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4章:出版の戦略を立てよう
第27話 分量は減らず。ただ増えゆくのみ。
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「冒険者パーティーの経営を支援します!」というタイトルの通り、元々の構想としては、せいぜい30話から50話ぐらいで終わる、街場の冒険者を支援していく物語のはずでした。
困っている冒険者が来る。それをアドバイスして問題を解決する。みんな幸せになる!
そういう、いわば水戸黄門的な、お約束で回る世界を書くつもりだったのです。
読者の方も、それを期待して読まれていたのだと思います。
ところが、書いている内に「本当にこの世界の冒険者を救おうと思ったら、一体何をすべきなんだろう?」などと考え始めてしまったのですね。
相談業コンサルで目の前の冒険者パーティーを救うことはできても、この世界の多くの冒険者稼業をしている人々を救うことはできない、ということに気がついてしまったわけです。
そこから今では700話以上続けているわけですが、とはいえ、その方向転換ーーー自分としては思考の延長として必然的な結果でしたがーーについては、連載時に多くの読者様からご指摘や批判を頂いたのも事実です。
それと同じことを編集の方に指摘されたわけです。
「確かに、コンサル部分は足した方がいいでしょうね」と頷くしかありません。
Web版を読んでいない読者には、やはり日常感覚で想像可能な身近なコンサルの方が受けが良いでしょうし、また折角の機会なので、パーティー向けのコンサルを考えてみるのも良い、と思ったからです。
ですが、そうなると問題はますます難しくなります。
物語の区切りを良くするためには分量を減らさなければならず、そのための相談をしていたはずなのに、あれを足す、これを足す、と分量が増えていくばかりなのです。
「ちょっと困りましたねえ・・・」と、さすがに二人で腕組みをしながら考え込んでしまいました。
ですが、何度も繰り返しになりますが打ち合わせの時間は限られています。
悠長に悩んでいる時間はありません。
「しかしまあ、空白を削ったり文章のダイエットをすれば何とかなるでしょう!」
と無理やり話に区切りをつけざるを得なかったのです。
困っている冒険者が来る。それをアドバイスして問題を解決する。みんな幸せになる!
そういう、いわば水戸黄門的な、お約束で回る世界を書くつもりだったのです。
読者の方も、それを期待して読まれていたのだと思います。
ところが、書いている内に「本当にこの世界の冒険者を救おうと思ったら、一体何をすべきなんだろう?」などと考え始めてしまったのですね。
相談業コンサルで目の前の冒険者パーティーを救うことはできても、この世界の多くの冒険者稼業をしている人々を救うことはできない、ということに気がついてしまったわけです。
そこから今では700話以上続けているわけですが、とはいえ、その方向転換ーーー自分としては思考の延長として必然的な結果でしたがーーについては、連載時に多くの読者様からご指摘や批判を頂いたのも事実です。
それと同じことを編集の方に指摘されたわけです。
「確かに、コンサル部分は足した方がいいでしょうね」と頷くしかありません。
Web版を読んでいない読者には、やはり日常感覚で想像可能な身近なコンサルの方が受けが良いでしょうし、また折角の機会なので、パーティー向けのコンサルを考えてみるのも良い、と思ったからです。
ですが、そうなると問題はますます難しくなります。
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「ちょっと困りましたねえ・・・」と、さすがに二人で腕組みをしながら考え込んでしまいました。
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