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三章 龍の花嫁
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小さな黒龍を連れて国に帰ると、全員から抱きつかれました。嬉しいですが、魔力戻ってなかったら死んでません?
色々とすることはありますが、まずはみんなの怪我の具合を確認しましょう。
かなり頑張って戦ってくれていたので、かなりボロボロです。
「ナオキは?」
「主の魔法で傷は塞がってる。今はアラエルと一緒に寝てるはずだ、ほら」
フェンの指し示すほうを向くと、ナオキに覆い被さるようにしてアラエルが寝ています。
「ナオキが死ぬ、ナオキが死ぬって大変だったんだぞ……変身も解かぬまま暴れるから城が傾きそうな勢いだった」
「心配だったんでしょうね。アラエル、ナオキのことを気に入ってますから」
ナオキは大丈夫そうです。
アダムはどこに行きました? あ、ここにいましたか。ほら、胸に飛び込んできていいんですよ。
「……お母さん、泥まみれ」
「えっ」
中々こないので、こっちから抱きしめに行こうとしたら拒否されました。……たしかに戦った影響で泥まみれです。
このままだと抱きしめたアダムの顔が泥まみれになってしまいます。感動の再会も何もありませんね。
いや、こんなもの魔法でなんとでもなります。ほら、指を鳴らせばすぐに綺麗になったでしょう?
アダムを抱きしめます。暖かいですね……。本当に良かったです、無事で。
アダムを抱き抱えたまま、後ろにいるフェンに身体を預けます。ふわふわですね……。
「久しぶりのもふもふです……癒されます……」
「いや、主。寝てる場合じゃないだろう」
「ちょっとだけ。ちょっとだけですから……」
あー。急に眠気が……。
「……あのよ、俺らのこと忘れてんだろ?」
「あ、勇者」
「『あ、勇者』じゃないんだよ! 一応俺ら敵なんだから忘れてんじゃねぇ!」
ご尤もですね。
「……まだ敵ですか?」
「っ……。知るかよ。あのデブにでも聞いとけ」
この様子だと悪さはしなさそうですね。一応何かあっては困るので、悪魔たちに監視をお願いします。
「おい聖女」
「金髪じゃないですか……なんですか?」
やばいです。眠気が限界に来てます。金髪がなにやら国を守っただのなんだと言っていますが、あんまり聞き取れません。
あぁ、起きてください。私……。
「……まさか寝たのか? 嘘だろ?! 俺話してるんだろうが!」
「無駄だ金髪」
「くっそ……色々大変だったんだぞ、まじで」
金髪ことブッチャーは、マーガレットたちがいない間、彼なりに国を守ろうと必死に動いていた。途中、他国からの偵察やら、厄介な魔物の侵入やらで大変だったのだが、それは眠るマーガレットの耳には届かない。
「……まぁ、我は聞いてやろう」
「僕も聞くよ」
「フェン……アダム……ありがとよ」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
おはようございます、マーガレットです。
どうやら国に帰ってきてすぐに眠気にやられてしまったようです。色々やることはあったんですが、やってしまいましたね。
まずは結界ですか。国を守るようにしっかり貼っておきましょう。あ、結界を守ってくれた天使達にもお礼を言わなきゃ行けませんね。
んー、それにしても清々しい朝です。
「あ、おはようお母さん。起きたんだね」
「おはようございます、アダム。すっかり寝てしまいました」
朝食をゆっくり食べたいところですが、やることがあるので軽く準備をして家を出ます。
「おはようございます、マーガレット様」
「おはようございます、シルフィ、ルールー」
この2人は昨日のことがあっても朝からバリバリ働いているみたいです。体力がすごいですね……。
「不在期間の国の状況を調べましたが、金髪主導の元、いくつかのトラブルはあったものの、目立った被害はないそうです」
やりますね金髪。昨日いろいろ言っていたのはこの事でしたか。
「あとは、龍の里の状況ですが……その」
「その?」
「壊滅してます」
えぇ?! なんでですか?! 守ったじゃないですか!
「言いづらいんですが……その、マーガレット様と敵の激戦の余波といいますか」
「……」
龍の里の方へ静かに頭を下げます。本っ当にごめんなさい。
「ということは今、龍の里にいた人達は?」
「この国に来てもらっています。マーガレット様が連れてきた小さな黒龍ですが、龍人曰く、生まれ変わりだそうです」
……なるほど。いや、あんまりなるほどって納得した訳じゃないんですけど、害はなさそうです。
「アナスタシアさんに懐いていると」
「生まれ変わっても花嫁は忘れないということですかね」
ヨセフの言葉からして、ヨセフの体になった黒龍は、伝説の龍と同じとみて間違いないでしょう。
そうなると、花嫁候補のアナスタシアさんに懐くというのも変な話ではありません。というか、今までの花嫁ってどうなってたんでしょうか?
