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温泉と故郷と泣き叫ぶ豆
旅行の準備2
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嬉し楽しの旅行にはまだいけない本日4月12日です。
緊急事態が発生していますっ! なんと、エリックにさけられていますっ! 議会に呼ばれた日はお疲れのようだったので何とも思いませんでした。話したいことはありますが、慌てて台無しなんてしたくありませんでしたので。
その次の日は、あれ? 気のせい? と思ったのです。その翌日もなんだか、近寄ってきません。外出しているせいもあるよねと気になってはいたんです。
ところがそれが三日、四日と続いてましてこれは確信するしかありません。
避けられています! え? なんで!? 聞きたいことあったのに、またあとでとか、気配を察すると逃げていくという……。
ようやく王都にやってきたカリナさんにそう言ったら、呆れた顔をされました。バカじゃないの? と顔に書いてあります。あからさまなため息に心折れそうですっ!
「泊めませんよ」
「やめて、正直に言うから」
そう言いつつカリナさんはげんなりとした表情を隠せてませんよ。いや、正直に言うからいいのかしら?
なぜ泊める話なのかと言えば、教会は心が落ち着かないからと押しかけてきたんです。ウェスリア王子に早速遭遇し、神官になるってよって聞いたからのようですね。
「それにしても挨拶もそこそこに惚気られる私の気分にもなってほしいわ」
「え、惚気てない」
「いつも、べたべたしているっていうことでしょ。婚約くらいじゃ同居しないからそんなに会わないってことも普通よ。普通」
え、そ、そうなのっ!? 慌てて応接室に控えていたメイドさんにを見ました。
違うと言って。
ついっと視線をそらされましたよっ!
「事実を言ってあげて」
カリナさんから言われて、視線をそらされたまま証言されました。
「正直、目の毒です」
「ほら。自重しているって思ってるんでしょうけどそれでも雰囲気が甘いのよ」
「うそぉ」
ショックです。
「朝食の時に遭遇した同僚は寝込みそうだったと言ってました」
「なにしてたの」
二人分の白い目が痛いです。いや、その、冬の間、人目がなかったのでついその調子でやっちゃったかもしれません。
うーん。朝ならあれですかね。
「おはようのキスは普通と聞きましたけど」
「それ嘘です」
間髪入れずに否定されました。やっぱりそうですか。
「嘘だろうなぁと思って付き合っていたアーテルも同罪」
ごまかし笑いしましたよ。そういえば、朝会えば同じようにしてくれてましたね。完全に避けられているというわけでもないですか。
じゃあ、なんでしょうね? 首をかしげてしまいます。
「普通になったのかもしれないですけど、理由がわからないんですよね。
なにかありましたっけ?」
「使用人増量しているからじゃない?」
「気にする人に思えます?」
「思えない」
うんうんとメイドさんが力強く頷いてます。どちらかというとあたしのほうが気にします。そして、あたしが気にするからとやめるような感じでもないんです。
むしろ、ちょっと困ってるのをわかっててするようなドS気質があります。嫌じゃないけどちょっと困る、この辺りを狙ってるんですからたちが悪いと言いますか……。
変わったことと言えば、師匠に連れまわされているってことですかね。
王城の色々な綻びを修正するとかで、魔導協会の幹部も出張っているという話です。あたしは仕事の邪魔になるから来てはいけないというお達しでした。
容易く想像できるので、ご遠慮していたのです。
なんか気になるからと押しかけておけばよかったでしょうか。
いや、今からでもっ!
「本人に聞けば?」
「その本人が捕まらないんですよ。ついに昨日は帰ってきませんでした」
「あらら。あ、そういえば、教会で見たかも」
「え」
「ほら英雄殿の挙式がもう少ししたらあるじゃない? それで結界の調整や音響の魔道具の調子を見てもらうために魔導師が来るって通達があったみたい」
ほんとは手伝わないといけないんだけどーとカリナさんは遠い目をしてましたね。
「仕事で疲れてるんじゃない? 癒してあげればいいんじゃないかしら」
なぜでしょう。ものすごく投げやりに聞こえるアドバイスをいただきました。
私もつかれたと主張するカリナさんに客間へ案内するようにお願いして、あたしは一人部屋に残りました。
癒すねぇ?
