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第3章 大量不審死事件
太陽の記憶 動機
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「お兄さん、無茶すぎるでしょ」
ぐわんと頭蓋骨に響き渡る音に、思わず意識を手放しそうになる。頭が揺すぶられるように痛い。何だ、これは。ぼんやりと顔を上げると、真っ白だった。背中に感触があるから寝転がっているのだろうが、上下すら定かではない。
気持ち悪い。ぐらつく膝を無視して何とか起き上がると同時に、黒い粒が俺の体からぶわりと広がった。まるで埃をかぶっていた本を持ち上げた時のように。
「何だこれ」
「よくないもの。それでお兄さんは多分これに餌だと思われている」
「餌? なんで?」
「入ったからだと思う。多分、あの人がお兄さんを餌だと認識したんだ。中にいるものはみんなこれの餌だと認識されている」
中? なんのことだろう。まるで禅問答みたいだ。
なんとなく、ちらばるこの黒い粒からは嫌な感じがした。手で服を叩いてはたくと黒い粒は地面に散らばり、ふよふよと漂った。たくさんの黒い粒はなんとなく寄り集まって、俺のそばで集まり黒い塊になっている。
それが戻ってこないことに安心して、少し気分が落ち着いた。
ぼんやりしていると、遠くから鼻歌が聞こえてきた。そちらを見ると、濃い影が歩いて来るところだった。なんとなく前にも見たことがある気がする。
「こんばんは」
こんばんは
「楽しそうですね」
どうでしょう そうなのかもしれません
ふと気が付くと、足元の黒い塊はばらけ、その粒が少しずつ声の主の方に引き寄せられていく。前にも同じことがあったような。そういえば前に会った時、この影は何かを引きずっていた、気がする。
「前にお会いしましたか? 確か何か重そうかものを」
ああ それはどうぐだ たいせつなどうぐ
「今日は身軽ですね」
そうだね こんどこそはとおもってる
おれはやっとみつけたんだよ こんどこそ
あんたもきょうみがあるの げいじゅつ
「どうかな」
このせかいにはたいようがないんだ
太陽。そう言われて見上げた世界は確かに均一に白く、確かに太陽という存在は感じられなかった。
「ここは太陽がないんですね」
そうなんだ たいようはまたのぼらなくっちゃね
たいせつな だいすきな ありさ
ぼくのたいよう
影が少し、朗らかに笑った気がした。見えない何かが俺の袖を引いた。
もうすぐだ
影はこの道の先に向けて再び歩き出した。
道の先には一軒の家があった。
もうすぐだ
いつのまにか影は家の前にたどり着き、玄関を開けた。家の中から出てきた黒い何かが影に纏わりつく。
俺の周りにとどまっていた黒い塊の残りも全て、ごろごろと家の方に転がってく。体がようやく少し軽くなった気がする。
子供の声が袖を引く。
「お兄さん、これは夢だ。そろそろ帰る時間だよ」
「夢?」
「そう。僕は家。柚の住んでいる家」
「柚……」
世界の端がパリパリと割れていく。そうか、これは家の夢。
「無茶はしないでね。どうか」
「身に染みた。昼にまた会いに行く」
「待ってる」
次に聞こえたのは別の声だった。
「よかった!」
目を開けた途端俺に抱きついた公理さんは号泣していた。少し酒臭い。酔ってるな。頬がひりひりする。
体を確かめる。黒い粒は……ない。大丈夫だ、おそらく異常はない。
ほっと息が漏れる。途端に全身の力が抜けた。ヤバかった。あのままだったらどうなっていただろう。額の傷が痛むのは直接的な生命の危険。つまり俺は、何らかの理由で死にかけたということだ。
寝不足で判断力が落ちているのかもしれない。でも橋屋家の呪いとは性質が全く違うことがわかった。やはり前提も異なると思った方が良いだろう。
キンキンに冷えたとろとろのジン。なめらかな咽越しの感触と官能的な香りがまだ口中に感じると同時にひりつくような喉の痛みと割れるような頭痛。夢の中でも不幸の予兆たる額の傷以外の異常はこの現実の飲酒がもたらしたものだろう。血中アルコール濃度の急激な上昇によってもたらされる脱水症状、胃酸過多、低血糖。体がガクガクと震える。
「公理さん、水」
水を口に含んでまとめて洗い流す。気持ち悪い。
「ハル、気持ち悪いなら吐いたほうがいいよ」
「大丈夫だ。無理に吐くと食道が傷むしナトリウムバランスが崩れる」
「そういうもの?」
「ああ。どのくらい寝てた?」
「どのくらい? 5分くらいかな」
「そうか」
公理さんに心配をかけたくない。そんなものに意味はない。
「……大丈夫かな。今日はもう寝な。いまは『扉』が割れてるから、寝てもあの家とは繋がらないって」
「割れている?」
「そう。家とちょっと話した。無理に引き込んだから反動で割れたって。中は見えないけど、割れたガラスみたいに細かいヒビが入ってる。ゆっくりと修復はするって言ってたけど、明日のお昼くらいまでは向こうと繋がるほどは回復しないって。だから寝な?」
時計をみると時刻は午後0時。
酷く疲れた。寝ても大丈夫? 本当に?