「今度聞いておきますね」
「ありがとうございます。他に報告することはありますか?」
「もちろんです」
その後もしばらくの間、シルフィとルールーから報告を受けました。
細かいことが多かったですが、大きいことをまとめると、龍の里の人たちは一時的にこの国に住むということ。
あとは、ヨセフの存在は色々な国の伝承を調べるという方向で決まりました。謎が多すぎますからね。
……フェンとシラユキも、家族団欒を過ごしているみたいですね。子供が生まれたばかりなのに、戦いに駆り出してしまったこと、反省しなくてはなりません。
「一件落着、とは言いませんが……まぁほどほどに上手く行きましたか?」
「マーガレット様、その、王国から使者が来ています」
アナスタシアさんはあの王の娘ですもんね。
アナスタシアさんには怖い思いをさせてしまいましたし、形だけ見れば各国の意思で決められた龍の花嫁という仕組みを壊してしまいましたから、咎めるような連絡があってもおかしくはありません。
ただ、内容はシンプルなもので、保護への感謝とアナスタシアさんの返還要求でした。
「ということですが、どうします? アナスタシアさん」
「え、嫌なのじゃ」
え、断られてしまいました。アナスタシアさんは黒龍に餌を上げています。かわいいですね、私もあげていいですか?
あ、もぐもぐ食べてくれました。かわいいです。
「あ、もしかして迷惑なのじゃ?」
「いえ別に。向こうからの要求は本人が望むなら、という事でしたし……アナスタシアさんがいいなら、ここにいてくれていいですよ」
黒龍のこともありますし、この御伽の国であれば何かあっても対処しやすいという理由もありますが……ここを気に入ってくれたみたいですから、ぜひ住んでくれると私も嬉しいです。
「それに、バニラも安心するのじゃ」
「バニラさん?」
「小さい頃から、迷惑ばかりかけたのじゃ。ここなら、安心して暮らしてもらえると思うのじゃ」
……いい子ですね、アナスタシアさん。
「お母様と同じような目をするのはやめるのじゃ! なんなのじゃ?! バニラもたまにその顔をするのじゃ!」
「なんででしょうね」
みんな、アナスタシアさんを大切に思っているんですよ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
あれから数日。
龍の里の方々のための家を作ったり、アナスタシアさんとバニラさんのための家を作ったりと、なんだかんだで忙しかったです。
書類も沢山ですし……女王というのも大変です。
「ですが、今日は久しぶりのお休みです!」
午前中は仕事をしましたが、夜はおやすみを貰えました!
うーん、何をしましょうかね。おやすみと言っても、もう日は沈みかけています。
家の庭作り? いえ、アダムと遊ぶ? 色々思いつきますが……悩む時間もあまりありません。
とりあえず、歩きましょう。
夕暮れ時、みんな仕事が終わって自分の時間を過ごし始めるころです。
子供達は種族の差を気にせずに遊んでいますし、大人たちも十分な食事と、娯楽に勤しんで笑っています。
「我ながら、いい国を作れている気がします」
「あ、マーガレット様だ! こんばんは!」
「こんばんは」
子供が話しかけてきました。この子はエルフの子供ですね。見たことあります。
あら、お花の冠ですか。ありがとうございます。着けますね。
「かわいい! マーガレット様!」
「ふふ、ありがとうございます。ではお返しに」
魔法で同じくらい素敵なお花の冠を作って、その子の頭に乗せてあげます。
「わあ! すごいすごい!」
喜んでくれたようです。……やっぱり、今日はアダムと遊びましょうか。あの子は精神が大人に近いので、子供のように感じませんがまだ生まれたばかりです。
そうと決まれば、アダムを探します。
えーと、アダムの魔力は……見つけました。転移しましょう。
「アダム」
「お母さん?」
「マーガレット?」
バレンタインと一緒だったようです。魔法の練習でもしていたんですかね?
「丁度よかったマーガレット。私たちじゃわからなかったんだ」
「教えてお母さん!」
何をですか? あぁ、建築魔法ですか。いいですよ、教えてあげましょう。
あ、他にも教えて欲しい人がいる? いいですよ。読んできてください。
……え、なんかすごい人が集まってるんですけど、これ全員が魔法の練習希望者ですか? あ、全員学びたいと。目的は国の発展ですか。素晴らしい国民ですね。
カブさんもいますけど……あなた巣穴じゃないんですか?
