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5話

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 今日は大学にいって特に予定がなかったので、駅前のTETUYAで漫画を借りて、ポテチ片手に漫画を一気読み。

 お腹空いた。夜7時頃、コンビニに行こうかと着替えて玄関開けると足が動かなかった。怖かった。自分では大丈夫だと思っていたけど、結構精神的ダメージを食らっていたらしい。朝は大丈夫だったから、夜が駄目なんだ。真っ先に浮かんだのはバイトの事。家に戻って、バイト先に電話をした。

 事情を話して、バイトは休むことにした。店長は無事で良かったと言ってくれたが、迷惑を掛けて心苦しい。




 今日は久美ちゃんの誕生日パーティーだ。私は昼間から一人で二階堂家のキッチンで、料理を作っていた。りっくんはリビングで飾り付けをしている。ローストビーフを作る為、赤身の牛ブロックに塩コショウとにんにくパウダーを擦り込んでいたとき、あの女がやってきた。

「お邪魔します~」

 あの甘ったるい可愛い声は玲奈ちゃんだ。彼女はかぁくんと仲良さそうに、体を寄せ合いリビングにやってきた。
 玲奈ちゃんの気持ちもわかるけど、もう私のテリトリーを侵さないでほしい。きっと彼女も私を疎ましく思っているに決まってる。
 何故、浮気がちな彼女なのだろうか?玲奈ちゃんじゃなきゃ、この湧き上がる嫌悪感は無くなるんだろうか?それともこの嫉妬心は誰が彼女でも一緒なんだろうか?

「みぃちゃん、手伝うよ」

p 可愛いレースのついたハート型のピンクのエプロンを、身に着けた玲奈ちゃんが私の隣に立って手伝いを申し出た。私はサラダの盛り付けをお願いした。

 料理の準備も盛り付けも終わって、デートしていた二階堂のおじさんと久美ちゃんが帰ってきた。

「お誕生日おめでとう~!!」

 私達は、一斉にクラッカーを鳴らしてイルミネーションを点した。

「わぁみんなありがとう」

 久美ちゃんは顔を綻ばした。

 椅子に座った久美ちゃんにプレゼントを渡すと、一層笑みを深めて涙ぐんだ。こういう感激屋さんな所がとても素敵だと思う。

「母さん、これ俺と陸と玲奈とみぃから」

 かぁくんと玲奈ちゃんが先日みんなで選んだプレゼントを渡した。

「ありがとう……料理はみぃちゃんが作ってくれたの?」

「ああ、はい。でも玲奈ちゃんも手伝ってくれました」

「まぁありがとう」

 りっくんがバースデーケーキに火を灯して、バースデーソングを歌い始めるとそれに合わせて皆で歌った。

「ハッピーバースデーテューユー♪」

「おめでとう!」

 私は笑顔で手を叩いた。

 皆で料理を食べたり、歓談しながら過ごしていると、かぁくんが爆弾を投下した。

「俺たち、同棲しようと思うんだけど」

「まぁ玲奈ちゃんの親御さんの了承を得ているのかしら?」

「こないだ挨拶して、結婚を前提にお付き合いさせて頂くと了承得てきた。卒業して俺は検事になるつもりだから、大学院に行く予定だし在学中に予備試験に受かっても司法修習があるから、結婚するまで最短でも4年はかかると思う」

「玲奈ちゃんはそれでいいのかしら?」

「もちろん!海斗を支えます」

 二人は見つめ合って微笑んだ。私の目の前は真っ黒に塗りつぶされた気がした。その後の事はあまり頭に入らなかった。

 ボケっとしている間に久美ちゃんの誕生日会はお開きとなった。

「みぃちゃん、送っていくよ」

 りっくんをちらりと見遣って、頷いた。正直、どうでもいいしなんでもいい。

「みぃちゃん大丈夫?」

 玄関に着いたりっくんは、心配そうに尋ねた。

 大丈夫な訳ないのに。苛々する。その真っ直ぐに見てくる眼差しも、その恋慕の情も真っ黒に塗りつぶしたくなった。

 玄関の鍵を乱暴に開け、下駄箱の上に鍵を投げ置く。そのまま靴を脱ぎ、二階に上がり自室へ入ってベットに腰かけた。りっくんは無言で後をついて来て、ドアを閉め私を心配そうに見ている。

 16年ずっとかぁくんが好きだった。少しだけいつかは私の事好きになってくれるんじゃないかって、期待していたんだと思う。傷ついた私はりっくんを傷つけたかった。それよりももっと自身を傷つけたかった。いつも傍にいて私のことを大事にしてくれるりっくん。私なんてそんないいものじゃないのにと心の中で嘲笑した。

 彼の前に立った。息遣いが聞こえるぐらいに近くに。りっくんの頬に両手を添えると、彼はびくりと震えた。私は背伸びをして、唇を重ねた。驚いたように目を見開いたが、拒まなかった。りっくんの唇に舌を下でこじ開け、彼の舌に絡ませた。

「んっ……」

 私の舌を繋ぎとめるように、彼の舌とまぐわう。目を開けてみれば、頬を染めたりっくんが見える。初めて見る顔だった。目線が合った瞬間、彼は更に激しく私を求めた。腰の当たりに固いものが当たってる。私はそれに手を伸ばし、ズボンの上から撫でた。ピクリと体を揺らす彼。反転してベットに押し倒し、お腹の上に跨りトップスを脱いだ。

