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遅めの昼食を食べながらリリーさんが言い出しました。
「……そう言えば、本人に聞くと怒られそうだから聞けなかったんだけど」
「はい?」
鶏もも肉と格闘しながらでしたので少々上の空でした。骨付き肉、なかなか大変です。
本日の昼食は鶏肉でした。ちなみに解体済みで部位が売られているのではなく、丸で買ってくるそうですよ。ローストチキンの解体で培われた技術が役に立ちそうな予感がします。クリスマス付近にどんだけチキンを焼き解体したかと……。
暗黒面に落ちそうになりますが、気を取り直します。
ハーブソルトを振って焼いた一品ですが、良いお味です。厚切りポテトも一緒に焼いたらと提案したら天才かっ! みたいな顔で見られました……。
なんでしょうね、この反応。
さて、視線を向ければどう切り出したかとリリーさんは何とも困ったような顔ですね。フォークでチキンをつついている感じが、クルス様の癖と似てます。串刺しのお肉はちょっと可哀想な気がしますけど。
「ディレイの髪の毛、なんで赤かったの?」
「……魔導協会でやられたと言ってましたけど」
ご存じないのでしょうか。
「いや、それは知ってるんだけど、解呪出来なかったの?」
「そう聞きました。粉が切れたとかなんとか」
苦虫を噛み潰したような顔って言うんでしょうね。眉間のしわが深かったです。
リリーさんも苦笑していましたね。思いあたる節はあったのでしょうね。
「あー、無駄に実力者だから。魔法薬屋に行ったかな」
「薬屋さんですか?」
「解呪薬というものもあるにはあるのよ。魔導師でも簡単なのは作ったりもするけど、一門的に苦手なの。
だから、薬はお店に行った方が早いし確実よ。普通に見たら悲鳴あげそうなモノしかないけど、興味あったら今度案内するわ」
それはそれは。詳細なお話しがないのは、食事中だからでしょうか。
そのあともたわいのない話をしながらゆっくり食事をしました。なにかこう、久しぶりに友達とお話ししている気分にはなってきましたね。なんとなく、話しやすい気がします。
リリーさんのお祖母さんがちょっとばかり破天荒なこと。ゲイルさんとは恋愛結婚で娘と息子がいること。クルス様とは小さい頃からの付き合いということ。
そんな話を聞きました。
あたしについては特に聞かれませんでしたので、家族の話はしていません。その部分はちょっと取り乱さずに言える気もしないので。
ただ、まあ、前職と困った店長のお話はしました。二度と会わないで良いので、気楽に言える部分ですね。
食事後、泊めていただく部屋の準備を手伝いました。お客さんだからと遠慮はされたのですが、何もしないのも暇を持て余してしまいます。
娘さんの部屋の方はきちんと片付いていたので、シーツを変えたり、簡単な掃き掃除くらいで済んでしまったのですけど。
息子さんの部屋はリリーさんが何とかするとか言ってましたけど。……カオスなんですか?
それも終わって今はキッチンでお茶を飲んでいます。
そろそろ夕方という感じです。リリーさんが夕食作るの面倒とか言い出しているあたり、ぐだぐだです。
聞けばリリーさんは仕事であちこちの町を渡り歩いているらしく、自分ではあまり料理しないそうです。家にいるときはゲイルさんが作っているそうで、ここ数日珍しく料理していて、飽きたそうです。レパートリーが少なすぎる問題のようでもあり、あちこちで色々食べてきた問題でもあるようです。
そんな話から始まり各地の特色などを話してくれるのですが、興味深いです。
いつか、旅に出たら楽しいのではないかと思わせてくれます。
そんな時間は楽しいは楽しいのですが、ちらちらと時計を気にしてしまうのですよ。
「遅いですね」
クルス様が帰ってきません。
ちゃんとゴハン食べたでしょうか。興味が薄いといいますか、まあ、いいかで済ませそうな感じがひしひしとするのです。
「大人なんだし、大丈夫、といいたいけど、本当に遅いわね」
どこかでなにか起こってないと良いけどとリリーさんが呟きます。なにかフラグが立ってないと良いですね。
「そういえば、ディレイのどこがいいの?」
思い出したとばかりに聞かないでいただきたい話題です。
動揺のあまり、うきゃあとか声が出ましたよ。
リリーさんはにやにやしてましたけど。楽しそうですよね……。
改めてどこが、といわれると困ります。色々、分離出来ない所もありますし、別の良いところもあるような気もします。
「全体的に?」
としか言いようがないので、そのまま伝えます。言わないってのも考えたんですけど、ごまかしてもからかわれそうな気がしたのですよね。
しばらくは付き合いがそれなりに発生しそうですし。
「なぜ、疑問系なの」
「パーツで語るのは何か違う気がしまして。あ、でも、ですね。これは憧れみたいなものですよ。
あたしの希望としては遠くから幸せを祈りたい感じですね」
リリーさんがうそぉみたいな表情ですが、そこはそれとして納得していただきたいです。
恋愛感情かと言われるとそこも肯きがたい感じです。恋人になりたいとか、好きになってもらいたいとかその方面じゃあ、ないんです。まあ、少々欲望よりの願望があったりするのも微妙ではあるのですけど、それは言う必要もありませんよね。
それよりも嫌われるのが嫌なんです。気持ち悪いとか思われたら死にたくなります。もう、なにか発生する前に距離を、安全な距離を取りたいのですっ!
