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怪人ミラー
六話目
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登校してすぐに、ミサキへのいじめは始まる。
クラスでも目立つナオミがやってるから、不良のタクヤがやっているからと、皆見て見ぬふりどころか一緒になっていじめをする。
毎日毎日暴力に晒され、精神的にもいびられる。
仲の良かった友達も、人目がある場所では声を掛けるどころか近付きもしなくなった。
何の感情もなく、ただ勉強をする為に来ているんだと自分に言い聞かせて過ごしていたが、今日は違っていた。
教室に戻り、自分の席に着いたミサキはポケットから携帯用の鏡を取り出して口角を上げた。
鏡に映る自分。その背後の空間が歪んでいて、怪人ミラーが立っているのがわかったから。
劇的な変化を求めていたわけではない。
ただ、噂話の中の怪人ミラーが味方にいるということが、ミサキには何よりも心強かった。
まず誰をターゲットにして、その人がどうなるかというのを確認しなければ、現状は何も変わらないのだから。
「お願い怪人ミラー。まずはあの子。ナオミから。出来るだけ目立つように、派手に殺してほしいんだけど……本当に出来るの?」
(お前が鏡を向けている間だけ、私はお前の望みを叶える為に動こう。やめたくなったら鏡を向けるのをやめればいい)
頭の中にそんな声が聞こえたが、ミサキは当然やめる気などなかった。
このまま何もしなければ、死が待っているのだから。
クラスでも目立つナオミがやってるから、不良のタクヤがやっているからと、皆見て見ぬふりどころか一緒になっていじめをする。
毎日毎日暴力に晒され、精神的にもいびられる。
仲の良かった友達も、人目がある場所では声を掛けるどころか近付きもしなくなった。
何の感情もなく、ただ勉強をする為に来ているんだと自分に言い聞かせて過ごしていたが、今日は違っていた。
教室に戻り、自分の席に着いたミサキはポケットから携帯用の鏡を取り出して口角を上げた。
鏡に映る自分。その背後の空間が歪んでいて、怪人ミラーが立っているのがわかったから。
劇的な変化を求めていたわけではない。
ただ、噂話の中の怪人ミラーが味方にいるということが、ミサキには何よりも心強かった。
まず誰をターゲットにして、その人がどうなるかというのを確認しなければ、現状は何も変わらないのだから。
「お願い怪人ミラー。まずはあの子。ナオミから。出来るだけ目立つように、派手に殺してほしいんだけど……本当に出来るの?」
(お前が鏡を向けている間だけ、私はお前の望みを叶える為に動こう。やめたくなったら鏡を向けるのをやめればいい)
頭の中にそんな声が聞こえたが、ミサキは当然やめる気などなかった。
このまま何もしなければ、死が待っているのだから。
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