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約束の一週間後がやってきてしまった。
いつもは待ち合わせらしい待ち合わせをしたことがなかったのだが、今日は広場で待ち合わせである。
噴水のある第五広場。王都にいくつかある噴水広場の中でも下町にあり、王都民からもよく使われる場所だ。
噴水に視線を向けると今日も水はなかった。いつも稼働しているわけではなく、祝日とかお祭りとかに合わせてしか水は出ない。昔は毎日出ていたが、体を洗う人やら洗濯する人やらが発生しやむなく中止されたそうだ。
今は雄々しい怪物ががおーっと叫んでいる風な銅像だけがいる。あの口から水が出るそうな。なんかGからはじまる感じなのだが、あれは先代の女王陛下がつくったそうだ。ほかの噴水には空飛びそうな亀とか、首が三つの竜とか、でっかい蝶がいる。彼らは王都の守護神などといわれているそうだ。
今までのいろんなことを統合すると先代の女王様、日本(どこぞ)のオタクであったっぽい。
なるほど、この世界の年代に合わない考えをしているわけだと納得できる。
まあ、この件は一生黙っているつもりだ。一回死んで中身入れ替わったなんて話もできないんだから。
女王陛下もその件は一生黙っていたらしい。国王陛下からも、ルーベンス様からも他の方からもそんな話をちらっとも聞いたことがない。
そんなことをぼんやり考えながら、噴水の縁に腰かけているとやけにキラキラしい人を見つけた。ルーベンス様はどこにいても見つけやすいなと思いながら手を振った。
「待たせたか?」
「いえ、今、来たところです」
現在時刻10時。待ち合わせは11時。
なお、私が来たのは9時40分。家にいたら無限に着替えしそうだったんだ。どれだけそわそわしてるんだろと落ち込むほどだ。
「本当に?」
「落ち着かなくてちょっと早く来ました」
素直に白状しておくことにしよう。今日は拗れて喧嘩などしたくないし。
それなのにも関わらず、ルーベンス様は固まってしまった。
「どうしました?」
「アイリスがそんなこと言うなんて想像したことなかったから、びっくりした」
「大した事言ってません」
「そうだな。
早起きして、きれいにしてもまだ時間が余ってて、それで家にもいれないくらいそわそわしたから、ここに今いるんだろ。約束よりもずっと早いのに」
……。
指摘されると恥ずかしすぎる。
「たまたまだとか、そういう気分だったからというはぐらかし方もしないのが……」
「その口を閉じないと帰りますよ」
ルーベンス様はにやにやしながら黙った。
ものすっごい見透かしてくる。
「私だって時々は素直になりますよ。
ほら、デートですよね。どこ連れてってくれるんですか?」
「予定の店はまだ開いてないんだ。
散歩でもするか、軽く何か食べる?」
「近くを歩いて考えましょうか。あまりこの辺り来ないんでお任せします」
待ち合わせが11時なのだから、予定が狂うのは仕方ないだろう。
この噴水周辺はいつも暮らしているあたりとはかなり違う。治安もあそこまで悪くはなさそうだ。
きれいな店から雑多なお店、露店など色々そろっている。
色々見ながら歩くのも楽しい。
「……あのさ」
「なんですか?」
「手を繋いでもいい?」
女の扱いなんて慣れたように見えるのに、照れたようにそう言う。
エスコートなら手慣れているのに、握った手をぎこちなく握り返してくれる。緊張が伝わってくるようだ。
恥ずかしいけど、手を放したいわけでもなく、なにか身悶えたいようなものが……。
ちらっとルーベンス様を見れば、耳が赤くて、かなりの照れがっ! 私が見てるのに気がついたのか視線が合えば、え、あ、と呟いて手を見て黙った。
手を繋いでいるだけである。