もし明日の昼までは大丈夫なら、久しぶりにゆっくり寝よう。体力は可能な時に回復すべきだ。
少しぶりの安眠。そう思えば意識はわずかに拡散を始めた。頭が痛すぎるけれど、意識を手放すのは容易そうだ。いや、はっきり覚えているうちに検討しないと。
そういえばあの『夢』はいつの時点の『夢』だ。必ずしも過去の時点というわけではないのかもしれない。
……それもおかしい。やはりあれは過去だ。そうするとあの越谷泰斗は何だ。いつかの時点の越谷泰斗だろうか。
また、くらりと世界が揺れた。急性アルコール中毒。まさか自分がそんな羽目になるとは思いもしなかった。気持ち悪いもんだな。天井を眺める。誤嚥を防ぐためには横を向いていたほうがいい。けれども白い天井。あの夢の中も白い世界。
太陽ってなんだ?
いつのまにかうつらうつらし始めるハルを眺めながら、腹の中で酷い後悔が渦巻いていた。
糞。なんで俺はハルを置いて出た。
物凄い、後悔。海の底に落ちたように重暗く、真っ暗な気分だ。こんなに後悔したことってあまりない。
ハルの性格からして家でゆっくりしてるはずないじゃないか。そんなことはわかってただろ? それなのに、飲んじゃった。楽しかったから。外で飲むの何日かぶりだったし。飲むと嫌なことを考えなくていいから。
ハルはわざと本当のことは言わないし、たまに平気な顔で嘘もつく。だから、出かける時に振り返って、まっすぐ俺を見てたハルに大丈夫かなってちょっと思ったんだ。でもそんな気持ちなんか無視して久しぶりのクラブだと思ってワイワイ飲んでたら、スマホが鳴った。急いで帰るとハルが死にかけてた。あれは多分、死にかけてたよね。
ほんと、何やってるんだ俺。
クラブで飲まずに話だけ聞いてすぐ帰ればよかったじゃんいか。そうすればハルがいないことにもすぐ気がつけた。でもハルは俺が飲んでくることも見越してたんだろ?
情けない。糞。ごめん、ハル。
家から聞いた。
ハルは不運や呪いを集めやすい体質、らしい。でもそんなことはわざわざ家に言われなくても既に知ってた。ハルとはもう1年くらいの付き合いはある。その不幸のいくうかは俺も間近で見た。だからハルに不運が集まってるのは十分知ってた。なのに。
ああ!
