。そうすると、喜友名晋司の帰りを待っている?
「公理さんどうだ? 部屋は見れそうか?」
「本当に真オレンジだ。平衡感覚がおかしくなりそう。でも大丈夫そうな、気はする」
「振り向くけどなるべく絵を見るな。ヤバそうならすぐに目を開けるから。いいな」
振り返り、階段側を向く。公理さんの手は一瞬震えたあと、強く握られた。
「ちょっとクラッとしたけど大丈夫だ。目の前に喜友名晋司がいる。画集の写真と同じだ」
いるのに、活性化していない?
「キャンバスに絵を描いていてる。キャンバスは背側だから、何を描いてるかわからない。けれどもそのキャンバスから、絵具、というか色がぽたぽたと滴り落ちてる。それが部屋中に広がってオレンジ色になってる、んだと思う」
絵の具が滴って?
俺には全く見えない。それは絵の具の幽霊、なのだろうか。
「普通のキャンバス? 厚みはある?」
「厚み……? 普通は幅1センチくらいはあると思うけど。イーゼルに立てかけられてるよ」
なら、俺が見たキャンパスが浮いていてもおかしくはないのかな。俺と公理さんは同時に同じものを見ることができない。俺が見る黒い枠と公理さんの見るキャンパスは同じなのか。
「どんな絵か知りたい。見ても大丈夫かな」
「多分大丈夫……だと思うけど、俺が変だったら起きて」
黒い四角のあるあたりを中心に円を描きながら窓際に移動する。俺が見たのは本当に平面だ。ホログラムのように黒く浮いている。窓の方に振り向いた瞬間、公理さんの手は今までになく震え、その後痛いくらい強く握り返された。
「ダメだ、起きて!」
目を開けると公理さんは左手で目をこすり、心臓の上に右手を置いて浅い呼吸を繰り返していた。
「休憩しよう」
顔が青い。
極度の緊張。過度なストレス。休息が必要だ。
リラックスできるもの。オレンジ色がストレスを与えている。公理さんが好きなのは濃い目の青色。紺碧とか紺青とかその辺の色味のカップを戸棚から漁ってカモミールティーを淹れれば、特有の林檎のような甘い香りと苦味が立ち上る。この間買った焼メレンゲも開けよう。
キッチンから戻れば公理さんはぐったりとソファに倒れていた。
「大丈夫?」
「……この間のが最悪だと思ってたけど、こういう方向でダメージ受けるとは思わなかったよ」
「どんな感じ?」
「ぎゅわんて全部が遠くなって、自分が自分じゃなくなってく、感じ。そうだなぁ。絵が自分の中にぞわぞわって入り込んできて、何が何だかわからなくなっちゃう感じ」
病名をつけるとすれば、離人感・現実感消失症といったところか。あるいは統合製失調症。その感覚を知っている。自分が揺らいで外縁がわからなくなるような気持ち悪さとそこに付け込むような悪意の侵食。恐怖という感情によく似ている。よくない場所に行けばそんな症状に陥ることがある。
「コツがあるんだよ。おかしなものを何とかしようとする、つまりそこに固執すれば、かえって印象づいてわけがわからなくなるんだ。そうすると、わけのわからない端っこから精神がどんどん切り崩されていく」
「ああ。確かにバラバラになりそうだった」
「そういう時は1回意識を切り離してさ、自分を俯瞰して見るといい。客観視するんだ。自分の中の根っこ、つまり大事な所を把握して防衛線を築いてさ、そこだけ守る。頭の一部にバックアップデータを作って、多少壊れても気にしないこと」
「何言ってるかわかんない」
公理さんは途方に暮れたように肩をすくめる。
「慣れだな。幽霊怖いんだろ? どうしてる?」
「酔っ払って全部忘れる」
「……怖いものは仕方ない。損切りだよ。多少怪我をしても、怪我で済む範囲ならそのうち回復する」
焼きメレンゲは食感がカシュカシュして空気を齧ってる気分になる。そう、空気を食むような話だ。自分の中で恐ろしいものを切り分ける。感情と頭を切り分けて、恐慌を来さないようにする。こういうのは慣れの問題もあるし。
精神的負担は本来はそのストレス源を完全に遮断して、または離れて回復を待つのが正解だ。精神の歪みを放置すれば、そのうちそれが正しい精神の状態と自己認識して、歪みが固定する可能性がある。
けれども。
ソファに寝転がる公理さんは目を閉じ、未だ息を整えていた。公理さんの中にバグがある。けれども今公理さんが離脱すれば、おそらく俺は死ぬ。
……それに公理さんは最近やる気を出してる。俺が調べると言っても、嫌がる、だろうな。
それに一番は、俺は根本的に芸術がわからない。実際のところ俺だけじゃどうしようもない。無理だ。結局見ざるをえないなら同じこと。不可避で精神に悪影響を及ぼすものなら、解決を急ぐのが正解だろう。
頭の中で色々な計算をする。俺の頭と心は大抵の場合分離していて、頭が生き残ることを優先する。それも俺の呪いだ。けれども置き去りにされた心は痛む。
「それで何を見た」
「とりたてて、何も。でもなんていうのかな、部屋より抵抗が難しかったというか」
「オレンジ色?」
「そう」
オレンジ色。それは俺には見えない。色の、幽霊?
