りっくんはみぃちゃんを一途に想う

石原 ぴと

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1.5話 閑話 男子高生の雑談

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 「ねぇしゅう、アッキー……聞いてよ」と休み時間に後ろの席の北川 周平と秋山 誠一郎に二階堂 陸斗は言った。

 「なんだよ。またみぃちゃんか?」しゅうは眼鏡が似合う冷たいほど整った顔の男で成績は陸と首位を争っている。ちなみに彼女有りである。

 「え!?なんでわかったの? 」

 「りくがそんな情けない声出すのは、幼馴染の事だけだからだろ」と大した特徴のないフツメンのアッキー。

 「なに? なに? なんの話? 」そう割り込んで来たのは、カトケンこと加藤 健一と高田 光(ひかる)だ。

 「いつものだよ、こいつはそれしか悩みがないんだから」としゅう。

 「あるだろ、試験とか勉強……ができないとか」とカトケンは野球部で、モテる為にエグザイルを真似て髪を短く刈り上げているが、ちっともモテない。

 「馬鹿だから・・・・・、それはカトケンだけ。」と可愛い顔して容赦ない言葉を吐く光は、バレンタインデーには男からの手作りチョコを貰う男子高のアイドルであるが恋愛対象者はノーマルだ。

 「ひでぇ、俺かわいそう」

 「それはどうでもいいから、で? 」としゅうが言えば、カトケン以外が陸に注目した。

 「昨日、みぃちゃんが遊びにきて俺の部屋でうたた寝したんだよ。マジありえないよ。そんな事あるわけ無いってわかってるのに、もしかして俺のこと誘ってんのかなって妄想が止まらなかった。ホント、お願いだからマジで起きてて……理性が崩壊するから」

 「「「わかるっ! 」」」

 全員一致で頷いた。

 「んでさ、そのまま床で寝せるのもアレなんでベットに乗せようと抱きかかえたらさ、胸の谷間が見えてるんだよ。俺だって男なんだよ? みぃちゃんは男って者が基本的にわかってないんだよ。もう同じ部屋に居られなくて、居間にいったよ」と項垂れる陸。

 「それは陸偉いわー! 」そう言って肩を叩いたアッキー。

 「俺だったらそれ襲っちゃう……いや無理」とカトケン。

 「はぁ!?何言ってくれてんの? 」と陸。

 「いやだって、みぃちゃん可愛すぎて喋る事すら出来ない」カトケンは顔を赤くして恥ずかしそうに両手で顔を覆った。

 「ちょっおま、ふざけんな! みぃちゃんって呼ぶな、想像すんな! 」と陸はカトケンを睨んだ。

 「陸はいいよな、あんな可愛い幼馴染がいてさ。俺なんて幼馴染も女友達も1いないし、女なんて高校入ってからかぁちゃんかお店の店員さんしか喋った記憶ない。」とアッキー。

 「僕も。ってか女子と喋らなすぎて女子高生みんな可愛く見える」と光。

 「俺なんて食堂のおばちゃんも可愛く見えるよ。笑顔が明るくて元気がいいなって」とアッキー。

 「お、俺………、前から光のことかわっ!ぶっ!!!!」

 光が放った見事なパンチはカトケンの顎にクリーンヒットした。

 そして一言「死ね!」と光は言った。
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