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トイレの花子さん
四個目
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「み、皆、一度落ち着こう! わけのわかんない死体があって、ここから出られないなら……まずは落ち着いて出られる方法を探そう。ね?」
震える手で椅子を丸く並べて、そこに一人ずつ座るように促して行くミラ。
他の四人は、それぞれに何か思うことがあるような雰囲気だったが、自分も怖いだろうに必死に皆を落ち着かせようとしているミラの姿を見て、大人しくそれに従った。
椅子に座った五人。先程までのようなパニックはなくなったが、決して状況が変わったわけではないというのは誰もがわかっていた。
「な、なんかさ……これ、あの話に似てない? 去年卒業した先輩が、夜の学校で目が覚めて……教室と階段しか行く場所がなかったって話」
「や、やめてよコハナ。夢だって話だろそれ。じゃあなに? 私達は全員で同じ夢を見てるってわけ? あれ? 私だけが見てる夢なのか?」
ショウコも必死に状況を整理しようとするが、どうにもまとめきれない様子。
それに、アイラがバカにしたような表情で笑って見せた。
「これが夢だって? どう考えても夢じゃないだろ。ちゃんと起きてるって感覚があるし、なんなら試しに殴ってやろうか? きっと痛いよ?」
「なんだって、アイラ……」
と、ショウコが椅子から立ち上がろうとした時。
その音は聞こえた。
教室の前方。
黒板から聞こえる、何かが当たるようなカツカツという音。
突然の音に驚き、五人が一斉に黒板に目を向けると……。
震える手で椅子を丸く並べて、そこに一人ずつ座るように促して行くミラ。
他の四人は、それぞれに何か思うことがあるような雰囲気だったが、自分も怖いだろうに必死に皆を落ち着かせようとしているミラの姿を見て、大人しくそれに従った。
椅子に座った五人。先程までのようなパニックはなくなったが、決して状況が変わったわけではないというのは誰もがわかっていた。
「な、なんかさ……これ、あの話に似てない? 去年卒業した先輩が、夜の学校で目が覚めて……教室と階段しか行く場所がなかったって話」
「や、やめてよコハナ。夢だって話だろそれ。じゃあなに? 私達は全員で同じ夢を見てるってわけ? あれ? 私だけが見てる夢なのか?」
ショウコも必死に状況を整理しようとするが、どうにもまとめきれない様子。
それに、アイラがバカにしたような表情で笑って見せた。
「これが夢だって? どう考えても夢じゃないだろ。ちゃんと起きてるって感覚があるし、なんなら試しに殴ってやろうか? きっと痛いよ?」
「なんだって、アイラ……」
と、ショウコが椅子から立ち上がろうとした時。
その音は聞こえた。
教室の前方。
黒板から聞こえる、何かが当たるようなカツカツという音。
突然の音に驚き、五人が一斉に黒板に目を向けると……。
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