だから本当に、ハルをあの家に近づけちゃいけなかったんだ。でも最初からだ。最初から俺は嫌がるハルを呪いに近づけた。無理やり。断らないだろうって知ってたのに。帰ろうと言われて、それでもあと少しって近づけた。それで結局呪われたんじゃん。すごく凶悪な呪い。
今もハルの背中には、ひび割れた扉がくっついている。
糞っ。俺は何をやってる。
これは俺の問題だ。本当に俺の問題で、ハルは全然関係ないのに。
ごめん、ハル。本当にごめん。謝っても謝りたりない。どうしたらいいんだろう。どうしたら。
ぐわんと頭蓋骨に響き渡る音に、思わず意識を手放しそうになる。頭が揺すぶられるように痛い。何だ、これは。ぼんやりと顔を上げると、真っ白だった。背中に感触があるから寝転がっているのだろうが、上下すら定かではない。
気持ち悪い。ぐらつく膝を無視して何とか起き上がると同時に、黒い粒が俺の体からぶわりと広がった。まるで埃をかぶっていた本を持ち上げた時のように。
「何だこれ」
「よくないもの。それでお兄さんは多分これに餌だと思われている」
「餌? なんで?」
「入ったからだと思う。多分、あの人がお兄さんを餌だと認識したんだ。中にいるものはみんなこれの餌だと認識されている」
中? なんのことだろう。まるで禅問答みたいだ。
なんとなく、ちらばるこの黒い粒からは嫌な感じがした。手で服を叩いてはたくと黒い粒は地面に散らばり、ふよふよと漂った。たくさんの黒い粒はなんとなく寄り集まって、俺のそばで集まり黒い塊になっている。
それが戻ってこないことに安心して、少し気分が落ち着いた。
ぼんやりしていると、遠くから鼻歌が聞こえてきた。そちらを見ると、濃い影が歩いて来るところだった。なんとなく前にも見たことがある気がする。
「こんばんは」
こんばんは
「楽しそうですね」
どうでしょう そうなのかもしれません
ふと気が付くと、足元の黒い塊はばらけ、その粒が少しずつ声の主の方に引き寄せられていく。前にも同じことがあったような。そういえば前に会った時、この影は何かを引きずっていた、気がする。
「前にお会いしましたか? 確か何か重そうかものを」
ああ それはどうぐだ たいせつなどうぐ
「今日は身軽ですね」
そうだね こんどこそはとおもってる
おれはやっとみつけたんだよ こんどこそ
あんたもきょうみがあるの げいじゅつ
「どうかな」
このせかいにはたいようがないんだ
太陽。そう言われて見上げた世界は確かに均一に白く、確かに太陽という存在は感じられなかった。
「ここは太陽がないんですね」
そうなんだ たいようはまたのぼらなくっちゃね
たいせつな だいすきな ありさ
ぼくのたいよう
影が少し、朗らかに笑った気がした。見えない何かが俺の袖を引いた。
もうすぐだ
影はこの道の先に向けて再び歩き出した。
道の先には一軒の家があった。
もうすぐだ
いつのまにか影は家の前にたどり着き、玄関を開けた。家の中から出てきた黒い何かが影に纏わりつく。
俺の周りにとどまっていた黒い塊の残りも全て、ごろごろと家の方に転がってく。体がようやく少し軽くなった気がする。
子供の声が袖を引く。
「お兄さん、これは夢だ。そろそろ帰る時間だよ」
「夢?」
「そう。僕は家。柚の住んでいる家」
「柚……」
世界の端がパリパリと割れていく。そうか、これは家の夢。
「無茶はしないでね。どうか」
「身に染みた。昼にまた会いに行く」
「待ってる」
次に聞こえたのは別の声だった。
「よかった!」
目を開けた途端俺に抱きついた公理さんは号泣していた。少し酒臭い。酔ってるな。頬がひりひりする。
体を確かめる。黒い粒は……ない。大丈夫だ、おそらく異常はない。
ほっと息が漏れる。途端に全身の力が抜けた。ヤバかった。あのままだったらどうなっていただろう。額の傷が痛むのは直接的な生命の危険。つまり俺は、何らかの理由で死にかけたということだ。
寝不足で判断力が落ちているのかもしれない。でも橋屋家の呪いとは性質が全く違うことがわかった。やはり前提も異なると思った方が良いだろう。
キンキンに冷えたとろとろのジン。なめらかな咽越しの感触と官能的な香りがまだ口中に感じると同時にひりつくような喉の痛みと割れるような頭痛。夢の中でも不幸の予兆たる額の傷以外の異常はこの現実の飲酒がもたらしたものだろう。血中アルコール濃度の急激な上昇によってもたらされる脱水症状、胃酸過多、低血糖。体がガクガクと震える。
「公理さん、水」
水を口に含んでまとめて洗い流す。気持ち悪い。
「ハル、気持ち悪いなら吐いたほうがいいよ」
「大丈夫だ。無理に吐くと食道が傷むしナトリウムバランスが崩れる」
「そういうもの?」
「ああ。どのくらい寝てた?」
「どのくらい? 5分くらいかな」
「そうか」
公理さんに心配をかけたくない。そんなものに意味はない。
「……大丈夫かな。今日はもう寝な。いまは『扉』が割れてるから、寝てもあの家とは繋がらないって」
「割れている?」
「そう。家とちょっと話した。無理に引き込んだから反動で割れたって。中は見えないけど、割れたガラスみたいに細かいヒビが入ってる。ゆっくりと修復はするって言ってたけど、明日のお昼くらいまでは向こうと繋がるほどは回復しないって。だから寝な?」
時計をみると時刻は午後0時。
酷く疲れた。寝ても大丈夫? 本当に?
