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73話
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「救国ってどうするですの?」
一番気になるのはこれだった。
キャロルは少し困ったように目を伏せて考え込んだ。
「え!?キャロルもノープラン?運任せのような女神の能力頼み?」
不安が胸を支配し、自分の事を棚に上げ嘯く。
「そんなわけ無いわ。女神の力は当てにできないわ。ハサン・ベン・アーメドって覚えてる?」
「…………“救ヴァル”の攻略対象者の?」
「そうでしゅわ……」
キャロルは言葉を噛んだ。
「ちょっとごめんなさい。ここは“救ヴァル”ファンで日本人同士、無礼講でもいいかしら?話しにくいわ」
「わかった、いいよ」
「彼はクリアした?」
「名前と隣国の王子って言うことしか知らない。プレイしたことも、隠しキャラだからゲーム内で会ったこともないよ。現実では見かけたことはあるけど……」
「現実?この世界のこと?」
現実っていうか現世かな?なんかややこしい。
「うん、夜会で見かけた」
「ハサンの国は帝国の属国に近いの。 帝都にある国立図書館で調べたんだけど、帝国はGHQみたいに宗教や愛国心を排除したの」
「それで?」
やばい、わからない。GHQってなに?GT○しか知らないよ。元ヤンのグレート教師の話しかわかんないよ。
「騎馬民族で帝国の東側のアールヌス山脈の側のジンバール大草原に暮らしていた彼らナパーヌ民族は、国民全員が戦士だった。徴兵制もないのに、狩猟のため男性のみならず、女性もが弓と剣の使い手だった。帝国はナパーヌ民族と文化違いから軋轢があった。東の国との戦争は間近で、両国を相手取り勝利をおさめるのは難いとした帝国は、ナパーヌの戦力を削ぐために、道を作り馬を取り上げて馬車を与え、狩猟して暮らしていた彼らに畑を与え、都市を作り近代化を図り、便利な帝国文化を輸入し戦力の弱体化に成功したんじゃないかと思うの。そして、息のかかった商人で経済から支配したんじゃないかと思うの」
「それがGHQとなんの関係があるの?」
「騎馬民族が馬に乗らないなんて、民族としてのアイデンティティに関わるじゃない!そうやって、民族としての誇りと愛国心を奪ったのよ。GHQみたいにね」
「GHQってなに?」
キャロルすごい!大学生とかアラサーで転生したのかな。
「マッカーサーは知ってる?彼がGHQの最高司令官よ」
「へー」
「教育基本法にGHQが干渉したといわれているわ。だから、大日本帝国は侵略者だと教えられるんじゃない。私は常々疑問に思ってたの。戦争をした日本は悪い国だったと教えられるのかと。植民地支配は悪しきことだと思うけど、でも第二に世界大戦に勝った国は再びアジア圏を植民地支配したのよ。武力発起され上手く行かなかったみたいだけど……だから日本だけじゃないじゃない。良い行いも教科書に掲載すればいいと思う。例えば、ユダヤ人にビザを発給して助けたとかね」
――キャロルの話は実に1刻半にも及んだ。それに私は相槌しか打てなかった。その間キャロルは夕餉の買い物に用意に弟の面倒をみて、今はノヴァ邸の私の私室にいて、未だ話してる。私、そんなこと考えたことなかったよ。
「憲法9条だって、もっと慎重にすべきだと思う。それがあったから今まで戦争に巻き込まれなかったんだと思うわ。じゃなかったら、もしかしてベトナム戦争やイランイラク戦争に派兵しろと言われて戦争してたかもしれないわ。逆に戦争ができないとなれば、攻められるまで反撃できないから、後手に回って自ずと本土決戦になるわね」
「キャロルは凄いね……」
私は俯いてしまう。……情けなくて泣きそうです。
「で、話は戻るけど……」
「うん」
横道逸れすぎだったな。
「ハサンは帝国に敵愾心を持っていて帝国から完全に独立するため、反乱を起こそうと武力発起しようと画策するの。バットエンドなら発起する前にバレて処刑。ハッピーエンドなら、ヒロインに諭されて帝国を守るため帝国軍と一緒に戦い英雄扱いになり、帝国の支配から抜け立派な王になるわ」
「女神の力はハサンルートでは発揮されないの?」
「あるわ。敵に胸を一突きされ息も絶え絶えになったのを癒して治すのよ」