「俺にはキャンバスみたいな黒い枠があって、その中全体が真っ黒に見えた。橋屋家や不審死事件の黒い呪いと同じような印象があるけれど、これまでほど確信が持てない。今の所、溢れ出たりはしていないし悪い感じもしない。あと、部屋の中は全体的に変な感じはしたけど、それほど強い呪いの印象はなかったな」
この点は不審死事件と違うところだ。不審死事件の黒い粒は、明確に俺を殺そうとしていた。
「俺にはその黒い枠ってのは見えなかったよ。キャンバスから嫌な感じはしたけどさ。俺に見えたのはオレンジ色。サングラスのせいで色自体は見えなかったけど心に強くそう感じた。でもその色自体が呪いなのかというとちょっと印象が違って。呪いの存在感が漏れている感じ? ここにいるぞっていう」
「ああ、そうだな。あれは多分、呪いなんだろうけど」
呪いは危険をもたらすもの。けれどもあの黒い四角自体から危険は感じない。
「これって正しく芸術の在り方だよね、その存在で人の魂を汚染する」
「……やっぱ芸術はわかんないや」
芸術が何かはさておいて、呪いの姿がよくわからない。俺は黒い四角。公理さんはオレンジ色。キャンバスにはとどまらないキャンバスを中心として部屋に広がる『オレンジ色』というイメージ。
貝田弘江の時も越谷泰斗の時も、俺と公理さんは『黒い何か』という形で比較的似たようなものが見えていた。今回は見ているもの自体が大きく異なる。喜友名晋司のバイアスはこれまでと違いが大きいのかな。
「そういえば喜友名晋司が描いていた絵はどんな印象? 小藤亜李沙には色々言ってただろ」
「キャンバスの中身自体はわからない。こういうのはさ、その姿を直接見ないとダメなんだよ。それに俺は絵自体は見ないようにしていたから。でも、そうだな、キャンバスから溢れた部屋の印象でよければ。例えれば」
荒れた赤土が露出した地面に倒れ伏し、耳をつけて音を聞いている。
深い深い地面の底から様々なざわめきを感じる。
世界は地面の上と下で明確にくっきり分かれていて、俺がいる地上にはもはや動くものは死に絶えて何もいなくなってしまった。地面の下から聞こえる温かな営みに焦がれる。でも俺は地面の下に行くことはできない。地面を叩いても赤土が跳ねるだけだ。酷い孤独。世界から切り離されたような悲しみ。
再び地面に耳をつけて音を聞き祈る。
マグマの胎動。生命の躍動。その全てが俺を呼んでいる。
「そこで俺は地面の下に行く方法に気がつくんだよ。多分あの絵に飲み込まれればあのオレンジ色のすき間から地面の底に行ける、そんな気がした」
「わけわかんねぇ」
「まぁ、そうだろうね。でも俺にはそう感じた。ハルに絵が見えたとしても、同じようには感じないと思う。俺は多分喜友名晋司と魂の相性がいいのかもしれない。おそらく越谷泰斗も」
そして今、俺も絵を見ていた。
公理さんが見たという絵の姿とはだいぶ違うものだ。定規で引かれたような黒い四角。それが部屋の中心にぽかりと浮かんでいた。長四角。120センチ×80センチ程の大きさだろうか。それが部屋の中央にドンと浮いている。
つまり闇の塊のような真っ黒な、キャンパス。僅かに傾斜がある。ここから見えるのは多分裏側だ。
触れてみたが、凹凸もなくすり抜けた。ただの平面だ。厚みもない。3次元に浮かぶ2次元。だが俺が見ることができるということは、これは呪いの一部だろうか。橋屋家の2階から零れ落ち、越谷泰斗に住んでいたもの。けれどもその2つとも異なり動きはない。未だ活性化していない、のだろうか。越谷泰斗が帰宅しなければあの呪いは活性化しなかった。そうすると、喜友名晋司の帰りを待っている?
