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ロゼリア学園編入試験
合格発表
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医務室でメディナに治療してもらったデイジーは、その後もしばらく休むと回復していった。
「デイジーちゃん、痛いところない?」
「はい、もう大丈夫です」
「そう、よかったわ。それにしてもここは不便ね、モニターがないから試合の様子が見れないんだもの」
医務室は試験会場の近くにあるとはいえここにはモニターが設置されていない為、リオの試合を見ることができなかった。
「でも、レオが私の代わりにリオの応援してくれてますから」
「勝っているといいわね」
「はい!」
楽しそうに2人が話をしていると、マイクの電源が入る音が聞こえた。
《第三試合、リオ・イグトルス対ファウル・デルボーですが。問題が発生した為、試合中止とさせていただきます。》
グランの声で放送が流れると、その内容にデイジーは驚きを隠せずにいた。
「え、、、問題?」
「試合中止って事は決着はついてないのかしら」
「リオ、、、」
何かあったのかわからず、不安になっていると再びグランの声が聞こえてくる。
《以上でロゼリア学園編入試験、全審査を終了します。続きまして合否の発表に移りますので、参加者様は会場中央までお越しください。》
「あ、行かなきゃ」
グランの言葉を聞いたデイジーは布団を剥がし、ベッドから降りると身だしなみを少し整えた。
「1人で行ける?」
「大丈夫です、ありがとうございました」
デイジーは深々と頭を下げてお礼を言うと小走りで医務室を出て行った。
会場まで辿りつくと、最初の時と同様に中央に数名集まっていた。
自分が最後だとわかったデイジーは慌てて走り出すと、集まっている中にいたレオが先に気づき「デイジー」と声をかけた。
「遅れてごめんね」
「いや、、、別に」
「どうしたの?」
「、、、なんでもねぇよ」
反応が薄く元気のないレオの姿に疑問を抱きながら隣を見ると、リオも俯いていた。
「リオ、どうしたの?」
「あ、デイジー、、、怪我は大丈夫?」
「私は大丈夫だけど、試合が中止になったんでしょ。なにがあったの?」
「そ、それは、、、」
デイジーに対して明らかに挙動不審な動きを見せたリオ。レオと顔を合わせるのを避けているようにも見える。
デイジーが不思議がっていると、前にグランが現れマイクの電源を入れた。
《皆様、本日はお疲れ様でした。早速ですが、ロゼリア学園編入試験の合格者を発表致します。》
いよいよ、結果発表の時が来た。観客席も含めその場にいる誰もが息を呑み、緊張が漂っていた。
グランはポケットから1枚の紙を取り出し、中身を開けると口を開いた。
《合格者はアリエル・スキューマ、デイジー・クラル。以上です。》
「「「「「!!!!!!」」」」」
「、、、」
受験者の大半は驚いた顔を見せたが、アリエルだけは澄ました顔をしていた。
《呼ばれた2名は前へ出てきてください。》
グランに名前を呼ばれたデイジーとアリエルはゆっくりと踏み出してグランの前に立ち止まった。
《アリエル・スキューマ。貴方は学力、レイズ量に関して今回の受験者の中でもトップクラスでした。ですが、レオ・イグトルスとの試合の時、冷静に観察する事に時間をかけすぎて攻撃が遅れているところが見えました。使い方や戦闘時の対応などあらゆるケースを想定しながら行動しなければなりません。そのところをこれからロゼリア学園で学んでいってください。》
「はい、ありがとうございます」
グランはマイクでアリエルの評価を発表すると、アリエルは表情を変えずに終始澄ました顔で頭を下げた。
話終わるとグランはデイジーに体を向き替えた。
《デイジー・クラル。貴方も学力、レイズ量共に申し分ありませんでした。試合ではかなり不利な状況に陥っても貴方は危険を顧みず、勇敢に小さな命を守りました。これからもその勇敢な心を忘れずにロゼリア学園で学んで行ってください。》
「は、はい、、、!」
《以上でロゼリア学園編入試験を、、、》
「ちょっと待ってくれたまえ!」
グランの話を遮ったのは不機嫌そうに仁王立ちをしたファウルだった。
グランは偉そうな態度を示しているファウルに対して冷静に「なにか?」と尋ねた。
「納得がいかない!どうしてこのファウル様が不合格なのだ!説明してもらいたい!」
「、、、不合格の理由が知りたいのですか。」
「あぁ、そうだ!さもないとパパに言いつけて、この学園の寄付をやめてもらうぞ!」
グランに対して指を刺し、鼻息を荒くした。
