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おうちにかえりたい編
異国の騎士(ジニー)は魔女と出会う。後編
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もうちょっと情報を得ようと思っていたのにアレじゃあダメだ。
それと入れ替わりに扉を叩かれた。開け放したままの扉を叩く意義ってなんだろうか。
「……どうした?」
肩をすくめる。
到着翌日にあった男性ではあるのだが、未だに名前を知らない。今更聞くのも気まずい。
彼は朝の鍛錬に顔を出さなかったりすると来たりする。
今日は遅いというほどのじかんではなかったから用事でもあるのだろうか?
改めて見れば特徴らしい特徴がないのが特徴という感じがする。
まあ、ちょっと特殊任務についている系統の雰囲気はするんだ。
部屋に招き入れて扉をしめる。人はほとんど通らないが、聞かれて良いことは何もない。
「陛下をどうにかしてくれませんか? そろそろこっちが参りそうです」
「そう言われてもなぁ」
彼は私が毛布や枕をソファーから片付けるのを見るとはなしに見ている。
困ったように頬を掻いている。
「ただでさえ、食の細い姫様が食べなくなったらどうしてくれるんです?」
「俺に言われても」
「お茶でも飲みますか?」
「お、悪いな」
キッチンに材料を片付けるついでだ。
「しないと思いますが、余計なモノを触っても身の安全は保証しませんからね?」
釘は刺しておくに越したことはない。
お湯を沸かし、お茶の用意と食材の片付けが終わって戻る。
彼は部屋の中を物珍しそうに眺めていたが、何か触ったようではなかった。
目覚め爽快、元気いっぱい、とミミズがのったくたような字で書いてあったお茶。ラベル書きくらい人に頼めば良かったのに。
「妙な味だな」
「ええ、そうですね。初めて飲みました」
さわやかなのに妙に甘ったるい。
胸の奥がぽっと暖かくなるので不快感はないが、妙な味としか言いようがない。
「兄弟のお嫁さんからの餞別です」
変な顔をされたので補足しておく。実験台じゃないよ。ほんとだよ。
「随分独創的な」
「元気になるって書いてあるからきっと元気になれますよ」
「……そうか。元気になるか」
「あれ? 心配されてました?」
「小僧たちが、元気ないって言ってたからな」
「そうですか」
うーん。
教育したわけでもないのに、なぜか懐かれた。
首をかしげるほかない。
「まあ、問題児がまとめて片付いてるのでいいんだが」
「私も入ってません?」
それはちょっと心外。
でも、良い兆候だ。既にいた人たちとひとまとめに考えられていると言うコトは、順調に兵舎に馴染んできたということだ。警戒されずに入り込めたのは、首尾は上々。
しかし、悪い側面もある。
「一人で遊ばせてたらなにをするかわからんからな」
こう言う人の目には留まってしまうこと。
面倒である。
よくわかんないなぁという顔で騙されてくれますように。
ささやかな悪意と不満を煽るだけの簡単な仕事が、ガチの殺し合いに変化するのは勘弁してもらいたい。
何かあったら薬を盛ろう。
邪魔になる前にさっさと退場いただきたい。
これは、とても好意的なんだよ。
「殿下には報告しておくが、期待はすんなよ」
「助かります」
ほっとした顔は得意だ。今は本当にほっとしたから。
眼鏡の配下なら、もうちょっと生きていてもらわないと。少年たちも寂しがるだろうし。
「礼は試合で」
「お断りです」
「ちっ」
戦闘狂(バトルジャンキー)は二番目の兄様(アイザックにいさま)でお腹いっぱいだ。
「ところで私はジニーと言うんですが」
「知っている」
「あなたは誰ですか?」
彼は一瞬黙った。
あー、とか、うー、とか言い出したところを見れば、名乗っていない自覚はなかったらしい。
気まずそうにちらちら見てくるところが、いたずらがばれて困った犬のようだ。
「ウィリアムだ。ウィルでいい」
「改めてよろしく」
握手はしなかった。最近、手を借りたばかりだから覚えていたら困る。
「ああ」
「さて、そろそろ姫君たちを起こさないと怒られる」
「……ああ、邪魔したな。明日は来るのか?」
「さあ? 皆様の動向次第ですよ」
渋い顔をして、なぜか裏庭の方から帰って行った。
さて、これからジンジャーに変わって食事の準備やらなにやら。
小さくあくびをして、寝室へ向かう。誰もいなくても叩いて、起こして、了承を得てから入っている風を装う。
入って、着替える。
ジンジャーはお仕着せを支給された。午前中用、午後用、それぞれ二枚ずつ。外に出る時用の服もあるのだから、お城仕えは良い待遇だ。
うむ。
巨乳というのはよいモノだと兄弟は言っていた。
すちゃっと胸に入れるパッドを用意する。下着に三枚ずついれれば良い谷間が出来る。
ちなみに慎ましやかでも萌えると兄様が言っていたが、あれは節操がないというのだ。