「公理さんどうだ? 部屋は見れそうか?」
「本当に真オレンジだ。平衡感覚がおかしくなりそう。でも大丈夫そうな、気はする」
「振り向くけどなるべく絵を見るな。ヤバそうならすぐに目を開けるから。いいな」
振り返り、階段側を向く。公理さんの手は一瞬震えたあと、強く握られた。
「ちょっとクラッとしたけど大丈夫だ。目の前に喜友名晋司がいる。画集の写真と同じだ」
いるのに、活性化していない?
「キャンバスに絵を描いていてる。キャンバスは背側だから、何を描いてるかわからない。けれどもそのキャンバスから、絵具、というか色がぽたぽたと滴り落ちてる。それが部屋中に広がってオレンジ色になってる、んだと思う」
絵の具が滴って?
俺には全く見えない。それは絵の具の幽霊、なのだろうか。
「普通のキャンバス? 厚みはある?」
「厚み……? 普通は幅1センチくらいはあると思うけど。イーゼルに立てかけられてるよ」
なら、俺が見たキャンパスが浮いていてもおかしくはないのかな。俺と公理さんは同時に同じものを見ることができない。俺が見る黒い枠と公理さんの見るキャンパスは同じなのか。
「どんな絵か知りたい。見ても大丈夫かな」
「多分大丈夫……だと思うけど、俺が変だったら起きて」
黒い四角のあるあたりを中心に円を描きながら窓際に移動する。俺が見たのは本当に平面だ。ホログラムのように黒く浮いている。窓の方に振り向いた瞬間、公理さんの手は今までになく震え、その後痛いくらい強く握り返された。
「ダメだ、起きて!」
目を開けると公理さんは左手で目をこすり、心臓の上に右手を置いて浅い呼吸を繰り返していた。
「休憩しよう」
顔が青い。
極度の緊張。過度なストレス。休息が必要だ。
リラックスできるもの。オレンジ色がストレスを与えている。公理さんが好きなのは濃い目の青色。紺碧とか紺青とかその辺の色味のカップを戸棚から漁ってカモミールティーを淹れれば、特有の林檎のような甘い香りと苦味が立ち上る。この間買った焼メレンゲも開けよう。
キッチンから戻れば公理さんはぐったりとソファに倒れていた。
「大丈夫?」
「……この間のが最悪だと思ってたけど、こういう方向でダメージ受けるとは思わなかったよ」
「どんな感じ?」
「ぎゅわんて全部が遠くなって、自分が自分じゃなくなってく、感じ。そうだなぁ。絵が自分の中にぞわぞわって入り込んできて、何が何だかわからなくなっちゃう感じ」
病名をつけるとすれば、離人感・現実感消失症といったところか。あるいは統合製失調症。その感覚を知っている。自分が揺らいで外縁がわからなくなるような気持ち悪さとそこに付け込むような悪意の侵食。恐怖という感情によく似ている。よくない場所に行けばそんな症状に陥ることがある。
「コツがあるんだよ。おかしなものを何とかしようとする、つまりそこに固執すれば、かえって印象づいてわけがわからなくなるんだ。そうすると、わけのわからない端っこから精神がどんどん切り崩されていく」
「ああ。確かにバラバラになりそうだった」
「そういう時は1回意識を切り離してさ、自分を俯瞰して見るといい。客観視するんだ。自分の中の根っこ、つまり大事な所を把握して防衛線を築いてさ、そこだけ守る。頭の一部にバックアップデータを作って、多少壊れても気にしないこと」
「何言ってるかわかんない」
公理さんは途方に暮れたように肩をすくめる。
「慣れだな。幽霊怖いんだろ? どうしてる?」
「酔っ払って全部忘れる」
「……怖いものは仕方ない。損切りだよ。多少怪我をしても、怪我で済む範囲ならそのうち回復する」
焼きメレンゲは食感がカシュカシュして空気を齧ってる気分になる。そう、空気を食むような話だ。自分の中で恐ろしいものを切り分ける。感情と頭を切り分けて、恐慌を来さないようにする。こういうのは慣れの問題もあるし。
精神的負担は本来はそのストレス源を完全に遮断して、または離れて回復を待つのが正解だ。精神の歪みを放置すれば、そのうちそれが正しい精神の状態と自己認識して、歪みが固定する可能性がある。