「そ、それは予想外な答えね。実行前に相談してちょうだい。本当に」
リリーさんは少々気まずそうな表情ですね……。
あれですか。惚気とか期待してたんでしょうか。それは残念ですね。
「約束があるので、終わるまではいますよ」
その後については、なにか考えとかないといけないですね。
そこは支度金と言うヤツに期待して、なにか知識無双をしたいところです。何がいいでしょうかね。先達がいるので、そこに隙間は残されているのか疑問ではありますが。
……大人しく食堂とかやってればいいような気もします。別に作るのは嫌いじゃないのです。
なんとなく、気まずい沈黙です。
「……あ、誰かきたわね」
小さい鈴の音がどこからか聞こえてきました。これも魔動具か何かでしょうか。
「店の方に行ってくるから、ここで待ってて」
「はい」
リリーさんに念押しされました。クルス様が帰ってきたかもとやや腰を浮かせたのがばれたのでしょうか。
大人しく座り直しました。
今日は少々疲れました。
気疲れのようなものでしょうか。随分と自由にやってましたからね。あと、どこがいいとか聞かれるのもダメージがありましたね。じわじわと感じます。
知っていたことと新しく知ったことは、やはり分けるのも難しい気がします。どこか延長線上に思えてくるのですよね。
同じと思われるのは、嫌だろうと思うのですけど。
へこみますね……。
「早く帰ってきてくれませんかね」
顔を見たら元気が出る気がします。大変身勝手な考えでしょうけど。
リリーさんはなかなか戻ってきません。
来客が長引いているのか、時間感覚が狂ってきたのか、どちらでしょう。
がちゃりと扉が音を立てました。
静かだと小さな音でもびくっとするのですよね。勝手口というのは、ご近所さんの突入をうけることもあるので、警戒心が先立ちます。
半分腰を浮かせて、扉に注目していました。
全く躊躇なく開くあたり、住人かそれに近い人とは思います。
「……どうした?」
怪訝そうな声でもほっとしますね。
入ってきたのはクルス様でした。普通なら不審者感ありますけどね。目深に被ったフードで顔もよく見えません。
今朝、着ていたコートともあたしが借りたケープとも違うものを着ているのです。新品な感じでもありませんし、大きい感じなので違和感があります。
それにいつもより濃い煙草の匂いがしました。
最近、吸わないようにしているのか、ほとんど匂いがしない日もあったんですよね。
「おかえりなさい」
笑って言うことにしました。見えないとは思うんですけどね。
「ただいま。リリーは?」
クルス様はごく自然な動作で部屋に灯りをつけていきます。
思ったより暗くなっていたようですね。
なぜか、フードも外しませんが。
「お店の方に。遅かったですね。なにかありました?」
「追加の仕事を押し込んで来ようとするから断ったら、別の用事をごり押しされた」
……それは最初に断らせて、心理的に次の依頼を断らせにくくする策略では?
