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ヒューナ村
出発
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ロゼリア学園への編入試験を受ける決意をした三人は、話し合いをした数日後、ついにその時がやってきた。
身支度を終えたデイジーは「このくらいかな」と荷物の最終確認をすると部屋の窓からヒューナ村を見渡した。
(もしかしたら今日でヒューナ村ともお別れかな)
少し切なそうな顔をして空を見上げる。
リオはあれからさらに調べると、ロゼリア学園はヒューナ村のある国からはかなり離れている国にあることが分かった。
その間、レオとデイジーは村長や学校の先生、村の住民たちに編入試験を受ける話をした。
周りの大人たちは心配そうに止めていたが、最終的には村長からの許しをもらうことができた。
そして、今日三人の若者が新たな希望を胸に新たな旅に出る。
(でも、やっぱり寂しいな)
窓から離れ、鏡を見る。
(あなたなら大丈夫だよ)と鏡に映る自分に伝える。そして大きなカバンに鏡を入れチャックを閉める。
「ふぅ」と一息つくと「デイジー」と外からリオの呼ぶ声が聞こえると、カバンを持って玄関へと向かった。
靴を履き、玄関に手をかけた時後ろを振り向く。そして家の中に向かって深く頭を下げると「行ってきます!!」と元気に声を出し、外へと飛び出した。
玄関を開けると、レオとリオが待っていた。
「おはよう、デイジー」
「おはよう、リオ。レオもおはよう」
「おう、もう馬車来てるぜ」
「荷物持つよ」とリオがデイジーの持っていたカバンを持つと、先に歩き出した。
その後ろをレオとリオも続いて歩きだした。
「二人の荷物は?」
「先に乗せた。あとはお前のだけ」
「遅れてごめんね」
「出発まで時間はあるから大丈夫だよ」
二人の会話に後ろに顔を向けてリオが答える。
「そっか、ありがとう」とデイジーが言うとリオは嬉しそうに笑うと、また前を向いて歩き出した。
しばらくすると、村の入り口が見えてくると何やら人だかりができていた。
一人の少年が後ろを振り向きデイジーに気づくと「あ、来たよ!!」と大きな声を出し、それに気づいた周りの人々も「デイジーだ!」「やっと来たな!」「待ってたよ!」とたくさんの声が飛び交った。
その光景にデイジーは驚きを隠せないでいた。
「すまんのぉ、村の連中がどうしても見送りたいと言ってな」
「だからって全員来ることねぇだろ、うるせぇし」
「何を言っておる!デイジーにお前たちを任せるんじゃぞ!村長として、家族としてちゃんと託さないといかんだろう!」
「そうじゃねぇよクソじじぃ、、、」とブツブツ何かを言っているレオを横に、リオはデイジーの荷物を運び、そして学校の先生がデイジーに声をかけた。
「いよいよだな」
「はい、みんなにここまでしてもらえるなんて思ってませんでした」
「みんな、お前たちが大好きだからな。村長ではないが、レオとリオのことよろしくな」
先生はデイジーの肩に手を置いて笑顔を向けるとデイジーは「はい!任せてください!」と笑って答えた。
少し前のデイジーでは想像もつかなかったような姿に先生は安心した顔を見せた。
すると誰かに服を引っ張られた感覚があり、振り返ると小さい女の子がデイジーの服の裾を引っ張っていた。
彼女はこの間、転んで怪我をしたところを学校でデイジーに治してもらっていた子だった。
女の子の目線に合わせるようにしゃがみ「どうしたの?」と聞くと女の子は恥ずかしそうにモジモジと体をくねらせた。
そしてしばらくすると、綺麗なピンク色をした一輪の花が目の前に現れた。
「これは?」
「あ、あのね、、、ずっと育ててたお花、、、昨日、お家で咲いたの、デイジーみたいだから、、、どうしても渡したかったの」
「こんな綺麗なお花、もらっていいの?」
「この間のお礼と、、、頑張れって思って、、、デイジー、受け取って?」
そう言われるとデイジーは優しく花を受け取ると、頬を少し赤く染め嬉しそうに「ありがとう、大事にするね」と伝えると女の子も嬉しそうに笑い、デイジーに抱きついた。
「デイジー!大好き!」と女の子から言われると、デイジーも強く体を抱きしめて「私も大好きだよ!」と言った。
その姿を見た村の大人たちは涙を流し、名残惜しいが「そろそろ、じかんだよ」とリオから呼ばれた。
2人は離れると、デイジーは馬車の乗り口に着き、後ろを振り返る。
笑顔を見せる老人と涙を流す大人、笑って元気よく手を振っている子供達の姿にデイジーの目にも涙が溜まっていた。
そして村の住人たちから大きな声で「いってらっしゃい!!!」と言われると、負けない声量でデイジーも「いってきます!!!」と言って馬車に乗る。
続けてレオとリオも乗り込むと、馬車は軽やかに走り出した。
「大丈夫?」と心配そうにリオが尋ねると、涙を拭くがすぐに笑顔に戻って「大丈夫!」と言う。
「私は知りたいの、時の巫女の事を」
「うん、そうだね」
「、、、頑張ろう、『三人』で!」
「「あぁ!/うん!」」