「ついにあのスケスケを……」
……うん。一度冷静になろうか。
あれは、やばい。ほかの誰かにも見られたくない物体です。洗濯とか絶対出せないですよ。あたしの名誉にかかわります。それでも捨てられないんですよね。呪いですか。
仕事で忙しい、というのはあると思います。
疲れたというのであればお邪魔しません。
他となると両親の話が影を落としているのはあるのでしょうけど、関連があるのかさっぱりです。
こればかりは本人を捕まえるしかっ!
逃げられないであろう寝込みを襲いましょう。
そんな考えに至ったあたり、あたしもだいぶやられていたのだと思います。
深夜に恋人の部屋に侵入というのは、なかなかにスリルがあります。ちなみにまだ帰宅してないようです。
こそこそとベッドに入っちゃうあたり図々しいと思います。ええ、なんか、匂いがという変態発言をかましてしまいそうです。
……というか、部屋に煙草の匂いが残ってます。一日以上不在とも考えるとかなり頻繁に吸っているということでしょう。
匂いとれなかったら、お買い上げかもですね。王都用の屋敷も必要なので、別にいいんですけどそこそこの出費が。
いやいや、そうじゃなくてですね。
本人的に落ち着かない時に吸うものらしいので、相当、ダメなやつでは? もう、ヘビースモーカーレベル。
ん?
ヘビースモーカー?
「あ」
すっかり忘れていました。
これは、本編と同じくらいの量かもしれません。
むー。と唸りながらベッドの上にこてんと横になって即夢の中にいざなわれました。
あれ?
次に目覚めたのは翌日でした。
ぼんやりと起き上がって、周りを見回して、何か変だなと……。
「起きた?」
「ひゃあっ」
エリックの声に驚きました。いや、部屋の主なのですからいていいのですが、不法侵入しているのでちょっと……。
エリックは本でも読んでいたようで机にぱたんと置きました。
な、なんでしょう。あ、やばい、とあたしの本能が言っています。部屋はまだ薄暗く表情を確認できないのですが。
「忘れてた。アリカは寂しがりやだったな」
「否定はしません」
寂しいから侵入したわけではありませんけど。
エリックがぽすっとベッドの端に座って、気がつきます。いつもの苦いような爽やかな感じに混じる別の匂い。
それは甘い。
甘い?
「ど、どこのお店で遊んできたんですかっ!」
「は?」
「だ、だって、いつもと違う匂いします。そんな甘いのしらないっ!」
エリックの好みではありません。半年以上の付き合いで、好むのは柑橘系やミント系と知っています。
「あー、煙草、在庫切れして別なの使ったからそれかも」
「朝帰りとかもものすごくあやしいです」
「その文句は師匠と魔導協会に言ってくれ。あとゲイルも締めとくといい」
疲れたように言われて、エリックはそのまま後ろに倒れてました。微妙なふくらはぎくらいに頭がのっかって困った感じです。
「なにが、吾輩はあれが知りたいだ。師匠も師匠だ。止めるどころかマウンディングして煽る」
眠そうな声になってきましたね。
「もしかして、あたしのせいですか?」
「眠い」
あたしの言葉には返答せず、ゆっくり起き上がってもぞもぞとベッドに入ってきました。微妙な距離というか、落ちそうな端っこです。
「ここ、来てください」
「……むり」
「や、やっぱり、ベッドまで侵入はやり過ぎました!?」
「それ、前もしたから別に。
魔法使い過ぎて、全然、抑えがきかない。今なら、無理させそうだから離れたい」
「はい?」
あー、なんか、朧気にありますよ。
魔導師によっては魔法に酔うと。使い続けると酔っぱらうみたいに、反動がでるんだそうです。リリーさんがテンション上がりすぎて戻ってこないとか、ゲイルさんはダウナー系で死にたくなるから止められているとか。
あたしはまだ経験がありません。ないほうがいいと言われてます。
「壊れるくらい、傷つけたくなる」
……おーけー。やばいのは理解しました。
仄暗いのですね。いつものが表面化して激化したともいえそうです。傾向としてありましたからね。
許容を超えるかどうかチャレンジする気は今はないので、大人しく撤退したほうがいいでしょう。
「わかりました。部屋に戻ります。
落ち着いたら、話ししてくださいね?」
「……ここにいて欲しい」
ものすごく迷ったように、引き止められます。
「一人だと悪い夢を見るんだ」
眠そうな声が、そう言いだして。
「呼ばれている気がして、そこに行かなければいけないように思える」
あたしに説明しているというより、独り言の延長のような言葉に目を見張ります。なんか、始まっちゃってません?