スカート丈はくるぶしまであるので、太ももに短剣をベルトで固定する。
やはり故郷の服はここでは刺激が強すぎたようだ。
足見られるなと思っていたんだけど、間違いではなかった。
三つ編みをしてからお団子状にまとめて飾り紐をつける。靴だけは編み上げのブーツだ。
さて、こちらの準備はできたので、姫様を作るか。
「三番目の弟(アーチ-)と三番目の妹(フローレンス)の合作という時点で不安しかない」
寝室に置いた箱の一つを開ける。
音声を飛ばす装置、らしい。聞こえた音を所定の場所で鳴らすしかできない。元々は鳥獣被害が多い畑に設置して、被害を減らそうとしたものだ。
三番目の妹(フローレンス)がどこまで距離のばせるか挑戦し、三番目の弟(アーチ-)がこの探偵小説の小道具ににてるっ! と興奮して、軽量化が進んだ。
……なぜ趣味に自重しない。
いろんな資金をごまかして作ったため、ばれて説教を食らっていたのを笑ってたんだ。役に立つ日が来るとは。
これを人形につければ遠くからでも応答はできる。
人形である。
私がよく、ドレスの試着やらなにやらを逃げていたので、私の等身大の人形が作られた。
途中から目的を忘れてどこまで再現出来るかの挑戦になっていったらしい。私が見たのは、ドレスの試着と呼ばれて言った衣装室で、ドッペルゲンガーかと思って叫んだんだった……。
服着てベールなどで顔を隠すと本当に似すぎて気持ち悪い。
そんな人形がバラバラにされて入っている箱がある。こればかりは問題があったのか開封するなと呪符が張ってあった。
バラバラ死体。
しかも自分と同じ顔。
これだけはやりたくなかった。
これがあれば向こう行っても衣装係が困ることがないでしょと押しつけられた。
ちなみに皆これはいいと成人した家族分作られた。
衣装合わせの時間がなくなって良いし、衣装係はいつでも仕事ができることになった。
使わないときに管理している人たちにだけは不評である。びびるらしい。みんな一部屋に詰め込んでるから入ったときにみんなに一斉に見られた、と思うらしい。
……無心。無心で組み立てる。
組み立てて服を着せて、椅子に座らせた。うつむいているように固定し、はらりとこぼれた髪が表情を少し隠すようにする。
胸元にペンダントに見立てた音声を送る装置を置く。
受信装置はイヤリングに偽装してあるので耳元に飾る。
膝に読みかけの本を置く。
しかし、気持ち悪いくらいにそっくりだ。
作った人の怨念を感じるほどだ。
「姫、朝食にしましょうね」
ほんの少し、動いた気がしたのは……気のせいだよね?
それと入れ替わりに扉を叩かれた。開け放したままの扉を叩く意義ってなんだろうか。
「……どうした?」
肩をすくめる。
到着翌日にあった男性ではあるのだが、未だに名前を知らない。今更聞くのも気まずい。
彼は朝の鍛錬に顔を出さなかったりすると来たりする。
今日は遅いというほどのじかんではなかったから用事でもあるのだろうか?
改めて見れば特徴らしい特徴がないのが特徴という感じがする。
まあ、ちょっと特殊任務についている系統の雰囲気はするんだ。
部屋に招き入れて扉をしめる。人はほとんど通らないが、聞かれて良いことは何もない。
「陛下をどうにかしてくれませんか? そろそろこっちが参りそうです」
「そう言われてもなぁ」
彼は私が毛布や枕をソファーから片付けるのを見るとはなしに見ている。
困ったように頬を掻いている。
「ただでさえ、食の細い姫様が食べなくなったらどうしてくれるんです?」
「俺に言われても」
「お茶でも飲みますか?」
「お、悪いな」
キッチンに材料を片付けるついでだ。
「しないと思いますが、余計なモノを触っても身の安全は保証しませんからね?」
釘は刺しておくに越したことはない。
お湯を沸かし、お茶の用意と食材の片付けが終わって戻る。
彼は部屋の中を物珍しそうに眺めていたが、何か触ったようではなかった。
目覚め爽快、元気いっぱい、とミミズがのったくたような字で書いてあったお茶。ラベル書きくらい人に頼めば良かったのに。
「妙な味だな」
「ええ、そうですね。初めて飲みました」
さわやかなのに妙に甘ったるい。
胸の奥がぽっと暖かくなるので不快感はないが、妙な味としか言いようがない。
「兄弟のお嫁さんからの餞別です」
変な顔をされたので補足しておく。実験台じゃないよ。ほんとだよ。
「随分独創的な」
「元気になるって書いてあるからきっと元気になれますよ」
「……そうか。元気になるか」
「あれ? 心配されてました?」
「小僧たちが、元気ないって言ってたからな」
「そうですか」
うーん。
教育したわけでもないのに、なぜか懐かれた。
首をかしげるほかない。
「まあ、問題児がまとめて片付いてるのでいいんだが」
「私も入ってません?」
それはちょっと心外。
でも、良い兆候だ。既にいた人たちとひとまとめに考えられていると言うコトは、順調に兵舎に馴染んできたということだ。警戒されずに入り込めたのは、首尾は上々。
しかし、悪い側面もある。
「一人で遊ばせてたらなにをするかわからんからな」
こう言う人の目には留まってしまうこと。
面倒である。
よくわかんないなぁという顔で騙されてくれますように。
ささやかな悪意と不満を煽るだけの簡単な仕事が、ガチの殺し合いに変化するのは勘弁してもらいたい。
何かあったら薬を盛ろう。
邪魔になる前にさっさと退場いただきたい。
これは、とても好意的なんだよ。
「殿下には報告しておくが、期待はすんなよ」
「助かります」
ほっとした顔は得意だ。今は本当にほっとしたから。
眼鏡の配下なら、もうちょっと生きていてもらわないと。少年たちも寂しがるだろうし。
「礼は試合で」
「お断りです」
「ちっ」
戦闘狂(バトルジャンキー)は二番目の兄様(アイザックにいさま)でお腹いっぱいだ。
「ところで私はジニーと言うんですが」
「知っている」
「あなたは誰ですか?」
彼は一瞬黙った。
あー、とか、うー、とか言い出したところを見れば、名乗っていない自覚はなかったらしい。
気まずそうにちらちら見てくるところが、いたずらがばれて困った犬のようだ。
「ウィリアムだ。ウィルでいい」
「改めてよろしく」
握手はしなかった。最近、手を借りたばかりだから覚えていたら困る。
「ああ」
「さて、そろそろ姫君たちを起こさないと怒られる」
「……ああ、邪魔したな。明日は来るのか?」
「さあ? 皆様の動向次第ですよ」
渋い顔をして、なぜか裏庭の方から帰って行った。
さて、これからジンジャーに変わって食事の準備やらなにやら。
小さくあくびをして、寝室へ向かう。誰もいなくても叩いて、起こして、了承を得てから入っている風を装う。
入って、着替える。
ジンジャーはお仕着せを支給された。午前中用、午後用、それぞれ二枚ずつ。外に出る時用の服もあるのだから、お城仕えは良い待遇だ。
うむ。
巨乳というのはよいモノだと兄弟は言っていた。
すちゃっと胸に入れるパッドを用意する。下着に三枚ずついれれば良い谷間が出来る。
ちなみに慎ましやかでも萌えると兄様が言っていたが、あれは節操がないというのだ。
スカート丈はくるぶしまであるので、太ももに短剣をベルトで固定する。
やはり故郷の服はここでは刺激が強すぎたようだ。
足見られるなと思っていたんだけど、間違いではなかった。
三つ編みをしてからお団子状にまとめて飾り紐をつける。靴だけは編み上げのブーツだ。
さて、こちらの準備はできたので、姫様を作るか。
「三番目の弟(アーチ-)と三番目の妹(フローレンス)の合作という時点で不安しかない」
寝室に置いた箱の一つを開ける。
音声を飛ばす装置、らしい。聞こえた音を所定の場所で鳴らすしかできない。元々は鳥獣被害が多い畑に設置して、被害を減らそうとしたものだ。
三番目の妹(フローレンス)がどこまで距離のばせるか挑戦し、三番目の弟(アーチ-)がこの探偵小説の小道具ににてるっ! と興奮して、軽量化が進んだ。
……なぜ趣味に自重しない。
いろんな資金をごまかして作ったため、ばれて説教を食らっていたのを笑ってたんだ。役に立つ日が来るとは。
これを人形につければ遠くからでも応答はできる。
人形である。
私がよく、ドレスの試着やらなにやらを逃げていたので、私の等身大の人形が作られた。
途中から目的を忘れてどこまで再現出来るかの挑戦になっていったらしい。私が見たのは、ドレスの試着と呼ばれて言った衣装室で、ドッペルゲンガーかと思って叫んだんだった……。
服着てベールなどで顔を隠すと本当に似すぎて気持ち悪い。
そんな人形がバラバラにされて入っている箱がある。こればかりは問題があったのか開封するなと呪符が張ってあった。
バラバラ死体。
しかも自分と同じ顔。
これだけはやりたくなかった。
これがあれば向こう行っても衣装係が困ることがないでしょと押しつけられた。
ちなみに皆これはいいと成人した家族分作られた。
衣装合わせの時間がなくなって良いし、衣装係はいつでも仕事ができることになった。
使わないときに管理している人たちにだけは不評である。びびるらしい。みんな一部屋に詰め込んでるから入ったときにみんなに一斉に見られた、と思うらしい。
……無心。無心で組み立てる。
組み立てて服を着せて、椅子に座らせた。うつむいているように固定し、はらりとこぼれた髪が表情を少し隠すようにする。
胸元にペンダントに見立てた音声を送る装置を置く。
受信装置はイヤリングに偽装してあるので耳元に飾る。
膝に読みかけの本を置く。
しかし、気持ち悪いくらいにそっくりだ。
作った人の怨念を感じるほどだ。
「姫、朝食にしましょうね」
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