まぁいいでしょう。じゃあ行きますよ。あ、城の建て方は知りませんよ。あれはやろうと思ってやったわけじゃありませんから。
色々とすることはありますが、まずはみんなの怪我の具合を確認しましょう。
かなり頑張って戦ってくれていたので、かなりボロボロです。
「ナオキは?」
「主の魔法で傷は塞がってる。今はアラエルと一緒に寝てるはずだ、ほら」
フェンの指し示すほうを向くと、ナオキに覆い被さるようにしてアラエルが寝ています。
「ナオキが死ぬ、ナオキが死ぬって大変だったんだぞ……変身も解かぬまま暴れるから城が傾きそうな勢いだった」
「心配だったんでしょうね。アラエル、ナオキのことを気に入ってますから」
ナオキは大丈夫そうです。
アダムはどこに行きました? あ、ここにいましたか。ほら、胸に飛び込んできていいんですよ。
「……お母さん、泥まみれ」
「えっ」
中々こないので、こっちから抱きしめに行こうとしたら拒否されました。……たしかに戦った影響で泥まみれです。
このままだと抱きしめたアダムの顔が泥まみれになってしまいます。感動の再会も何もありませんね。
いや、こんなもの魔法でなんとでもなります。ほら、指を鳴らせばすぐに綺麗になったでしょう?
アダムを抱きしめます。暖かいですね……。本当に良かったです、無事で。
アダムを抱き抱えたまま、後ろにいるフェンに身体を預けます。ふわふわですね……。
「久しぶりのもふもふです……癒されます……」
「いや、主。寝てる場合じゃないだろう」
「ちょっとだけ。ちょっとだけですから……」
あー。急に眠気が……。
「……あのよ、俺らのこと忘れてんだろ?」
「あ、勇者」
「『あ、勇者』じゃないんだよ! 一応俺ら敵なんだから忘れてんじゃねぇ!」
ご尤もですね。
「……まだ敵ですか?」
「っ……。知るかよ。あのデブにでも聞いとけ」
この様子だと悪さはしなさそうですね。一応何かあっては困るので、悪魔たちに監視をお願いします。
「おい聖女」
「金髪じゃないですか……なんですか?」
やばいです。眠気が限界に来てます。金髪がなにやら国を守っただのなんだと言っていますが、あんまり聞き取れません。
あぁ、起きてください。私……。
「……まさか寝たのか? 嘘だろ?! 俺話してるんだろうが!」
「無駄だ金髪」
「くっそ……色々大変だったんだぞ、まじで」
金髪ことブッチャーは、マーガレットたちがいない間、彼なりに国を守ろうと必死に動いていた。途中、他国からの偵察やら、厄介な魔物の侵入やらで大変だったのだが、それは眠るマーガレットの耳には届かない。
「……まぁ、我は聞いてやろう」
「僕も聞くよ」
「フェン……アダム……ありがとよ」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
おはようございます、マーガレットです。
どうやら国に帰ってきてすぐに眠気にやられてしまったようです。色々やることはあったんですが、やってしまいましたね。
まずは結界ですか。国を守るようにしっかり貼っておきましょう。あ、結界を守ってくれた天使達にもお礼を言わなきゃ行けませんね。
んー、それにしても清々しい朝です。
「あ、おはようお母さん。起きたんだね」
「おはようございます、アダム。すっかり寝てしまいました」
朝食をゆっくり食べたいところですが、やることがあるので軽く準備をして家を出ます。
「おはようございます、マーガレット様」
「おはようございます、シルフィ、ルールー」
この2人は昨日のことがあっても朝からバリバリ働いているみたいです。体力がすごいですね……。
「不在期間の国の状況を調べましたが、金髪主導の元、いくつかのトラブルはあったものの、目立った被害はないそうです」
やりますね金髪。昨日いろいろ言っていたのはこの事でしたか。
「あとは、龍の里の状況ですが……その」
「その?」
「壊滅してます」
えぇ?! なんでですか?! 守ったじゃないですか!
「言いづらいんですが……その、マーガレット様と敵の激戦の余波といいますか」
「……」
龍の里の方へ静かに頭を下げます。本っ当にごめんなさい。
「ということは今、龍の里にいた人達は?」
「この国に来てもらっています。マーガレット様が連れてきた小さな黒龍ですが、龍人曰く、生まれ変わりだそうです」
……なるほど。いや、あんまりなるほどって納得した訳じゃないんですけど、害はなさそうです。
「アナスタシアさんに懐いていると」
「生まれ変わっても花嫁は忘れないということですかね」
ヨセフの言葉からして、ヨセフの体になった黒龍は、伝説の龍と同じとみて間違いないでしょう。
そうなると、花嫁候補のアナスタシアさんに懐くというのも変な話ではありません。というか、今までの花嫁ってどうなってたんでしょうか?