気がついているかどうかはわかりませんけど。ただ、クルス様にはうんざりするようなことだったのはわかりました。
声がとても不機嫌そうです。
「ゲイルに話があるから、ここで待っているように」
「着いていったりしませんよ」
子供みたいにお思いなのでしょうか。それはちょっと不服です。
そして、リリーさんと同じ事をいわれたことに気がつきました。微妙に言い方とか似てるんですよね。
「すぐ戻ってくる」
……わざわざ頭撫でにくる理由がわかりません。
子供を宥めるような口調なのが、不満です。小さく笑って、肩を揺らしたのがわかりましたけど。
少し、機嫌は良くなったようですね……。
「……そう言えば、本人に聞くと怒られそうだから聞けなかったんだけど」
「はい?」
鶏もも肉と格闘しながらでしたので少々上の空でした。骨付き肉、なかなか大変です。
本日の昼食は鶏肉でした。ちなみに解体済みで部位が売られているのではなく、丸で買ってくるそうですよ。ローストチキンの解体で培われた技術が役に立ちそうな予感がします。クリスマス付近にどんだけチキンを焼き解体したかと……。
暗黒面に落ちそうになりますが、気を取り直します。
ハーブソルトを振って焼いた一品ですが、良いお味です。厚切りポテトも一緒に焼いたらと提案したら天才かっ! みたいな顔で見られました……。
なんでしょうね、この反応。
さて、視線を向ければどう切り出したかとリリーさんは何とも困ったような顔ですね。フォークでチキンをつついている感じが、クルス様の癖と似てます。串刺しのお肉はちょっと可哀想な気がしますけど。
「ディレイの髪の毛、なんで赤かったの?」
「……魔導協会でやられたと言ってましたけど」
ご存じないのでしょうか。
「いや、それは知ってるんだけど、解呪出来なかったの?」
「そう聞きました。粉が切れたとかなんとか」
苦虫を噛み潰したような顔って言うんでしょうね。眉間のしわが深かったです。
リリーさんも苦笑していましたね。思いあたる節はあったのでしょうね。
「あー、無駄に実力者だから。魔法薬屋に行ったかな」
「薬屋さんですか?」
「解呪薬というものもあるにはあるのよ。魔導師でも簡単なのは作ったりもするけど、一門的に苦手なの。
だから、薬はお店に行った方が早いし確実よ。普通に見たら悲鳴あげそうなモノしかないけど、興味あったら今度案内するわ」
それはそれは。詳細なお話しがないのは、食事中だからでしょうか。
そのあともたわいのない話をしながらゆっくり食事をしました。なにかこう、久しぶりに友達とお話ししている気分にはなってきましたね。なんとなく、話しやすい気がします。
リリーさんのお祖母さんがちょっとばかり破天荒なこと。ゲイルさんとは恋愛結婚で娘と息子がいること。クルス様とは小さい頃からの付き合いということ。
そんな話を聞きました。
あたしについては特に聞かれませんでしたので、家族の話はしていません。その部分はちょっと取り乱さずに言える気もしないので。
ただ、まあ、前職と困った店長のお話はしました。二度と会わないで良いので、気楽に言える部分ですね。
食事後、泊めていただく部屋の準備を手伝いました。お客さんだからと遠慮はされたのですが、何もしないのも暇を持て余してしまいます。
娘さんの部屋の方はきちんと片付いていたので、シーツを変えたり、簡単な掃き掃除くらいで済んでしまったのですけど。
息子さんの部屋はリリーさんが何とかするとか言ってましたけど。……カオスなんですか?
それも終わって今はキッチンでお茶を飲んでいます。
そろそろ夕方という感じです。リリーさんが夕食作るの面倒とか言い出しているあたり、ぐだぐだです。
聞けばリリーさんは仕事であちこちの町を渡り歩いているらしく、自分ではあまり料理しないそうです。家にいるときはゲイルさんが作っているそうで、ここ数日珍しく料理していて、飽きたそうです。レパートリーが少なすぎる問題のようでもあり、あちこちで色々食べてきた問題でもあるようです。
そんな話から始まり各地の特色などを話してくれるのですが、興味深いです。
いつか、旅に出たら楽しいのではないかと思わせてくれます。
そんな時間は楽しいは楽しいのですが、ちらちらと時計を気にしてしまうのですよ。
「遅いですね」
クルス様が帰ってきません。
ちゃんとゴハン食べたでしょうか。興味が薄いといいますか、まあ、いいかで済ませそうな感じがひしひしとするのです。
「大人なんだし、大丈夫、といいたいけど、本当に遅いわね」
どこかでなにか起こってないと良いけどとリリーさんが呟きます。なにかフラグが立ってないと良いですね。
「そういえば、ディレイのどこがいいの?」
思い出したとばかりに聞かないでいただきたい話題です。
動揺のあまり、うきゃあとか声が出ましたよ。
リリーさんはにやにやしてましたけど。楽しそうですよね……。
改めてどこが、といわれると困ります。色々、分離出来ない所もありますし、別の良いところもあるような気もします。
「全体的に?」
としか言いようがないので、そのまま伝えます。言わないってのも考えたんですけど、ごまかしてもからかわれそうな気がしたのですよね。
しばらくは付き合いがそれなりに発生しそうですし。
「なぜ、疑問系なの」
「パーツで語るのは何か違う気がしまして。あ、でも、ですね。これは憧れみたいなものですよ。
あたしの希望としては遠くから幸せを祈りたい感じですね」
リリーさんがうそぉみたいな表情ですが、そこはそれとして納得していただきたいです。
恋愛感情かと言われるとそこも肯きがたい感じです。恋人になりたいとか、好きになってもらいたいとかその方面じゃあ、ないんです。まあ、少々欲望よりの願望があったりするのも微妙ではあるのですけど、それは言う必要もありませんよね。
それよりも嫌われるのが嫌なんです。気持ち悪いとか思われたら死にたくなります。もう、なにか発生する前に距離を、安全な距離を取りたいのですっ!