グランは呆れた顔をしてため息を吐くと「わかりました、おひとりずつご説明します。」と言ってゆっくり話し始めた。
「デイジーちゃん、痛いところない?」
「はい、もう大丈夫です」
「そう、よかったわ。それにしてもここは不便ね、モニターがないから試合の様子が見れないんだもの」
医務室は試験会場の近くにあるとはいえここにはモニターが設置されていない為、リオの試合を見ることができなかった。
「でも、レオが私の代わりにリオの応援してくれてますから」
「勝っているといいわね」
「はい!」
楽しそうに2人が話をしていると、マイクの電源が入る音が聞こえた。
《第三試合、リオ・イグトルス対ファウル・デルボーですが。問題が発生した為、試合中止とさせていただきます。》
グランの声で放送が流れると、その内容にデイジーは驚きを隠せずにいた。
「え、、、問題?」
「試合中止って事は決着はついてないのかしら」
「リオ、、、」
何かあったのかわからず、不安になっていると再びグランの声が聞こえてくる。
《以上でロゼリア学園編入試験、全審査を終了します。続きまして合否の発表に移りますので、参加者様は会場中央までお越しください。》
「あ、行かなきゃ」
グランの言葉を聞いたデイジーは布団を剥がし、ベッドから降りると身だしなみを少し整えた。
「1人で行ける?」
「大丈夫です、ありがとうございました」
デイジーは深々と頭を下げてお礼を言うと小走りで医務室を出て行った。
会場まで辿りつくと、最初の時と同様に中央に数名集まっていた。
自分が最後だとわかったデイジーは慌てて走り出すと、集まっている中にいたレオが先に気づき「デイジー」と声をかけた。
「遅れてごめんね」
「いや、、、別に」
「どうしたの?」
「、、、なんでもねぇよ」
反応が薄く元気のないレオの姿に疑問を抱きながら隣を見ると、リオも俯いていた。
「リオ、どうしたの?」
「あ、デイジー、、、怪我は大丈夫?」
「私は大丈夫だけど、試合が中止になったんでしょ。なにがあったの?」
「そ、それは、、、」
デイジーに対して明らかに挙動不審な動きを見せたリオ。レオと顔を合わせるのを避けているようにも見える。
デイジーが不思議がっていると、前にグランが現れマイクの電源を入れた。
《皆様、本日はお疲れ様でした。早速ですが、ロゼリア学園編入試験の合格者を発表致します。》
いよいよ、結果発表の時が来た。観客席も含めその場にいる誰もが息を呑み、緊張が漂っていた。
グランはポケットから1枚の紙を取り出し、中身を開けると口を開いた。
《合格者はアリエル・スキューマ、デイジー・クラル。以上です。》
「「「「「!!!!!!」」」」」
「、、、」
受験者の大半は驚いた顔を見せたが、アリエルだけは澄ました顔をしていた。
《呼ばれた2名は前へ出てきてください。》
グランに名前を呼ばれたデイジーとアリエルはゆっくりと踏み出してグランの前に立ち止まった。
《アリエル・スキューマ。貴方は学力、レイズ量に関して今回の受験者の中でもトップクラスでした。ですが、レオ・イグトルスとの試合の時、冷静に観察する事に時間をかけすぎて攻撃が遅れているところが見えました。使い方や戦闘時の対応などあらゆるケースを想定しながら行動しなければなりません。そのところをこれからロゼリア学園で学んでいってください。》
「はい、ありがとうございます」
グランはマイクでアリエルの評価を発表すると、アリエルは表情を変えずに終始澄ました顔で頭を下げた。
話終わるとグランはデイジーに体を向き替えた。
《デイジー・クラル。貴方も学力、レイズ量共に申し分ありませんでした。試合ではかなり不利な状況に陥っても貴方は危険を顧みず、勇敢に小さな命を守りました。これからもその勇敢な心を忘れずにロゼリア学園で学んで行ってください。》
「は、はい、、、!」
《以上でロゼリア学園編入試験を、、、》
「ちょっと待ってくれたまえ!」
グランの話を遮ったのは不機嫌そうに仁王立ちをしたファウルだった。
グランは偉そうな態度を示しているファウルに対して冷静に「なにか?」と尋ねた。
「納得がいかない!どうしてこのファウル様が不合格なのだ!説明してもらいたい!」
「、、、不合格の理由が知りたいのですか。」
「あぁ、そうだ!さもないとパパに言いつけて、この学園の寄付をやめてもらうぞ!」
グランに対して指を刺し、鼻息を荒くした。
グランは呆れた顔をしてため息を吐くと「わかりました、おひとりずつご説明します。」と言ってゆっくり話し始めた。
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