折れてないフラグどころか、闇落ちイベント始まってませんか!?
どういうことなの。そう本人に問いただすこともできません。そこはもう、推しがとかフラグとかほっとくと死ぬんですよとかそんな話をする羽目になりそうです。
さすがに死んだ予定でした、その後、災厄に乗っ取られるんですなんて言いたくありません。
やはり、とっとと災厄をどうにかするのが一番でしょう。あたしの安心のために封印されてくれたまえ。ユウリに今後の予定を聞かないといけません。
「大丈夫。悪い夢は、逃げていきます」
刺激しないようにそっと頭を撫でて。
とりあえず、誰から、話を聞いていこうかなと考えていました。まず、うちの大事な旦那様を酷使しているところからでしょうか。
あたしに用があるならあたしが行きます。やりすぎ? 上等ですっ!
「ゆっくりとお休みください」
答えはなく、寝息だけが聞こえてきました。
緊急事態が発生していますっ! なんと、エリックにさけられていますっ! 議会に呼ばれた日はお疲れのようだったので何とも思いませんでした。話したいことはありますが、慌てて台無しなんてしたくありませんでしたので。
その次の日は、あれ? 気のせい? と思ったのです。その翌日もなんだか、近寄ってきません。外出しているせいもあるよねと気になってはいたんです。
ところがそれが三日、四日と続いてましてこれは確信するしかありません。
避けられています! え? なんで!? 聞きたいことあったのに、またあとでとか、気配を察すると逃げていくという……。
ようやく王都にやってきたカリナさんにそう言ったら、呆れた顔をされました。バカじゃないの? と顔に書いてあります。あからさまなため息に心折れそうですっ!
「泊めませんよ」
「やめて、正直に言うから」
そう言いつつカリナさんはげんなりとした表情を隠せてませんよ。いや、正直に言うからいいのかしら?
なぜ泊める話なのかと言えば、教会は心が落ち着かないからと押しかけてきたんです。ウェスリア王子に早速遭遇し、神官になるってよって聞いたからのようですね。
「それにしても挨拶もそこそこに惚気られる私の気分にもなってほしいわ」
「え、惚気てない」
「いつも、べたべたしているっていうことでしょ。婚約くらいじゃ同居しないからそんなに会わないってことも普通よ。普通」
え、そ、そうなのっ!? 慌てて応接室に控えていたメイドさんにを見ました。
違うと言って。
ついっと視線をそらされましたよっ!
