音楽業界のボーイズラブ

おとめ

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俺がここまでのし上がれるようになったのはもちろん自分ひとりの力だけではかなわなかっただろう。友人もいるし顔もきく。そう、最初のころはー…。

個人のアイドルの作曲やらを任されて、

「もう少しアップテンポで爽やかめに」

と指示が入った。
CMにも使われるのでスポンサーからの要望だ。問題はー…、
「今日はこれからあいてる?」
夕刻になってからのメール。計画的だ。

シャワー室にタオルを持ち寄り体を流す。これからまだ長い夜になりそうだ。カチューシャで束ねていた髪をおろし乱雑にシャンプーをする。作業をする時は機材やらパソコンを使って楽器の打ち込みなどもするため目に負担をかけないよう前髪が邪魔にならないようにしておく。
ゆっくりシャワーをしている暇は無い。先方からのご機嫌やタイミングを無下にしては仕事が来なくなるからだ。
あくまで個人の仕事は、だが。
所属契約している音楽会社があればそちらから話があると思うが、
彼はフリーだ。表立って出るタイプではないから作曲家という道を選んだ。
関西出身であることが幸いしそちらの地方の人達と仲良くなり出だしは好調だった。名前も売れると自然と仕事は来る。
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