エクリプス 〜衰耗の章〜

零/Zero.

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第1節

閑話《エガリテ道中にて》

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ちょっとだけ閑話を挟ませてもらうことにしました…。
すでにレンの【種族の章】にてコラボ編が始まっていると思うので、そちらもよろしくお願いします!
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外交のためにソーラティアを出たレーヴァ一行は、馬で山を越えた先にある小さな町で一夜を明かした。
翌日馬車に乗り換え、今は国と国を結ぶ大きな道を進んでいる。
その馬車の中で、レーヴァとゼヌアスは二人きりで会話をしていた。
「そういえばさ、ゼヌアスはどういう内容で条約結ぼうとしてるの?」
会話の中、レーヴァはゼヌアスにそう問いかけた。
「そういえば言ってなかったね。ちょっと待って」
そう言ってゼヌアスはカバンから分厚い手帳を取り出した。
そこには赤や青、黄色や緑など、の付箋が大量に挟まっており、紙もかなりボロボロだった。
「えーっと最後の方で…あっこの手帳違ったえーっと…」
そう言ってゼヌアスはカバンから他の手帳を取り出した。
この手帳も先程の手帳と同じく付箋が大量に挟まっていたが、紙自体はまだ新しい印象があった。
「あったあった。えーっとね、、、」
そう言ってゼヌアスは内容を説明し始めた。
条約の相手国であるエガリテは、ソーラティアの復興に協力してもらう他、有事の際に助けてもらう。
お礼としてソーラティアは、ここ数年で戦争以前の状態に戻りつつある高原野菜を提供する。
大雑把に言えばそのような内容だった。
「…だいたいこんな感じかな」
「…それうちの食料なくならない?」
話を聞いたレーヴァは、思ったことをそのまま口に出した。
「…支援の中に食料支援も含めてるよ?」
「それちゃんと書かないとわからないでしょ…」
レーヴァは頭を抱えた。
「ゼヌアスって『行間を読んでくれ』って言って肝心なとこ言わなかったりするからなぁ…」
「小説家としてはこの程度の行間読めてくれって話だね。」
「まったく…ゼヌアスって人は…」
レーヴァはまた頭を抱える。
「まぁまぁ。詳しい話は後で決めようってことになってるし、大丈夫でしょ。」
「はぁ…あとでちゃんと謝らないと…」
「あはは。レーヴァは保護者なのかい?」
「実質保護者みたいなもんでしょ…ゼヌアスがそんなんだと___」
二人は笑いながら、馬車に身をゆられて進んでいくのだった。。。
==========================
みっじか。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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