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2話 昨夜は……
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エリーゼが家に着く頃には涙は乾いていて、思いっきり泣いたせいか表情もも幾分スッキリと明るい。エリーゼは自室のテーブルセットに座って、昨晩の事を思い返して溜息をついた。
部屋は食堂兼居酒屋の2階にあり、夜は騒がしいが代わりに家賃が格安であるし、夜でも人が通り多いから防犯にもなるため、彼女は好んで住んでいた。
この辺りは比較的治安がいいが、それでも女の一人暮らしは用心しなくてはならず、時々、何の憂いもない少女が失踪したりするし、強姦も殺人もうら若き女性が多い。女性の一人暮らしは非常に危ない。
エリーゼ・マクダウェルは田舎にある街を含む一帯のこれといった産業もなく、小麦畑が広がる領地の領主の娘だったが、父に女優になる夢を反対され、社交デビューの歳に家を飛び出し既に2年が経った。彼女の父は何度もエリーゼの住む王都に来ては家に帰るよう説得した。
部屋は子爵令嬢とは思えないような殺風景な部屋で、飾り気のない家具が並んでいる。何故なら、仕送りも貰わず自活しているからだ。エリーゼは窓の外に目を向けた。街道は早朝にも関わらず人通りが多い。この界隈は飲食店が多く、朝から仕入れや下準備など開店準備で騒がしい。下の居酒屋の女店主が店先に出て来て、石を敷き詰めた道を箒で掃除していた。
自室にあるテーブルセットに座り、自身で入れた紅茶を飲んだ。ウバ特有の独特なメントールの様な爽やかな香りが、荒んだ心を癒やしてくれるような気がして自然と笑んだ。
「昨日は……劇場主であるアルグリッド侯爵パーティーに呼ばれたんだわ」
自分に話しかけるように、ひとりごちた。
エリーゼはトップ女優を夢見てた。国で一番大きな劇場であるルレーブ劇場で主演をやるのが目標である。先日、オーディションを受けたが、辛うじてもらった役は脇役だった。主役を射止めたマリアンジェラ嬢は上手くも下手でもなかった。味に例えるなら無味無臭だ。一流の役者には持ち味があるものが多い。彼女にはそれがなく、美人だが存在感が無かった。納得いかなかったエリーゼが、抗議しようと芸術監督の所へ訪れた時だった。
「叔父様、ありがとうございます」
薄く開いたドアから見えるのは、マリアンジェラ嬢とその父親らしき男性とアルグリッド侯爵と舞台監督だった。
「良いんだよ。マリア。主役にするなんて私に任せておけば、お茶の子さいさいだ」
「でも、折角オーディションをしたのに可哀想だわ。最初から私に決まっていたなんて……」
マリアアンジェラは綺麗な柳眉をハの字に下げた。
「ウソ……」
エリーゼの呟いた声は誰の耳にも届かなかった。
実力と容姿さえ磨けばトップ女優になれると思っていたエリーゼはショックを受けた。まさかコネで主役が決まっている出来レースだとは微塵も疑ってなかったからだ。話を聞いて諦めたエリーゼは足取り重く帰宅したのだった。エリーゼはよくバカ正直だと幼馴染に揶揄われた。曲がった事が大嫌いだったからこそ、今回のことはとても傷ついた。もう実家に戻って諦めようと考えてしまうほどに。
あの日は月が綺麗な夜だった。星たちが気後れするほど、月は光り輝いていた。オーディションが出来レースだったことを知ったエリーゼの心は荒んでいた。だから、普段は殆ど飲まないお酒を次から次へとのんでいた。
「エリーゼ?大丈夫?飲み過ぎじゃない?」
煽るように何杯もシャンパンを呑む私にに、女優仲間のオデットはエメラルドのような瞳を心配そうに揺らしながら、話しかけた。