抱き上げられたことも、軽いハグくらいなら今まであったのに、手だけつないでるだけでこんなに動揺している。
ぎゅっと握られているのが、離したくないと言う表れのようで私も何も言えなくなり……。
黙って露店を覗いているふりをして、意識しているのは握った手。
「あの、あれが見たいです」
私のほうが微妙な沈黙に耐えかねて、目についたものを指さした。
露店の布屋だった。近づいてみればこの辺りでは見ない柄と織り方だった。1m幅で長さは4mほどだという。
「麻かな」
「よくご存じで。夏は涼しいですよ」
「ここら辺は夏はあまり暑くならないからな。売れないだろう」
露天商は肩をすくめていた。
「試しに二つほどいただきます。
ショールの代わりに使うのも悪くないと思うんですよ。ちょっと硬いですけどね」
新商材が流行ればいいし、失敗したらなんかのカバーでも作れば役に立つ。細かいリサーチが儲けるコツであるが、損失のカバーも考えないとまずいと言うのはこの数年でしっかり身に染みた。
ルーベンス様は興味を持ったようで、追加で三つほど買っていた。意外に重いしどうするのかと思えば、後ろのほうに合図を送っていた。
なんだか気まずそうに顔見知りの護衛の人が出てきた。
「すみません。仕事なんで」
「あ、そうですね。おつかれさまです」
ルーベンス様、一応まだ王子様。一人で出歩いていい身分でもない。お忍びでも護衛付き。その護衛にがっつり荷物預けていいのだろうか。
疑問が顔に出ていたのだろう。他に三人いると教えてくれた。そして、そのまま荷物をもって雑踏に隠れる。
ほんとすぐにわからなくなった。
本職はすごい。
「そろそろ行こうか」
手を引かれてルーベンス様を見れば不満そうな顔だった。
「ええ、そろそろお店もあいたんじゃないですか?」
気がつかなかったふりをして、手を握りなおしておこう。ニコッと笑えば、今日はいつもと違うとぼやかれた。
そりゃあ、デート、ですし。言うと調子に乗りそうなので、そうですか?と流しておいた。
ルーベンス様の目的の店は宝飾店だった。
どーんとか、ばーんとか擬音でもつけたくなるような大きなお店。
「……なにを、買ったんですか?」
「中に入ればわかる」
逃げ腰の私の背中をぐいぐいと押されて店内に入る。
外から見た通りの重厚感があった。シャンデリアが下がってる店なんてラント夫人のお供でしか入ったことがない。
店内を見回してもショーケースなんてなくて、まるでどこかのホテルのロビーのようだ。
店員が数名いるだけでお客は今はいないようだった。貸し切りにでもしたのだろうか。
「お待ちしておりました」
老齢の店員に店の奥に案内される。二人は顔見知りのようで、雑談っぽい話をしていた。どこの鉱山が今なにを産出しているとか、最近、金鉱が発見されたらしいとか。私の知識にはないものだから黙って情報収集しておく。
奥の一室は暗いかと思えば、テラス付きの明るい部屋だった。調度品は落ち着いた色合いのものが多い。この雰囲気はどこかで? と首をかしげるうちにルーベンス様にソファまでご案内されていた。
座ると窓の外がよく見えるように調整されていたようだ。小さいながらも立派な庭が見えるが、なにか既視感がある。
店員は一礼して一度部屋を出ていった。
「ここの庭は気に入っているんだ」
「独自な庭ですね」
箱庭とか、枯山水とかそれ系。水の代わりに白い石を敷き詰めている感じ。お寺とかにありそうな雰囲気が漂っている。
この世界で見たこともない。かなり異質である。
「建物は先代から譲られたもので、店は母さんと共同経営。そのうち継げと言われてるが、宝飾からは手を引くかもしれない」
「情報量が多いです」
「アイリスにあげてもいいって母さんは言ってたけど、いる?」
「丁重にお断りします」