馬車の窓から覗くと生まれ育った大好きな村がだんだんと小さくなっていった。
(ありがとう、ヒューナ。行ってきます)
身支度を終えたデイジーは「このくらいかな」と荷物の最終確認をすると部屋の窓からヒューナ村を見渡した。
(もしかしたら今日でヒューナ村ともお別れかな)
少し切なそうな顔をして空を見上げる。
リオはあれからさらに調べると、ロゼリア学園はヒューナ村のある国からはかなり離れている国にあることが分かった。
その間、レオとデイジーは村長や学校の先生、村の住民たちに編入試験を受ける話をした。
周りの大人たちは心配そうに止めていたが、最終的には村長からの許しをもらうことができた。
そして、今日三人の若者が新たな希望を胸に新たな旅に出る。
(でも、やっぱり寂しいな)
窓から離れ、鏡を見る。
(あなたなら大丈夫だよ)と鏡に映る自分に伝える。そして大きなカバンに鏡を入れチャックを閉める。
「ふぅ」と一息つくと「デイジー」と外からリオの呼ぶ声が聞こえると、カバンを持って玄関へと向かった。
靴を履き、玄関に手をかけた時後ろを振り向く。そして家の中に向かって深く頭を下げると「行ってきます!!」と元気に声を出し、外へと飛び出した。
玄関を開けると、レオとリオが待っていた。
「おはよう、デイジー」
「おはよう、リオ。レオもおはよう」
「おう、もう馬車来てるぜ」
「荷物持つよ」とリオがデイジーの持っていたカバンを持つと、先に歩き出した。
その後ろをレオとリオも続いて歩きだした。
「二人の荷物は?」
「先に乗せた。あとはお前のだけ」
「遅れてごめんね」
「出発まで時間はあるから大丈夫だよ」
二人の会話に後ろに顔を向けてリオが答える。
「そっか、ありがとう」とデイジーが言うとリオは嬉しそうに笑うと、また前を向いて歩き出した。
しばらくすると、村の入り口が見えてくると何やら人だかりができていた。
一人の少年が後ろを振り向きデイジーに気づくと「あ、来たよ!!」と大きな声を出し、それに気づいた周りの人々も「デイジーだ!」「やっと来たな!」「待ってたよ!」とたくさんの声が飛び交った。
その光景にデイジーは驚きを隠せないでいた。
「すまんのぉ、村の連中がどうしても見送りたいと言ってな」
「だからって全員来ることねぇだろ、うるせぇし」
「何を言っておる!デイジーにお前たちを任せるんじゃぞ!村長として、家族としてちゃんと託さないといかんだろう!」
「そうじゃねぇよクソじじぃ、、、」とブツブツ何かを言っているレオを横に、リオはデイジーの荷物を運び、そして学校の先生がデイジーに声をかけた。
「いよいよだな」
「はい、みんなにここまでしてもらえるなんて思ってませんでした」
「みんな、お前たちが大好きだからな。村長ではないが、レオとリオのことよろしくな」
先生はデイジーの肩に手を置いて笑顔を向けるとデイジーは「はい!任せてください!」と笑って答えた。
少し前のデイジーでは想像もつかなかったような姿に先生は安心した顔を見せた。
すると誰かに服を引っ張られた感覚があり、振り返ると小さい女の子がデイジーの服の裾を引っ張っていた。
彼女はこの間、転んで怪我をしたところを学校でデイジーに治してもらっていた子だった。
女の子の目線に合わせるようにしゃがみ「どうしたの?」と聞くと女の子は恥ずかしそうにモジモジと体をくねらせた。
そしてしばらくすると、綺麗なピンク色をした一輪の花が目の前に現れた。
「これは?」
「あ、あのね、、、ずっと育ててたお花、、、昨日、お家で咲いたの、デイジーみたいだから、、、どうしても渡したかったの」
「こんな綺麗なお花、もらっていいの?」
「この間のお礼と、、、頑張れって思って、、、デイジー、受け取って?」
そう言われるとデイジーは優しく花を受け取ると、頬を少し赤く染め嬉しそうに「ありがとう、大事にするね」と伝えると女の子も嬉しそうに笑い、デイジーに抱きついた。
「デイジー!大好き!」と女の子から言われると、デイジーも強く体を抱きしめて「私も大好きだよ!」と言った。
その姿を見た村の大人たちは涙を流し、名残惜しいが「そろそろ、じかんだよ」とリオから呼ばれた。
2人は離れると、デイジーは馬車の乗り口に着き、後ろを振り返る。
笑顔を見せる老人と涙を流す大人、笑って元気よく手を振っている子供達の姿にデイジーの目にも涙が溜まっていた。
そして村の住人たちから大きな声で「いってらっしゃい!!!」と言われると、負けない声量でデイジーも「いってきます!!!」と言って馬車に乗る。
続けてレオとリオも乗り込むと、馬車は軽やかに走り出した。
「大丈夫?」と心配そうにリオが尋ねると、涙を拭くがすぐに笑顔に戻って「大丈夫!」と言う。
「私は知りたいの、時の巫女の事を」
「うん、そうだね」
「、、、頑張ろう、『三人』で!」
「「あぁ!/うん!」」
馬車の窓から覗くと生まれ育った大好きな村がだんだんと小さくなっていった。
(ありがとう、ヒューナ。行ってきます)
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