「みぃちゃん…?」
「しよ?」

 彼の下半身は一層大きく固くなった。見せつけるようにブラを片手で外せば、そこそこ大きな胸が揺れた。胸の小さな突起が主張している。

「ねぇ、気持ちよくしてよ」
「でも、こういうのは駄目だよ」
「――じゃあ、ほかの人とするからいいよ」
「――ダメ!!」
「じゃぁ、りっくんがしてよ。ほら、ここ…こんなに固くなっている」

 私が撫でるとりっくんは苦し気に声を上げた。

「はい、ばんざーい」

 私はりっくんのTシャツを脱がした。女の私とは似ても似つかないたくましい肢体が現れた。見事に割れた腹筋に手を這わせる。

「早くしてよ」と胸を突き出せば、起き上がったりっくんに優しく頭を庇われながら押し倒された。彼は私を熱のこもった目で見つめ、ぎこちない手つきで胸を揉み、その小さな実に吸い付いた。今までの彼とは違って欲情した男の顔をしてた。

「あっ……ん…」

 その刺激に思わず声を上げる。いつもは温かい彼の大きな手は冷たく震えていた。乳首を舐り、捻り上げられ次第にお腹の奥に熱が溜まる。そして次第に激しく責められ、もどかしくなり足を擦り合わせた。一頻胸を弄んだ彼は、スカートをたくし上げ、パンツの上から割れ目をなぞった。はしたなくも濡れてしまってる自分に恥ずかしさが込み上げる。体が甘く痺れていく。同時に耳朶を舐められ穴を侵され、背筋がゾクゾクと震え、彼の首に腕を絡ませた。

「んっ、やっ、ちょっと…ま、って」
「みぃちゃんが可愛すぎて、待てない」

 耳元で囁かれ、身を震わした。

「ねぇ~ちゅーしてよ」

 私の髪を撫で、甘く口づけた。唇を離し、見つめ合う。私はきっとだらしなくもみだらな顔をしているのだろう。もう一度と強請るように顎を上げれば、優しいキスが降って来る。胸がきゅんとした。
 びしょびしょになったパンツを取られ、まだ小さな花芽を何度も何度も擦られ、堪らなくなった私は大きな嬌声を上げた。快感に腰を浮かしてしまう。いってしまったんだとおもう。

「大丈夫?」

 慰めるように頭を撫でて、りっくんは微笑んだ。胸の鼓動が早くなったのを感じながら、頷いた。そして、彼の太くて骨ばった指が私の蜜壺に侵入していく。初めてのことに不安になって、潤んだ瞳でりっくんを見上げた。彼は私の頬に手を当て親指で撫で、触れるだけのキスをして指を動かした。それだけで胸が締め付けられ、蜜があふれ出した。私の体はどこもかしこも敏感で直ぐに快感を拾い上げる。1本…2本…3本とゆっくりと指を増やされトロトロに溶かされ、快楽のツボを暴かれ、快感に任せて声を上げることしかできない。

「ああ゛ああぁぁぁぁぁーー‼」

 目の奥がチカチカして達してしまった。フワフワして、脱力してしまう。とろんとした目で見れば「淫らなみぃちゃんもかわいい」とりっくんは髪にキスをした。

「りっくんも気持ちよくなって」

 彼のズボンを脱がした。露わになった彼の物は想像以上に大きくて、生々しかった。男性の物を初めて見た私は少し怯んでしまう。なのに、私のあそこは物欲しげにヒクついて誘っていた。

「ダメだよ、みぃちゃん。アレ持ってない」
「……?」

 首を傾げた。

「ゴム」
「……あぁ、そこの引き出しにあるよ」

 チェストを指さした。処女の私がなぜ持っているのかというと、あやねぇに貰ったものだった。「避妊は大事だよ」と言う彼女に持っているか問われ、持っていないと答えると「使いかけで悪いけど……」と自身の鞄から取り出して箱ごと渡してくれた。

「……?どうしたの??」

 何故か箱を開けて動きが止まったりっくんの顔は無表情だったが、声を掛けるとこちらに戻ってきた。

(緊張してるのかな?……使い方がわからないのかも)

 私は彼の持っている箱から一つ取り出し、付けてあげた。

「……なれてるね」
「うん、まぁ」

 まさか、友達に着け方まで教えてもらったとは言いにくい。
 肩を押され押し倒され、鈴口を蜜壺の入り口に擦られ、これまでとは違い一気に強引に貫かれた。

「ん゛っ!あぁぁぁあああー!!!!」

 一気に貫かれ痛かったけど、目を固くつむり我慢した。りっくんの熱く滾った物を奥に何度も何度も打ち付けられた。ぐちゅぐちゅとした水音と肌を打ち付ける音が部屋に木霊する。次第には痛みは無くなり、快感を拾うようになった私は空が白むまで、イカされ続けた。

「ごめん!」

 私の下腹部を見て、りっくんが青い顔して謝った。なにがごめんなのかわからない。否、わかりたくないのかもしれない。……泣きそうだ。あっという間に服を着たりっくんは急いで出て行った。シーツの上には空箱と赤い花が散っていた。私は虚しくなって枕を濡らした。
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