けれども。
ソファに寝転がる公理さんは目を閉じ、未だ息を整えていた。公理さんの中にバグがある。けれども今公理さんが離脱すれば、おそらく俺は死ぬ。
……それに公理さんは最近やる気を出してる。俺が調べると言っても、嫌がる、だろうな。
それに一番は、俺は根本的に芸術がわからない。実際のところ俺だけじゃどうしようもない。無理だ。結局見ざるをえないなら同じこと。不可避で精神に悪影響を及ぼすものなら、解決を急ぐのが正解だろう。
頭の中で色々な計算をする。俺の頭と心は大抵の場合分離していて、頭が生き残ることを優先する。それも俺の呪いだ。けれども置き去りにされた心は痛む。
「それで何を見た」
「とりたてて、何も。でもなんていうのかな、部屋より抵抗が難しかったというか」
「オレンジ色?」
「そう」
オレンジ色。それは俺には見えない。色の、幽霊?
「俺にはキャンバスみたいな黒い枠があって、その中全体が真っ黒に見えた。橋屋家や不審死事件の黒い呪いと同じような印象があるけれど、これまでほど確信が持てない。今の所、溢れ出たりはしていないし悪い感じもしない。あと、部屋の中は全体的に変な感じはしたけど、それほど強い呪いの印象はなかったな」
この点は不審死事件と違うところだ。不審死事件の黒い粒は、明確に俺を殺そうとしていた。
「俺にはその黒い枠ってのは見えなかったよ。キャンバスから嫌な感じはしたけどさ。俺に見えたのはオレンジ色。サングラスのせいで色自体は見えなかったけど心に強くそう感じた。でもその色自体が呪いなのかというとちょっと印象が違って。呪いの存在感が漏れている感じ? ここにいるぞっていう」
「ああ、そうだな。あれは多分、呪いなんだろうけど」
呪いは危険をもたらすもの。けれどもあの黒い四角自体から危険は感じない。
「これって正しく芸術の在り方だよね、その存在で人の魂を汚染する」
「……やっぱ芸術はわかんないや」
芸術が何かはさておいて、呪いの姿がよくわからない。俺は黒い四角。公理さんはオレンジ色。キャンバスにはとどまらないキャンバスを中心として部屋に広がる『オレンジ色』というイメージ。
貝田弘江の時も越谷泰斗の時も、俺と公理さんは『黒い何か』という形で比較的似たようなものが見えていた。今回は見ているもの自体が大きく異なる。喜友名晋司のバイアスはこれまでと違いが大きいのかな。
「そういえば喜友名晋司が描いていた絵はどんな印象? 小藤亜李沙には色々言ってただろ」
「キャンバスの中身自体はわからない。こういうのはさ、その姿を直接見ないとダメなんだよ。それに俺は絵自体は見ないようにしていたから。でも、そうだな、キャンバスから溢れた部屋の印象でよければ。例えれば」
荒れた赤土が露出した地面に倒れ伏し、耳をつけて音を聞いている。
深い深い地面の底から様々なざわめきを感じる。
世界は地面の上と下で明確にくっきり分かれていて、俺がいる地上にはもはや動くものは死に絶えて何もいなくなってしまった。地面の下から聞こえる温かな営みに焦がれる。でも俺は地面の下に行くことはできない。地面を叩いても赤土が跳ねるだけだ。酷い孤独。世界から切り離されたような悲しみ。
再び地面に耳をつけて音を聞き祈る。
マグマの胎動。生命の躍動。その全てが俺を呼んでいる。
「そこで俺は地面の下に行く方法に気がつくんだよ。多分あの絵に飲み込まれればあのオレンジ色のすき間から地面の底に行ける、そんな気がした」
「わけわかんねぇ」
「まぁ、そうだろうね。でも俺にはそう感じた。ハルに絵が見えたとしても、同じようには感じないと思う。俺は多分喜友名晋司と魂の相性がいいのかもしれない。おそらく越谷泰斗も」
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
赤い部屋
山根利広
ホラー
YouTubeの動画広告の中に、「決してスキップしてはいけない」広告があるという。