いるというとほんとに経営権が来そうで怖い。いや、でも庭は欲しいかも。女王陛下、ちょくちょく趣味ものものを入れ込んできている。長生きしたそうだから、余暇もあったのかもしれない。もしかしたらストレスが溜まりすぎて何かぶちまけたのかもしれないけど。
「そう言うと思って、断っておいた」
よくわかってる。それにしても、隣にいると落ち着かないと言うか……。
「近くありませんか?」
「抱っこしたいくらいだけど?」
「私が離れてもいいんですけど」
ちっと舌打ちされて、微妙に距離は離れた。やっぱり、心臓に悪い。横顔をチラ見するつもりが、目があった。
「目をつぶっていて」
「はい」
愛おしいものでも見るように見られて平気でいられるわけもない。
ぎゅっと目をつぶると小さく笑われた。
それからすぐに首筋に冷たいものが触れる。驚いて目をあければ目の前に跪かれていて。
「無色の君に色を付けたい。
受け入れてくださいますか?」
それは、この世界での定番の求婚の言葉。
「喜んで」
考える間もなく返答していた。
「よかった」
ほっとしたようなルーベンス様が妙に可愛い。この人、ちょくちょく可愛い。かっこいいがとてもかわいいところもある、が正解だろう。
こんな人を夫にしていいのだろうか。私にはもったいないのでは? いまさらちょっと不安になる。もっといい女は転がっているだろうに、私がいいと言うのだから大事しよう。
ルーベンス様は立ち上がってもう一度、私の隣に座った。近いと言うよりもう接触している。一瞬で遠慮を投げ捨ててないだろうか。
「だめかな」
「……いいですけど」
嫌じゃない私も同罪かもしれない。
「これからもよろしく」
「末長くよろしくお願いします」
神妙にそういったら、苦笑されたのはなんでだろう。
問う前に頬を触れられていた。前のやり直し!? と動揺するが、こつんと額があたっただけだった。
「ねえ、もう、容赦しないからね?」
「どうか、ほどほどで」
返答は獰猛な笑顔と優しいキスだった。
いつもは待ち合わせらしい待ち合わせをしたことがなかったのだが、今日は広場で待ち合わせである。
噴水のある第五広場。王都にいくつかある噴水広場の中でも下町にあり、王都民からもよく使われる場所だ。
噴水に視線を向けると今日も水はなかった。いつも稼働しているわけではなく、祝日とかお祭りとかに合わせてしか水は出ない。昔は毎日出ていたが、体を洗う人やら洗濯する人やらが発生しやむなく中止されたそうだ。
今は雄々しい怪物ががおーっと叫んでいる風な銅像だけがいる。あの口から水が出るそうな。なんかGからはじまる感じなのだが、あれは先代の女王陛下がつくったそうだ。ほかの噴水には空飛びそうな亀とか、首が三つの竜とか、でっかい蝶がいる。彼らは王都の守護神などといわれているそうだ。
今までのいろんなことを統合すると先代の女王様、日本(どこぞ)のオタクであったっぽい。
なるほど、この世界の年代に合わない考えをしているわけだと納得できる。
まあ、この件は一生黙っているつもりだ。一回死んで中身入れ替わったなんて話もできないんだから。
女王陛下もその件は一生黙っていたらしい。国王陛下からも、ルーベンス様からも他の方からもそんな話をちらっとも聞いたことがない。
そんなことをぼんやり考えながら、噴水の縁に腰かけているとやけにキラキラしい人を見つけた。ルーベンス様はどこにいても見つけやすいなと思いながら手を振った。
「待たせたか?」
「いえ、今、来たところです」
現在時刻10時。待ち合わせは11時。
なお、私が来たのは9時40分。家にいたら無限に着替えしそうだったんだ。どれだけそわそわしてるんだろと落ち込むほどだ。
「本当に?」
「落ち着かなくてちょっと早く来ました」
素直に白状しておくことにしよう。今日は拗れて喧嘩などしたくないし。
それなのにも関わらず、ルーベンス様は固まってしまった。