「らいじょーぶよ!これが呑まずにいられるかしらぁ」
空になったグラスを給仕に渡し、さらにもう一杯シャンパンを受け取ってグイッと飲み干した。明らかに呂律の回ってないエリーゼに疑惑の目を向けたが、オデットはそれ以上諭すような言葉は言わなかった。
「……それにしてもすごい豪華なパーティね。気後れしちゃうわ。エリーゼは誰かと踊らないの?」
「そんらの時間の無駄らよー。相手にとっても。私は誰とも結婚も恋仲にすらなる気はないのよ。しょれなのに気を持たせるようなことをするなんてできらいわ」
「もったいないわね。豊かで輝く金髪に宝石のように美しく神秘的なバイオレットの瞳に玲瓏な歌声にそのスタイル……。貴方にかかればどんな男も思いのままじゃない。正直、羨ましいわ」
オデットはエリーゼに見惚れて、ほうっとため息を吐いて情熱的な赤髪を耳に掛けた。
「やめてよ、興味ないわ」
エリーゼは嫌そうに手を振った。
そこに劇場主のアルグリッド侯爵がやってきた。小太りでガイゼル髭を蓄えた男だ。ぷっくりとした手には大きな宝石の付いた複数の指輪が嵌まっている。
「お嬢さん方、楽しんでいるかな?」
「ええ、なかなかお目にかかれないほど素敵なパーティですね」
エリーゼは反射的に爪の先まで神経を渡らせて流れるような動作で華麗に礼をし、美しく微笑み世辞を言った。それを下卑た視線で侯爵は見ていた。エリーゼは内心不快に感じたが、エリーゼにとっていつもどおりの事だから、表情は変わらなかった。何故なら男性に色欲を含んだ視線で見られることは、しばしばあり慣れていたからだ。然し、外見が違えば声も掛けないだろうと思ったエリーゼは肥えた中年男性をとても冷めた心根で見ていた。それと同時に酔いもだいぶ醒めた。
「よければ、一緒に踊ってくれるかな?」
マグリット侯爵の差し出した手に、内心の不快感を微塵も出さずにエリーゼは微笑み手を重ねた。
豪華なシャンデリアの元、楽士の音楽と侯爵のリードに身を任せながら、エリーゼは周囲の目を惹くぐらい優雅に踊ったが、覚束ない足が縺れて体制が崩れそうになったその瞬間にマグリット侯爵はエリーゼの腰を抱いた。近くなった体から、きついムスクの香りが鼻につく。侯爵は香水のつけ過ぎだとエリーゼは思った。
「今晩、どうかな?」
アルグリッド侯爵の手がお尻の際までエリーゼの下がっていった。彼はエリーゼに何度も関係を迫っていた。彼はデビュタントもおざなりに済ました為、エリーゼが子爵令嬢とは知らず、そのような不躾な事を言ったのだった。ただの平民出の娘だと思っていたからこそだ。
(ふざけんな! エロジジィ)
上に兄が三人の男兄弟に囲まれたエリーゼは、顔に似合わず言葉遣いが悪かった。上の兄達を追いかけ、野山を駆け回った幼少時代を過ごした彼女は、同性の友達より異性の友達が多く、兄のお下がりを着ていたため、幼馴染の男の子は7歳まで私を男だと思っていた。
「マグリット候爵様は結婚なさってるじゃないですか。私とても嫉妬深いんですの。奥様が居る方と愛し合うなんてジェラシーでどうにかなってしまうかもしれませんわ」
「僕の愛は君だけだよ」
マグリット侯爵はエリーゼの頬を撫でた。エリーゼの背中から悪寒が駆け上った。
「僕の愛人になれば、今度の公演の主役にしてあげるよ」
マグリット侯爵は今度はエリーゼのお尻を厭らしい手付きで撫で回した。エリーゼは顔では笑っていたが、そのおでこには青筋が浮かんでいた。然し侯爵からは前髪で隠れて見えていない。
(このオヤジ、殴りたい!)
「マグリット侯爵様は冗談がお好きですわね」
「私はいつでも本気だよ。いつでもときめいていたいからね」
彼はエリーゼにウィンクをした。
(ふざけるな! 私はお前の愛人になるために女優を目指してるんじゃない!)