「みんな同じ戦争で亡くなるの?」
「たぶんそう。場所の違いはあるけどね」
「ハサンと協力してってどうするの?なんて説得すればいいのかな?」
「第三王子の彼は帝国に使節として来日しいて、夜会に出席しては帝国貴族の陰口をいつも影で聞いては、悔しい思いをしてるの」
キャロルはちらりと私を見たあと、少し気まずそうに話を続けた。
「……ヒロインとはドレスを汚されたり、揶揄われたりして建物の影で泣いているときに出会うの。同じように嘲笑われてる彼とはすぐに親しくなれるのよ。でも彼は嘘が通じないの。顔を見てるとわかるって言ってたわ。ゲームでは100発100中だったわ」
「それについては申し訳ございません」
キャロルを虐める予定だった私は床に頭を擦りつけて土下座した。
「もう、許したって言ったじゃない。それにヒロインなのに何も出来なくていつも情けなかった。ほんとになんも出来なくて悔しくて歯がゆくて仕方がなかった」
キャロルの声は少し震えて涙声になった気がした。彼女は上を向いた。それは涙を堪えてるように感じたけど、泣かなかった。少しの沈黙の後、私に笑いかけながら言った。
「だから味方ができてすごく嬉しいの。ありがとう」
「私もキャロルみたいにしっかり者が味方で心強いよ。ところでキャロルはもうハサンと親しいの?」
キャロルは困った顔をした。
「アルト様が常に一緒だから出会うすきがないのよ。準男爵の娘だから、他国の王子が来るような高位貴族のパーティの招待状なんて手に入る筈もなくて……行けないのよ。エリカ様、ハサンが来るようなパーティの招待状貰えないかな?」
「エリーって呼んで。けど大丈夫?アルトルート入ってるよね?」
「アルト様にはきちんと話せば大丈夫よ」
「本当に大丈夫?他の男性に現抜かしたら足の健切られて、幽閉されるないかな。私、初見プレイでなんとなくいろんな攻略対象者と出会って、全員にいい顔してたら、その幽閉エンドになってアルトはトラウマになったもん。でサブタイトルで”これもある種のハッピーエンド”って言われて、心胆を寒からしめるとはこんなことだと思ったよ……」
「え゛!?それ知らない……」
「え?本当に?」
キャロルはその可愛らしい顔を青くさせた。
一番気になるのはこれだった。
キャロルは少し困ったように目を伏せて考え込んだ。
「え!?キャロルもノープラン?運任せのような女神の能力頼み?」
不安が胸を支配し、自分の事を棚に上げ嘯く。
「そんなわけ無いわ。女神の力は当てにできないわ。ハサン・ベン・アーメドって覚えてる?」
「…………“救ヴァル”の攻略対象者の?」
「そうでしゅわ……」
キャロルは言葉を噛んだ。
「ちょっとごめんなさい。ここは“救ヴァル”ファンで日本人同士、無礼講でもいいかしら?話しにくいわ」
「わかった、いいよ」
「彼はクリアした?」
「名前と隣国の王子って言うことしか知らない。プレイしたことも、隠しキャラだからゲーム内で会ったこともないよ。現実では見かけたことはあるけど……」
「現実?この世界のこと?」
現実っていうか現世かな?なんかややこしい。
「うん、夜会で見かけた」
「ハサンの国は帝国の属国に近いの。 帝都にある国立図書館で調べたんだけど、帝国はGHQみたいに宗教や愛国心を排除したの」
「それで?」
やばい、わからない。GHQってなに?GT○しか知らないよ。元ヤンのグレート教師の話しかわかんないよ。
「騎馬民族で帝国の東側のアールヌス山脈の側のジンバール大草原に暮らしていた彼らナパーヌ民族は、国民全員が戦士だった。徴兵制もないのに、狩猟のため男性のみならず、女性もが弓と剣の使い手だった。帝国はナパーヌ民族と文化違いから軋轢があった。東の国との戦争は間近で、両国を相手取り勝利をおさめるのは難いとした帝国は、ナパーヌの戦力を削ぐために、道を作り馬を取り上げて馬車を与え、狩猟して暮らしていた彼らに畑を与え、都市を作り近代化を図り、便利な帝国文化を輸入し戦力の弱体化に成功したんじゃないかと思うの。そして、息のかかった商人で経済から支配したんじゃないかと思うの」
「それがGHQとなんの関係があるの?」
「騎馬民族が馬に乗らないなんて、民族としてのアイデンティティに関わるじゃない!そうやって、民族としての誇りと愛国心を奪ったのよ。GHQみたいにね」
