こんなもんだろう

かぁくん

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四章2 駿の家

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学校につき。

駿「じゃあ心行こうぜ」
心「うん」
えみ【本当に昼に帰ってくる?】
心「帰ってくるよ」
えみ【わかった】

駿の家に向かう道中。

心「お前んち田舎だな。田んぼしかねーじゃん」
駿「いや、お前んちも田んぼないだけで田舎だから」
心「確かに。てか、ここら辺に都会がない」
駿「ちょ、心、あれ浩二君じゃね?」
心「どこ?」

2つの田んぼの向こう側に3人の男女が歩いていた。

駿「絶対そうだ。行ってみよ」
心「ちょっと待って、あの周りにいるやつら誰だ?」
駿「えー?」

駿が目をつぼめて見た。

駿「夏美さん?かなー?もう1人はわかんない」
心「やっぱ夏美って人だよなー?」
駿「夏美さん知らない奴と手繋いでる」
心「だよなー。あいつ誰だろう?彼氏かなー?」
駿「まぁいいじゃん、行って確かめれば」
心「バカ行ったら気まずいだろ」
駿「なんでだよ」
心「いきなり知らない奴来たら気まずいだろ?」
駿「そう?そんな事ないけどなぁ?」
心「いいから早く駿の家行こ」
駿「うーん。気になるなー」
心「ほら、いいから」

心が駿の背中を押した。

駿「わかったよ」

駿の家は団地だった。

心「お前こんなとこ住んでたんだ」
駿「こんなとこってなんだよ!どこに住んでてもいいだろ」
心「別になんも言ってないじゃん」

駿の部屋の前につく。

駿「ここです。ようこそ」
心「いいから早く開けろよ」
駿「そんな急ぐなって」

そう言うと駿は部屋の鍵をあけ、扉を開けた。
心が中に入り見渡す。

玄関から部屋が見える位の短い廊下があり、台所があり、台所には机が1つ、奥に部屋がありそこにはこたつ机が1つ置いてあり、小さなテレビが小さな台の上に置いてある。そして台所の隣に部屋が2つ。家の中はとても片付いていた。

心「きれいじゃん」
駿「何だよ。どんな部屋想像してたんだよ」
心「いや、何かもっと、こうカップラーメンのゴミとか散らかっててハエまってるみたいな」
駿「いやどんな想像だよ!」
心「駿の部屋は?」
駿「あ、こっち」

台所の隣りの部屋のドアをあけた。

心「汚な!!!」
駿「そんなじゃないだろ」

駿の部屋はゴミはないが灰皿の中に煙草が無造作に詰まっており、灰が机の上に散らばり、床には漫画や雑誌が広がっている。

心「お前整理整頓できないの?」
駿「いや、できると思うけどしないだけ」
心「それが整理整頓出来ないってゆうんだよ」
駿「まぁいいじゃんテレビ見よ」

駿は台所の机のお金と書いてある箱に財布をいれ、テレビのある部屋に向かった。

心「けど駿しっかりしてる所もあるんだ」
駿「何が?」
心「ちゃんとお財布入れる箱とかあるし」
駿「だってそうしないと盗まれるだろ?」
心「ん?」
駿「もし泥棒とか入った時そこら辺においてあったら盗まれちゃうじゃん」
心「は?」
駿「だから泥棒そこらじゅう探すからそこら辺に置いてあったら盗まれるだろ?」
心「お前なんてアホなんだ」
駿「何で?だって隠したら探されて見つかって盗まれるんだろ?」
心「お前、頭ん中どうなってんだよ。ヤベーよ。お前が泥棒だったらお金って書いてある箱見たらどうする?」
駿「えー?・・・あ」
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