「そ、それは予想外な答えね。実行前に相談してちょうだい。本当に」
リリーさんは少々気まずそうな表情ですね……。
あれですか。惚気とか期待してたんでしょうか。それは残念ですね。
「約束があるので、終わるまではいますよ」
その後については、なにか考えとかないといけないですね。
そこは支度金と言うヤツに期待して、なにか知識無双をしたいところです。何がいいでしょうかね。先達がいるので、そこに隙間は残されているのか疑問ではありますが。
……大人しく食堂とかやってればいいような気もします。別に作るのは嫌いじゃないのです。
なんとなく、気まずい沈黙です。
「……あ、誰かきたわね」
小さい鈴の音がどこからか聞こえてきました。これも魔動具か何かでしょうか。
「店の方に行ってくるから、ここで待ってて」
「はい」
リリーさんに念押しされました。クルス様が帰ってきたかもとやや腰を浮かせたのがばれたのでしょうか。
大人しく座り直しました。
今日は少々疲れました。
気疲れのようなものでしょうか。随分と自由にやってましたからね。あと、どこがいいとか聞かれるのもダメージがありましたね。じわじわと感じます。
知っていたことと新しく知ったことは、やはり分けるのも難しい気がします。どこか延長線上に思えてくるのですよね。
同じと思われるのは、嫌だろうと思うのですけど。
へこみますね……。
「早く帰ってきてくれませんかね」
顔を見たら元気が出る気がします。大変身勝手な考えでしょうけど。
リリーさんはなかなか戻ってきません。
来客が長引いているのか、時間感覚が狂ってきたのか、どちらでしょう。
がちゃりと扉が音を立てました。
静かだと小さな音でもびくっとするのですよね。勝手口というのは、ご近所さんの突入をうけることもあるので、警戒心が先立ちます。
半分腰を浮かせて、扉に注目していました。
全く躊躇なく開くあたり、住人かそれに近い人とは思います。
「……どうした?」
怪訝そうな声でもほっとしますね。
入ってきたのはクルス様でした。普通なら不審者感ありますけどね。目深に被ったフードで顔もよく見えません。
今朝、着ていたコートともあたしが借りたケープとも違うものを着ているのです。新品な感じでもありませんし、大きい感じなので違和感があります。
それにいつもより濃い煙草の匂いがしました。
最近、吸わないようにしているのか、ほとんど匂いがしない日もあったんですよね。
「おかえりなさい」
笑って言うことにしました。見えないとは思うんですけどね。
「ただいま。リリーは?」
クルス様はごく自然な動作で部屋に灯りをつけていきます。
思ったより暗くなっていたようですね。
なぜか、フードも外しませんが。
「お店の方に。遅かったですね。なにかありました?」
「追加の仕事を押し込んで来ようとするから断ったら、別の用事をごり押しされた」
……それは最初に断らせて、心理的に次の依頼を断らせにくくする策略では?
気がついているかどうかはわかりませんけど。ただ、クルス様にはうんざりするようなことだったのはわかりました。
声がとても不機嫌そうです。
「ゲイルに話があるから、ここで待っているように」
「着いていったりしませんよ」
子供みたいにお思いなのでしょうか。それはちょっと不服です。
そして、リリーさんと同じ事をいわれたことに気がつきました。微妙に言い方とか似てるんですよね。
「すぐ戻ってくる」
……わざわざ頭撫でにくる理由がわかりません。
子供を宥めるような口調なのが、不満です。小さく笑って、肩を揺らしたのがわかりましたけど。
少し、機嫌は良くなったようですね……。
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