「事実を言ってあげて」
カリナさんから言われて、視線をそらされたまま証言されました。
「正直、目の毒です」
「ほら。自重しているって思ってるんでしょうけどそれでも雰囲気が甘いのよ」
「うそぉ」
ショックです。
「朝食の時に遭遇した同僚は寝込みそうだったと言ってました」
「なにしてたの」
二人分の白い目が痛いです。いや、その、冬の間、人目がなかったのでついその調子でやっちゃったかもしれません。
うーん。朝ならあれですかね。
「おはようのキスは普通と聞きましたけど」
「それ嘘です」
間髪入れずに否定されました。やっぱりそうですか。
「嘘だろうなぁと思って付き合っていたアーテルも同罪」
ごまかし笑いしましたよ。そういえば、朝会えば同じようにしてくれてましたね。完全に避けられているというわけでもないですか。
じゃあ、なんでしょうね? 首をかしげてしまいます。
「普通になったのかもしれないですけど、理由がわからないんですよね。
なにかありましたっけ?」
「使用人増量しているからじゃない?」
「気にする人に思えます?」
「思えない」
うんうんとメイドさんが力強く頷いてます。どちらかというとあたしのほうが気にします。そして、あたしが気にするからとやめるような感じでもないんです。
むしろ、ちょっと困ってるのをわかっててするようなドS気質があります。嫌じゃないけどちょっと困る、この辺りを狙ってるんですからたちが悪いと言いますか……。
変わったことと言えば、師匠に連れまわされているってことですかね。
王城の色々な綻びを修正するとかで、魔導協会の幹部も出張っているという話です。あたしは仕事の邪魔になるから来てはいけないというお達しでした。
容易く想像できるので、ご遠慮していたのです。
なんか気になるからと押しかけておけばよかったでしょうか。
いや、今からでもっ!
「本人に聞けば?」
「その本人が捕まらないんですよ。ついに昨日は帰ってきませんでした」
「あらら。あ、そういえば、教会で見たかも」
「え」
「ほら英雄殿の挙式がもう少ししたらあるじゃない? それで結界の調整や音響の魔道具の調子を見てもらうために魔導師が来るって通達があったみたい」
ほんとは手伝わないといけないんだけどーとカリナさんは遠い目をしてましたね。
「仕事で疲れてるんじゃない? 癒してあげればいいんじゃないかしら」
なぜでしょう。ものすごく投げやりに聞こえるアドバイスをいただきました。
私もつかれたと主張するカリナさんに客間へ案内するようにお願いして、あたしは一人部屋に残りました。
癒すねぇ?
「ついにあのスケスケを……」
……うん。一度冷静になろうか。
あれは、やばい。ほかの誰かにも見られたくない物体です。洗濯とか絶対出せないですよ。あたしの名誉にかかわります。それでも捨てられないんですよね。呪いですか。
仕事で忙しい、というのはあると思います。
疲れたというのであればお邪魔しません。
他となると両親の話が影を落としているのはあるのでしょうけど、関連があるのかさっぱりです。
こればかりは本人を捕まえるしかっ!
逃げられないであろう寝込みを襲いましょう。
そんな考えに至ったあたり、あたしもだいぶやられていたのだと思います。
深夜に恋人の部屋に侵入というのは、なかなかにスリルがあります。ちなみにまだ帰宅してないようです。
こそこそとベッドに入っちゃうあたり図々しいと思います。ええ、なんか、匂いがという変態発言をかましてしまいそうです。
……というか、部屋に煙草の匂いが残ってます。一日以上不在とも考えるとかなり頻繁に吸っているということでしょう。
匂いとれなかったら、お買い上げかもですね。王都用の屋敷も必要なので、別にいいんですけどそこそこの出費が。
いやいや、そうじゃなくてですね。
本人的に落ち着かない時に吸うものらしいので、相当、ダメなやつでは? もう、ヘビースモーカーレベル。
ん?
ヘビースモーカー?
「あ」
すっかり忘れていました。
これは、本編と同じくらいの量かもしれません。
むー。と唸りながらベッドの上にこてんと横になって即夢の中にいざなわれました。
あれ?
