こんなもんだろう

かぁくん

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三章10 えみの少しの悲しみと怒り

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春「心君にお弁当作ってくれたんだって」
心「え!?そうなの?何で?てか2つとも?」
春「馬鹿、片方はえみのだよ」
えみ【心ちゃんいつもコンビニ弁当なんでしょ?体壊すよ?】
心「そんな気使わなくていいのに」
えみ【いいから、食べて】
心「ありがと!」

心は弁当を貰い開いた。

心「へー!何か色とりどりって感じ。えみちゃんも一緒?」
えみ【私はばぁばが作ってくれた】
心「へーそうなの?じゃあ頂こうかな。お箸ある?」

えみがはっとした。

えみ【忘れた】

心「えーーー!」
ひさこ「割り箸あるよ」
心「じゃあもらうわ」
えみ【ごめん】
心「全然いいよ!じゃあいただきます。じゃあこの玉子焼きを」

心が玉子焼きを一口で食べた。

心(味しな!!!)






えみ家

心「ただいまー」
駿、春「おじゃましまーす」

舞「はーい」

居間に入ると舞美は相変わらずゲーム。

心「舞美ちゃんゲーム以外何かやる事ないの?」
舞美「ないよ!やる事ないからゲーム買ったんだから」
心「何か舞ちゃんの家事手伝ったりすればいいのに」
舞美「うるさいなー。駿君またゲーム一緒にやろー」
駿「いいっすよ」

舞が台所から心に聞く。

舞「そうだ!今日えみちゃん、心ちゃんに弁当作ったんだよねー!心ちゃん食べたー?」
心「食べたよ。けど残しちゃった」
舞「そうなのぉ?なんでー?」
心「お腹いっぱいになっちゃって」
えみ【いいよ、そんな気使わなくて】

えみは怒っていた。

心「そんな事ないって言ってるじゃん」
えみ【味なかったんでしょ?】
心「あったよ!美味しかったよ!」


時間は戻り学校でのお昼。

心が一口玉子焼きを食べた所。

えみ【美味しい?】
心「美味しいよ!ありがとね」
駿「あ!玉子焼き俺ももらお」
心「おい!」

心(ヤバイ!こいつ気使えるかな)

駿「ん?」
えみ【どう?】
駿「うん」
えみ【美味しい?】
駿「まぁ」
春「何その反応!えみ頑張って作ったんだよ?」
駿「わかってるよ!」
春「私も食べていい?」
えみ【いいよ】

春が一口玉子焼きを食べた。

えみ【どう?】
春「え?うん。チョット味薄いかも」

えみが玉子焼きを取り食べた。

えみ【あるよ!】

心(そういえば前、舞美ちゃんが作った味ないクッキー美味しいって言って食べてたー!あの時の感覚で作ってるんだ。なんて言ってあげればいいんだ)

心「けど美味しいよ!」
えみ【本当?】
心「本当、本当」

心は食べ続けた。

心「ヤバいお腹いっぱいになってきた。チョット残していい?」
えみ【何で?そんな味しない?食べたくないくらい?】

えみは物凄く悲しそうな顔をした。

心「そんな事ないって!本当にお腹いっぱい!」



そして時間は今に戻る。

心「味しなくても美味しかったって!」
舞美「心はそうゆう味とかわかんないんだよ」

ゲームをやりながら言う。

心ちゃん「は!?」
舞美「チョット待ってろ。私が残したやつ食うから。あ!!負けた。心のせいだ」
心「何でよ」
舞美「どう?食べさせて」

えみがかばんから弁当箱をだし、舞美に差し出した。
そして舞美は弁当箱をあけた。

舞美「玉子焼き残したの!?」
心「玉子焼き大きかったから」
えみ【そうなんだ】
心「別に不味かったわけじゃないよ?」
舞美「大体にして味しないなんておかしいんだよ。味しない食べ物なんてないから」

舞美が玉子焼きを食べた。

舞美「うん」
心「何?」
舞美「まぁ」
心「だから何?」
舞美「こうゆう味なんだよ!薄いとか濃いとかじゃないの」
えみ【薄いんだ。もういい。作んない】
心「何で!?作ってよ!」
えみ【味ないんでしょ?美味しくないんでしょ?まずいの食べさせてごめんね】
心「いいよ!味しなくて!作って!」
えみ【イヤ】
心「マジかよ。嬉しかったのに」

舞が台所から来た。

舞「何言ってるの?」
心「舞ちゃん助けて」
舞「何?」
心「えみちゃんお弁当もう作ってくれないっていうんだよ」
えみ【心ちゃん美味しくなかったんだって】
心「そんな事言ってない!味がチョットしなかっただけで美味しくないなんて言ってない!」
舞「えみちゃん本当にもう作りたくないの?昨日の約束は?」

えみが下を向いた。
そして少したち心の顔を見た。

えみ【本当に不味くなかった?】
心「不味くなかったよ!!」
えみ【わかった】
心「また作ってよ!」
えみ【わかった。明日も作る】
舞「けど心ちゃん明日からは全部食べなさい。わかった?」
心「わかった」

次の日のお昼
保健室

心「えみちゃん早く来ないかなー」
駿「取りに行けばいいじゃん」
心「だって一緒に食べたいじゃん」
浩二「お前ら付き合っちゃえば?」
心「いや、そうゆんじゃないから」
浩二「てかさーお前ってえみちゃんの事どう思ってんの?」
心「えー?そりゃ好きだけど、えみちゃんがどう思ってるかわかんないし」
浩二「ふーん。えみちゃんも好きだとおもうけどなー」
心「うるさいなー。どうだっていいじゃん」
春「また来たよー」
ひさこ「いらっしゃーい」
駿「また来たよーってもうここで食べていいのかも聞かないのかよ」
心「えみちゃん!弁当は?」

えみが笑顔で弁当を出した。

えみ【本当はばぁばと一昨日相談したの】
心「なにを?」
えみ【心ちゃんがいつもコンビニ弁当だって。それで話し合って私はお弁当作ることにしたの】
心「そうなの?そんな気使わなくていいのに」
えみ【いいから食べて。今日は味あると思うから】
心「うん。お箸は?」

えみが箸を出した。

心「今日はあるんだね」
えみ【いいから早く食べてみて】
心「わかった。いただきます」

また心は玉子焼きがあったのでそれを一口食べた。




心(味濃!!!)
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