「GHQってなに?」
キャロルすごい!大学生とかアラサーで転生したのかな。
「マッカーサーは知ってる?彼がGHQの最高司令官よ」
「へー」
「教育基本法にGHQが干渉したといわれているわ。だから、大日本帝国は侵略者だと教えられるんじゃない。私は常々疑問に思ってたの。戦争をした日本は悪い国だったと教えられるのかと。植民地支配は悪しきことだと思うけど、でも第二に世界大戦に勝った国は再びアジア圏を植民地支配したのよ。武力発起され上手く行かなかったみたいだけど……だから日本だけじゃないじゃない。良い行いも教科書に掲載すればいいと思う。例えば、ユダヤ人にビザを発給して助けたとかね」
――キャロルの話は実に1刻半にも及んだ。それに私は相槌しか打てなかった。その間キャロルは夕餉の買い物に用意に弟の面倒をみて、今はノヴァ邸の私の私室にいて、未だ話してる。私、そんなこと考えたことなかったよ。
「憲法9条だって、もっと慎重にすべきだと思う。それがあったから今まで戦争に巻き込まれなかったんだと思うわ。じゃなかったら、もしかしてベトナム戦争やイランイラク戦争に派兵しろと言われて戦争してたかもしれないわ。逆に戦争ができないとなれば、攻められるまで反撃できないから、後手に回って自ずと本土決戦になるわね」
「キャロルは凄いね……」
私は俯いてしまう。……情けなくて泣きそうです。
「で、話は戻るけど……」
「うん」
横道逸れすぎだったな。
「ハサンは帝国に敵愾心を持っていて帝国から完全に独立するため、反乱を起こそうと武力発起しようと画策するの。バットエンドなら発起する前にバレて処刑。ハッピーエンドなら、ヒロインに諭されて帝国を守るため帝国軍と一緒に戦い英雄扱いになり、帝国の支配から抜け立派な王になるわ」
「女神の力はハサンルートでは発揮されないの?」
「あるわ。敵に胸を一突きされ息も絶え絶えになったのを癒して治すのよ」
「みんな同じ戦争で亡くなるの?」
「たぶんそう。場所の違いはあるけどね」
「ハサンと協力してってどうするの?なんて説得すればいいのかな?」
「第三王子の彼は帝国に使節として来日しいて、夜会に出席しては帝国貴族の陰口をいつも影で聞いては、悔しい思いをしてるの」
キャロルはちらりと私を見たあと、少し気まずそうに話を続けた。
「……ヒロインとはドレスを汚されたり、揶揄われたりして建物の影で泣いているときに出会うの。同じように嘲笑われてる彼とはすぐに親しくなれるのよ。でも彼は嘘が通じないの。顔を見てるとわかるって言ってたわ。ゲームでは100発100中だったわ」
「それについては申し訳ございません」
キャロルを虐める予定だった私は床に頭を擦りつけて土下座した。
「もう、許したって言ったじゃない。それにヒロインなのに何も出来なくていつも情けなかった。ほんとになんも出来なくて悔しくて歯がゆくて仕方がなかった」
キャロルの声は少し震えて涙声になった気がした。彼女は上を向いた。それは涙を堪えてるように感じたけど、泣かなかった。少しの沈黙の後、私に笑いかけながら言った。
「だから味方ができてすごく嬉しいの。ありがとう」
「私もキャロルみたいにしっかり者が味方で心強いよ。ところでキャロルはもうハサンと親しいの?」
キャロルは困った顔をした。
「アルト様が常に一緒だから出会うすきがないのよ。準男爵の娘だから、他国の王子が来るような高位貴族のパーティの招待状なんて手に入る筈もなくて……行けないのよ。エリカ様、ハサンが来るようなパーティの招待状貰えないかな?」
「エリーって呼んで。けど大丈夫?アルトルート入ってるよね?」
「アルト様にはきちんと話せば大丈夫よ」
「本当に大丈夫?他の男性に現抜かしたら足の健切られて、幽閉されるないかな。私、初見プレイでなんとなくいろんな攻略対象者と出会って、全員にいい顔してたら、その幽閉エンドになってアルトはトラウマになったもん。でサブタイトルで”これもある種のハッピーエンド”って言われて、心胆を寒からしめるとはこんなことだと思ったよ……」
「え゛!?それ知らない……」
「え?本当に?」
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