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第一部 リューナジア城編
第四十八話 マクシミリアンとの打ち合わせ ①
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「先日はわざわざ城下町までご足労頂き、誠にありがとうございました」
工房の下見を終えた後に熱を出してしまい、マクシミリアンとの打ち合わせは数日後のこととなった。
マクシミリアンはいつものように胡散臭い笑みを浮かべていたが、僅かに僕を心配しているかのような顔色にも見えた。
「下見の帰りにトラブルに巻き込まれたと聞きましたが、大丈夫でしたか?」
「まあ、大事にはならなかったよ」
お兄ちゃんが軽く肩を竦める。
あれで懐中時計を失っていたらトラウマになったかもしれないが、戻ってきたので良しなのだ。
「熱もすっかり収まったよ」
「それは重畳でございます」
マクシミリアンは僕にもにっこりと笑みを返してくれた。
「さて、それでは本題に入りましょうか」
「何を話すんですか?」
目を輝かせて彼を見上げると、彼は僕に視線を向けて言った。
「まずはこの間の魔術院の調査についてご報告をば」
遂に魔術院に関する真相が明らかになるのか……!?
ごくりと唾を飲んだ。
「調査の結果、魔術院は南部事変に関わっていそうだという事が分かりました」
「南部事変だと……っ!?」
思わずお兄ちゃんがソファから少し腰を浮かせる。
「南部事変?」
僕はきょとんとする。
「南部事変というのは、南のとある片田舎で起きた……事故というか、事件というか……」
お兄ちゃんの説明が珍しく歯切れが悪い。
「まだ原因がはっきりとしていないんですよね」
「ああ。まだ人災なのか天災なのかすらはっきりしていない。だがその騒動を収める為に騎士団が派遣されるまでの事態になった」
よく分からないけどとにかく大変なことが起こっていたらしい。
目を白黒させて彼らの話に耳を傾ける。
「だがそれに魔術院が関わっているだと? まさか魔術院が引き起こしたと言うつもりか?」
「そこまでは断定出来ませぬが。内容を考えれば魔術院との取引からは手を引いた方が賢明かと判断した次第で御座います」
「確かにそれなら魔術院が取り潰されるほどの事態ではあるが……そんな事実、よく調べ出すことが出来たな。一体どんな手を使った?」
「ふふ、そこは企業秘密です」
僕の疑問を置いてけぼりにして話はどんどん進んでいく。
僕は勇気を出して口を開いた。
「あの……それで南部事変って具体的には何が起こったの?」
僕の問いに、お兄ちゃんとマクシミリアンは顔を見合わせた。
まるで話していいものかどうか迷っているかのように。
一体どうしたというのだろう。
「あー……」
「カレン様のような幼い方にお聞かせするには何分その、ねえ?」
どうやら南部事変というのは相当に凄惨な出来事が起きたらしいと二人のただならぬ顔色から察することが出来た。僕もSAN値減少は避けたい。
「じゃあ大まかに差し障りない部分だけでも」
「分かった。本当に簡単に説明するからな?」
そう前置きをしてお兄ちゃんは説明を始めた────。
工房の下見を終えた後に熱を出してしまい、マクシミリアンとの打ち合わせは数日後のこととなった。
マクシミリアンはいつものように胡散臭い笑みを浮かべていたが、僅かに僕を心配しているかのような顔色にも見えた。
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「まあ、大事にはならなかったよ」
お兄ちゃんが軽く肩を竦める。
あれで懐中時計を失っていたらトラウマになったかもしれないが、戻ってきたので良しなのだ。
「熱もすっかり収まったよ」
「それは重畳でございます」
マクシミリアンは僕にもにっこりと笑みを返してくれた。
「さて、それでは本題に入りましょうか」
「何を話すんですか?」
目を輝かせて彼を見上げると、彼は僕に視線を向けて言った。
「まずはこの間の魔術院の調査についてご報告をば」
遂に魔術院に関する真相が明らかになるのか……!?
ごくりと唾を飲んだ。
「調査の結果、魔術院は南部事変に関わっていそうだという事が分かりました」
「南部事変だと……っ!?」
思わずお兄ちゃんがソファから少し腰を浮かせる。
「南部事変?」
僕はきょとんとする。
「南部事変というのは、南のとある片田舎で起きた……事故というか、事件というか……」
お兄ちゃんの説明が珍しく歯切れが悪い。
「まだ原因がはっきりとしていないんですよね」
「ああ。まだ人災なのか天災なのかすらはっきりしていない。だがその騒動を収める為に騎士団が派遣されるまでの事態になった」
よく分からないけどとにかく大変なことが起こっていたらしい。
目を白黒させて彼らの話に耳を傾ける。
「だがそれに魔術院が関わっているだと? まさか魔術院が引き起こしたと言うつもりか?」
「そこまでは断定出来ませぬが。内容を考えれば魔術院との取引からは手を引いた方が賢明かと判断した次第で御座います」
「確かにそれなら魔術院が取り潰されるほどの事態ではあるが……そんな事実、よく調べ出すことが出来たな。一体どんな手を使った?」
「ふふ、そこは企業秘密です」
僕の疑問を置いてけぼりにして話はどんどん進んでいく。
僕は勇気を出して口を開いた。
「あの……それで南部事変って具体的には何が起こったの?」
僕の問いに、お兄ちゃんとマクシミリアンは顔を見合わせた。
まるで話していいものかどうか迷っているかのように。
一体どうしたというのだろう。
「あー……」
「カレン様のような幼い方にお聞かせするには何分その、ねえ?」
どうやら南部事変というのは相当に凄惨な出来事が起きたらしいと二人のただならぬ顔色から察することが出来た。僕もSAN値減少は避けたい。
「じゃあ大まかに差し障りない部分だけでも」
「分かった。本当に簡単に説明するからな?」
そう前置きをしてお兄ちゃんは説明を始めた────。
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