エリーゼは殴りかかりたい衝動を拳を握りしめ必死に耐え抜いた。
――パーティー会場内に流れてる曲が終わった。
「では、色よい返事を待っているからね」
マグリット侯爵はエリーゼの手を握ると、親指の腹で彼女の手の甲を撫で回し口づけた。エリーゼは侯爵が見えなくなった後、手の甲をナフキンでゴシゴシ拭った。そこは擦りすぎて皮膚が赤くなっていた。
エリーゼは叫びだしたかいぐらい腹が立っていた。然し、そんなことはできるはずもないため、仕方なくテラスへ向かった。イライラしたエリーゼは途中に給仕からグラスを取り、再びシャンパンを二杯煽った。
部屋は食堂兼居酒屋の2階にあり、夜は騒がしいが代わりに家賃が格安であるし、夜でも人が通り多いから防犯にもなるため、彼女は好んで住んでいた。
この辺りは比較的治安がいいが、それでも女の一人暮らしは用心しなくてはならず、時々、何の憂いもない少女が失踪したりするし、強姦も殺人もうら若き女性が多い。女性の一人暮らしは非常に危ない。
エリーゼ・マクダウェルは田舎にある街を含む一帯のこれといった産業もなく、小麦畑が広がる領地の領主の娘だったが、父に女優になる夢を反対され、社交デビューの歳に家を飛び出し既に2年が経った。彼女の父は何度もエリーゼの住む王都に来ては家に帰るよう説得した。
部屋は子爵令嬢とは思えないような殺風景な部屋で、飾り気のない家具が並んでいる。何故なら、仕送りも貰わず自活しているからだ。エリーゼは窓の外に目を向けた。街道は早朝にも関わらず人通りが多い。この界隈は飲食店が多く、朝から仕入れや下準備など開店準備で騒がしい。下の居酒屋の女店主が店先に出て来て、石を敷き詰めた道を箒で掃除していた。
自室にあるテーブルセットに座り、自身で入れた紅茶を飲んだ。ウバ特有の独特なメントールの様な爽やかな香りが、荒んだ心を癒やしてくれるような気がして自然と笑んだ。
「昨日は……劇場主であるアルグリッド侯爵パーティーに呼ばれたんだわ」
自分に話しかけるように、ひとりごちた。
エリーゼはトップ女優を夢見てた。国で一番大きな劇場であるルレーブ劇場で主演をやるのが目標である。先日、オーディションを受けたが、辛うじてもらった役は脇役だった。主役を射止めたマリアンジェラ嬢は上手くも下手でもなかった。味に例えるなら無味無臭だ。一流の役者には持ち味があるものが多い。彼女にはそれがなく、美人だが存在感が無かった。納得いかなかったエリーゼが、抗議しようと芸術監督の所へ訪れた時だった。
「叔父様、ありがとうございます」
薄く開いたドアから見えるのは、マリアンジェラ嬢とその父親らしき男性とアルグリッド侯爵と舞台監督だった。
「良いんだよ。マリア。主役にするなんて私に任せておけば、お茶の子さいさいだ」
「でも、折角オーディションをしたのに可哀想だわ。最初から私に決まっていたなんて……」
マリアアンジェラは綺麗な柳眉をハの字に下げた。
「ウソ……」
エリーゼの呟いた声は誰の耳にも届かなかった。
実力と容姿さえ磨けばトップ女優になれると思っていたエリーゼはショックを受けた。まさかコネで主役が決まっている出来レースだとは微塵も疑ってなかったからだ。話を聞いて諦めたエリーゼは足取り重く帰宅したのだった。エリーゼはよくバカ正直だと幼馴染に揶揄われた。曲がった事が大嫌いだったからこそ、今回のことはとても傷ついた。もう実家に戻って諦めようと考えてしまうほどに。
あの日は月が綺麗な夜だった。星たちが気後れするほど、月は光り輝いていた。オーディションが出来レースだったことを知ったエリーゼの心は荒んでいた。だから、普段は殆ど飲まないお酒を次から次へとのんでいた。
「エリーゼ?大丈夫?飲み過ぎじゃない?」
煽るように何杯もシャンパンを呑む私にに、女優仲間のオデットはエメラルドのような瞳を心配そうに揺らしながら、話しかけた。
「らいじょーぶよ!これが呑まずにいられるかしらぁ」
空になったグラスを給仕に渡し、さらにもう一杯シャンパンを受け取ってグイッと飲み干した。明らかに呂律の回ってないエリーゼに疑惑の目を向けたが、オデットはそれ以上諭すような言葉は言わなかった。