真っ赤な背景に「あなたは好きですか?」と書かれたその広告をスキップすると、死ぬと言われている。
東京都内のある高校でも、「赤い部屋」の噂がひとり歩きしていた。
そんな中、2年生の天根凛花は「赤い部屋」の内容が自分のみた夢の内容そっくりであることに気づく。
が、クラスメイトの黒河内莉子は、噂話を一蹴し、誰かの作り話だと言う。
だが、「呪い」は実在した。
「赤い部屋」の手によって残酷な死に方をする犠牲者が、続々現れる。
凛花と莉子は、死の連鎖に歯止めをかけるため、「解決策」を見出そうとする。
そんな中、凛花のスマートフォンにも「あなたは好きですか?」という広告が表示されてしまう。
「赤い部屋」から逃れる方法はあるのか?
誰がこの「呪い」を生み出したのか?
そして彼らはなぜ、呪われたのか?
徐々に明かされる「赤い部屋」の真相。
その先にふたりが見たものは——。
【完結済】ダークサイドストーリー〜4つの物語〜
野花マリオ
ホラー
この4つの物語は4つの連なる視点があるホラーストーリーです。
内容は不条理モノですがオムニバス形式でありどの物語から読んでも大丈夫です。この物語が読むと読者が取り憑かれて繰り返し読んでいる恐怖を導かれるように……
終焉の教室
シロタカズキ
ホラー
30人の高校生が突如として閉じ込められた教室。
そこに響く無機質なアナウンス――「生き残りをかけたデスゲームを開始します」。
提示された“課題”をクリアしなければ、容赦なく“退場”となる。
最初の課題は「クラスメイトの中から裏切り者を見つけ出せ」。
しかし、誰もが疑心暗鬼に陥る中、タイムリミットが突如として加速。
そして、一人目の犠牲者が決まった――。
果たして、このデスゲームの真の目的は?
誰が裏切り者で、誰が生き残るのか?
友情と疑念、策略と裏切りが交錯する極限の心理戦が今、幕を開ける。

禁忌index コトリバコの記録
藍沢 理
ホラー
都市伝説検証サイト『エニグマ・リサーチ』管理人・佐藤慎一が失踪した。彼の友人・高橋健太は、佐藤が残した暗号化ファイル「kotodama.zip」を発見する。
ファイルには、AI怪談生成ブログ「コトリバコ」、自己啓発オンラインサロン「言霊の会」、そして福岡県██村に伝わる「神鳴り様」伝承に関する、膨大な情報が収められていた。
怨念がおんねん〜祓い屋アベの記録〜
君影 ルナ
ホラー
・事例 壱
『自分』は真冬に似合わない服装で、見知らぬ集落に向かって歩いているらしい。
何故『自分』はあの集落に向かっている?
何故『自分』のことが分からない?
何故……
・事例 弍
??
──────────
・ホラー編と解決編とに分かれております。
・純粋にホラーを楽しみたい方は漢数字の話だけを、解決編も楽しみたい方は数字を気にせず読んでいただけたらと思います。
・フィクションです。

怖いお話。短編集
赤羽こうじ
ホラー
今まで投稿した、ホラー系のお話をまとめてみました。
初めて投稿したホラー『遠き日のかくれんぼ』や、サイコ的な『初めての男』等、色々な『怖い』の短編集です。
その他、『動画投稿』『神社』(仮)等も順次投稿していきます。
全て一万字前後から二万字前後で完結する短編となります。
※2023年11月末にて遠き日のかくれんぼは非公開とさせて頂き、同年12月より『あの日のかくれんぼ』としてリメイク作品として公開させて頂きます。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】
絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。
下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。
※全話オリジナル作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる