俺魔王だけど、悪魔の執事に溺愛されてたくさんエッチなことされて美味いもんたらふく食わされてます

野良猫のらん

文字の大きさ
上 下
13 / 63

第十三話 ムラムラしちゃった*

しおりを挟む
「ん……っ」

 夜。
 月明りが覗くのも恥ずかしくて、俺は寝室のカーテンを閉め切っていた。

 なんだかムラムラするのだ。
 リュウとソラがディープキスするのを目の前で見てしまったからかもしれない。
 リュウの手がソラの身体を這う様が瞼の裏に焼き付いている。

 俺はそっと布地をたくし上げると、自身に手を伸ばした。

「ぁ……」

 緩く自身を扱く。
 久々の……いや、前に自慰した時は異世界で生きていた時だったか。
 この身体では初めてとなる手淫に簡単に自身が持ち上がる。

「あっ……、ん……っ」

 声を抑えながら自身を弄っていく。
 茎の先から先走りの蜜が垂れる。

「セバスチャン……っ」

 瞼の裏の妄想はいつしかリュウとソラではなく、セバスチャンが俺の身体に手を這わせるものに変わっていた。
 セバスチャンの暗褐色の手が俺の身体を愛撫し、その手が下肢に届く。そして茎を扱いていくのだ。
 セバスチャンに手淫を施されている妄想をしながら、自身の茎を扱く。

「あんっ、ぁ……っ」

 茎を扱き上げてもう少しでイくとなった時、問題に気が付いた。
 どこ・・に出せばいいのだろう?
 この世界にはティッシュペーパーなどない。
 シーツに包んで後で洗おうか?
 セバスチャンに絶対にバレるだろうな……。

「魔王様、お手伝いいたしましょうか?」
「うわぁっ!?」

 そんなことを考えていたから、突如として響いたセバスチャンの声に心臓が止まるかと思うほど縮み上がった。

「い、いつの間に!?」
「扉の向こうから性的興奮を催している魔王様の魂の色が見えましたので、音を立てないようにそっと入って参りました」
「~~っ」

 まさかオナニーしていることがセバスチャンには壁越しでも分かってしまうなんて計算外だった。羞恥に火を噴きそうなほど顔が熱くなる。

「ふふっ、私の名前を呼んでおりましたね。素直に私に頼んで下さればいつでもご奉仕いたしますのに」
「ち、違っ」

 思わず否定したが、否定のしようがない気がする。
 自分はまさしく彼のことを妄想しながら自分を慰めていたのだから。

「素直に言いなさい――――私が欲しいと」

 セバスチャンが俺の顎をくいっと掴み、口調を変える。
 彼の金色の瞳の奥に雄を感じて、ぞくりと震えた。

 ぎしりとベッドを軋ませて彼がベッドに上がってくる。
 そして俺を見下ろすと、彼は白い手袋の指先を噛んで両手の手袋を外した。
 それから情けなく屹立したままの俺のモノに暗褐色の指先を伸ばした。

「ここを私にこうされたかったのですよね?」

 彼の長い指先が自身を包み込み、そして上下し出した。

「あぁッ、あン……っ! あ……っ!」

 妄想してまで望んでいた彼からの愛撫に声が出てしまう。

「セバスチャ……ぁ、だめぇっ!」
「相変わらず魔王様は素直ではないですね。嘘を言っても私には通じないのに」

 先走りをグチュグチュ言わせて彼は俺のモノを扱く。
 凄まじい快感に頭の中が滅茶苦茶になる。

「それとも、これが魔王様なりの甘え方なのですか?」

 ぐりぐりと指の腹で先端を捏ね繰り回される。
 俺がどんなに嫌だと言っても彼は俺の本心を見抜き、そして一番欲しいものをくれるのだ。

「あぁぁぁぁ……ッ!!」

 一番敏感な場所を集中的に刺激され、あっという間に高まる。
 そして。

 どぴゅり。
 放たれてしまった白濁を包み込むように彼が手で受け止める。

「あ、ごめ、セバスチャ、ン……」

 ごくん。
 手の中の白濁を口元に持っていったかと思うと、彼はそれを飲み込んでしまった。彼の喉仏が上下するのを思わず凝視してしまう。

「ああ……美味しいですね。魔力量も正常に増えていっているようで何よりでございます」

 俺が焼きネギを食べた時と同じくらいセバスチャンはうっとりとした顔をしていた。

「うぅ……またセバスチャンに精液飲まれた……」
「せっかくの魔王様の精子、飲む以外の選択肢などございません」

 セバスチャンはにこりと微笑むが、俺には理解できない。

「いくら甘くて美味しくても、ちんこから出たものを飲むなんて気持ち悪くないのか?」
「愛しい方のであれば、そんなことは気にならなくなるものですよ」
「愛しい……?」

 愛しいとはどういうことだろうか。
 セバスチャンは食欲と忠誠心を混ぜこぜにしたような感情を俺に向けているものと思っていたのだが。
 こうして俺にえっちなちょっかいをかけてくるのも魂の輝きとやらを食べたいからではないのか?
しおりを挟む
感想 19

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

ハッピーエンドのために妹に代わって惚れ薬を飲んだ悪役兄の101回目

カギカッコ「」
BL
ヤられて不幸になる妹のハッピーエンドのため、リバース転生し続けている兄は我が身を犠牲にする。妹が飲むはずだった惚れ薬を代わりに飲んで。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

兄たちが弟を可愛がりすぎです

クロユキ
BL
俺が風邪で寝ていた目が覚めたら異世界!? メイド、王子って、俺も王子!? おっと、俺の自己紹介忘れてた!俺の、名前は坂田春人高校二年、別世界にウィル王子の身体に入っていたんだ!兄王子に振り回されて、俺大丈夫か?! 涙脆く可愛い系に弱い春人の兄王子達に振り回され護衛騎士に迫って慌てていっもハラハラドキドキたまにはバカな事を言ったりとしている主人公春人の話を楽しんでくれたら嬉しいです。 1日の話しが長い物語です。 誤字脱字には気をつけてはいますが、余り気にしないよ~と言う方がいましたら嬉しいです。

獣人の子供が現代社会人の俺の部屋に迷い込んできました。

えっしゃー(エミリオ猫)
BL
突然、ひとり暮らしの俺(会社員)の部屋に、獣人の子供が現れた! どっから来た?!異世界転移?!仕方ないので面倒を見る、連休中の俺。 そしたら、なぜか俺の事をママだとっ?! いやいや女じゃないから!え?女って何って、お前、男しか居ない世界の子供なの?! 会社員男性と、異世界獣人のお話。 ※6話で完結します。さくっと読めます。

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

処理中です...