次に目覚めたのは翌日でした。
ぼんやりと起き上がって、周りを見回して、何か変だなと……。
「起きた?」
「ひゃあっ」
エリックの声に驚きました。いや、部屋の主なのですからいていいのですが、不法侵入しているのでちょっと……。
エリックは本でも読んでいたようで机にぱたんと置きました。
な、なんでしょう。あ、やばい、とあたしの本能が言っています。部屋はまだ薄暗く表情を確認できないのですが。
「忘れてた。アリカは寂しがりやだったな」
「否定はしません」
寂しいから侵入したわけではありませんけど。
エリックがぽすっとベッドの端に座って、気がつきます。いつもの苦いような爽やかな感じに混じる別の匂い。
それは甘い。
甘い?
「ど、どこのお店で遊んできたんですかっ!」
「は?」
「だ、だって、いつもと違う匂いします。そんな甘いのしらないっ!」
エリックの好みではありません。半年以上の付き合いで、好むのは柑橘系やミント系と知っています。
「あー、煙草、在庫切れして別なの使ったからそれかも」
「朝帰りとかもものすごくあやしいです」
「その文句は師匠と魔導協会に言ってくれ。あとゲイルも締めとくといい」
疲れたように言われて、エリックはそのまま後ろに倒れてました。微妙なふくらはぎくらいに頭がのっかって困った感じです。
「なにが、吾輩はあれが知りたいだ。師匠も師匠だ。止めるどころかマウンディングして煽る」
眠そうな声になってきましたね。
「もしかして、あたしのせいですか?」
「眠い」
あたしの言葉には返答せず、ゆっくり起き上がってもぞもぞとベッドに入ってきました。微妙な距離というか、落ちそうな端っこです。
「ここ、来てください」
「……むり」
「や、やっぱり、ベッドまで侵入はやり過ぎました!?」
「それ、前もしたから別に。
魔法使い過ぎて、全然、抑えがきかない。今なら、無理させそうだから離れたい」
「はい?」
あー、なんか、朧気にありますよ。
魔導師によっては魔法に酔うと。使い続けると酔っぱらうみたいに、反動がでるんだそうです。リリーさんがテンション上がりすぎて戻ってこないとか、ゲイルさんはダウナー系で死にたくなるから止められているとか。
あたしはまだ経験がありません。ないほうがいいと言われてます。
「壊れるくらい、傷つけたくなる」
……おーけー。やばいのは理解しました。
仄暗いのですね。いつものが表面化して激化したともいえそうです。傾向としてありましたからね。
許容を超えるかどうかチャレンジする気は今はないので、大人しく撤退したほうがいいでしょう。
「わかりました。部屋に戻ります。
落ち着いたら、話ししてくださいね?」
「……ここにいて欲しい」
ものすごく迷ったように、引き止められます。
「一人だと悪い夢を見るんだ」
眠そうな声が、そう言いだして。
「呼ばれている気がして、そこに行かなければいけないように思える」
あたしに説明しているというより、独り言の延長のような言葉に目を見張ります。なんか、始まっちゃってません?
折れてないフラグどころか、闇落ちイベント始まってませんか!?
どういうことなの。そう本人に問いただすこともできません。そこはもう、推しがとかフラグとかほっとくと死ぬんですよとかそんな話をする羽目になりそうです。
さすがに死んだ予定でした、その後、災厄に乗っ取られるんですなんて言いたくありません。
やはり、とっとと災厄をどうにかするのが一番でしょう。あたしの安心のために封印されてくれたまえ。ユウリに今後の予定を聞かないといけません。
「大丈夫。悪い夢は、逃げていきます」
刺激しないようにそっと頭を撫でて。
とりあえず、誰から、話を聞いていこうかなと考えていました。まず、うちの大事な旦那様を酷使しているところからでしょうか。
あたしに用があるならあたしが行きます。やりすぎ? 上等ですっ!
「ゆっくりとお休みください」
答えはなく、寝息だけが聞こえてきました。
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