「……それにしてもすごい豪華なパーティね。気後れしちゃうわ。エリーゼは誰かと踊らないの?」
「そんらの時間の無駄らよー。相手にとっても。私は誰とも結婚も恋仲にすらなる気はないのよ。しょれなのに気を持たせるようなことをするなんてできらいわ」
「もったいないわね。豊かで輝く金髪に宝石のように美しく神秘的なバイオレットの瞳に玲瓏な歌声にそのスタイル……。貴方にかかればどんな男も思いのままじゃない。正直、羨ましいわ」
オデットはエリーゼに見惚れて、ほうっとため息を吐いて情熱的な赤髪を耳に掛けた。
「やめてよ、興味ないわ」
エリーゼは嫌そうに手を振った。
そこに劇場主のアルグリッド侯爵がやってきた。小太りでガイゼル髭を蓄えた男だ。ぷっくりとした手には大きな宝石の付いた複数の指輪が嵌まっている。
「お嬢さん方、楽しんでいるかな?」
「ええ、なかなかお目にかかれないほど素敵なパーティですね」
エリーゼは反射的に爪の先まで神経を渡らせて流れるような動作で華麗に礼をし、美しく微笑み世辞を言った。それを下卑た視線で侯爵は見ていた。エリーゼは内心不快に感じたが、エリーゼにとっていつもどおりの事だから、表情は変わらなかった。何故なら男性に色欲を含んだ視線で見られることは、しばしばあり慣れていたからだ。然し、外見が違えば声も掛けないだろうと思ったエリーゼは肥えた中年男性をとても冷めた心根で見ていた。それと同時に酔いもだいぶ醒めた。
「よければ、一緒に踊ってくれるかな?」
マグリット侯爵の差し出した手に、内心の不快感を微塵も出さずにエリーゼは微笑み手を重ねた。
豪華なシャンデリアの元、楽士の音楽と侯爵のリードに身を任せながら、エリーゼは周囲の目を惹くぐらい優雅に踊ったが、覚束ない足が縺れて体制が崩れそうになったその瞬間にマグリット侯爵はエリーゼの腰を抱いた。近くなった体から、きついムスクの香りが鼻につく。侯爵は香水のつけ過ぎだとエリーゼは思った。
「今晩、どうかな?」
アルグリッド侯爵の手がお尻の際までエリーゼの下がっていった。彼はエリーゼに何度も関係を迫っていた。彼はデビュタントもおざなりに済ました為、エリーゼが子爵令嬢とは知らず、そのような不躾な事を言ったのだった。ただの平民出の娘だと思っていたからこそだ。
(ふざけんな! エロジジィ)
上に兄が三人の男兄弟に囲まれたエリーゼは、顔に似合わず言葉遣いが悪かった。上の兄達を追いかけ、野山を駆け回った幼少時代を過ごした彼女は、同性の友達より異性の友達が多く、兄のお下がりを着ていたため、幼馴染の男の子は7歳まで私を男だと思っていた。
「マグリット候爵様は結婚なさってるじゃないですか。私とても嫉妬深いんですの。奥様が居る方と愛し合うなんてジェラシーでどうにかなってしまうかもしれませんわ」
「僕の愛は君だけだよ」
マグリット侯爵はエリーゼの頬を撫でた。エリーゼの背中から悪寒が駆け上った。
「僕の愛人になれば、今度の公演の主役にしてあげるよ」
マグリット侯爵は今度はエリーゼのお尻を厭らしい手付きで撫で回した。エリーゼは顔では笑っていたが、そのおでこには青筋が浮かんでいた。然し侯爵からは前髪で隠れて見えていない。
(このオヤジ、殴りたい!)
「マグリット侯爵様は冗談がお好きですわね」
「私はいつでも本気だよ。いつでもときめいていたいからね」
彼はエリーゼにウィンクをした。
(ふざけるな! 私はお前の愛人になるために女優を目指してるんじゃない!)
エリーゼは殴りかかりたい衝動を拳を握りしめ必死に耐え抜いた。
――パーティー会場内に流れてる曲が終わった。
「では、色よい返事を待っているからね」
マグリット侯爵はエリーゼの手を握ると、親指の腹で彼女の手の甲を撫で回し口づけた。エリーゼは侯爵が見えなくなった後、手の甲をナフキンでゴシゴシ拭った。そこは擦りすぎて皮膚が赤くなっていた。
エリーゼは叫びだしたかいぐらい腹が立っていた。然し、そんなことはできるはずもないため、仕方なくテラスへ向かった。イライラしたエリーゼは途中に給仕からグラスを取り、再びシャンパンを二杯煽った。
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