「どうしました?」
「アイリスがそんなこと言うなんて想像したことなかったから、びっくりした」
「大した事言ってません」
「そうだな。
早起きして、きれいにしてもまだ時間が余ってて、それで家にもいれないくらいそわそわしたから、ここに今いるんだろ。約束よりもずっと早いのに」
……。
指摘されると恥ずかしすぎる。
「たまたまだとか、そういう気分だったからというはぐらかし方もしないのが……」
「その口を閉じないと帰りますよ」
ルーベンス様はにやにやしながら黙った。
ものすっごい見透かしてくる。
「私だって時々は素直になりますよ。
ほら、デートですよね。どこ連れてってくれるんですか?」
「予定の店はまだ開いてないんだ。
散歩でもするか、軽く何か食べる?」
「近くを歩いて考えましょうか。あまりこの辺り来ないんでお任せします」
待ち合わせが11時なのだから、予定が狂うのは仕方ないだろう。
この噴水周辺はいつも暮らしているあたりとはかなり違う。治安もあそこまで悪くはなさそうだ。
きれいな店から雑多なお店、露店など色々そろっている。
色々見ながら歩くのも楽しい。
「……あのさ」
「なんですか?」
「手を繋いでもいい?」
女の扱いなんて慣れたように見えるのに、照れたようにそう言う。
エスコートなら手慣れているのに、握った手をぎこちなく握り返してくれる。緊張が伝わってくるようだ。
恥ずかしいけど、手を放したいわけでもなく、なにか身悶えたいようなものが……。
ちらっとルーベンス様を見れば、耳が赤くて、かなりの照れがっ! 私が見てるのに気がついたのか視線が合えば、え、あ、と呟いて手を見て黙った。
手を繋いでいるだけである。
抱き上げられたことも、軽いハグくらいなら今まであったのに、手だけつないでるだけでこんなに動揺している。
ぎゅっと握られているのが、離したくないと言う表れのようで私も何も言えなくなり……。
黙って露店を覗いているふりをして、意識しているのは握った手。
「あの、あれが見たいです」
私のほうが微妙な沈黙に耐えかねて、目についたものを指さした。
露店の布屋だった。近づいてみればこの辺りでは見ない柄と織り方だった。1m幅で長さは4mほどだという。
「麻かな」
「よくご存じで。夏は涼しいですよ」
「ここら辺は夏はあまり暑くならないからな。売れないだろう」
露天商は肩をすくめていた。
「試しに二つほどいただきます。
ショールの代わりに使うのも悪くないと思うんですよ。ちょっと硬いですけどね」
新商材が流行ればいいし、失敗したらなんかのカバーでも作れば役に立つ。細かいリサーチが儲けるコツであるが、損失のカバーも考えないとまずいと言うのはこの数年でしっかり身に染みた。
ルーベンス様は興味を持ったようで、追加で三つほど買っていた。意外に重いしどうするのかと思えば、後ろのほうに合図を送っていた。
なんだか気まずそうに顔見知りの護衛の人が出てきた。
「すみません。仕事なんで」
「あ、そうですね。おつかれさまです」
ルーベンス様、一応まだ王子様。一人で出歩いていい身分でもない。お忍びでも護衛付き。その護衛にがっつり荷物預けていいのだろうか。
疑問が顔に出ていたのだろう。他に三人いると教えてくれた。そして、そのまま荷物をもって雑踏に隠れる。
ほんとすぐにわからなくなった。
本職はすごい。
「そろそろ行こうか」
手を引かれてルーベンス様を見れば不満そうな顔だった。
「ええ、そろそろお店もあいたんじゃないですか?」
気がつかなかったふりをして、手を握りなおしておこう。ニコッと笑えば、今日はいつもと違うとぼやかれた。
そりゃあ、デート、ですし。言うと調子に乗りそうなので、そうですか?と流しておいた。
ルーベンス様の目的の店は宝飾店だった。