もし明日の昼までは大丈夫なら、久しぶりにゆっくり寝よう。体力は可能な時に回復すべきだ。
少しぶりの安眠。そう思えば意識はわずかに拡散を始めた。頭が痛すぎるけれど、意識を手放すのは容易そうだ。いや、はっきり覚えているうちに検討しないと。
そういえばあの『夢』はいつの時点の『夢』だ。必ずしも過去の時点というわけではないのかもしれない。
……それもおかしい。やはりあれは過去だ。そうするとあの越谷泰斗は何だ。いつかの時点の越谷泰斗だろうか。
また、くらりと世界が揺れた。急性アルコール中毒。まさか自分がそんな羽目になるとは思いもしなかった。気持ち悪いもんだな。天井を眺める。誤嚥を防ぐためには横を向いていたほうがいい。けれども白い天井。あの夢の中も白い世界。
太陽ってなんだ?
いつのまにかうつらうつらし始めるハルを眺めながら、腹の中で酷い後悔が渦巻いていた。
糞。なんで俺はハルを置いて出た。
物凄い、後悔。海の底に落ちたように重暗く、真っ暗な気分だ。こんなに後悔したことってあまりない。
ハルの性格からして家でゆっくりしてるはずないじゃないか。そんなことはわかってただろ? それなのに、飲んじゃった。楽しかったから。外で飲むの何日かぶりだったし。飲むと嫌なことを考えなくていいから。
ハルはわざと本当のことは言わないし、たまに平気な顔で嘘もつく。だから、出かける時に振り返って、まっすぐ俺を見てたハルに大丈夫かなってちょっと思ったんだ。でもそんな気持ちなんか無視して久しぶりのクラブだと思ってワイワイ飲んでたら、スマホが鳴った。急いで帰るとハルが死にかけてた。あれは多分、死にかけてたよね。
ほんと、何やってるんだ俺。
クラブで飲まずに話だけ聞いてすぐ帰ればよかったじゃんいか。そうすればハルがいないことにもすぐ気がつけた。でもハルは俺が飲んでくることも見越してたんだろ?
情けない。糞。ごめん、ハル。
家から聞いた。
ハルは不運や呪いを集めやすい体質、らしい。でもそんなことはわざわざ家に言われなくても既に知ってた。ハルとはもう1年くらいの付き合いはある。その不幸のいくうかは俺も間近で見た。だからハルに不運が集まってるのは十分知ってた。なのに。
ああ!
だから本当に、ハルをあの家に近づけちゃいけなかったんだ。でも最初からだ。最初から俺は嫌がるハルを呪いに近づけた。無理やり。断らないだろうって知ってたのに。帰ろうと言われて、それでもあと少しって近づけた。それで結局呪われたんじゃん。すごく凶悪な呪い。
今もハルの背中には、ひび割れた扉がくっついている。
糞っ。俺は何をやってる。
これは俺の問題だ。本当に俺の問題で、ハルは全然関係ないのに。
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