「今度聞いておきますね」
「ありがとうございます。他に報告することはありますか?」
「もちろんです」
その後もしばらくの間、シルフィとルールーから報告を受けました。
細かいことが多かったですが、大きいことをまとめると、龍の里の人たちは一時的にこの国に住むということ。
あとは、ヨセフの存在は色々な国の伝承を調べるという方向で決まりました。謎が多すぎますからね。
……フェンとシラユキも、家族団欒を過ごしているみたいですね。子供が生まれたばかりなのに、戦いに駆り出してしまったこと、反省しなくてはなりません。
「一件落着、とは言いませんが……まぁほどほどに上手く行きましたか?」
「マーガレット様、その、王国から使者が来ています」
アナスタシアさんはあの王の娘ですもんね。
アナスタシアさんには怖い思いをさせてしまいましたし、形だけ見れば各国の意思で決められた龍の花嫁という仕組みを壊してしまいましたから、咎めるような連絡があってもおかしくはありません。
ただ、内容はシンプルなもので、保護への感謝とアナスタシアさんの返還要求でした。
「ということですが、どうします? アナスタシアさん」
「え、嫌なのじゃ」
え、断られてしまいました。アナスタシアさんは黒龍に餌を上げています。かわいいですね、私もあげていいですか?
あ、もぐもぐ食べてくれました。かわいいです。
「あ、もしかして迷惑なのじゃ?」
「いえ別に。向こうからの要求は本人が望むなら、という事でしたし……アナスタシアさんがいいなら、ここにいてくれていいですよ」
黒龍のこともありますし、この御伽の国であれば何かあっても対処しやすいという理由もありますが……ここを気に入ってくれたみたいですから、ぜひ住んでくれると私も嬉しいです。
「それに、バニラも安心するのじゃ」
「バニラさん?」
「小さい頃から、迷惑ばかりかけたのじゃ。ここなら、安心して暮らしてもらえると思うのじゃ」
……いい子ですね、アナスタシアさん。
「お母様と同じような目をするのはやめるのじゃ! なんなのじゃ?! バニラもたまにその顔をするのじゃ!」
「なんででしょうね」
みんな、アナスタシアさんを大切に思っているんですよ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
あれから数日。
龍の里の方々のための家を作ったり、アナスタシアさんとバニラさんのための家を作ったりと、なんだかんだで忙しかったです。
書類も沢山ですし……女王というのも大変です。
「ですが、今日は久しぶりのお休みです!」
午前中は仕事をしましたが、夜はおやすみを貰えました!
うーん、何をしましょうかね。おやすみと言っても、もう日は沈みかけています。
家の庭作り? いえ、アダムと遊ぶ? 色々思いつきますが……悩む時間もあまりありません。
とりあえず、歩きましょう。
夕暮れ時、みんな仕事が終わって自分の時間を過ごし始めるころです。
子供達は種族の差を気にせずに遊んでいますし、大人たちも十分な食事と、娯楽に勤しんで笑っています。
「我ながら、いい国を作れている気がします」
「あ、マーガレット様だ! こんばんは!」
「こんばんは」
子供が話しかけてきました。この子はエルフの子供ですね。見たことあります。
あら、お花の冠ですか。ありがとうございます。着けますね。
「かわいい! マーガレット様!」
「ふふ、ありがとうございます。ではお返しに」
魔法で同じくらい素敵なお花の冠を作って、その子の頭に乗せてあげます。
「わあ! すごいすごい!」
喜んでくれたようです。……やっぱり、今日はアダムと遊びましょうか。あの子は精神が大人に近いので、子供のように感じませんがまだ生まれたばかりです。
そうと決まれば、アダムを探します。
えーと、アダムの魔力は……見つけました。転移しましょう。
「アダム」
「お母さん?」
「マーガレット?」
バレンタインと一緒だったようです。魔法の練習でもしていたんですかね?
「丁度よかったマーガレット。私たちじゃわからなかったんだ」
「教えてお母さん!」
何をですか? あぁ、建築魔法ですか。いいですよ、教えてあげましょう。
あ、他にも教えて欲しい人がいる? いいですよ。読んできてください。
……え、なんかすごい人が集まってるんですけど、これ全員が魔法の練習希望者ですか? あ、全員学びたいと。目的は国の発展ですか。素晴らしい国民ですね。
カブさんもいますけど……あなた巣穴じゃないんですか?
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