どーんとか、ばーんとか擬音でもつけたくなるような大きなお店。
「……なにを、買ったんですか?」
「中に入ればわかる」
逃げ腰の私の背中をぐいぐいと押されて店内に入る。
外から見た通りの重厚感があった。シャンデリアが下がってる店なんてラント夫人のお供でしか入ったことがない。
店内を見回してもショーケースなんてなくて、まるでどこかのホテルのロビーのようだ。
店員が数名いるだけでお客は今はいないようだった。貸し切りにでもしたのだろうか。
「お待ちしておりました」
老齢の店員に店の奥に案内される。二人は顔見知りのようで、雑談っぽい話をしていた。どこの鉱山が今なにを産出しているとか、最近、金鉱が発見されたらしいとか。私の知識にはないものだから黙って情報収集しておく。
奥の一室は暗いかと思えば、テラス付きの明るい部屋だった。調度品は落ち着いた色合いのものが多い。この雰囲気はどこかで? と首をかしげるうちにルーベンス様にソファまでご案内されていた。
座ると窓の外がよく見えるように調整されていたようだ。小さいながらも立派な庭が見えるが、なにか既視感がある。
店員は一礼して一度部屋を出ていった。
「ここの庭は気に入っているんだ」
「独自な庭ですね」
箱庭とか、枯山水とかそれ系。水の代わりに白い石を敷き詰めている感じ。お寺とかにありそうな雰囲気が漂っている。
この世界で見たこともない。かなり異質である。
「建物は先代から譲られたもので、店は母さんと共同経営。そのうち継げと言われてるが、宝飾からは手を引くかもしれない」
「情報量が多いです」
「アイリスにあげてもいいって母さんは言ってたけど、いる?」
「丁重にお断りします」
いるというとほんとに経営権が来そうで怖い。いや、でも庭は欲しいかも。女王陛下、ちょくちょく趣味ものものを入れ込んできている。長生きしたそうだから、余暇もあったのかもしれない。もしかしたらストレスが溜まりすぎて何かぶちまけたのかもしれないけど。
「そう言うと思って、断っておいた」
よくわかってる。それにしても、隣にいると落ち着かないと言うか……。
「近くありませんか?」
「抱っこしたいくらいだけど?」
「私が離れてもいいんですけど」
ちっと舌打ちされて、微妙に距離は離れた。やっぱり、心臓に悪い。横顔をチラ見するつもりが、目があった。
「目をつぶっていて」
「はい」
愛おしいものでも見るように見られて平気でいられるわけもない。
ぎゅっと目をつぶると小さく笑われた。
それからすぐに首筋に冷たいものが触れる。驚いて目をあければ目の前に跪かれていて。
「無色の君に色を付けたい。
受け入れてくださいますか?」
それは、この世界での定番の求婚の言葉。
「喜んで」
考える間もなく返答していた。
「よかった」
ほっとしたようなルーベンス様が妙に可愛い。この人、ちょくちょく可愛い。かっこいいがとてもかわいいところもある、が正解だろう。
こんな人を夫にしていいのだろうか。私にはもったいないのでは? いまさらちょっと不安になる。もっといい女は転がっているだろうに、私がいいと言うのだから大事しよう。
ルーベンス様は立ち上がってもう一度、私の隣に座った。近いと言うよりもう接触している。一瞬で遠慮を投げ捨ててないだろうか。
「だめかな」
「……いいですけど」
嫌じゃない私も同罪かもしれない。
「これからもよろしく」
「末長くよろしくお願いします」
神妙にそういったら、苦笑されたのはなんでだろう。
問う前に頬を触れられていた。前のやり直し!? と動揺するが、こつんと額があたっただけだった。
「ねえ、もう、容赦しないからね?」
「どうか、ほどほどで」
返答は獰猛な笑顔と優しいキスだった。
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